大友さんのオールイギリス音楽プロ(ロンドン交響曲他)
ヴォーン=ウィリアムズ:ロンドン交響曲(交響曲第2番)
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調
エルガー:行進曲「威風堂々」第1番
大友直人指揮/日本フィルハーモニー交響楽団
菊地知也(チェロ)
(3月5日 横浜みなとみらいホール)
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昨日のコンサート。
日フィルさんといえばしょっちゅうコンサート告知メールが携帯に入る。まあ、テキトーに眺めては捨てるのであるが、こないだの「陽気なインキネン」には悔しいけど吹いた、電車の中で。くそおお、こんな程度で笑うなんて。
さて。
土曜日にトロトロと家を抜け出して出かけたコンサート。
まずロンドン交響曲。たぶんナマで聴くの初めて。このところすっかりRVWの交響曲かた遠ざかっていたので(あんなに聴いてたのに)ロンドン交響曲ってどんなだっけ?とか思いつつ。ウチにあるCDのは新旧ボールト盤とあとハンドリーかなんかか??よく覚えてない。あまり超ジモティの演奏を聴くと耳に残るので何も聴かずに出かけた。
まあ、聴くと「ああ、こんなだわ」とすぐに思い出した。何か前もって聴かなくてよかった。いらぬ先入観で「音がイギリス的じゃないわ」とかよくわかりもしないのに思ってしまうかもしれない。今日の席は2階席の左側やや後ろのほうで舞台の左半分はかぶってしまって見えなかったが、コンサートホールって不思議なものでちゃんと左のかぶってる部分も聴こえるようになってる。どこも欠けてないのである。当たり前なのだが。
ということで、オケの鳴りっぷりは素晴らしい。第1楽章のじゃんじゃんやかましい少し東洋(チャイナ?)っぽいメロディ(英国人が書いた『ロンドン』を表す音楽はなんでこんななんだろう。コーツのロンドン組曲とか。ちょっと怖い)やまるで日本の童謡のように聴こえる部分とかがある。日本人には親しめるような・・・逆に親しめないような感じの曲であると思う。
いい演奏だったな、と素直に思った。第1楽章の突然のやかましさ加減が最高。ロンドンびっくり交響曲はべつに感動する曲でもないし。
で、休憩のあとエルガー2曲。
まずチェロ協奏曲。
(一応、日本人の実演についてはなるべく手厳しくない感想を心がけている私ではあるけれど、今回は素直に自分の気持ちを書いておく。関係者の方ごめんなさい。)
メジャー大リーグ級のチェロコンの名曲なので、別にイギリス出身じゃない指揮者だって独奏者だってしょっちゅう演奏会で取り上げてる。だもんで、私だって何回かこの曲の実演は聴いてる。5回は聴いただろう。このブログを始めてからも、ソル・ガベッタちゃんて女の子(デュ=プレを思わせるスタイルである・・・演奏以外は)やウィスペルウェイの弾いたのを聴いたし。今までどんな演奏でもアプローチは違えど演奏会で聴けば「ああ、やっぱりいい曲だなあ」と思った。
今日は・・・・・・・なんだよ。チェロの独奏が・・・あんまり聴こえない(いや、このホールのせいじゃないだろう、1曲目はソロはちゃんと聴こえたぞ)。第1楽章の最初のチェロの低音のお腹にどすどす響く部分も全然響いてこなかったし、第2楽章のチャーミングなメロディも弦を抑える部分が微妙にずれてる。ちょっと間違えたのではなく・・・いつも同じメロディの同じ部分で。オケもなんだかわさわさとしてまとまってない気がする(プロなのに珍しい)。「男性的で男らしい演奏」とか「エルガーならではの繊細な演奏」とか何もカテゴライズされることなく・・・普通に(あたしの中では)・・・終わった。
終わってからの大拍手&ブラヴォー。別にあたしとは何の関係もないのに突然始まる「ハッピーバースデートゥーユー」(独奏者が誕生日だったらしい)、茫然とその盛り上がりを眺めていた。取り残されたあたし。
で、お待ちかねの「威風堂々」。もうこれでおおいに盛り上がって帰るしかない。もうね、みんなそう思ってたはず、わかる人は。何も書くことはない。オルガンまで入って最高。やっぱりこの曲は素晴らしい。英国音楽で一番有名なだけある(と思うが違うのか?)。ナマで聴けて嬉しい。
アンコールは「グリーンスリーヴス」でまさに王道。
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文句があるかもしれないので本日はコメ欄&TBとじます。
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