20世紀のポスター[タイポグラフィ]-デザインのちから・文字のちから-
庭園美術館で昨日観賞。私のような文字フェチにはたまらない展覧会である。私がCDよりもレコードを愛でる傾向にあるのは、レコードジャケットに素敵な文字が躍ってるからだと思う。
そもそも、(昔の)広告美術が大好きなのでこういう展覧会には何度も足を運んでいる。3割くらいはどっかで見たことあるポスター(絵画)であった。「ああ、これは!アレは?」とか思いつつ観賞。
広告美術で私の好きな年代は、まずはウィーン分離派(ヴェル・サクルム)だし、もちろんバウハウスもだし、そしてそしてロシア・アヴァンギャルドである。そしてカッサンドルとかサヴィニャックなんかも好き。この展覧会ではここらへんはみんな出てきた(ちっとづつだが)。そしてバウハウスの影響を受けた文字だらけのポスターが並ぶ。結構カッコイイ。
結構昔に展覧会で見た、グラファ・インターナショナルのポスター(ヘルマン・アイデンベンツ)が見れて嬉しかった。これ好きなんだよね。
あと、音楽好きには演奏会のポスターが見れて嬉しい。わからん人にはさっぱりわからんだろうが、演奏会のポスターはもちろん文章を全部チェック。 第3回トーンハレ協会の演奏会ポスター(ヨゼフ・ミュラー=ブロックマン)。ルル・シンフォニー(組曲のことか)とか書いてあった。フォルトナーって作曲家は知らんな。(斜めった姿勢で全部読んでた私)
まあ、普通に観賞してたんだが、見慣れた・・・見慣れない文字が(笑)。おおこれはポーランド語。ポーランドは版画の国なのでポスターも有名なのあるかもよ。
亀倉さんとウォーホルとパウカというデザイナーの展覧会?のポスター(ヘンリク・トマシェフスキ)。何故か大リーグっぽいなあと思った。
ポーランドと言えば、ルジンスキ作曲の「マネキン」というオペラのポスターもあった。ZBIGNIEW RUDZIŃSKI(1935~)は現代の作曲家のようだ。
比較的新しい年代のポスターも結構見れた。1970年のトーンハレ協会のポスターにはシャルル・デュトワの名が。あ、新しいったってもう41年も前か。時の流れは速いのう。音楽関係で言えばあとはストラヴィンスキーの「結婚」の舞台美術(オスカー・シュレンマー)の展覧会の告知ポスターがあった(ブルーノ・モングッツイ)。ポスターよりその展覧会に行きたいぞ。 日本での展覧会なので、当然日本人作品もあった。「ニコン」とか「観世能」とか横尾忠則さんの演劇のポスター(今回は「大山デブコの犯罪」)とか、「森と林の文字がいっぱい並んでるやつ」とか基本のものが見られた。鈴木清順監督の映画のポスターなんかもカッコイイね。日本のも好き。
・・・ってな感じでなかなか楽しめた。が、今回はオリジナル・グッズはカタログとバッグのみ。目黒通りに貼ってある告知用バナーを縫ってバッグにしたっつー。値段高いがな。いらない。絵葉書あったら沢山買ってしまうとこだった。危ない危ない。
庭園内はまだ冬だけど、少し春の気配も見える。紅葉の秋や桜の春はいいんだけど冬は地味だなあ、絵的に。
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庭園美術館のあと、いつも向かいの高級マーケットに寄るんだが、あまりに高くて何も買えない(見るのが大好き)。普段業務スーパーや激安スーパーに慣れているので心なしかお客さんもハイソサエティな感じがする(事実だが)。このお店にYAMAHAの自動ピアノ(アップライト)があって、色々と勝手に演奏しているがなかなか音がよくて素敵だ(ラヴェルとか)。まあ、音は生演奏だしな。
松ぼっくりって見るの久しぶり。カワイイので一個持って帰った。何にするのでもないが。
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