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2010年8月29日 (日曜日)

遊びのなかの色と形展-クルト・ネフ&アントニオ・ヴィターリ-目黒区美術館

展覧会チラシ↓
http://www.mmat.jp/flyer.html

グラフィックデザイナーの友人に連れられて鑑賞。正直、木のおもちゃとかさほど興味ないんで、まあ面白かったらめっけもんくらいな感じで行った。

館内は木のおもちゃが並ぶ。積み木とか独特な形のものがたくさん並んでいる。色はいかにもスイスとかドイツのものである。バウハウスのもあったな。

遊べるスペースがあって、「まあやってみっかな」くらいなくらいな感じで積み木を組み立ててみる。いい大人が何やってんだろ・・・とか思いつつ、もくもくと積み上げる。実にへんな光景である。

で、まあこれだけだったら別に友達のつきあいで行っただけなので記事にする気もなかったが、何だか非常に恐ろしいものを見てしまった・・・のでこうして(忘れないように)書いているわけだが。

Chn11_rpt19963_ubersicht_500_2  アントニオ・ヴィターリという作家の木のおもちゃはとても味わい深くかわいらしい。おもちゃというよりは飾っておく芸術作品かなとも思う。なめらかなフォルムがとても親しみやすい。親しみやすい・・・と思ったのは途中までだった。

ヴィターリ氏の「キツネとガチョウ」という人形アニメが館内で流されてた。これがもう・・・なんだかあたしの心をとらえて離さなかった。色々と。

1950年代なもので、白黒である。短いものですぐ見れてしまうもんで3回くらい見てしまった。映像と言い内容といい音楽といい、とても子供に見せられるものではない。トラウマを植え付けてしまうであろう。

Chn11_rpt19963_0812_naef_p8010071 内容は、(グリム童話だから怖いのか?)お腹を空かせたキツネがガチョウの群れを見つけ、ガチョウは命乞いをし神様にお祈り?をするが結局キツネに食べられてしまうという話(だった気がする)。

昔のコマ撮りアニメだからずいぶん手はかかっているものと思うが、人形はカワイイのに手法があまりにもおどろおどろしすぎる。語りはドイツ語だが驚くなかれほとんど「シュプレッヒ・シュティンメ」である。音楽もなんだかシェーンベルクとか無調っぽい緊張感あふれる音楽で(ちょっとオネゲルっぽくもある。作曲家は残念ながら知らん人だった)、余計恐ろしさを醸し出している。見ていて涙がちょちょぎれそうな気分だった。

内容はグリム童話とはいえ、これ人間に替えたらそのまま「ワルソーの生き残り」じゃね?とか思うくらい残酷な内容。ガチョウの「私たちは死にたくない~。まだ若いのに!」みたいな語りがとてもコワイ。こんな救いのないアニメーションを子供に見せてどうする気だったんだろう。夢見そうだ。そういうの好きな方は是非(いねーよ)。

この記事の写真の元ネタ
http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_19963/pid_8.html

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