ショルティ箱2枚目。エレクトラとアラベラ
R・シュトラウス:「エレクトラ」より
1. Allein, weh, ganz allein
2. Ich will nichts horen
3. Was willst du, fremder Mensch
クリステル・ゴルツ(エレクトラ)、エリザベート・ヘンゲン(クリテムネストラ)、フェルディナント・フランツ(オレスト)
バイエルン国立歌劇場管弦楽団(1952)
「アラベラ」より
4. Ich danke, Fraulein / Die schonen Rosen
5. Darf ich so unbescheiden sein
6. Sie woll’n mich heiraten
7. Overture Act 3
8. Das war sehr gut, Mandryka, dass Sie noch nicht fortgegangen sind
リーザ・デラ・カーザ(アラベラ)、ヒルデ・ギューデン(ツデンカ)、ジョージ・ロンドン(マンドリーカ)、オットー・エーデルマン(ヴァルトナー)
バイエルン国立歌劇場管弦楽団←と書いてある。 (1957)
以上、サー・ゲオルグ・ショルティ指揮
本当にショルティって日本で人気ねえのなってくらい最近ここも閑古鳥だなあ。あ、ショルティのせいじゃないのかな。だれかあたしと遊んで・・・じゃなくてコメントしてちょうだい。
さて、今日は2枚目。作曲家がシュトラウスってだけで全くの正反対の女性がタイトルロール。日本の芸能人で言ったら椿鬼奴さんと綾瀬はるかさんがドラマで共演したような(私はどっちも大好きだが)、そんなビックリ違和感。ホラーとラブコメディの2本立て。
同じ作曲家なのに。そして台本も同じホフマンシュタールなのにな。
主役二人はどちらもひと時代前のシュトラウス歌いとしては名高い、ゴルツとデラ・カーザ。まあ、ここのお客さんは圧倒的にデラ・カーザのファンが多いと思うけんども。ゴルツは何と言ってもスタジオ録音が少ないのが残念。全く、タイプの違う歌手であるが私はどっちもいいな、と思う。
ゴルツは、亡くなったのは結構最近のようである(2008年)。HMVに記事があり、ちょっとびっくりした。この写真を見る限りまるでドイツの女優さんのようである。ついでに言えば、お誕生日は昨日であったようだ。私と一日違い。
ゴルツの声は透明でドラマティックであるがニルソンみたいに冷たい感じはなく・・・何と言ってもエロい。彼女のサロメを聴いたことはないんだが、シュトラウスの(ちょっと病気系?)ドラマティックな役にはぴったりの声である。そういえば別に色っぽい必要もないバラクの妻役でもとっても色っぽい。まあ人妻の役だからいいのか。
収録されているのは、得意としたエレクトラ。欧米ではこの役で喉を壊して引退する歌手がけっこういるということを聞いたことがあるが(C・ルードヴィヒのかーちゃんもそうだった気が・・・うろ覚え)、ゴルツはよっぽど喉が強いのだろう。全部聴きたいがやっぱり途中で終わってしまう。残念。お母さん役のヘンゲンもカッコイイ!!
さて曲は変わってアラベラ。これはキャストから言ってバイエルンではなくウィーン・フィルとの(定評のある)スタジオ録音ではないだろうか。(HMVではウィーン・フィルって書いてある。)
誤植が多いのは激安なので許そう。
個人的にジョージ・ロンドンがあんまり・・・なのでアレだけど(私の理想のマンドリーカは若き日のホッターなのだ)やっぱりデラ・カーザのアラベラはいいのう。この役に合ってる。外見はもちろんだけど(CDじゃ見えねー)、微妙にうつろう女ごころみたいな感じがとてもよく出ている。全部聴いたわけじゃないのであまり感想は述べられないけども。
ショルティの指揮は・・・まあ何を振っても「いや、もうちょっとこの曲には何かあるんじゃね?」というような感じは残るのであるが・・・この人にベームやサヴァリッシュを求めても・・・ショルティなんだから仕方ない。割り切ればまたこれも楽しい。10枚多分ずっとこんな調子なんだろうなあ(・・・あはは)。
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コメント
こういう激安10枚組ボックス面白そうだと思うんですが、ライブとか昔の版権の切れた録音とかの集まりなんでしょうか(ミケランジェリとかオーマンディとか売ってますよね)
ショルティの録音では(っていっても全体の一部しか聴いてないですが)、シカゴとのマラ3とウィーンでのエレクトラが好きです。
シミオナートとシカゴリリックオペラで録音してたとは知りませんでした。
投稿: 蜜 | 2010年7月10日 (土曜日) 01時05分
お待たせしました(待ってないか)。
濃厚な10枚買いましたね。
私も気になりつつも、CDの置き場所がもうないので買ってません(そんな理由か・・・)
ふたりとも美人ですよね。
昔の映画に出てくる女優のよう。
また母親の昔の写真を見てしまったような懐かしさもあったりです。
ゴルツは、スウィトナーのサロメを持ってますが、まだ聴いてませんので、これを機に聴いてみるとして、アラベラは初アラベラのCDが、ショルティ盤なんです。
威勢が良すぎるし、ロンドンの怪しげなマンドリーカは私もどうかと思いますが、デラ・カーザとギューデン、素敵すぎですね!
投稿: yokochan | 2010年7月10日 (土曜日) 11時32分
>>蜜さん
こんばんは。コメントありがとうございます。
>ライブとか昔の版権の切れた録音とかの集まりなんでしょうか
おそらくそうですね。1950年代のなので版権切れてるんでしょう。怪しさいっぱいです。正月に福袋を買う感覚に近いかも。
ショルティは全面的に「素晴らしい!」とは思えないのですが、直線的でダイナミックな所はいいかなと思います。
シカゴ・リリック・オペラのアリアは(名歌手だけあって)どれも素晴らしいです。コンサートのライブなんだか出所はよくわかりません。イタオペの歌手は詳しくなくて。
投稿: naoping | 2010年7月10日 (土曜日) 20時49分
>>yokochanさん
お待ちしておりました。何と言ってもシュトラウス・オペラですので。
CDの置き場ですか。ウチももうありませんが、コレはわりとコンパクトですね、10枚入ってるわりには。
母親の昔の写真・・・それならyokochanさんのお母様はたいそう美人。ウチのハハは美人じゃないのでそういう感覚には陥りませんでした。昔の(ロンゲの頃の)カラヤンのフィルムを見ると父を思い出しますが(似ているので)。
スウィトナーのサロメ、廃盤ですね。お持ちで羨ましい。私の初アラベラはベームですのでやっぱりホッターが理想になってしまいます。まあこの役ではF=Dも好きですけど。
ギューデンのツデンカもチャーミングですね。
投稿: naoping | 2010年7月10日 (土曜日) 21時01分