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2010年2月21日 (日曜日)

ザ・シンフォニカ第47回定期演奏会

カルウォーヴィチ:交響詩「オシフェチム家のスタニスワフとアンナ」
マーラー:交響曲第9番ニ長調

大井剛史指揮/ザ・シンフォニカ

(すみだトリフォニー・ホール)
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ああ、眠い。今朝はジャンプ・ラージヒル観るために4時に起きちゃったんだもんね。葛西選手がもしかしたら・・・もしかするかもって思ったもんで。でもやっぱり・・・だったけど。日本がダメならポーランドの英雄アダム・マウィシュに金メダルを取らせてあげたいって思ったけど、やっぱり一位はアマン。あっまーん。

ということで、ちょっと今日のコンサートは演奏始まるまで半分眠いまま。正直メインの?カルウォーヴィチは懸命に聴いて、オマケのマーラーは明日の仕事に備えてお昼寝しようか、それともあんまり眠かったら帰っちゃおうかなあとか考えていたのだったが。

安心したまえ、皆の衆。全部聴いたわ。

で、このザ・シンフォニカという楽団さんは初めて聴いた。全然知りあいがいないので、券を貰ったりはせずちゃんと「ぴあ」で券を買って聴いた。

だから容赦はしないぜ。いやいやウソウソ。

まず、カルウォーヴォチ。初めての生カルウォーヴィチ。というかこの先この作曲家の曲の生演奏を生きてる間に聴けるかどうかも疑問。もしもポーランドに行ってもそんなに聞けないのでは。

なんでこの作曲家のこの曲を定期演奏会で取り上げることになったんだろうか。以下の理由が考えられる。

1、この指揮者がこの曲を振ってみたかったから。

2、この指揮者がこの曲を振ってみたかったから。

3、この指揮者がこの曲を振ってみたかったから。

このいずれかであろう。とにかく珍しい。日本初演ではないのか?違うの?

カルウォーヴィチという作曲家については、結構色々調べて知っているような気がしてたんだが(←非常な思い込み)、今回もらった解説書にはかなり丁寧な解説が記してあった。どこで調べたんだろう。

聴いた方はおわかりのように(おわかり頂けただろうか・・・)、この作曲家は非常にR・シュトラウスの影響を受けているので、オシフェチムなんとかは「ほとんどまんまシュトラウスじゃん。」って思われるかも。でもまあ・・・そんな悲しいことを言わずに、よおおく耳を澄ませて聴いてみて(今頃言ってももう遅いか)。ところどころに「カルウォーヴィチらしさ」が聴いて取れる。具体的にどこ?と聞かれても示せないんだけど、彼独特の音色が聴けて本当に嬉しかった。「ああ、あれ、それ、そこ」とか思いながら聴いた。

で、言いましたようにこのオーケストラは初めて聴いたんでいかほどの実力をお持ちかは知らんかったんだけれど、指揮者のこの曲に対する熱い共感(と思っていいんだよね?)もあって曲そのものが違和感なく感じられた。例えば(CDこれしか持ってないんでアレなんですが)普段ヴィト盤で慣れ親しんでいるんだけど、今日の演奏は「こんなのぜんぜん違うよ~~~」とか拒否反応を示すことはぜんぜんない。

あ、うまい・・・オケさんなのね(←今さら知る)。

(「よく知りもしないでアマオケなめんじゃねえよ」という声が聞こえてきそうだが・・・過去にオケによっては酷い目にあったこともあったのである。どのオケもみんながみんな共感できる演奏ができるわけではないのである。)

これでみんな、「カルウォーヴィチっていいな、他の曲も聴いてみたいな」って思うんだろうか・・・思ってくれるといいな。私は彼の作品はもうちょっと抒情的な曲のほうが好きなんだけどね。


カルウォーヴィチ:交響詩第一集(本日演奏曲収録)

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↓第二集

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第一集よりも第二集のほうがやや抒情的な品ぞろえ。



休憩後、マーラーの9番。本当の意味ではコンサートのメイン。実は、この曲を生で聴くの今回が初めてである。別に聴く機会が今までなかったわけでもなくて・・・とにかく避けていた。この曲嫌いじゃないんだけど、生で聴いた後、精神的に普通でいられる自信がない。

マーラーの後期の交響曲はほとんど(8番と大地以外)苦手。何というか、聴いていると「オレ様はオレ様はオレ様はオレ様は人生こんなに苦しいんだ」という一方的な言い分を全身に浴びせさせられてる気がして正直キツイ。前にも書いたけどね。

ことに9番は、もうそれを通り越して、「もしかして生で聴いたらその後死にたくなっちゃうんじゃないか」って思って今までナマで聴かなかった。

もしナマで聴いたら、「幸吉はもう走れません。とろろおいしゅうございました」ばりの遺書書いちゃうかもしれない。そのくらいの破壊力があるわ、9番は。よくマーラーお好きな方が「一番好きな曲は9番」とか言われますけど・・・これを聴いて次の日普通に会社とか行ってるのかな、仕事普通にできんのかな、と思う。

で、心配してたんだけど、今日の演奏はそんなことはなかった。

今日の指揮者さんは超熱い人だった。なんか(例えはヘンだが)オリンピック・カーリングの解説の小林さんみたいな演奏だった(イエース!イエース!イエース!イエース!!ゲホゲホ)。曲に対する愛情とか思い入れが感じられた。聴いて落ち込むよりも「なんかこんなに頑張ってやってくれて、元気が出た!!」みたいな演奏だった・・・気がする。なんか元気をもらって明日から仕事頑張ろうみたいな気になる、珍しいマーラー。

今日の観客は、ほとんど出演者のお友達とかご家族とかだったんだろうけど・・・(そしてこの少なくとも初心者向きとは全然思えない曲目を心から楽しまれたかどうかは凄く疑問でしたが)少なくとも私はちゃんと演奏を楽しんで帰りました。いい演奏、熱い演奏をありがとうございました。

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少し気になったこと。私の席から見える一階一番前の席に、5~6歳くらいの可愛い男の子が座ってた。当然演奏曲を全部聴いてたはずなんだけど、別に退屈そうにするでもなく、たまにもぞもぞしてたものの、眠りもせず大人しく聴いてた。曲が終わって、一生懸命拍手をしていた。お父さんでも出演してたんだろうけど・・・幼児にマーラー9番ってすごくないか?

(あの位の頃のあたしなんか、東映マンガまつりだって全部見てられなくて場内走り回ってたぜ。)

・・・その子、意外と凄いマーラー・ファンで、帰ってから「素晴らしかったが、やはりジュリーニのほうが・・・いやバーンスタインが」とか難しい顔してCD聴き比べてたりして。コワイわ。

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コメント

今日は土曜日の「ジークフリート」の感想打ち込みと先だっての大雪&暴風雪の影響で倒れ、破損したアンテナ工事のために出かけてましたので、遅めのチェックでした。楽しゅう拝読-のはずでしたが、最後のお坊ちゃま君には確かにぞっとするわなぁ・・・。
でも9番はそういう趣(翌日まで引きずるような)は確かにあるけれど、10番の全曲は違いますよ。先月の川崎で体験して、9番と10番の違いは天と地ほどありました。

投稿: IANIS | 2010年2月22日 (月曜日) 02時27分

>>IANISさん
こんにちは。
あ、倒れたのはIANISさんでなくてアンテナで良かったです。
まあ、ご両親が音楽好きなご家庭はやっぱりお子様もゆりかごの中から普通にマーラーを聴いているのではないかと思います。演歌が流れている中で育った私とは違いますわ。
昨日の指揮者さんは6月に「巨人」を他のオケで振るそうなのでそちらも都合をつけて出かけてみようかなと思いました・・・びっくりするくらい熱い指揮ぶりがなんか印象的だったので。

投稿: naoping | 2010年2月22日 (月曜日) 19時57分

マーラーの9番は2回実演で聴きましたが、終楽章の終わりの方で(音を立ててはいけないので)物凄く緊張しました。
生は確かにいいんだけど、この曲に関しては録音のメリットが(私にとっては)大きいです。

投稿: 蜜 | 2010年2月22日 (月曜日) 21時50分

>>蜜さん
そうなんですよね~~。私も昨日は最後のほうでどうしても咳がしたくなりまして、息を止めたりつばを飲み込んだり、苦しくて苦しくて。しかも曲が終わっても指揮者がなかなか腕を下ろさない・・・(30秒くらいに感じた)。殺す気か~~~と思いました。

投稿: naoping | 2010年2月22日 (月曜日) 22時03分

実は…ある方のブログで、バレエかなんかの公演でその指揮者さんが全然ダメだったというのを読んでて、ちょっと心配してました。でもよかったようで。やっぱり意見は人それぞれだから、一つだけ見て決め付けちゃいけませんね。(前の演奏はホントに酷かったのかもしれんけど)

カルウォーヴィチ、自分はやっと「復活交響曲」聴けました。同じCDです。(クルカはもう来るかと思ったのにまだ来ない…)
第2楽章のチェロのソロからが印象的でした。最後の終わり方も若々しくて微笑ましい。(笑)
チャイコフスキーのような、マーラーのような、って書いてたの、分かります。チャイコをベースに、でもマーラー的な音の重なりに新しさを感じたり。他の演奏でも聴いてみたくなりますね。

投稿: ぜん | 2010年2月22日 (月曜日) 22時10分

>>ぜんさん
こんばんは。行きましたよ初生カルウォーヴィチ。
あの指揮者さんがバレエの伴奏・・・まあ私あんまりバレエって観たことないんですが、あの熱い指揮者さん(勝手に決め付けてる、すいません)がバレエの指揮って想像できません(踊りにくい?)。マーラーだって「マーラー9番マニア」が聴いたらどういう感想を持つかわかりませんが・・・とにかくカルウォーヴィチはよかったです。(他人の感想読んでませんけど・・・ボロクソ書かれてたりして??)

復活交響曲、聴かれたのですね。あまりにチャイコすぎてちょっと笑っちゃうところもありますけど2楽章はなかなかいいでございましょう。コンサートの解説によりますとカルウォーヴィチは二キシュ指揮のマーラー5番を聴いたらしいのですが(どこでそんな情報が???)、拒否反応を示したらしいです。なんか意外でした。クルカ、早く来ればいいですねぇ。

投稿: naoping | 2010年2月22日 (月曜日) 22時32分

初カルゥーヴィチだったのに、前日の「ジークフリート」の疲れからかなんとなくぼーっと聴いてしまいました。二度と聴けないかもしれないのに大失敗!
というわけで今夜はネットラジオでカルウォーヴィチの歌曲を聴いてみました。ショパンが20曲にカルウォーヴィチが12曲。
しかしさすがはノルウェー国営放送、何言ってるのかさっぱりわかりません。もちろんポーランド語もちんぷんかんぷん。でもなかなかいい雰囲気だったような気が・・・(ピアノがエヴァ・ポブウォッカなのがうれしい)
日曜日に再放送があるようなので、再チャレンジしてみようと思います。

投稿: 白夜 | 2010年2月24日 (水曜日) 23時21分

>>白夜さん
おお、コンサート行かれてたのですね。まあこの時期はジークフリートがあったんでバッティングして行けなかった方もおられるようです・・・って声は一切聞いてません。

カルウォーヴィチ、歌曲もなかなかいいのですが残念ながら歌詞が全くわからないのでちょっと敬遠してしまいます。ネットラジオやyoutubeで聴くくらいです。今週の土曜日、ポーランドラジオのファンタジア・ポルスカで「リトアニア狂詩曲」と歌曲を放送するみたいなので楽しみにしています。(スタニスワフ・スクロヴァチェフスキの自作自演なんかもやるみたいです)

投稿: naoping | 2010年2月25日 (木曜日) 00時04分

 こんばんは、ご無沙汰です・・・

 1階最前列で聴いていたという5~6歳くらいの男の子のこと───ふと、某全国紙で紹介されていた指揮者・佐渡裕の子供時代のことを思い出しました。

 言うまでもないことかも知れませんが、純粋に音楽として聴き楽しんでいるようにも見受けられるあたり、将来が楽しみなところですね。

投稿: 南八尾電車区 | 2010年2月27日 (土曜日) 01時42分

>>南八尾電車区さん
こんにちは。
うーん、私も5歳のときに叔母に初めて「運命」のレコードを聴かせてもらいました。カラヤン&ベルリン・フィルだったなあ。最初は物珍しくて喜んで聴いてたんですが、やっぱり何楽章かで爆睡していました。でもカラヤンとベートーヴェンの名は覚えました。それを考えると、生オケを目の前で見るのはもしかして幼児には面白いのかも・・・と思いました。

投稿: naoping | 2010年2月27日 (土曜日) 09時19分

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