ベルギー幻想美術館展
ベルギー幻想美術館展
(渋谷・BUNKAMURAザ・ミュージアム)
オーチャードでの飯守さんのワーグナー・ガラ鑑賞のあと、2階ダウンしてミュージアムへ。楽しみにしていた「ベルギー幻想美術館」展。
あーでも、なんかそんなに一生懸命になって行くほどでもなかったんだなあ。
私は画家のクノップフが大好き、つか、建造物デッサンの緻密さからほとんど神のように崇めている。ベルギーの画家っていったらクノップフだと思っているから、てっきり沢山のクノップフの絵が来るんだと思ってた。
そんなでもなかった。
あれ~? 4枚しかないじゃん。しかもちっちゃいデッサンとパステル画→。
むがああああああああああ。
・ロッブスって画家(知らん)の版画
・仮面の絵でおなじみのアンソールの版画
・シュルレアリズム(つか、なんじゃこりゃな絵)の巨匠マグリットの版画がたくさんと油絵少々
・デルヴォー(ちち出し女の絵でおなじみ)の油絵と版画
そんな感じなのだが、まあマグリットとデルヴォーは好きな画家なのでまあいいかなという感じ。実はアンソールはあんまり好きでない。なんでかしらんが。
マグリットはたぶん←「大家族」って絵が有名なんだと思うんだけど、ダリと並んでシュールレアリズムで有名な人だ。なんか、マグリットの絵って見てると不安な感じになるんだけど・・・それがいい。
で、マグリットの版画って私初めて見たんだけど、あまりのち密さにびっくりした。とくにリトグラフ。自分(わたし)がリトグラフをずっとやってたもんで、もしマグリットが自分で版を起こして刷りまでやってたとしたら、超すげえと思う。あそこまでばっちりかっちりできない、普通。まあ・・・有名な画家だから刷り師がいたんだろうなあ(展示には何も記述なし)。
同じ版画でもエッチングのほうはどれもちっちゃくてとってもカワイイ。アレはお部屋に飾りたいな。買ったらトンでもない値段なんだろうけど。
あと・・・印象に残ったのはリトグラフで「目玉のおやじ」を3人くらい描いた絵で・・・アレはホントに「おい、鬼太郎!」と絵の前で言ってしまう。
デルヴォーと言えば私の勝手な印象としては「ちち」と「鉄道」が好きな画家である。大体男性というものは「ちち」か「鉄道」のどっちかが必ず好きなもんだと思っているが、デルヴォーは鉄オタであったと同時に「ちち」好きである。タモリさんみたい。
彼の絵にはいつも複数の女性が描かれているが、大体「ちち」を出している。そして上のケと下のケの色が違ったりする。ヘンな意味じゃなくて美術的見地から言っているのである私は。
で、絵の中で「ちち」を出している女複数と、後ろに機関車とかが描かれてたりする。へんなの、でも好き。
・・・というわけで、今回はこの場を借りて愛するクノップフについて熱く語る予定だったのだが、こんな下らない内容になってしまった。すまぬ。
-----
| 固定リンク
コメント
こんにちは。
デルヴォーは母親に溺愛されて育ち、
彼女ができても母に別れさせられたりで
母に対する愛憎半ばする感情に生涯苦しんだそうですね。
あと、あまりにも才能がありすぎたために
先輩画家たちにもいろいろ嫌がらせされました。
「出る棒は打たれる」
なんちゃって。
(注:後半はうそっぱちです)
投稿: 木曽のあばら屋 | 2009年9月 5日 (土曜日) 21時31分
ベルギーのリエージュでデルヴォー展があり、6月に見に行きました。年代順にかなりの数の油絵とペン画が展示されていたんですが、多分ベルギー国鉄も協賛してたせいか、ほとんどの絵に駅やらトラムやら鉄道やらが描き込まれていて、すごい鉄ちゃんだあ、とびっくり。
母親に反対されてなかなか結婚できなかった最愛の奥さんが、相当な数の絵のモデル(ヌード)になってました。
ベルギーの画家なら、古今東西(ベルギー内に限るが)ほとんど誰でも好きです。
ロップスって、ナミュールに彼専門の美術館があります。世紀末のグロさ満載で、ベルギーの画家の中では、あまり好きなほうではありません。
わたしも、クノップフは大好き。クリムトのベルギー版ていう感じ?
投稿: レイネ | 2009年9月 6日 (日曜日) 02時06分
>>木曽さん
こんにちは。
そうそう、コワイ母親がいたんですね~。今回のデルヴォーの展示でもそういうコメントの絵がありました(あんまり良く見なかったんですが)。それで女性の裸ばっかり書いてたのかしらんとか思いました。
出る棒は打たれる・・・
オヤ○ギャグですね(笑)、こういうのはそんなに私はキライではありません。
>>レイネさん
昨日、日本はオランダに負けてしまいました・・・あ、サッカーの話です。
本場ベルギーで見るデルヴォーの絵はいいでしょうねえ。デルヴォーはおうちにかなりの鉄道模型をコレクションしてたそうです。
私は画家にはそん~なに詳しくないんですが、ベルギー象徴主義のあの独特な雰囲気が好きです(ジャン・デルヴィルも好き)。クノップフ、彼の描く絵に出てくるややしゃくれたあごの女性像(妹?)がいいなあと思います。それと教会などのデッサン画も(あまりに細密すぎて印刷では出ない)ものすごく好きです。そう、確かにクリムトの絵と似ていますね。クリムトも大好きです。
投稿: naoping | 2009年9月 6日 (日曜日) 17時06分