« 海のエジプト展 | トップページ | マルタイの棒ラーメン »

2009年9月21日 (月曜日)

ジュリーニ/マーラー:交響曲第9番

P1110238 マーラー:交響曲第9番ニ長調
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮/シカゴ交響楽団

(1976年4月・シカゴ)
.

.

.

ジュリーニのマーラー9番は、この曲で私が最初に買った録音である。ずっとこれしか持ってなかった。他の演奏のCDを買ったのはずっとあとで大人になってからである。

マーラーを熱心に聴いてたのは子供の頃だったから、一曲につき何種類もレコードを買うことはなかった。おこづかいは少ないし、そんなに裕福でもなかったし。(ただ、「大地の歌」は3種類持ってた。)

ファースト・バイの録音の演奏は、成長してからもずっと影響を受け続ける。まあ、私が小学生の頃というのは参考にする書物はレコ芸しかなかったから、「レコード・アカデミー賞」とか貰ってると確実に「買い」になる。子供だったから仕方ない。

このジュリーニの録音も、レコード時代にレコード・アカデミー賞をとっている。でも・・・賞取ってるからこの演奏がよいのだというわけではなく、わたくし的には今でもこれが一番しっくりくる。久しぶりにCDで買いなおしたので聴いてみた。ジャケットがとってもカッコイイわね。ジュリーニはイタリアの俳優さんのようにシブイ指揮者であった。

ジュリーニというと、画学生時代にお世話になった版画の先生を思い出す。絵描きってクラシック音楽好きの人が多いんだけれど、たまたま先生はジュリーニのファンだった。なんか「ジュリーニのファン」って響きがかっこよくないですか?

9番というのはCD収録には微妙な長さらしく、一枚にぎりぎり収まったり、二枚になったりする。うちにある他のCDはワルターもバルビローリも一枚に収まってる。なるほど、演奏時間だけ比べてみるとこの二つの演奏よりジュリーニ盤はずいぶん長いんだな。しかし実際聴いてると何故か全然遅い感じはしない。なんというか指揮者のすごい思い入れが必要とする曲な気がするので、このくらい長くてもいいんじゃないかな。買うほうは値段は上がってしまうけども。

世に出てるマーラー9番をほとんど所有しているような方も日本にはおられるだろうが、現在ジュリーニの演奏の評価っていうのは一般的にどうなんだろう。私はあまり押しつけがましくなく内面的な美しさに徹したジュリーニの演奏が気にいっている。ジュリーニは実際にきっとそういう人柄だったんじゃないかなあとか勝手に想像。まあ・・・ワルターもバルビローリもそれぞれいいけど。

.

.

昨日。
久しぶりにオフ会というものに参加させて頂きました。女性が私1人で4名様が初対面だったものではじめは非常にアウェイ感が漂っておりましたが・・・まあ酒が入ってしまって音楽の話さえ合えば、どこでも一緒なんですけどね、私。

Pa0_0427 美味しいお魚を沢山いただきました。箱に入ったウニを見るのは久しぶりです。岩牡蠣、金目鯛の煮付け、カツオ、エビフライ、毛蟹、大好物があとからあとから出てきて嬉しい悲鳴でした。で、正直・・・ずいぶんお酒を頂いたので後半の記憶がたいへんまだらです。ヘンな言動をしなかったか非常に心配です(ハイティンクの素晴らしさについて熱弁を振るったのは覚えておりますといえよう)。まあ、ちゃんと家に戻って化粧を落としてお布団に入って寝てたんですが・・・帰巣本能ってすごいわ。

皆様、どうもお世話様でした。楽しいひと時をありがとうございました。

-----

Banner2_3 にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

|

« 海のエジプト展 | トップページ | マルタイの棒ラーメン »

コメント

クラヲタ会ご出席有難うございました。(欠席したお前が言ってどうする(笑))
実はこのジュリーニ盤、この連休中に聴こうかな?とちょっと思っていたものです。私のCDでの初マーラーの9番です。(ちなみに、初LPはバルビローリ)
この曲の美しさ、悲しさを非常に丁寧に音にした素晴らしい名演だと思っております。
先に取り上げられちゃったから、ブログ記事にするのはまたにしよっと(天の邪鬼なワタシ)。
次回クラヲタ会でお会い出来るのを楽しみにしております。

投稿: golf130 | 2009年9月21日 (月曜日) 22時33分

>>golf130さん
どうも。当blogのレギュラーコメンテーターの一人の golf130 さんにはお会いできるものと思っておりましたんで残念でした。行かれなかった方に向かってこんなこと書くのは何なんですが・・・・本当に美味しいお店でした。友人連れてまた行きたいな~と思ったくらいです。
肉離れ、早く全快して美味しいお酒を召し上がれますようお祈りしております。

投稿: naoping | 2009年9月21日 (月曜日) 23時31分

yokochanさまからのお誘いがなく・・・(新潟だから遠慮したのか?)。まぁ彼のことだから「ハイティンク命!」の信条をこにょこにょと話したんだろうとは想像しますが。
ところでマラ9、依然として僕のファースト・チョイスであります。こればかりはアバドもバルビもクレンペもマイケル、ギーレン、レナード-誰もこの透徹して凛とし、純粋に美が結晶しつつ自ずと光が発せられる第9はないと思っております。naopingさまがこの演奏を取り上げてくださって嬉しく思います。

投稿: IANIS | 2009年9月21日 (月曜日) 23時50分

こんばんは。昨晩はお世話になりました。楽しいひと時でした。
そして、オヤジばかりの集いにご降臨いただき光栄でございました。
しっかし、よく飲みましたなぁ(笑)

ジュリーニは、このシカゴとの録音の頃が一番よかったのではないかと思います。
この第9は、アバドの2番とともに私の大学時代の思い出のマーラーなんです。
ジュリーニのテンポはゆったりですが、音色は明るいです。
IANISさんが熱く語ってらっしゃいます通りでございます。
そして、ハイティンクとシカゴで、この曲に渾身の演奏を残して欲しいものと熱望しているのは、わたくしばかりではないといえよう。

そうそう、ジュリーニの指揮ぶりをYouTubeなどで見ると、眼の玉ひんむいた熱いお姿でびっくりしますよ。

投稿: yokochan | 2009年9月22日 (火曜日) 00時14分

 ジュリーニは好きな指揮者ですけど、このこれは随分前に買って未だに一度も聞いてない唯一のCDなんです。
9番という作品自体が気楽に聞ける音楽ではなし、最近は、この音楽を通して聴く元気がないのですね。
自分の場合はある時期までは、家にあった
唯一の9番はバルビローリ。

投稿: シロクマ雄 | 2009年9月22日 (火曜日) 03時38分

どうも先日はありがとうございました。
新参者でしたが温かく迎えてくださり感謝でした。
それにしてもよく飲みましたね。
おいしいお酒でした。
またぜひお目にかかれればと思います。
ところで、ジュリーニのこの録音、確かいろいろな作曲家の9番ばかりを録音していた頃だと思いましたが、あの頃はいい録音が多かったですね。私的にはジュリーニはロス時代までだと思っております。
その後はどうもイマイチなんですよね、ゴムが緩いというかなんというか。
この録音は、学生時代友人と二人でジョイント・ヴェンチャーを組んでレコードを買い集めていた頃、マーラーの9番は私はバルビローリ、友人がこのジュリーニでした。
今でもそうですが、このジュリーニ盤の豊かな歌心の奥からあふれてくる悲しさに随分感動しました。
いいですよねこれ。

投稿: yurikamome122 | 2009年9月22日 (火曜日) 08時58分

>>JANISさん
こんばんは。
「ハイティンク・マンセー」はたぶん、私がロンドンで見たリングから話題が始まった・・・ような・・・? 今となっては記憶がまだら状態なのでよくわかりませんが。とかくハイティンクはCDしか聴いたことない方にとっては評価が低い指揮者なんで、同意を得られてよかったです。
さて、やはりこのジュリーニ盤を評価する方は少なからずいらっしゃるということで、なんとなく安心しました。


>>yokochanさん
どうも御世話様でございました。参加されたみなさんよく飲まれましたが・・・殿方の飲み会の特徴としては、お酒中心となって肴のほうは食べるのがお留守になってしまう傾向がありますね。もし女性だけだったら、酒量は減らしてでも肴は残さないかも。女は食べますから。
アバドの2番はメータの2番と同じくらいに発売されたような。結局私はウィーン・フィルのメータを選んだんですけど、アバド盤もFMでテープに録ってよく聴いていました。ハイティンクは生きているうちにもう一度ナマでワーグナーのオペラで聴きたいなあと思いますが・・・まあかなわないだろうなあとは思いますけど。


>>シロクマ雄さん
ふむ。マーラー9番は聴くのになかなか勇気のいる曲ですね。はまってしまうとかなり落ち込む気がします。しかし、お持ちであれば、お聴きになってみては・・・勿体ない気がします(私も人のことは言えませんが)。

>>yurikamome122さん
こちらこそどうもありがとうございました。
U野コーフォー先生の運命は笑えました。
マーラー9番は人気曲だし、世間ではバーンスタインがいいっていう意見が多い気がするんですが・・・私はバーンスタイン盤もってないんです。そんなんで私がこの曲を語っていいのかなあとか思うんですが、とりあえずジュリーニ盤はよいということで。ジュリーニは奥さんが病気になっちゃってから元気がなくなってしまったのかもと思います。

投稿: naoping | 2009年9月22日 (火曜日) 19時50分

出遅れましたm(_ _)m。先日はありがとうございました。またぜひご出席のほど、よろしくお願いいたします。おっしゃるとおり、ハイティンクの生の演奏をご存じない方は、評価を低くする傾向があるようです。にしても生でリングとはうらやましい限りです。

さて、ジュリーニのマーラー。私もとても好きな演奏です。細部まで本当によく読み込んで、歌い込んでいる素晴らしい演奏だと思います。
ちょっとここのところ、ヴェルディやらR・シュトラウスばかり聴いていて(行く演奏会の関係で)、マーラーとご無沙汰なので、また聴き込んでいきたいと思います。

投稿: minamina | 2009年9月22日 (火曜日) 20時21分

名古屋に帰っていたので参加できなく残念でした。
次回の機会があればお会いしたく思います!
なんかハイティンクで盛り上がっていたというのも非常にうらやましい。

投稿: ピースうさぎ | 2009年9月22日 (火曜日) 22時15分

>>minaminaさん
こちらこそどうもありがとうございました。
ハイティンクの素晴らしさが語れて嬉しかったです。まあかく言う私も実演に接する前は「ハイティンクか・・・まあ普通の演奏はしてくれるかな?」くらいに思ってたので、意外と熱い演奏に驚いたのと、イギリス人のハイティンクに対する尊敬は想像以上だったのに驚きました。
それにしてもminamina様のブログを拝見いたしまして、お会いした時と全く同じ印象だったのが面白いでした。


>>ピースうさぎさん
ははあ、当然のことながら名古屋へ帰っておられたのですね。久しぶりの家族だんらんを楽しまれたことと思います。また機会がありましたら・・・という感じですね。
今回の集まりですが、とっくに死んでる指揮者ではなくて、ハイティンクで盛り上がれるのはいかにもライブ志向な感じでよかったです。

投稿: naoping | 2009年9月23日 (水曜日) 10時25分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ジュリーニ/マーラー:交響曲第9番:

« 海のエジプト展 | トップページ | マルタイの棒ラーメン »