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2009年7月30日 (木曜日)

夏なので不思議話

時期的にだんだん暑くなってきたので、私の高校時代にまつわる多少不思議な話を。あ、心霊の話ではないので恐くはないですが嫌いな人はスルーしてください。

その1

高校の時、部活の先輩で同じパートの人が医大?だか歯科大だかに進んだ(家が歯医者なので継ぐため)。で、OBとしてクラブに遊びにきたときに(当時としては)衝撃的な話をしてくれた。

「オレ、大学で死体洗いのバイトやっててさー。プールにいっぱい死体がぷかぷか浮いているんだよね。一体洗うと一万円(?)貰えるんだ。で、なんか棒みたいなのでこうやって(洗うしぐさ)洗うんだけどさー。なんかこないだプールにおっこっちゃってさー。あはは」
みたいな感じで。

で、その先輩ってすごく面白い人でみんなに人気があったんだけど、そんなウソを言う感じの人でもなかった。その話がずっと頭にあったんだが、最近「都市伝説」が流行ったときに「死体洗いのバイトなんてうそですよ~」みたいな感じでかたづけられていたので、いまだに真偽のほどはわからない。

先日たまたま高校時代の友人で集まったので、ふと思い出してきいてみた。で、その話を聞いてたとき一緒にいた友人二人も覚えていた。

「あー、そんなことあったよね・・・忘れかけてたけど今思い出した。でもウソを言うような感じではなかったし・・・何なんだろうね。」とちょっと謎です。医大に進んだ姪にきいてみようかなあとか思う(でも「突然なんじゃ」とか思われそうだが)。


その2

小学~中学のときからの仲よしの友人(女)がいたんだが。
なんだかその人結婚から出産を経てノイローゼになってしまい、病院通ってた(本人の母によると)。近所でばったり会ってもなんか私のことわかんなかったんだか手を振っても無視されたりした。(今はまあ何年も経ってるから大丈夫だと思うんだけど)

ある日、実家にいたころ突然その友人から電話があった。なんかおそろしく深刻な感じで
「中学のときの友達の○○ちゃんが末期ガンで今入院してるんだけど、naoping(←本名で)は○○ちゃんと同じ高校だったよね? 彼女と同じクラスだった人とかに電話かけて知らせてあげて欲しいの」
とかいう内容の話をえんえんとされた。

正直(ガンはかわいそうだが)・・・コワイ。電話かけてきた友人は心を病んでるから断れないし・・・お人好しな自分が情けない。

まあ、電話かけてあげてもいいけど、私はその子と高校時代はクラスは別だったんで(校内で見かけて手を振る程度)ほとんど交流もなかった。いったいどの子と仲が良かったかもわからない。何より卒業して何年もたっており普通は女子はみな結婚したり家を出たりしている。まともにやったらおそらく大変な作業だと思った。

とりあえず、私と部活で一緒だった友人にかけてみた。たまたまその友人の結婚後の電話番号を知っていたんで、一部始終を話して聞かせたが「naopingさんも大変だねえ。そんな電話かけなくていいよ、突然クラスも違う知らない人から電話かかってきてもびっくりだし、ヘンだよ。私も知り合いにはちょっとかけてみてあげる。」といわれ(いい奴だ)、ちょっとホッとした。

で、部活や委員会の知りあいで何人かにかけてみたが、当然ほとんどつながらなかった。でも一つだけ不思議な番号があって、何度かかけたら電話が通じたんでしゃべりだしたら
「あのう、これ公衆電話なんですけど」
と男の人の声で言われた。
「えええ?? で、あなたは?」
と聞いたら
「通りすがりのものです。さっきから何度も何度も鳴ってるのでとってみたんです。」
だと。
「はあ~どうも御手数かけてすいません」とか言って切った。『へえ、公衆電話ってかかるんだ~』と一つお利口になった。親切そうな人でよかった。

その後、怖くて友人にも電話してないのでどうなったのかわからない。

その3(最近の話)

ホラーや怪談話が大好きな私だけれど、稲○じゅんじさんの話は聞いていてほとんど怖くない。なんでかっていうと。

あまりにも話が速くて何を言っているのかわからなくて、コワイより先にイライラしてしまうのである。私、耳はいいほうだと思うんだけどな。



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全然こわくなくてすいません。

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2009年7月28日 (火曜日)

ちょっと昔のレビュー(9)*1996年・若杉弘・千人の交響曲*

今回、ちょっと掲載を迷った。文があまり面白くない上にやや個人攻撃があるもんで。つか、当時相当頭きたんだよね・・・。
お名前は伏せますね。読者の方、もしわかっても名前かかないでね。

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1996年7月21日 
マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」
佐藤しのぶ、○○○○○、大倉由紀枝(以上ソプラノ)、伊原直子、西明美(以上アルト)、福井敬(テノール)、大島幾雄(バリトン)、高橋啓三(バス)
東響コーラス・東京児童合唱団
若杉弘指揮/東京交響楽団 その他

(サントリーホール)

あの「千人」からはや10年。そういえば私はこの曲を生で聴く側に回ったことはなかったのだ。てなわけで本日の「千人」、正直言って私が歌ったものと比べるとダンチの差だったのだ。・・・うまかった。

最近(当時)、マーラーを(小中学校の時以来)よく聴くようになった。昔わかんなかったこともよくわかるようになった。マーラー周辺の人の事や、曲などを調べていくうちに、マーラーがどんなに偉大な人だったのかがわかってきた。それと、「千人命!」って感じだった私も、この曲の欠点とかがわかってきた(この曲は人気とはうらはらに、マーラー・ファンには評判が悪い)。

とはいうものの、この曲はやっぱり私の一番大事な曲には違いないのだ、あいかわらず。この曲がなかったら、今の私はありません。

今日の演奏会は、舞台上には千人もいなかったかんじ。数えてはいないけど、700人か800人くらいだったんじゃないかしら。この曲はもう、千人も必要ないということはあきらかです。演奏については・・・なんとも言えない。ああいう曲だし。ただただ、天国のマーラーに向って「こんな曲作って、あんたってほんっとにバカだよね」といってやりたい。

客席後方から聴こえるファンファーレなんて、なんかすごいよね。初めて聴く人はおそらくびっくりするがな。ほんとにやってくれるね、マーラーって。

私はS席取ったのだが、2階席の5番目だった。でもこのくらい後ろじゃないとしんどいかも。一階席の前から二番目とかを想像するとちと恐ろしい。気絶するかも。

合唱団はうまかった。独唱者は・・・。ちと文句ある。どこにも言うところがないので言う。

「だれか○○○○○を交代させて!」・・・。
○○○○○って一体なんなんだ。どうして色々な賞を取ったりしてるんだ。誰があの声を好きなんだ。○○○○だしその上○○だし。きっとだれか偉いパトロンがいるに違いない。なんであんなわけわかんないCDをたくさん出せるんだ?

でも、もしかしたらそんなこと言っているのは私だけなのかなあ・・・。みんな大好きなのかも。

しのぶちゃんはあいかわらずの美声、直子ちゃんはいつもながらの貫禄、由紀枝ちゃんは客席後ろからの声が見事であった。その他の人もみなよかった(あの人以外)。

若杉さんは相変わらず素敵だった。演奏後、若杉さんが(聴衆に挨拶をするので)拍手大喝采の最中に両手で「ちょっと待って下さい」のポーズをしたら、客席が「ぴたっ」と静まっておかしかった。場内全員合唱団か。それとも指揮者はタモリか。

Pa0_0408_2 



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ホントにごめんなさいごめんなさい。でも、当時テレビに出まくってた彼女の声は、私はホントに無理だったす。まあ、声って好みがあるし人それぞれ。

でも彼女すごく人気あるんですよねぇ。

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2009年7月24日 (金曜日)

パーテルノストロ/ブルックナー交響曲全集(買っただけ)

ブルックナー:交響曲第0番~9番、テ・デウム
ロベルト・パーテルノストロ指揮/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団

あたし、デビューすることにした、ブルックナー。(きらーん)
今度の飯守先生の7番のコンサート、行くことにしたんだもんね。 安いし

人生初の生ブルだわよ。信じられないでしょ?
有名な?「ロマンティック」だって聴きに行ったことないんだわよ。

でさ。

私、ブルックナーのCD二つしか持ってない。

フルトヴェングラー指揮の4番と、ジュリーニの8番ね。
フルヴェンの、あまりに古くて盤が死んだかも。

そんでもって、7番ってこないだ教育テレビで聴いて「なんだかいけそうな気がする~」と天津木村みたいなことを思ったんだわ。

当然CD持ってない。

だもんで渋谷塔に行った。
一番安そうなティントナーにしようと思ったらなんだか棚になかった。在庫切れか?

恥ずかしい。店員に聴くの恥ずかしい。ティントナー500円だもんな、確か。他のにしょう。ど、どれに?

うわー。

なんか、自分の庭であるはずの渋谷塔が、いきなり大海に見えた。これがもしワーグナーだったら、マーラーだったら、シュトラウスだったら、いやいや英国音楽だったって、そのへんの初心者の女の子が店内で路頭に迷っていたら、優しく指導してやれる自信がある。

しかし。

ブルックナー、いきなり初心者。
マタチッチとかチェリとかムラヴィンスキーとか選んどけばいいのだろうか。なんか、それってツウっぽいぞ。かっこいい?

それとも、普通にベームとか、カラヤンとか、ハイティンクとかでいいんだろうか(あるのか?)。

店員に聴くのも恥ずかしい。「あのう、ブルックナーの7番買いに来たんですけど、いっぱいありすぎてわからない・・・」

このあたしが、そんな質問できない。今さら無理。

いやいや、ここの読者の方だったら、
「そんなの簡単だ。アンタの一番好きな指揮者にすればいいじゃないか。バルビローリとか買っとけ。」と言われるかもしんない。
私も考えた。バルビ手に取ってみた。だが。

高い。

予算は(一枚で)1200円くらいまでと見積もってきたので、一枚3000円近くするのなんか買わない。しかもライブだし録音やや古いし。初心者にはどうなんだ。

とか色々店内をぐるぐる(別にブルックナーの場所は一つなのだからぐるぐるする必要はないんだけど)小一時間徘徊していたんだが、とあるセットが沢山積んであるのに気がついた。

おお。

全集で1790円とな。11枚。しかもテ・デウムも入ってるぞ。録音も新しそうだし。

しかし。だれこの指揮者。パーデンネン?
オケも地方2流オケっぽいし(知らないけど)。

まあ、全部聴けるのであれば、この値段ならば損はないだろう。CDがたくさん入っていて楽しいしね。(しょーゆーこと?)

おうちに帰って、さっそく7番から鑑賞。ふむ、録音は悪くない。教会でのコンサートの収録だから残響が長くて気分がいいね。

指揮者の解釈とかテンポのこととかわからない、初心者だからな。演奏は普通にいいと思う。全部聴いたわけではないけど。

しかし。

このオケはうまくないな。ライブだから仕方ないけどなんかたまにヘマしてるな。あたしでもわかる。それと、演奏には関係ないけどお客さんの咳が・・・なんかな。そしてたまに(7番じゃないかもしれないけど)指揮者のふんふんいう鼻歌も入っている。鼻歌or唸り声で許せるのは好きな指揮者だけだ、私は。

うーん。

まあ、この値段だからこんなもんなんだろうな。いやいや、本当にありがたいです。全部聴きますよ、がんばって。鑑賞には十分耐えるクォリティです。(それに、こんなこと言うのもなんだが・・・日本のオケを聴きに行く予習だし。ベルリン・フィルとかウィーン・フィルとかだとキツイかも)
あ、ネットで買うともっと安いです。

でも。

やっぱり(ちょっと高くても)バルビローリにすればよかったかなあなんて思いながら、今これを書きながらバルビローリ指揮のシベリウスの1番聴いてます(えー?)。やっぱり好きな指揮者で聴くのが一番ね。

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2009年7月22日 (水曜日)

ちょっと昔のレビュー(8)*1995年・若杉弘・グレの歌*

若杉さん、とうとう・・・。

おそらく若杉さんは、私が一番実演に接した指揮者だと思うので(とくに人海戦術もので)、どうしても「ご冥福をお祈りします」とか言う気にまだなれません。訃報を知った時も若杉さんの腕を引っ張って「まだ!まだ仕事残ってるから!ヴォツェックは?影のない女は?まだいかないで!若杉さん!」とか言いたい気分でした。

でも、どうしても若杉さんにはこう言いたい。

「若杉さんが日本にいて下さったおかげで、日本にいながらにしてクラシック音楽の素晴らしい演奏にたくさん接することができました。若杉さんの演奏は一生忘れません。たくさんの素晴らしい演奏をありがとうございました。」

ということで、ちょっと追悼特集みたいになってしまいますが(いやだよう・・・)。

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1995年5月25日
シェーンベルク:「グレの歌」
岩水圭子(トーヴェ)、田代誠(ヴァルデマール)、ラインヒルト・ルンケル(山鳩)、小林一男(クラウス)、志村文彦(農民)、木村俊光(語り)
合唱:国立音楽大学
若杉弘指揮/NHK交響楽団

(NHKホール)

私が多分中学生だった頃、この曲に出会った。小澤征爾のレコードだった。そのジャケットの絵がムンクで、題名は忘れてしまったけど日の出の絵だった。

この「グレの歌」という曲はとっても不思議な曲で、合唱曲というものでもないし、オラトリオでもない。ましてやオペラでもない。レコード屋で探すと声楽曲、ということになるのだけどほんとに単なる「グレの歌」となっているところが好きだ。

シェーンベルクは好きな作曲家の一人ではあるけれど、全部の曲が好きというわけではない。初期の「清められた夜」なんてのは背筋がぞくぞくするほど好きだし、「月に憑かれたピエロ」だって大ファンだ。室内交響曲もいいと思うし、本当は「すき」と言ってはいけないのかもしれないけど「ワルソーの生き残り」なんて一緒に歌えてしまうくらいだし、「期待」ってオペラの病気っぽいオペラも好きだし・・・と書ききれないくらい好きな曲があるはずなのに、どうも「アイ・ラヴ・アーノルド(はあと)」とは言いきれないとこがある。

「モーゼとアロン」を全曲CDで聴く、なんてのはものすごく勇気のいることだし、ほとんど無調で書かれたものはもうお手上げである。彼の弟子のベルクの曲はほとんどが調性なしで書かれたものなのによっぽど親しみやすいのは不思議である。

さて、話を「グレの歌」に戻すと、今回のN響の演奏が実演で聴くのは私は初めてである。しかしものすごく発見が多かった。この曲がとてつもなく難しいということ、すごく手がかかる曲であるということ、たくさんの人でやっているということ、そしてとてつもないパワーのある曲であるということ、など。

私はなんと前から2番目の席だったので、最強音になるともうその場にいるのが辛くなるほどの大音響だったのだが、その反面、弦だけの室内楽的な部分は本当に美しく聴こえた。第一ヴァイオリンだけでも何パートにも分かれているのね、と新しい発見。

第一部で、トーヴェやヴァルデマールの歌が交互に歌われるとき、私は何故かクリムトの「接吻」の絵が思い出されてならなかった。美しい少女、その周りを彩る花々や装飾的な文様、それがオーケストラの細分化された美しい響きとともに浮かび上がってきたのである。美しく、色彩的で、いまにも崩れ落ちてしまいそうな音色。私がこの音楽の中に求めていたのはこれだったのではなかったか。

続いて「山鳩の歌」。この日に出演したルンケルという人は最近よくレコーディングをしていていくつか聴いたけれど、この日 生の声を聴いて、久しぶりに本物のドイツ・オペラの声を聴いた気がした。これだけでもこの日行った甲斐があったと思う。素晴らしい歌手である。

でも歌も凄いけれど、やっぱり管弦楽。沢山の楽員の人の奏でる音楽のなんて精妙なこと!シェーンベルクは天才である。

農民やら合唱やら道化のクラウスやらが登場し、やっと最後の「語り」へ。ここは私の持ってるCDのハンス・ホッターの印象があまりにも強過ぎるけれど、この日の木村さんは頑張ってた。

オーケストラが静まり、いままでねちねちどろどろのロマン派音楽を繰り広げていたのに、急に人が少なくなって、せいぜい10人くらいの人の演奏の中で、語り手がひょっこり現れる。しゃべるでもなく、うたうでもなく、新しい音楽の登場を見守る。ここからは今までと違う、20世紀の音楽の出現である。その登場は感動的である。そして今まで「ありゃ?」「なんだ?」と思いながら聴いていた人々もこの新しい音楽に同調する。そして音楽が盛り上がるにつれ、だんだんと人数が増えてきてどんどん大きくなっていく。(ここらへんはもう失神寸前であった) そして最初に書いた、ムンクのジャケット絵のような、舞台いっぱいの大きな大きな日の出が目の前に広がっていく。合唱。大いなる感動。終結。

この曲は実演に限る。CDじゃ本当の面白さはわからない。若杉さんに多謝。オネゲルのときも良かったけれど、この日も最高!でもトランペットのあの難しいソロが聴けなかったのが残念だなあ。

Sunムンク作「太陽」(1909‐11)オスロ大学蔵

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若杉さん関係記事

「ダフネ」日本初演

若杉さんの新ウィーン楽派コンサート

ちょっと昔のレビュー(4)*1996年・若杉弘・七つの封印の書*

ちょっと昔のレビュー(7)*1996年・若杉弘・火刑台上のジャンヌ・ダルク(日本語版)*

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2009年7月20日 (月曜日)

ちょっと昔のレビュー(7)*1996年・若杉弘・火刑台上のジャンヌ・ダルク(日本語版)*

皆様、ご存じの事かと思いますが新国立劇場の11月の「ヴォツェック」は若杉さんは振らないようですね。ヘンヒェンが振るのか~。なんかちょっと悲しいです、若杉さんのヴォツェックが聴きたかったのにね。

・・・というわけで、本日は「若杉さん復活!」の思いを込めましてコレ。でも、このコンサートはちょっと珍しいかも。行かれた方はいるかな?

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1996年11月4日
オネゲル:劇的オラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」 (訳詞上演)
タマリ・マリアム(ジャンヌ・ダルク)、高橋大海(ドミニク)、佐藤しのぶ(聖母マリア)、平松英子(マルグリット)、寺谷千枝子(カテリーヌ)、経種廉彦(豚)、田中誠(布告人Ⅰ)、青戸知(先導役、布告人Ⅱ)、小鉄和弘(布告人Ⅲ)、近藤伸政(ろば、司祭)、飯塚励生(粉やのおじさん)、鈴木五月(酒樽おばさん)
二期会合唱団、東京オペラ・シンガース、東京少年少女合唱隊
若杉弘指揮/新星日本交響楽団 原田節(オンド・マルトノ)
(日生劇場)

(前略)
きょうはなんたって一階A列であるから、舞台かぶりつきである。オンド・マルトノの原田節さんなんて、ウィンクしたら返してくれそうな距離である。だいたい原田さんはこの曲かトゥーランガリラのときは必ずお目にかかれるのでうれしい。今日は開演前にウォーミングアップで「ふ~けゆく~あ~きのよ~」なんて弾いてた。

本日の公演はなんといっても訳詞上演なので、大感動か大笑いがどっちかだと思っていたが、結果はどっちでもなかった。結局聞き終わって私が感じたのは「フランス語のほうが曲に合っている」という(当然な)ことだった。ただし、私がこう感じただけで、今日初めて聴いた人は「こんなもんかな~」と思っただろうし、聴いたことある人の中にはものすごく感動した人もいるのかもしれない。でも、私のようにこの曲が大好きで、(フランス語わからんながらも)この曲は全部フランス語で頭に入っているような者には大変居心地が悪い。

もちろん訳詞だから言っていることがわかる(まあ、舞台なので日本語でも聴き取れないこともあるが)から感銘が深いといえばそうとも言えるのであるが、訳詞での上演で最も困ることは(私だけかもしれんけど)、「オペラがあまりにも親しみやすく、身近になってしまうこと」なのである。ことにこの曲の舞台は何百年も前のフランスである。しかも主人公は歴史上のスーパースターのジャンヌ・ダルクである。だのに、突然日本語でやられてしまうとなんだか「中学のときの同級生だったおでん屋の娘の淳子ちゃん」といった感じなくらいに身近になってしまうのが、私はとっても怖いのである。だから、火あぶりにされるときはなんだかひどく気の毒になってしまう。知りあいみたいな気がしてしまうのである。フランス語?よくわかんない、ジャンヌ・ダルク?まあ名前は知ってるけど・・・、それくらいの感じでいいんだと思う。この曲にとってフランス語の歌詞は音楽の一部なのだから、あえて訳す必要はない。
そんなことだれより若杉さんはわかっていらっしゃるのだろうけど・・・。

ところで、この曲の主役を大竹しのぶにやってもらうのが私の夢なんだけど(でもそうしたら当然日本語版になってしまうな)、たぶんこれはかなうことはないだろう。演出は野田秀樹でね。
P1110207_2今日の主役の人はなぜかアメリカ人でジャンヌ・ダルクとは似ても似つかぬタイプで(まあ本人を見たことはないが)、なんというか「ガラスの仮面」の北島マヤがマンガから出てきて演技をしているような感じだった。キャロライン洋子にも似ていた。

歌手はいつもの若杉さんのコンサートに出てくる感じの人ばかりで、まあいつもの通りといったところ。佐藤しのぶさんはセリに乗って登場してきたので「紅白歌合戦」を思い出した(小林幸子との意見もあった)。このパートは今やこの人以外考えられない。

合唱は東京オペラシンガースの人たち(と二期会)だったので、期待していた通り。いつも思うけれどホントにうまい。

なんやかんや文句を言ったけど、最後はやっぱりちょっと涙でました。どんなに料理されても人を感動させてしまうこの曲のパワーは凄い。

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今はそんなでもないけど、一時期この曲(結構上演が大変なわりに)よく演奏されてたな。このあとだかN響でやったのも行ったけどそちらは当然原語上演でした。ところでこの文中のキャロライン洋子さんて懐かしいね。今でいうベッキーちゃんみたいな感じな人かと。

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2009年7月18日 (土曜日)

奇想の王国 だまし絵展

渋谷・東急BUNKAMURAにて開催中の「だまし絵展」に、友人の誘いで行ってきた。普通の日の夕方だったんだけど、結構混んでた(あしゅらーほどじゃないが)。なんか、普段の美術展と客の雰囲気が違う。

女子多くね??

たぶん、大学が試験休みとかなのかな?渋谷に普通に歩いてるような女の子たちがいっぱい。普段、美術展っておっさんおばちゃんたちが多いから、とーーーーっても珍しい。

そんで。場内からは「これ、すっごいウケル~~」とかいう声が漏れきこえてくる。絵を前に「これは・・・多分こんなことを表現してるんだと思う」とか勝手な解釈も微笑ましい。彼女らは多分、普通の美術展を見に来たというより、今流行っている「アハ体験」をしようと、足を運んだのかもしれない。

展示はまあ、テレビでやってるような感じのものなんだけれども。実際のところ、300年くらい前の「ほんものそっくり」に描いてあるような油絵はそんなにびっくりするほど(まぶたをごしごしするほど)リアルではない。もっとリアルに描く画家は、近代には他にいくらでもあるしね。子供が額から飛び出してくるぜ!ひゃ~びっくり!というほどでもない。目の錯覚を楽しむというよりは、古今東西の作家の着眼点とか創意工夫に関心するような催しものである。少なくとも前半は。

Arcimboldo_rdolfo01 まあ、この展覧会のスターはアルチンボルドである。野菜とか魚とか本とかで肖像画を描くので有名な画家である。今回来てたのが「野菜男」と、「魚男」(は アルチンボルドの流派)だが、冷静に考えてみるとどっちもすごく・・・ヘンだ。こんな肖像画で喜ばれたんかなあ、描いてもらって。実際のところ、同じモデルさんの普通に描かれた絵も見てみたいもんだ。ほんとに似てるんかな?

「野菜男」(ルドルフ2世)といえばちょっと前までCMでやってた「アイラブベジ」を思い出すが・・・あれはあまりの評判の悪さに放送しなくなっちゃったなあ。別に私は気持ち悪くないけど・・・出てた女優さんの鼻が整形?かと気になったくらいで。

「だまし絵」って言葉で最初に思い出すのは「エッシャー」であるといえよう。小中学生のときによく画集を見て楽しんでた気がする。で、今回展示されている絵を使ったアニメーションを見つけた。ちょっとモンティパイソンっぽいけど。

http://www.youtube.com/watch?v=8jRmo7iM5vk&feature=fvw

その他、「風景画に見えるけど、横から見ると男がウンコしてる絵」とかあって面白かった。それもまたアハ体験。最後のほうにあった「水の都」?の絵は左右に動くと絵も動く不思議な風景画なんですが、私のような強度のガチャ目の人間にはなんか「メガネを新しく作って最初に外を歩いた感じ」がして頭が痛くなる。しかし、絵に近寄ってみると「あ~こうなってたのか」と思い、そのあとどんなに前と同じように見ようと思っても、もう目の錯覚は起こらない。ちょっと残念な気がした。

日本の掛け軸も結構素敵だった・・・が河鍋暁斎などの幽霊の絵はまじコワイです。も~、絵葉書あったら絶対買おうと思ったんですが・・・何でないの?暑中見舞いに送るのに(嫌がらせ?)。

で、こんな感じでいろいろ見てるうちにあっというまに1時間くらい経ってしまうのでした。お勉強になるというよりは、「目の遊園地」みたいな感じでしたわ、ハイ。

(エッシャーかアルチンボルドの絵のTシャツがあったら買おうと思ったんですが・・・なかったす残念。)

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ノスタルジックなケーキ屋

Pudding_3 最近見つけたケーキ屋さんで、「ロマン」ってところなんだけれども。(写真は焼きプリンとチーズケーキ)

もうここが強烈にノスタルジックで。もう・・・映画「3丁目の夕日」に、店のおば(あ)さんともどもCGなしで登場できそうな店構え。

色褪せた看板に「献上菓子の店 ロマン」とか書いてある。どこに献上してんのやら。

間口3~4尺くらいしかない(測ったわけではないけど)んで、店にショーケースがまともに入らない。んでななめに置いてある。店にお客さん一人入ったらいっぱい。ちなみに自分以外 誰かが買ってるの見たことない。

店のおば(あ)さんは「すいませ~ん」と呼ばないと出てこない。隣の店で喋ってたりする。それもまた懐かしい。

しかも、値段が安い。一番高くても250円。プリンは120円(なつかしのプリンアラモードだって150円だった気がする)。イチゴロールケーキ100円とかだぜ。アップルパイをホールで買っても1500円くらい。シュークリームはちゃんとカスタードとホイップのクリームの二層になってる。

味は・・・なんというかもう想像通りの味なんだわ。小中学生のときに、近所のケーキ屋で何かあった時にだけ買ってもらえたケーキの味。近頃の人気パティシエのような小技とか全然なし、ごくごく普通のなつかし~味。(だからそんなに人には奨めないんだけど)

私は実はあんまり進んでケーキは食べないし、自分のためだけに買いに行ったりはしない。自慢じゃないけど、「テレビに出るくらい有名な美味しいケーキ屋」に行くにはかなり便利なところに住んでいる(と思う)。だけど、「ロマン」のケーキを買ってるのは何故か?

・・・味じゃなくて多分、雰囲気とかそういうのを買ってるんだと思う。なんか、子供の頃に戻れるような(別に戻りたくもないが)そんな感じがするんだな。

ちなみにこのケーキ屋の存在する商店街もまたすごいノスタルジック。ちゃんとさばいて売ってる(パック売りでない)魚屋さんとか量り売りの肉屋さんとか。普段は近所のスーパーでしか買い物しないもので、子供の頃にあった実家の近所の市場を思い出す。懐かしいです。

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2009年7月14日 (火曜日)

友人ちのねこさん

Pa0_0400 先日 遊びに行った友人家のねこさん。

名前はマリー。でも男の子。

私がお邪魔してる間、(初対面で珍しいんだか)じいっとこちらを見つめてる。惚れちまうやろ~~。

でも。

Pa0_0402 私も、(日本猫・雑種以外の)洋ねこって珍しい。その上夏用の毛カット(胴体だけ短毛)でまるで白いライオンみたいでそれも珍しい。

で、カワイイのでUPさせて頂きました。(一応飼い主さんに許可済み)



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2009年7月11日 (土曜日)

アルミンク/七つの封印の書

P1110204フランツ・シュミット:オラトリオ「七つの封印の書」(七つの封印を有する書)
ヘルベルト・リッペルト(テノール・ヨハネ)、増田のり子(ソプラノ)、加納悦子(アルト)、吉田浩之(テノール)、クルト・リドル(バス)、室住素子(オルガン)、
クリスティアン・アルミンク指揮/新日本フィルハーモニ交響楽団、栗友会合唱団

(すみだトリフォニーホール)

過去記事:ちょっと昔のレビュー(4)*1996年・若杉弘・七つの封印の書*

ウェルザー=メスト/七つの封印の書

昨日と今日の二回公演。二回目を取ったのは、あんまりやらない演目なので、一回目よりこなれているのではと思ったんで。プログラムを見たら、「CD発行予定」とのこと。何、この演奏会って収録するんかい(←えー)。じゃあ奇声を発したりしたらダメだな。

演奏の前に、マエストロ・アルミンクによる曲目解説。たま~にわかるドイツ語が出てくると嬉しい(「神秘的な雰囲気」とか)。

この曲を生で聴くのは二度目になるわけなんだが、なんせ前に聴いたのは13年も前の話なので聴き比べってわけにもいかない。でも、前の演奏会の感想には「ものすごく感動した」ってあるし。今聴いたらどうなんだろうなって思ったけど。

まあ、この曲を聴く上で条件が違う。

★ 前のときはミトプー盤しか聴いたことないし、歌詞の内容まで把握してない
     ↓
★ 今回は前の演奏会のときの対訳を持っている。CDもメスト盤とシュタイン盤を保有。かなり曲も覚えている。

何事にも感動しやすかった昔より、何か色々凄いものを聴いてしまったあとの今とは聴き方も違うし。

しかも、指揮者(の傾向)が違う。日本人指揮者と、曲の本場の生まれの指揮者っていうのは・・・違い過ぎる。

ということでなんだけど、今日はそんなに(泣くほど)ものすごく感動したわけではない。それだけはまず言っておく。

この曲を聴きながら、色々考えた。キリスト教にあんまり馴染みのない日本人が聴くのと、現地の人が聴くのとは全然心構えが違うと思った。現地の人はこの楽曲自体の感動プラス「キリスト様ありがたい」の感動があるんじゃないかと。

で、若杉さんの指揮で聴いた時は、かすかな記憶をたどると、おそらくマーラーを振るような感じでやってたんじゃないかな。仏教徒?の日本人でもわかりやすく、感情移入できるような早めの激し目の指揮で。薄い記憶だが、地震の場面ではもうコンサート・ホールが揺れてるんじゃないかと思うほど迫力があった、と思う。

本日のアルミンクの指揮は、ウィーン・ジモティの指揮であった。宗教音楽ということで、「この曲自体が醸し出す何かすごく有難いもの」を素直に美しく表出したような指揮であったと思う。

まあ、アルミンクって普段からこんな感じの指揮者だとは思っているんだけど。「ローエングリン」や「戦争レクイエム」を聴いた限り、聴く人の心に深く食い込む激しい指揮というよりは、曲そのものの美しさに深く入り込んでいくような指揮をする人じゃないかと思う。

で、この曲のことだが。

聴き方ガイドっていうのが新日本フィルのHPであるので、曲の内容についてはそこを読んでいただくとして。実は若杉さんのコンサートのときに貰ったプログラム冊子が素晴らしく、これを読んでおけばまあ大体のことはわかったのさ。

私の1996年のときの感想で「阪神大震災とオウムとサリンとチェルノブイリとボスニア・ヘルツェゴビナが一緒になっちゃったような」曲とある。1996年の周辺は本当に歴史的に色んな事件があったんだよね。この曲は戦争ありいの、大地震ありいの、それに付随する飢饉、ニガヨモギありいの。

ニガヨモギ?

私が思うに、この曲のポイントの一つは歌詞に出てくる「ニガヨモギ」って植物だね。

聞け、第3の災いを!
炎に包まれた大きな星が、天から堕ちてきた。
その名を「ニガヨモギ」という。
その星は、泉と川の上に堕ちて、全ての水はニガヨモギの様に苦くなった。
その水を飲む者は、ニガヨモギの毒にあたって、皆死んでいった。

・・・という歌詞だが。みんなウィキペディアを調べればわかるぜ。あの1986年に原発事故のあった「チェルノブイリ」ってウクライナ語で(やや正確にではないにせよ)「ニガヨモギ」のことなんだって。これって凄くないですか? 原発事故で沢山の住民が毒に当たって亡くなったでしょう。この曲(つか、黙示録)は戦争や地震だけでなく原発事故までも表してたってわけ?

・・・

で。本日の出演者(歌手)について。

主役のヨハネを歌うヘルベルト・リッペルトは、遠い昔にサヴァリッシュに連れてこられて「魔笛」のタミーノを歌ったのを見聴きした。その時は本当にまだ「若手」だったんだけどもうすっかりベテランになってて驚いた。しかし、プログラム冊子によると、この人 シュトルツィングやらローエングリンやらヘルデンな役も歌うらしい。ホント、ヨーロッパでもヘルデンテナーは不足してんだな。しかしそれって私の中では(例えば)ヴンダーリッヒがジークフリートとか歌うくらい違和感を感じる。そのくらい・・・純粋でリリックな美しい歌声を堪能させて頂きました。

ベテランのクルト・リドルはもうナマで聴くのもう何回目なんだろう。さすがの貫禄である。しかし年齢とともにヴィブラートが激しくなってきたような。ヨーロッパで昔聴いた頃はこんなじゃなかったぜえええ。

期待していた増田のり子さんと吉田浩之さんも美声を聴かせていた。初めて聴く?加納さんてアルトの方のお声も良かった。まあ・・・オペラの舞台じゃないからそんなにすごく目立つものでもないけれど。

合唱団の方もいつもながら大変素晴らしかったでした。

で。

曲が終わってから暫く沈黙があり(ちょっと黙祷っぽい?)、指揮者が手を下してから拍手。宗教曲だから、すぐに拍手しちゃダメな感じがしてそうしたんだろうけど・・・実際は曲の終わりがわかんない人が多かったんかもなあと思いました。拍手は盛大でした。

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2009年7月 6日 (月曜日)

七夕に願いを

あ~~~。また来ちまうよ、七夕。
いらね~~~七夕。また一つ 年を取る。恐怖の日だ。

七夕といえば。

吹奏楽の人気曲で「たなばた」(The Seventh Night of July 酒井格 作曲)ってのがある。これは若い世代の吹奏楽出身の人にとっては、心躍らせ目を輝かせて熱く語るような名曲らしい。・・・が、私がこの曲を知ったのはつい最近である。

演奏したことはもちろんないし、CDも持ってないんだけどなかなか好きだ。私の誕生日に因んで、ずっと携帯の着信音にしてある。

http://www.nicomimi.com/play/sm6307118

さて。七夕は私の誕生日ということで、何年か前に私の愛する姪と甥がバースデーメールをくれたんだが、それは全然「おめでとう」的な内容ではなくて、「成績があがりますように」とか「さか上がりができますように」とか、自分たちの願いを書いたメールで。

私は笹の葉か!!

とか思ったけどそれはそれで嬉しかったのを覚えている。

んで。今年は私が自ら「笹の葉」になってしまおうという企画であります。読者の皆様の願いをもしよろしければ残して下され。まあ、無論、ご利益は何にもないけども。(なんだそりゃ)

「世界平和」でも「給料上がりますように」でもなんでも。「飯守先生がパルシファル振りますように」とか「若杉さんが元気に『ヴォツェック』と『影のない女』を振りますように」など、音楽的なものならなおさらいいですね。まーあんまりへんなのは困るが。

450px1 コメント欄にどうぞ・・・では私から!!

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2009年7月 5日 (日曜日)

ちょっと昔のレビュー(6)*1994年・クライバー・薔薇の騎士*

このレビューシリーズも半分くらいUPしましたが、本日は私の観たオペラの中で最も高額チケットのもの。バブリーですな。しかしこの曲の第1幕の最初はエロくてええのう、年下の美少年。

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1994年10月20日
R・シュトラウス:楽劇「薔薇の騎士」
フェリシティ・ロット(元帥夫人)、クルト・モル(オックス男爵)、ソフィー・フォン・オッター(オクタヴィアン)、バーバラ・ボニー(ゾフィー)、ゴッドフリート・ホーニク(ファーニナル)、ハインツ・ツェドニク(ヴァルツァッキ)その他
カルロス・クライバー指揮/ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団

6万5千円の夜をあなたに!!の1日。

待ちに待った1日だった。なにしろ、叔父が末期ガンで入院、97歳の祖母が風邪で倒れるなど、身内でもサスペンスなことが起こった私(当時)、その上気分屋クライバーの指揮というサスペンスでギャンブラーな日々であった(興奮していて意味がわからない)。眠れぬ夜が続いた。

当日のホール入口では、いつになく「券求む」の人が多く、その人たちの前で「へへー、私は持ってるんだよ~、でも売らないもんねー」と言ってS券でその人たちのほっぺたをぱしぱししてやろうかと思った・・・そんなことするわけないやね。

とにかくものものしい公演だった。なんせ座席の一つ一つに「撮影、録音、録画はしないで下さい」なんてチラシがおいてあって、(開演前の)字幕スーパーにはずっと「ご注意」が映されているんですから。今までこんなことはなかった。観客も、上演するほうと同じくらいの緊張を強いられる不思議な公演であった。(でもそのせいか、うるさい人がいたらすぐに誰かが注意してくれてよかった)

歌手について。
まず、なんといってもオクタヴィアンがよかった。この役に関しては「こんなん美少年?おばさんにしか見えないよ~~~」みたいなズボン役しか見たことなかったので、フォン・オッターのオクタヴィアンは目からウロコもの。ホント素敵だった。アレは惚れるぜ。

マルシャリンはちと老けていたが、まああんなもんでしょ(草笛光子さんみたいだった)。3幕など、(新カノができたオクタヴィアンに対して)けっこうさっぱりしていて驚いた。なんか、諦めが良すぎないか??という気がしたが。

ゾフィーも良かった。可愛かったし声楽的にも申し分なかった。でも、本日出ていた人は全部声は最高だった。オックスはモルだったし、おとうさんはホーニクだし、ヴァルツァッキはツェドニックでしょ、他に何が必要なの?おまけに指揮はクライバーで、ウィーン・フィルだもんねえ。

負けました・・・あとは私がリラックスするだけだわ。おうちでヴィデオで見たいわ。

とはいうものの、第1幕と第2幕はなんかのんべんたらりとしてオケも間延びしていたし、どーしたんだクライバー!!という感じだったんだけど第3幕は最高だった。第1幕の終わりでブーが出たのでヒヤヒヤしちゃった。クライバー帰っちゃうかと思った。

今日は全公演の最終日だったもんで、最後に酒樽を割ってクライバーは出演者に日本酒をふるまっていました。一生のうちにクライバーの鏡開きを2度も見れるなんて私ってもしかして幸せもの?かもしれない(前はスカラ座の来日公演のボエームで)。

でもこの緊張感は辛かった。あの、バイエルン国立歌劇場の来日公演のような、人間的な温かみが懐かしい。

P1110203_2←カーテンコールでいつもモハメッドと一緒のクライバー 

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結局、異様な緊張感とS席にもかかわらず意外と見えなくて、払った値段のわりにちょっと気が抜けて帰ってきた。・・・あんまり認めたくないが。

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2009年7月 4日 (土曜日)

ちょっと昔のレビュー(5)*1993年・ベルリンドイツオペラ・トリスタン*

ちょっと昔のレビューシリーズも第5弾ですが、今日のはほとんどどんな演奏だったか覚えていない。後日、映像になって発売もされてた大歌手グィネス・ジョーンズの回を避けてウラキャストで購入。なんか・・・あの歌い方が苦手なもんで。

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1993年10月3日
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
ルネ・コロ(トリスタン)、ジャニス・マルティン(イゾルデ)、ハンナ・シュヴァルツ(ブランゲーネ)その他
イルジ・コート指揮/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団・合唱団

(NHKホール)

つい一週間前、イギリス・ロンドンにぶっとんでいたのだが、そちらでは本場のロイヤル・オペラ・ハウスへ出かけ、本場のオペラを、と思ってたところが、「チョーチョーサン」はえらい不作で、そーやなあ、本場だからっていって年がら年中ドミンゴやらパヴァロッティが出ているわけではないし、指揮者もなんか鼻くそほじくりながらやってる感じで、幕はあかなくて(何小節が演奏したあと)最初からやりなおすし、装置も衣裳もインチキだし(歌は素晴らしかったけど)、まことにキンチョー感のないものでありました。

というわけで、東京のトリスタン。NHKホールってでかいんだなーという素直な感想(ヨーロッパのオペラハウスって結構小さい)とともに、器は何でもいいもんはいいんだということに気がついた。オペラハウスの引っ越し公演って「有名料亭の折詰」みたいに考えていたんだけど、結構それ以上のものがあると思ったな、今日は。だって引っ越し公演ってそのオペラの一番いいものを持ってくるわけですから(たまにそうでもないのがあるのかもしれないけど)。器がNHKホールだろうが文化会館だろうが、よいものはよいはずです。

(それにしても・・・イギリスに飛んでまで日本を舞台にしたオペラ、そして東京に戻ってイギリスを舞台にしたオペラって・・・いったい)

「トリスタン」は、ドイツ・オペラの基本形だと思う。そして「トリスタン」ほど色々な分野の芸術や文学に影響を与えたオペラはないと思う。ワーグナーといえば「トリスタン」、ドイツ・オペラといえば「トリスタン」なのである(と思う)。もっともわかりやすく、もっとも難しい。

演奏や歌手、演出や美術について何か言うのもばかばかしいくらい、何もかも基本的な公演だった。ルネ・コロのトリスタン、ジャニス・マルティンのイゾルデ、ハンナ・シュヴァルツのブランゲーネ、おまけに舞台美術はギュンター・S・ジームセンである。ゲッツ・フリードリッヒの演出にしては普通だったし(クルヴェナールが第1幕で船員らに向って?「ピー」と笛を吹くところくらいか、普通でないのは)、ホンマ基本的な公演ですな、こりゃ。

歌唱は全てが素晴らしかったけれど、ジャニス・マルティンの美しさといったら!!(外見じゃなくて声) 彼女は「影のない女」でファンになって、わざと(表キャストのグィネス・ジョーンズじゃなく)彼女の番を取ったけど、自分的には正解でした。ルネ・コロは私は見るのは4度目だけど(ジークフリート、パルシファル、ヴァルター、トリスタン)、彼は日本において穴がない。どの役も素晴らしい。今日のトリスタンもクライバー盤のと同じで素晴らしい。(・・・ただ、ハンナ・シュヴァルツは疲れてた。惜しい)その他の歌手も素晴らしい。美術はさすがジームセンといった感じで(とくに第2幕の二重唱のところ)美しかった。

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2009年7月 1日 (水曜日)

ちょっと昔のレビュー(4)*1996年・若杉弘・七つの封印の書*

ちょっと昔のシリーズ、年代順に掲載しようと思ったけど、この曲の演奏会が近いので是非とも先に書いておきたい。順番が前後しちゃって申し訳ない。

過去記事:ミトロプーロス・七つの封印の書

ウェルザー=メスト/七つの封印の書

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1996年3月10日
フランツ・シュミット:オラトリオ「七つの封印の書」
田中誠(テノール)、大島幾雄(バリトン)、大島洋子(ソプラノ)、寺谷千枝子(メゾ・ソプラノ)、福井敬(テノール)、青戸知(バリトン)
若杉弘指揮/JOA東京オーケストラ、晋友会合唱団
(サントリーホール)

私がこの曲に出会ったのは、六本木のWAVEでミトロプーロスのCDを見つけて購入したときだった。クラシックファンももう何年ともなると聴くものがだんだん無くなってきて、何か気になるものがあるとつい買って聴いてみたくなる。ミトロプーロスのちょっとしたファン(大ファンでもない)の私は、彼の指揮姿のジャケットと、「ふらんつ・しゅみっと」なる聞いたことあるようなないような作曲家が妙に気になって、購入してみたのである。そしてウィーン・フィルと錚々たる歌手が共演していたのも気になった。

聴いてみると宗教曲だった。輸入盤だったので対訳もなく、もっとひどいことにドイツ語の歌詞しか解説書にはなくて、ドイツ語は旅行会話くらいしかわからない私には、聖書の言葉などわかるはずもなかった。でも不思議と感動した。ちょっと前にザルツブルグとウィーンに行った私は、その時の不思議な体験・・・名も知らぬ教会に迷い込んで訳もわからず感動したことなど・・・を思い出した。なんというか(キリスト教でもないのに)敬虔な気持ちになった。

そんなこんなで訳もわからずこの曲に親しんでいたちょうどその頃、「音楽の友」を本屋で立ち読みしていると、若杉弘さんがこの曲をコンサートで取り上げるとの記事が。なんとなく日頃「若杉さんのやりたい曲って私の好きな曲と被るな」と思っていた私は本屋で声を上げそうになるほどびっくりした。そしてすぐに券を入手した。

そして待ちに待った演奏会がやってきた。こんな誰も知らんような曲、きっと場内ガラガラだろう、と思ったのは大間違いで超満員だった。当日券は長蛇の列、補助席まで出ていた。そして私の周りにはフランツ・シュミットのファンが少なからずいた感じ。

演奏は素晴らしかった。この感動をどう文章にしたらいいのかしら。オーストリア旅行で受けた敬虔な感動が蘇った感じ。解説書によると、この曲はオーストリア人なら聴いたことがない人はいないほど親しまれているのだそうである。それはどうしてか?というと、この曲の最後の「ハレルヤ」の部分は普通に教会のミサで歌われているものなのだそうである。それこそあのペーター教会やカールス教会なんかで。

オケは(アマチュアオケだった)細部に荒さがあったし、弦なんかは今までウィーン・フィルで聴いていた私にとってはちと辛いものがあったけれど、合唱団はあの晋友会で熱演を繰り広げていた。すごい、本当にアマチュア合唱団なのか?

歌手も意外なくらい良かった。女声の人などミトロプーロスのCDよりも良かったかも。男性の歌手も美しい声だった。オルガンもこの曲にとって重要な役割をしているが、信じられないほども効果をあげていた。天変地異を表すのにぴったりだ。

実演の迫力と前から5番目という良い席だったのも手伝って、私はめちゃくちゃになるくらい感動した。涙は必死でこらえたけれど周りに誰もいなかったらひっくり返って泣いていたと思う。曲の内容もものすごかった。阪神大震災とオウムとサリンとチェルノブイリとボスニア・ヘルツェゴビナが一緒になっちゃったような。大変だ!感動的すぎるよ!もうだめ、勘弁してって感じ。人間の声って偉大だわ。

若杉さんはあいかわらずかっこよかった。少しテンポは早めだったような。

それにしても詩の内容がわかっただけでこんなに感動するなんて。今まで聴いていたのは何だったのか。言葉って偉大だ。

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<後注>
こんなに感動しまくっていたのかと、文章を読み返して今さらながらびっくりいたしました。最近、この曲ははホルスト・シュタイン盤をよく聴いております。

新日本フィルの演奏も期待しておりますが、正直言って何事にも感激しやすかった当時と現在では感じ方は違うだろうなあ・・・。

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