国宝 阿修羅展
ゴールデンウィークが終わり、平日ならばちっとは混雑もなくなっているのではないか? とか思って行ってはみたものの。
考えは甘かった。ちっとも良くなってない。 つか、GWの惨状は観てないのでしらないんだが。
東京文化会館の前の案内所で入場券を購入したところ、窓口の人に「入場制限ありで50分待ちですけどいいですか?」と聞かれて、「じゃ、やめときます」とか言えない性分。せっかく上野まで来たんだもの、母親連れて。
で、国立博物館に行ってみたらこんなかんじ。
←この写真、実は帰りに撮ったもの(あんまりよくわかんないが)。私の並んだときはもっといっぱい並んでいた。何分かに一回、何人かづつ入場させている。だからこんなに待つのだ。
並ぶところで、日傘を貸してくれる(博物館の名前がばしっと入っているやつ)。おそらく忘れ物でいらなくなったやつなんじゃないかな。雨傘持ってたので借りなかったけど。あと、紙コップと給水機も用意してあった。飲むとトイレに行きたくなるので貰わなかったけど、これは結構いいなと思った。今日はそんなに暑くはなかったからアレだけど、結構利用してる人はいた。
この惨状はしょっちゅうテレビのニュースで放送してたらしいけど、今日もどっかのテレビ局?と取材記者がきていた。もしインタビューされたら「先週メキシコから帰国したんですが、なんだかさっきから熱っぽくて・・・げほっげほっ」とか答えてやろうとか思ったてたが、インタビューされなかった。
まあしばらく並んでるとやっと入り口前の大きなテントのしたに入れた。するとひっきりなしに拡声器で係員の注意が聞こえるんだが、どうも変声期を迎えなかった人だったのか、声が高すぎて何を言っているのかわからない。
だいたい40分くらい?(ハハによると)でやっと入れた・・・と思ったら、私のハハのわがまま・・・。「阿修羅以外は別に何にも見なくていいから飛ばそう飛ばそう」とか言うので、最初のほうの宝物は観てない。鏡とか食器とか。まあ、どうでもいいっちゃいいのだが。
阿修羅さんのゆかいな仲間たち(八分衆像)はまあまあそんなに混んでなくて普通に見ることができた・・・だが、ハハは「こんなのどうでもいい」とかおっしゃるので、なんとなくぱあああっと見ただけであんまり覚えてない。私が見たかったカルラ様は見ることはできた。
さて。
阿修羅様はその他の人とはまた全然違う扱いである。阿修羅様だけでひと部屋与えられている。人気者は得である。
展示方法は前に行ったダビンチの「受胎告知」と同じな感じ。まず入り口にスロープみたいなとこがあって、手すりがあり、そこからなら阿修羅を見下ろす感じでわりとよく見える。
スロープを下りて行くと、かなりお近づきになれるけれども、なかなか良い角度で見るポジションに行くのは時間がかかる。もう、人がわらわらと集まっている状態である。
さて、阿修羅様だが。写真とかで見るとちょっと茶色っぽい印象だが、展示ではライトアップされているせいか金色に光輝いているように見える。とても1300年も前に作られたようには見えない美しさである。色々と修復はされてるとは思うが、それにしてもあの保存状態はネ申。
で、スロープを下りて行って近くで見ようと思い、後ろから攻めて行ったものの人の波はまったく進まない。進まないったら進まない。そこで私が「あー、阿修羅像のほうがくるくる回ってくれればいいのに、回転寿司みたいに」と、ちょっと呟いたら、私の前にいた女性がくるっと振り向いて「あー!本当ですね。阿修羅像のほうが回ってくれればいいのにね!」とか言ってた。で、隣にいたダンナさんにも「ねー、いい考えよね、阿修羅像のほうが回るの」とか言ってダンナさんも「それはいい考えだー」とか言ってた。
同意してくれて嬉しかった。が、もし阿修羅像がターンテーブルか何かに乗ってゆっくりくるくる回ってたら・・・威厳も何もないなあと思った。でも、ちょっと萌えた。
で、一通り眺めてその場は退散。わたし的には次の部屋の四天王さんたちのほうが私の萌えカテゴリーなんだが。もう、ロックシンガーみたいなカッコよさで。「愛し合ってるかーい?」「イエー!!」みたいな雰囲気で。もうしびれるわーとか思ったんだけど、ハハにしたら「これもどうでもいい。ざっと見てさっさと帰ろう」とかおっしゃるので、あんまり見れず。あー、もう一回一人でこようかな・・・とか思ってしまった。
で、お土産屋ももちろん混んでたんだが。私は「阿修羅Tシャツを買おう」と思ってたので、購入。が、このところの阿修羅ファンクラブ?の女の子たちの熱狂はすごいものがあり「あのう、阿修羅ステッカーがあるってきいたんですけど」とか係員に聞いてる女の子(ちょっと必死入ってた)がいて、私も「あ。その阿修羅ステッカーとやらを手に入れなくっちゃ!」とか思ってしまった。見てみたらただのシールだったので買わなかったけど。
売店にいた女の子たちはどうしたの?って思うくらい「あ、これも。あれも。どうしよう迷っちゃう~」とか言いながら阿修羅グッズを買っているのだ。阿修羅ストラップだの・・・なんかいろいろあった。この情景はまるでスマップのコンサートみたい・・・いやそんなバカな。(行ったことないのでわからんのだが)
本当に疲れました。来月7日までなのでいく方はお早く行かれたほうが。ギリギリになるとおそらくまた混むからね。
ランチで食べた、海鮮丼。アメ横入口のじゅらくにて。さすがに魚介類はおいしかったけれども、残念ながらご飯があんまりいい米じゃなかったような・・・。安いので仕方ないか。
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コメント
naopingさん、こんばんは!
「トリスタン」よりも、これからは仏像の時代ではなかろうかと思う今日このごろ、阿修羅展のレポートを読むことができたことは幸いです(^-^)
でも、平日で、この混みようは世相を反映しているようでもありますね?!
混んでいる中、阿修羅を見に行くか、それともネットで師匠の絵画を見るか、迷っていますw
ということで、これからも絵画の投稿を楽しみにしています(笑)。
投稿: Niklaus Vogel | 2009年5月12日 (火曜日) 21時16分
>>Niklaus Vogelさん
こんばんは。そうそう、このところの仏像人気は異常です。若い女性同士で楽しそうに仏像見る・・・そんな光景を目にしてとっても不思議でした。阿修羅フィギュアもあっというまに売り切れたようですし・・・。
私、絵はかなり得意だったのですがこういうイラストっぽいものはしみじみヘタだなあと思います。わざとヘタに書いてるんじゃないんですよ・・・。
投稿: naoping | 2009年5月12日 (火曜日) 22時31分
naopingさんの絵は、とても良いと思います。山根とコラボした阿佐ヶ谷姉妹よりもずっといいです。
毎年奈良へ行っているので、興福寺国宝館で2回見ました。あそこは混んでいますが、ちょっと列んでいれば、かぶりつき?で見ることが出来ます。今回、後ろ姿がみれるそうですが、どうだったのでしょうか?
投稿: にけ | 2009年5月13日 (水曜日) 21時06分
こんばんは。
阿修羅像がターンテーブルに載って巡ってくると、怖くないですか? お子さん連れの方の場合、子供が泣き出したり、その子が夜に夢を見てしまいそうな気も少々・・・。
阿修羅Tシャツも良さそうですが、わたくし的には広隆寺の弥勒菩薩をシルエットで描いたTシャツがあったりしたら欲しいなあと思います。(好きな画像を用いて自分のプリンターで自家製Tシャツを作るキットなんていうのもありますが、いい歳こいて試してみる気にはなれず・・・ああ、でも「うちわキット」なら許されるでしょうが・笑)
別記事の関係になりますが・・・。
「プリンの素」のようにあらかじめお膳立てが整っていて簡単に絶品の「卵豆腐」が作れるような商品があれば、と思います・・・辛党なもので(笑)。
全然違うものですが「杏仁豆腐の素」は幾つも商品が出ていますね・・・アマゾンで「杏仁豆腐の素 井村屋」と検索すると1件ヒットしますが、それの「商品の仕様」として最後に「とにかく美味しい」と書かれているのがちょっと笑えます。ま、“仕様”なのかなあ。
投稿: クラシカルな某 | 2009年5月13日 (水曜日) 23時39分
>>にけさん
こんばんは。阿佐ヶ谷姉妹はピンクのドレスにスッピンでメガネかけると私も余裕で混じれそうです。
興福寺、修学旅行などで過去に行ったことはもちろんあるのですが、私は昔からなよなよとした美少年はタイプではないようで、運慶とかの力強い彫刻のほうが萌えました。
後姿、見ましたよ。まあ、頭の両側から横顔が見えるって感じですけど。現実にいたらコワイですね。
>>クラシカルな某さん
こんばんは。
いやいや、あの場にいたら、たぶん展示物が回ってくれたらどんなにいいかって思いますよ。ホント、全然進まないんですから(泣)。小学生とかのお子様だったら、おそらくあの人ごみにもまれるだけで泣きそうです。
売店は思ったより充実してなくて残念・・・もっとヘンなものが色々あったらよかったのに。結構まともでした。四天王グッズがまったくなかったのでがっかり。
そういえば卵豆腐の素って見たことないですね。杏仁豆腐の素は同じメーカーのがやっぱり100円ショップであったので作ったことはあります(結構美味)。でも考えてみたら別に完成品がスーパーで売ってるのにわざわざ作る必要はないのかなあとか思うんですが・・・なんか作るの好きなんでいいかな。
投稿: naoping | 2009年5月14日 (木曜日) 21時11分
NHKで、日通の「芸術品運搬専任者」がとりあげられていて、まさにその阿修羅像運搬をしてらして、その方が人間国宝並みに評価されていました。その番組を見て、そんな大事なもんなら運ばないほうがいいんじゃないかなあなどと思ってしまいました。
阿修羅といえば、光瀬龍原作 萩尾望都画の「百億の昼と千億の夜」を思い出してしまいます~。
投稿: Mevrouw | 2009年5月15日 (金曜日) 02時58分
阿修羅は、皆様の例に漏れず、修学旅行かなんかで興福寺宝物殿で拝観しましたが、うっとりと眺めていると、引率の日本史教師が「農民的な顔つきだろう?」と言うので、むっときた思い出が。
阿修羅Tシャツ、欲しい!
「百億の昼と千億の夜」(萩尾望都)のおかげで、弥勒菩薩を見ると、本来の静謐なる美しさより禍々しい印象の方が先立つのは、よくない刷り込みでした。(シッタルダは、キアヌ・リーブスより美形でしたが)
投稿: レイネ | 2009年5月15日 (金曜日) 19時45分
>>Mevrouwさん
こんにちは。
ウチのハハがその芸術品運搬なんちゃらのことをテレビで見たと話していました。うーん、国宝や重要文化財は運ぶの大変でしょうね・・・できれば運ばないほうがいいのかもしれないけど、仏像さんたちも千何百年も生きてると寺ばっかりじゃ飽きるからたまには旅もいいのかも・・・。
>>レイネさん
こんにちは。
その日本史教師の発言をもし国立博物館でしたならば、阿修羅ファンクラブのガールたちに袋叩きにされる事うけあいです。
阿修羅Tシャツ、そんなに買ってる人いなかった感じですが、他にも何種類かありました。
萩尾望都先生・・・私がクラシックに(マーラーの「千人」に)出会うまでは一番好きだった漫画家さんです。その後マンガ買うの辞めたので「百億の昼と千億の夜」は読んでません。これを機会に読んでみようかな。
投稿: naoping | 2009年5月16日 (土曜日) 13時02分