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2009年3月 1日 (日曜日)

大友さんのオール・エルガー・プロ

P1110144<東京芸術劇場シリーズ第99回2009年2月28日>
エルガー:行進曲「威風堂々」第2番イ短調
チェロ協奏曲ホ短調
演奏会用序曲「南国にて(アラッシオ)」
行進曲「威風堂々」第1番ニ長調

ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ)
大友直人指揮/東京交響楽団

まず。

なんか今日は更新前からやけにアクセス数多いなあと思ったら・・・(ありがとう!→ここ
2ちゃんねるにでも載ったかとオモタ。ワラ

昨日のげいげきのコンサート。なんかエルガーばっかりなので気分がいい。ここにいきなり関係ない作曲家(モーツァルトとか)のピアノ協奏曲とか入ってきたら気分は興ざめ。とたんにめんどくさいオーラが。

最初に短調の威風堂々。聴きに来た方の中には、これはなぜ短調なのか?それにあの有名な威風堂々には他にも兄弟がいるのか?(今明かされる事実・・・) などと疑問を持つ方もいるに違いない。しかし私もバルビローリによる全5曲(録音時点では全曲)のCD持ってるからまだしも、初めての人は短調か長調かしか情報がないからどんな曲か混乱しないようなんかあだ名みたなのがあればいいのになあ。

威風堂々第1番
威風堂々第2番(望郷篇)
威風堂々第3番(純情篇)
威風堂々第4番(奮闘篇)

・・・ないない。

っていうことで、珍しい短調のは「これから戦争行くぞ頑張るぞ」みたいな悲壮な決意みたいなのを感じ(違うかぁ)、次のチェロコン。花粉大発生のオランダからやってきたチェリスト ウィスペルウェイの登場。

私、考えてみたらこの曲、4回くらい演奏会で聴いてるがオナゴの演奏しかナマでは聴いたことない。男性による初のナマである。前に聴いたのはソル・ガベッタって若い女の子の演奏だった。


過去記事:ミューザ・アルミンク/新日本フィル

(その前はたぶん、長谷川陽子さんとチョウチンさんだったかな?と思う。すごい前でうろ覚えですいません。)

で、昨日の続き。まず演奏前に係員さんがチェロ奏者の乗っかる台を運んできたんだが、その台の裏をちらっと見たらびっしりと人の顔が・・・じゃなくてサインが。おそらく今までここの上に載った奏者さんのものなんだと思う。知られざる事実。よかったわ前から4番目で。今日の奏者さんもするのかなあ。

演奏のほうですが。まことに見事であったと言わざるを得ない。そんなにガタイの大きな人でもないと思ったのですが、やっぱり男だわ~、ボウイングがとても力強く「かちっかちっ」と決まっている。腕の動きが一定の道筋しか通ってない感じで、分度器で計ったようにいつも同じ角度である。なんて奇麗な弾き方なのかしら。演奏も堂々たるもので素晴らしかった。前のほう席取り過ぎて最初はオト的にちょっと「アレ?」と思ったけど、奏者の鼻息まで聴こえるほどの臨場感でこれはこれでよかったかと。大友センセイのレアなメガネ姿もみた(カッコイイのになあ)。

盛大な拍手にこたえて、アンコールはバッハの無伴奏のなんか。

休み時間をはさんで(ナンキプー氏の本の行商を眺めつつ)、

これは珍しい荒塩・・・じゃなくてアラッシオの演奏。ナマで聴くの初めて。

イタリアのアラッシオへの旅行の印象を曲にしたものというが、序曲というには多少長いんで(20分くらいか)交響詩のようである。出だしはR・シュトラウスのような感じ。途中は短調になったりゆったりと幻想的な感じになったり(ヴィオラのソロが美しい)なかなか聴きごたえのある曲である。

最後は一番有名な威風堂々の1番。エルガーといえばこの曲だが、どんなに威風堂々と演奏してもいいんだぜ。オリジナルに従い(だよね?)最後にはパイプ・オルガンの演奏も入る威風堂々ぶりだ。

盛大な拍手にこたえて予想通りアンコールは愛の挨拶。ソロはコンマスの大谷女史。今日はま、ひととおりエルガーの有名どころは聴いたかなという感じ。

終演後はいつものように知人らにくっついて楽屋へ。フツーに大友さんの奥様に見とれ、大友さんがお疲れのなのにファンの方々の対応に追われているのを見学。昨日はすごく多かったなあ。

そのあと、その日集まった(おおよそ)エルガーファンの皆様とビールを飲みつつ歓談。みごとにみんな飲み、喫煙しない人が集まった。大人10人くらいいれば一人くらい「酒、飲めないんです」とか「煙草、吸っていいですか?」とかいう人がいそうなものだがそんな人いない。すごく居心地がいい。

Pa0_0357 (←なんかピンボケだな、ごめんなさい)

昨日集まったみなさんどうもありがとう、いつものことですがとっても楽しかったです。すいません、いつも私こんなおオバカで。




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コメント

・・・うらやましい。英国音楽三昧なんて。しかもビール、無煙状態とは!(ワタシは日本酒和食党ながら)

どーして英国はよろしくて、フィンランドはあかんのか?ま、ワタシはBEEやん苦手ですから。

「南国」名曲です。

投稿: 林 侘助。 | 2009年3月 1日 (日曜日) 20時47分

>>林 侘助さん
どうもです。お陰で本日500アクセス超えました。

あ、誤解のないようお願いします。基本的にはシベリウス好き(歌曲とフィンランディアとカレリアあたり)ですし、フィンランドもちろん北欧全般は大好きです。ただ、シベリウスの交響曲がいまだ未開発だってだけですよ。1~2番はなんかイケそうです。バルビローリ様様です。

投稿: naoping | 2009年3月 1日 (日曜日) 20時56分

お晩です。ゲーゲキでご一緒したYさん、新潟で初のオーケストラ追っかけにお付き合いしました(とゆーか、仕掛け人は私です)。ウィスペルウェイ、新潟で聴いたチェリストの誰よりも音が豊かに響いてました。演奏も確信に満ち、CDではとちゅーで緊張の糸がぷっつりと切れるこの音楽が、ありがたくも最後まで「名曲」として聴くことができました。ピーターさまさまでした。
「南国にて」はスラトキンの演奏があるのですが、今日の演奏でまた新しい世界が広がったみたい。ご指摘のとおりシュトラウスっぽい音楽でうっとりさせてもらいました。ヴィオラ・ソロの青木ちゃん、お初ですが、まるでプチ清水直子みたいに美麗で瑞々しく、素晴らしいソロで気分上々でした。今後この人、TSOのヴィオラ・ソロを弾くのでしょうねぇ。楽しみがまたひとつ増えました。
威風堂々は決まるのは明白なので省くとして、大谷姉様の「愛の挨拶」はノリノリ。Yさんも「ゲーゲキより楽しんで弾いていた」と仰ってました。
短いプロですが、気持ちが入っていると、下手なマーラー演奏2曲分の重さ以上にずっしりしたものを与えることができる見本のような演奏会だったことに感謝すること仕切りであります。

投稿: IANIS | 2009年3月 1日 (日曜日) 23時27分

やはり行かれましたか。ウィスペルウェイは好きなチェリストのひとりなので、エルガーはぜひとも聴きたかったんですが・・・2月はブリュッヘンのハイドンプロジェクトにどっぷり浸かっていた関係で断念せざるをえませんでした。無念。
今度の日曜日アマオケがすみトリで「人魚姫」やるので聴きに行く予定です。昨年は大友氏の指揮でエルガーの一番をやっているそうな。最近のアマオケはなかなか侮れませんね。初聴きなので一抹の不安も感じつつですが・・・

投稿: 白夜 | 2009年3月 2日 (月曜日) 00時39分

>>IANISさん
こんばんは。そうそう、Y氏は結局オートモ追っかけ状態になってしまわれたというわけで・・・(ハードスケジュールになってしまい申し訳ない)。 いやほんとウィスベルウェイは良かったですね。また荒塩のヴィオラソロの方もおっしゃるとおり美しい演奏だったと思います。しかし大谷ねえさんはゲーゲキより楽しんだとは、なんでかしらん。うーん。


>>白夜さん
ああ行かれなかったのですね。残念でした。
あ、ところですみトリで「魚」やるんですね。「魚」は私の大好物なので・・・情報ありがとうございます。それにしてもこの日は大好物揃いのプログラム(タンホ序曲、4つ最後、魚)で驚きました。しかも独唱は美貌の歌姫・松尾カヨたんとはこりゃ行くしかないですね。

投稿: naoping | 2009年3月 4日 (水曜日) 21時14分

こんばんは。
さきほど、ぐだぐだになりつつ帰還いたしました。
その節はありがとうございました。
ほっとくとワタシいつまでも飲んでしまうものですから、お家が遠いということは、いい歯止めなのであります。

それにしても皆様すごいっす。
ブリスばなしには、わたくしも付いていけませなんだ。

新潟では大友さんもチェロ氏も、大谷姉さんも、みんな楽しそうでしたよ。
開放的になるんでしょうか、それともはねた後の飲み食いに気持ちが高ぶってるんでしょうかねぇ。

投稿: yokochan | 2009年3月 5日 (木曜日) 00時07分

>>yokochanさん
こんばんは。どうも御苦労さまでございました。アフターコンサートを楽しんで頂けてよかったです(まあ、私はyokochanさんと違ってそう頻繁にあるわけではないのですがね)。

ブリスね~、いや、私そんなに詳しくはないですね。たまたま映画音楽好きだから知ってるだけですね。

新潟は米どころ酒どころだからきっと日本酒もうまいんでしょうね。うー、新潟では皆さんいいお酒が飲めたと思います。大友さんは飲めないそうですが。

投稿: naoping | 2009年3月 5日 (木曜日) 20時50分

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