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2009年3月 5日 (木曜日)

マルチヌー/交響曲第3番&6番

P1110145 マルチヌー:交響曲第3番
交響曲第
6番<交響的幻想曲>
ヴァツラフ・ノイマン指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

テュース!今週ちょっと仕事忙しくてバタバタでくたくたです。

で。

今日も私にとっての鬼門の交響曲に挑むシリーズ(そんなオーバーなもんでもないが)。このCDも、「なんか聴いてみよっかな~」みたいな軽いノリで買ってみた。千円だったし。

このマルチヌー(マルティヌー?どっちが正しいの?)って作曲家は非常に作品がいっぱいあるんだそうな。そのうち4~5曲しか私は知らんのだが。
大体、この作曲家って今一つ「何風」みたいのがわからない。チェコの作曲家ではあるけれどドヴォルザークとかスメタナとかヤナーチェクみたいな「なんとなくチェコっぽいかなあ」みたいな雰囲気がない。

民族っぽいものがない。しかし、フランス音楽っぽいわけでもなく、ストラヴィンスキーっぽくもなく、マーラーっぽくもない。強いて言えば繊細なショスタコーヴィチか?でも・・・違うかあ。誰かうまいこと言って。

結局なんだかわからない(すいません)。

まず、交響曲第3番。3楽章しかないんだがこの作曲家ではデフォ?

第1楽章 アレグロ・ポコ・モデラート
第2楽章 ラルゴ
第3楽章 アレグロ

解説書によると、この交響曲は(ナチスを避けて)アメリカに亡命中の時、夏休みを利用して大都市ニューヨークを避けて田舎町で過ごしていたときに書かれたという。ホームシックにかかっていたようだが、それでもドヴォルザークの新世界とは全く違う。故郷を思い出すというよりはなんかもあもあと不安な雰囲気が漂っている。

うーん。救いがない曲だ。
わたし的には第2楽章の中間部分が(ピアノの音が聴こえる、まるで万華鏡を思わせる繊細な部分)印象的で頭に残った(たまにマルティヌーのことを思い出すとここんとこのメロディーが頭に浮かぶ)。あと第3楽章の冒頭はなんとなく特撮戦隊ヒーローが登場してきそうで(変身、トー!みたいな感じ)、ちょっと笑える。

次に、交響曲第6番<交響的幻想曲>

第1楽章 レント
第2楽章 ポコ・アレグロ
第3楽章 レント

マルチヌーがのこした最後の交響曲。
第1楽章の最初からなんだか不協和音がウネウネとした音である。なぜか目黒寄生虫館を思い出した・・・顕微鏡の中を除くと微生物が蠢いている・・・という感じ。まことに取り止めがない。しかし一瞬アメリカ民謡っぽいメロディが聴こえてきたりする。で、またウネウネして終わる。

第2楽章もなんだかまたウネウネした感じ。しかし途中は力強かったり。絶望的だったり。マーラーの7番とかと比べてももっと取り止めがない。マーラーまだまとまってる感あり。難しい。

第3楽章。オペラ「ジュリエッタ」からの引用もあるらしいが聴いたことないからよくわからない。「ジュリエッタ」って内容とか成り立ちから聴いてみたいオペラの一つなんだが、もし音楽的にぜんぜん面白くなかったらどうしようとか思って聴いたことない。

塔のサイトでMartinuで検索してみると431件もある(全部がマルチヌーの曲だけってわけでもなさそうだが)。こんなにCDが出ているのにいま一つ一般的でない(私がそう思っているだけなのか)作曲家も珍しい。どこからやっつけていいのかわからない。(すでにオペラ全曲盤で一度挫折→ナイフの涙&森の声

これぞ!!というマルチヌーの曲はいったどれなのかしら・・・。サンダーボルトとかどうすか・・・?

このジャケ絵もどうだか。

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コメント

うち的には、ミヨー、オネゲル、ルーセルあたりに近い気がします。
交響曲は3楽章制と4楽章制が半々です。6曲中4曲にドヴォルザークのレクイエムの引用があります。
最初はバレエ音楽あたりがいいんじゃないでしょうか。そんなに音源もありませんが。

投稿: フィディ | 2009年3月 6日 (金曜日) 00時00分

「ジュリエッタ」でマルテイヌーに開眼したシロクマ雄です。マルティヌのオペラは海外では静かなブームだったようで何とルチアポップも歌ってます。
http://www.youtube.com/watch?v=V73to4kWZ0w
コジェナーもレパートリーにするみたいだし、となると、そのうちラトルが指揮するのも時間の問題?
あと断片は500円出せばアルテ・ノバ盤で
聞けますね。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1823348

フィディさんのおっしゃる通り、このオペラはフランス20世紀の音楽言語で書かれてますが、
分かりやすくて魅力的なのでコンサート形式でよいから日本で演奏して欲しいです。

投稿: シロクマ雄 | 2009年3月 6日 (金曜日) 04時40分

マルティヌーだなんて、どうしちゃったんですか。かつてDeliusだったDowlandです。そのうちDunstableになるかもです
マルティヌーはスメタナ、ドヴォ、ヤナーチェクに次ぐ第4の男とされてます(少なくともチェコでは)が、パリでルーセルに師事していたくらいでアンチロマン派の作曲家。だからnaopingさんが聴くなんて意外な気も…。多作家でいろいろなジャンルの曲がありますが、声楽も面白いですよ。

ところでワタシの古いほうのブログはもう更新しないで自然消滅させますので、リンクはずしておいてくださいね。

投稿: Dowland | 2009年3月 6日 (金曜日) 21時52分

マルティヌーの音楽もなかなか取っ付きにくいけど、一度その美しさに気付くとあっという間に虜になりますよ。僕も最初の内はどうも慣れなかったけど、今では大好きな作曲家の一人です。6曲の交響曲はいかにもこれぞ!!というマルティヌーの音楽で、特に6番は20世紀に書かれた交響曲の中でも外せないと思ってます。

>民族っぽいものがない。しかし、フランス音楽っぽいわけでもなく、ストラヴィンスキーっぽくもなく(中略)誰かうまいこと言って。

そういうところがまさにマルティヌー的な所ですね。

投稿: Masahiko | 2009年3月 6日 (金曜日) 23時38分

へー、ここに来られるディープな方に結構人気あるんですねえ、マル様。

>>フィディさん
ふうむ。要するにおフランス系ってことですかね?
私は声楽好きなもんで声楽からかなあとか思ってるんですが、バレエもいいのですかね。


>>シロクマ雄さん
おおう、ようつべにこんな音源が!これはありがとうです。ルチア・ポップが歌ってるとどんな曲でもすごくよさげに聞こえますが(好きなので)・・・これもよさそうな感じがします。緊張感があっていい演奏のようですね。映像見たいわ~。

アルテ・ノバのCDも500円でいろいろ聴けてよさそうですね。買ってみようかな。


>> Dowland さん
お久しぶりです。あれ、ブログ更新やめてしまうんですか。ま、ウチも週2くらいで細々とやってますけどね。

マルチヌー、弟子のカプラローヴァのほうがすごく好きになったのでそっちから聴いてみる気になったのですが(誰も反応しないですが)、師匠のほうはいま一つはまらないんですね。


>>Masahikoさん
うーん、捉えどころがないのがマルチヌーの本質なのかな。


投稿: naoping | 2009年3月 7日 (土曜日) 12時10分

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