クライバー:トリスタンとイゾルデ(74年バイロイト・ライブ)
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」
ヘルガ・ブリリオート(トリスタン)、カタリーナ・リゲンツァ(イゾルデ)、イヴォンヌ・ミントン(ブランゲーネ)、クルト・モル(マルケ王)、ドナルド・マッキンタイア(クルヴェナール)、ヘリベルト・スタインバッハ(メロート)、その他
カルロス・クライバー指揮/バイロイト祝祭管弦楽団・合唱団
(1974年7月27日・バイロイト音楽祭)
お天気がいいので、お散歩に出かけた。
なんか品川神社で、 「品川てづくり市」というハンドクラフト作家さんたちが出品する縁日みたいなのを開催するということなので、行ってみることにしたのさ。
ところが。
なんか道に迷ってしまって、品川神社だと思ったものは荏原神社だった。オー・ノー・・・。
で、目の前に広がったのは、信じられないこの光景。 満開の桜。なんて奇麗なの・・・って2月じゃん。
えーん、もしかして私、いつの間にか死んじゃったの?これって天国?
っていうのは冗談で、これって緋寒桜って冬に咲く桜なんだって。もう、びっくりしちゃったよう。
(←色修正なしでこの色です)
今日はカルロス・クライバーのトリスタン、第3弾。
過去記事:
クライバー:トリスタンとイゾルデ(スカラ座ライブ)
ずっと欲しかったバイロイト盤だが、たまたまワーグナー水色箱(何と言ったらいいのか?)に収録されていたのでラッキー。
バイロイトと1978年スカラ座盤、全然客席の雰囲気が違う。いや、バイロイトは「お客、いたかな?」くらいの感じで演奏中は雑音なし。スカラ座は鼻チーン、ブー! ヘーックション!とかカトちゃんばりだった・・・ようだった気が。そして第1幕終わったあとのブラヴォーもさすがイタ公で熱狂的。ま、ブラヴォーがそれだけ出るくらいの熱狂的な演奏なのではあるが、それに対しバイロイトの観客は第1幕のあと(こんなに熱狂的な演奏でありながら)「あれ・・・? あの・・・パチパチ」な感じ。圧倒されてしまったのかも? (第3幕のあとの微妙な反応も気になる・・・アレレ?)
カタリーナ・リゲンツァは(何度も何度も何度も書くけど)、生まれて初めて見聴きしたブリュンヒルデである。そして(おそらく)、生まれて初めて見た金髪外人女性である。東京とて都心でなければ、家の近所を金髪女が歩いていることは全くない時代であった(いつなんだ・・・)。
いやあ、たいそうびっくりした。外人さんというのはなんて奇麗なんだろう。まるでマリリン・モンローが来日したときのようである(←想像)。背高けえ~、足長げ~。モデルかよ。凄い昔のことなのに、今だに彼女がカーテンコールで出てきた時の輝くような笑顔とスカートのスリットから見え隠れする足が忘れられない・・・ブリュンヒルデの自己犠牲とともに。
で、昨日の記事ではないけど、オペラ歌手はやっぱり奇麗なほうがいいと思うわ。CDだから全然見えないんだけどね。
ヘルゲ・ブリリオートはカラヤン・リングでジークフリートを歌ってた(神々の黄昏)歌手のようだが、実は私はカラヤン・リング全曲盤に未だに縁がない珍しい人なのでおそらくこの人はあんまり聴いたことがないんだと思う。密かにお好きな方もいらっしゃるようだ(←え)。コレを聴く限りもっと評価されるべき歌唱だと思うんだけど、どうでしょう(ダ、ダメ?)。
のちにヴォータン聴くことになるマッキンタイアは立派だ(クルヴェナールにしては立派すぎる)。大好きなミントンはやっぱいいブランゲーネ。合唱もバイロイトらしくやっぱり全然いい。それにしても今さらだけどなんでモノラルなのだ。うーん。
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コメント
何故か74年盤が見つからないので75年のMEMORIES盤で久しぶりにクライバーのトリスタンを聴きました。
やはりリゲンツァが素晴らしい!70~80年代に彼女で残してほしかったセッション録音がいくつも脳裏を掠めました。イゾルデが残されているだけまだ良いのでしょうが、ブリュンヒルデを聴けた方々が本当にうらやましい。
ブリリオートのジークフリートは正直しんどいです(笑)。何故トーマスでなかったのかいまだに不明ですが、ジークフリートの死の場面の叙情的な歌唱にカラヤンの意図がなんとなく分かるような気がします。
ブリリオートにはニルソンと競演したワルキューレ第一幕後半とパルシファル第二幕後半という録音があり、そこでの歌唱は割とよかった記憶があります。
カラヤンやクライバーに重い役で起用されたせいで評価が低すぎるブリリオートですが、今いたらきっと人気が出たと思うんだけどな~。
投稿: 大分のワグネリアン | 2009年2月11日 (水曜日) 21時58分
>>大分のワグネリアンさん
クライバーは3種類しかトリスタン持ってませんが、1973年のシュトゥットガルト盤はどうなんでしょうかねえ、録音とか。リゲンツァは日本にやってきて、帰国してから結構すぐに引退してしまった記憶があります。素敵だったのにな。
ブリリオートは確かに今いたらひっぱりダコでしたろうね。今の時代は本当につまんない・・・出でよ!ヘルデンテナー!
投稿: naoping | 2009年2月12日 (木曜日) 22時54分
こんばんは。
私は音揺れの激しい74年海賊盤をもってますが、ステレオですね。
リゲンツァはホンマ素敵であります。
私もブリュンヒルデを文化会館で堪能しましたが、先ごろ映像のゼンタを見て惚れなおしてしまいましたねぇ。
ブリブリオートは、そんなに悪くないなぁって感じです。
いずれ、オルフェオがちゃんと復刻してくれることを願いましょう。
投稿: yokochan | 2009年2月15日 (日曜日) 23時34分
>>yokochanさん
こんにちは。アレ?ステレオ盤ですか。
クライバー指揮のトリスタンはどれも何ものにも代えがたい魅力があると思うんですが如何でしょう。
リゲンツァは文化会館でご覧になったのですね。いやホントにリゲンツァは素敵ですね。映像はベームの「エレクトラ」にも妹役で出てはりましたな、あの映画は凄いでした・・・ヴァルナイも出てるし。VHSビデオなんで最近見てないですけど。
投稿: naoping | 2009年2月16日 (月曜日) 20時59分