ジョン・エヴァレット・ミレイ展
最近、貪るように絵画展に通っているが、その話を実家の母にするたびに「私も行きたかったのに・・・」と不平を言うので、渋谷でやってるミレイ展に連れて行くことにしました。
が。
渋谷に着いて、美女の川流れのポスターを見たとたん、母は頭にクエスチョンマークをのっけておりました。「あれ、ミレイって『晩鐘』とか『種まく人』とかの農民の生活の絵かと思った」
あ。それもありか。(いや、それはミレーだ)
いや、でもいいじゃん川流れのほうが私は好きなんだ我慢してくれ。
でまあ。
かなり前にロンドンのテートギャラリーでこのオフィーリアは見たのだ これは覚えている。
衝撃的だったし。
いやほんと、ここらへんの画家(バーン・ジョーンズとかロセッティとか)はイギリス好きにすれば基本。彼らの描く美女ってみんなタイプは一緒のような気がするが、本当に奇麗。
ファム・ファタルっつーか。
イギリスらしく、文学や詩などと深く結びついているのも興味深いし。映画や舞台の一場面のような。まるで植物図鑑のように細かく描かれた草木にも心奪われた。
ミレイは子だくさんでしかもこの子供たちはとっても愛らしく、よく画家のモデルになっている。それらの絵画はよく売れたことであろう。ミレイには画家=ビンボーという公式が成り立たない。ミレイはとっても立派なアトリエにいる写真をのこしているよ。
借金だらけで妻と11人の子供を残して死に、破産したフェルメールとはえらい違い。
展示方法もフェルメールとはえらい違い(展示場所が違うし制作年代や展示作品数を考えると・・・比べるのは全くヘンだが)。今回のミレー展は全体に会場が明るく、非常に見やすかった(これが普通だけど)。柵もそんなに気にはならなかったし(ただ、何故か「オフィーリア」だけはあまり近づいて見れなかったけど)、平日で空いていたし(ガラガラでもない)とても良かった。点数も多く見てて楽しかった。
で。
帰りに九州物産展に寄ったあと、タワーレコードでビルギット・ニルソンの自伝を購入。まあまあ厚い本だが、彼女の言動の面白さから言ってつまらないわけはない。帰ってすぐに半分くらい読んでしまった。感想はまた。
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コメント
こっ、こんばんは。
この間は、軽く流したのだが、naopingさんの術中にはまって、「見たほうがいい、かのうほうがい。」が頭から離れません。うーん、なんだか今晩、いけそうな気がするー。記事のタイトルに使おうかな。あると思います。(もはや古い!)
ミレイのオフィーリアは、わたしが知っているだけで、3回目の来日です。とても良い作品だと思います。
ここのところやけに美術展に行ってますね。悲しいことでもあったのでしょうか?
ニルソンの写真、ヴィーラント演出のトリスタン第1幕では。
投稿: にけ | 2008年9月 9日 (火曜日) 22時17分
>>にけさん
A級就職かと聞かれたり、悲しいことでもあったのと聞かれたり、ラジバンダリ(←古い)。
美術展は普通の日に行けるうちに(来週から働くので)行けるだけ通っているだけのことですYO
「かのうほうがい」は記事書いてたら「似てるなー」と思って出てきた偶然の産物です。使って頂いてもよいですが・・・??寒い??
ニルソンの自伝(ベームのトリスタンのジャケって安易じゃないかと思う)、感想を書くと多分にネタバレではないだろうか・・・という迷いがあります。最高に面白いのですが。
天津木村はレッドカーペット以外だと普通に放送できない域に達していますね。私は最近はモンスターエンジンにはまっています。 神々の 遊び
投稿: naoping | 2008年9月10日 (水曜日) 15時20分