ミヨー/神聖祭儀
ミヨー:神聖祭儀
Jean-Françios Senart(Direction), Vocal Provence, Chantal de Zeeuw, Jean Vendassi(Baryton), Didier Bourguignon
(ADDA 1992年録音)
えーと。
今月勤め先が変わります。私実はちょっとの間働いてなかったのです。まあ、たまたまでしたが大好きなオリンピックを大満喫できて良かったです。
それにしても働いてないってこんなに暇かってくらい。日本人なんだなあ私って。ヨーロッパ人だったら2~3か月くらい余裕で休んでない?休んでないか。
まあそんなわけで、仕事が始まるまでちょっぴりヒマなので普段聴かないようなCDを引っ張り出して。シブイ曲目を。
ダリウス・ミヨー。
このブログにミヨーが登場したのは単独では初めてかな? このCDがウチにあるのも不思議だが、この曲そんなに嫌いなわけではない。
何で買ったのかというと、買った当時ガムラン音楽が好きで、このジャケットのキンキラキンがなんだかガムランっぽい音楽なのかなとかバリ島っぽいのかなとか勘違いし、今見るとヘブライ語だかなんだかの文字も勝手にインドネシアとかそのヘンの文字かと思ったので・・・だと思う。ミヨーもそういうの好きなのかと思った。(全然違う)
聞いてみると、ガチで宗教ミュージックじゃねーか。しかもフランス語だし、もっとわからないのがテキストがユダヤ教のだってことである(ミヨー、ユダヤ人だから)。
何度も書いているが私は(家が)真言宗である。
(宗教といえば。先日お亡くなりになった女優の深浦加奈子さんは「無宗教」で戒名がないとの記事でちょっと驚いた。そういう家もあるのね。)
まあ、あまり宗教っぽいことを書くと無知なのがばれちまうのでアレなんだけど(間違いに気がついた方、お知らせ下さい)・・・題名の Shabbat Morning Service の中のサバトは旧約聖書で「安息日」のことである。安息日というのは「労働してはいけない日」で実際は土曜日に当たる・・・らしい。おうちでおとなしく。
曲としては「え、これミヨーなの?」と思うほど静謐な音楽である。(私にとってミヨーって絵画で言えばキュビズムっぽいカラフルなイメージ。「屋根の上の牛」とかさー) 坊さんのフランス語の説教(オルガンの伴奏つき)が静謐な合唱曲の間に入る。「ぼんじゅーるむっしゅー、土曜はとらばーゆはあかんでぇ。安息日やし。サッカーもしちゃあかん。家事も料理もダメよ。セニョール。アーメン」(いや、そんな内容では全然ない)
しかし、たまに聴かれる不協和音や現代的なオルガンのメロディは「ああ、なるほどミヨーね」と思う。ベタベタの宗教音楽聴くよりは、少し聴きやすいかなと。
さて、このCDは市場では今は売ってないみたい。意地でも聴いてみたければナクソスから新しく録音が出てるみたいだ。ミヨー自作自演ってCDもある。
(フランス語の"ç"がパソコンで出せただけで今日はちょっと賢くなった気分。)
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コメント
Naoさんもしかして…A級就職?
にしても毎回ミョーなレコードばかり出してきますねぇ。まったく知らない作品です()。この『神聖祭儀(Avodath Hakodesh)』ってタイトルの曲はブロッホのを持ってますよ(Chandos盤)。ミヨー作品より15年ほど前に書かれたもの。ハーフアジアチックな妖しげな雰囲気を期待したのに、意外に健康的に明るく盛り上がってしまう曲でした。どーでもいいけど、英訳の『サバト・モーニング・サービス』ってのは悪魔がコーヒーとトースト運んできそうでハーフ怖い。
投稿: Delius | 2008年9月 4日 (木曜日) 10時13分
>>Deliusさん
A級戦犯です(爆)。いや、全然普通の就職です。
ミョーっすかねえ・・・ミヨーだけに。いや、私もこの曲が日本名ではなんて言うんだかずっとわからなくて、ネットで調べて「ああ、こういう名前なのか・・・でも全然意味違うような気がする」とか思いました。
そうそう、「モーニングサービス」ってホテルの朝食みたいで、これがまさか宗教曲だなんて予想も付きませんよね!!(って・・・普通わけわからんものやたらと買いませんよね。)
投稿: naoping | 2008年9月 4日 (木曜日) 15時59分
僕のブログでも書きかけだけどメシアンやレーガーの管弦楽曲に、ミャスコフスキーの交響曲ってのがあるけど、つくづくnaoping師匠のCD遍歴の奥深さは凄いですね。一度、naoping師匠のCDを見てみたいものです・・・そうしたらおそらく一週間は離れられないかも(笑)。
モーニングサービスは教会の日曜礼拝のことで、日本での飲食店の朝食サービスのは100%和製英語です。
僕のPCはXPだけど、セディーユとかウムラウトみたいなダイアクリティカルマークは簡単に出ますよ。前に僕のブログでイランの作曲家のCDについて書いた時みたいにアラビア文字やペルシア文字も思ったより簡単にでます^^
就職では僕も大変な時期があったけど、上手く行って欲しいです。
投稿: Masahiko | 2008年9月 5日 (金曜日) 00時06分
>>Masahikoさん
いやぁ、急に来られても困ります・・・
>Ç
だって、「フランソワ」なんてめったに書かないし。
激励ありがとうございます。まあがんばります。
投稿: naoping | 2008年9月 5日 (金曜日) 20時19分
ちょっとご無沙汰しておりました。
職場、変わるのですか。戸惑うことなどあろうとは思いますが頑張ってください。
わたくしは、「失敗とその救済」「無謀な挑戦とその始末」という図式の中でズルズル生き、いや生かされ、そして今日まで生きて来ました(微妙に吉田拓郎風)・・・「ダメ部下は育てそこねた上司の恥ゆえ、今後も心配であるし、目配りせねば」ということなのでしょうね、山ほどの恩義もありますし、転職は考えたこともありません。
異動、兼務出向、税務上の非居住者などなど「ああもう疲れた」というくらい経験し(笑)、それでもたぶん「転職」に比べれば楽なものでしょう。
別稿の関係になりますがスガシカオ・・・ではなく「カノーホーガイ」。機会あれば、少なくとも末期の作品だけでも実物を見てみたいです。頭の中では、ブログ掲載のポスター写真よりも色合いはもう少しくすんで茶色っぽい感じなのですが・・・。わたくしも絵画は好きです。夏に、実家から預かったわたくしの昔の成績表そのほかを姪・甥が届けてくれましたが、何となく思い込んでいた「美術よりも音楽のほうが成績は良かった」という中学時代についての記憶は間違いで、美術のほうが概して成績が良かったことを発見しました。もっともこれは絵が上手、彫刻が熱心とかいうのでなく、先生と「美意識」(というような大したものではない)の共感が出来た瞬間が何度かあったためにそれが成績に影響したのではないかと思います。先生いわく「君のこのモビールは何かその、どこか良くない。がさつではなく、下品だ」という言葉に、わたくし膝を打ちましたね、自分の作品に抱いていた腑に落ちないものを言い当てられた瞬間でもありました。
(今回コメントの内容の関係から、今回は当方におけるコメント管理ナンバーは省略させていただきます・・・自分の発言の足跡一覧になってマズイと思った次第/笑)
投稿: クラシカルな某 | 2008年9月 8日 (月曜日) 23時30分
>>クラシカルな某さん
おひさしぶりです。
転職の件・・・ですが、私にとって転職は普通の事なので(そういうのもヘンですが)、そんなにビビってはないです。ただ、前の会社を辞めたのは私の本意ではなく、上司が会社に対しての積もり積もった不満から転職、同じ仕事をしていた私を置いていくのは不憫なので「できれば辞めて欲しい」と言われて時間差で辞めただけの話で・・・その後も辞める人続出らしいですけど。まあ、会社遠かったし、今度から通う会社は近いので楽になって良かったです。
狩野芳崖の「悲母観音」は本当に不思議な絵で、おそらく日本人にも西洋人にも近しい感じを与えるものだと思います。私は正直本物を本物を目にする前は「日本画としてはなんだか中途半端な作風だな。ちょっと隠れキリシタンぽいし」とか思ってたのですが、生で見たら「なるほど」と思いました。後の日本画家にもたくさんの影響を与えているというのも納得です。
投稿: naoping | 2008年9月 9日 (火曜日) 21時02分