エウゲニ・オネーギンをテレビで見て
昨日、テレビで小澤さんの指揮した「エウゲニ・オネーギン」が放映されていて、全部見てしまった。
で、うちのちっちゃいテレビ(14型)でも、十分面白かったので。
(うちのちっちゃいテレビは、オペラや映画を見るときはホントに頭にくるが、唯一ちっちゃくていいなあと思うのはホラー映画を見るときで。夜中でも全然怖くない。きっとここから出てくる貞子は、私より小柄だ。)
実演ではさぞもっと良かったのかな、と思った。
いやいや、オネーギンは名作でしょう、今頃何言ってるの?と思うかもしれんが。
私、ほんとにこのオネーギンてオペラには縁がない。CD持ってない。
実演は一回だけ見た。
実は、やっぱり以前にテレビで全曲を放映されていたので、それを見て「手紙のアリア」とか「あら、なんて美しいオペラなのかしら」とか思ったので。
それからしばらくして新国立劇場で上演されるんで、券をゲットして見に行ったのですが。
これが全然面白くなくて。つまんなくて。確か、有名なロシアの歌手がタチアーナを歌ったはずなんだけど。(演出はごくごくありふれた、当時の初台方式)
「こんなにつまんないの、私だけ?」と思ってたら、たまたまオケピにはいっとった知り合いが「つまんねえだろう?」とか言ってたから、「あ、弾いてる人がつまんなかったら見てる人が面白いわけない」とやけに納得。
それ以来、このオペラは全然縁がない。聴くの久しぶり。
でも、昨日はさすがこのオペラを得意としているという小澤さんの指揮もあって、知らない歌手だらけだったのにかなり素晴らしい上演だったと思う。テレビだからなんとも言えないけど。
演出がまず、ワーグナーの上演で見慣れた感じの演出だったのが親しみがわいた(っつーのもヘン?)。一瞬「さまよえるオランダ人」?かと思う舞台の色合い。とにかく白黒。
内容はあんなに古臭い(ええ~~??決闘って合法的にあったの?みたいな~~)のに、現代っぽい演出なのがヨイ。
ことに、タチアーナのお誕生パーティがすごくよかった。やたら招待者は「軍楽隊があるわ」「あら~軍楽隊がきてるなんて」とか軍楽隊を喜んでいたのが印象的だが、舞台はもう若者たちのクラブでのダンスパーティで。(イナカの大地主の家とは思えん)
「フランスの歌手」はなんだかジェームズ・ブラウンかなみたいなサングラスかけてノリノリで(でも歌うのはアリアなんだけど)。お客さんたちはブロマイドにサインとか貰ってるし。
お立ち台に男の人たちが一列に並んだと思ったらまるでEXILEのチューチュートレインのダンスで。この演出家や振り付け師は外人のはずなのに。このダンスは世界共通か?
EXILEのダンス↓
http://jp.youtube.com/watch?v=Gb0kN2ClQHg
で、まあ。このオペラのタイトル・ロールのエウゲニ・オネーギンは(世界一バカな男)、若い頃振った女が、久しぶりに会ったら金持ちにヨメに行ったおかげで美しくなってたので、気が変わって口説きまくるも撃沈。だいたい、あんなヒゲ面ロン毛のオネーギンが、変身前だって十分美しいタチアーナを振るなんてずうずうしいにもほどがあるわよ、まったく。
グレーミン公爵の有名なアリアは、同じことを何回も繰り返す。「しつこいなあ、もういいよ。タチアーナが自慢なのはわかったわかった。」とか思うが。おぢさんは酔ってると同じ話ばっかりするんだよね。
ということで(何が)、とても面白かったので今度二期会でも上演するようなので、ご興味があればお出かけになってみたらいかがでしょう・・・・って、私は行かないのかい!
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コメント
二期会の公演、東京に住んでいるなら自分は
行くと思うのですけどね。
小澤が昨年、斉藤記念フェスティバルで振った
「スペードの女王」もとても良かったそうです。
DVDでパリオペラ座の公演が見れる主役の
ガルーチンが圧倒的迫力。
(斉藤記念はで観てないけどDVDの方はNHKのBSで
観ました)
投稿: シロクマ雄 | 2008年7月20日 (日曜日) 03時40分
>>シロクマ雄さん
こんにちは。
う~ん、二期会はこのところ快進撃なので(というか、たまたま私が最近観始めただけのようですが)、かなりよさそうな気がするのですが、諸般の事情(経済的)により見送る感じです・・・。大隈智佳子さんのタチアーナが聴いてみたいのですが、彼女は今月川崎でトゥーランドットのリューを聴くのでそれで我慢・・・全然違うけど。
投稿: naoping | 2008年7月20日 (日曜日) 11時05分