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2008年5月17日 (土曜日)

ケンペ/ラインの黄金

ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」
ジョーン・サザーランド(ヴォークリンデ)
ウネ・ハーレ(ヴェルグンデ)
マルジョリー・トーマス(フロースヒルデ)
オタカール・クラウス(アルベリヒ)
ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィチ(フリッカ)
ハンス・ホッター(ヴォータン)
エリザベート・リンダーマイアー(フライア)
クルト・ベーメ(ファーゾルト)
フレデリック・ダルベルク(ファーフナー)
エドガー・エヴァンス(フロー)
ローベルト・アルマン(ドンナー)、ローゲ(エーリッヒ・ヴィッテ)
ペーター・クライン(ミーメ)、エルダ(マリア・フォン・イロスヴァイ)
ルドルフ・ケンペ指揮/ロイヤル・コヴェントガーデン管弦楽団

(1957年9月25日)

ということで、今日からケンペのリングを最初から聴くことに。今日はラインの黄金。

しかし。
この「ラインの黄金」は耳で聴いていても物語的にさほど感動する要素はないし、これだけでケンペの指揮について述べるのもどうかと思うんで(←逃)、まずロイヤル・オペラのリングについて私が思うことを。

このblogをやろうと思ったきっかけが、10年前に渡英のときにたまたま見る(聴く)ことが出来たロイヤル・オペラ・ハウスのリング(-ラインの黄金)の感想を、世間の皆さんに発表したいなあと思ったからなんだけど。

録音ではおとなしい印象のハイティンクの指揮が熱っぽく素晴らしかったのも意外で(←失礼)、オケもさすがロイヤルだわぁみたいな実力で・・・とくに弦の美しさは今もすごく印象に残っていて。とくに、あんな美しい「ジークフリート」の「森のささやき」は今も他に聴いたことはないんだ。

しかし。

もっと印象に残ったのが、(たまたまコヴェントガーデンのオペラハウスが工事中で、ロイヤル・アルバート・ホールで上演したってのもあったのかもしれないが)イギリスの人ってなんとなくワーグナーのオペラを「演劇として」捉えているのではないか?という鑑賞のしかただった。

シェイクスピアの国だからねー。

ま、そのときは字幕とかなかったので、ロビーで「ドイツ語→英語」の対訳を発売していて、結構みんなこれを買って一生懸命見ながら聴いていた。あたしはわりとオペラって音楽中心だと思ってるから対訳なんてなくていいし。だからすごく不思議に思った(そのときは)。

それと、今は東京でもごく普通になったけれど、コンサート・ホールでオケが舞台に乗りながらも、照明や衣装など多少の演出をして歌手も演技をしながら歌う「コンサート・オペラ」というものを見たのはこのときが初めてで、「あー、やっぱりイギリス人にとってオペラは演劇なんだなー」といたく感心したのであった。

今回、ケンペのリングを聴きながら、私がロンドンで観たそのときの上演を思い出すほど、そんなに録音が鮮明なわけでもないし指揮者も年代も違うけど、そんなようなことを考えていた。

1957年というのは時代的にカイルベルトやクナやクラウスなんかのバイロイトのライブ録音と歌手等が重なるのだが、バイロイトの実況録音では出演者・オケ・指揮者(聴衆も)が「ワーグナーの毒」に思いっきり浸っているというか「ワーグナー虎の穴」みたいな感じがあるんだけど(何と言っていいのやら)。「毒を食らわば皿まで」というか。

(例えば、バイロイト祝祭劇場のイスは座りにくいっていうじゃない・・・行ったことはないのでウワサでね。「お座布団持参で来なさい」って言うじゃない。ま、言えば貸してくれるみたいですけどね。ま、普通「そんなのクッションのついたいいイスに変えればいいじゃないの」って考えると思うけども、ワーグナーが最初にそうしたからってずっと変えないでいる。そんなとこが「虎の穴」だな~と思う。)

ロイヤル・オペラはもっと整然とした印象がある、いい意味で。やっぱり演劇の国。まあ、全く個人的な印象なのかもしれないけれど。

ぐ~んとドラマティックになる「ワルキューレ」ではもっと違う印象になるのかも。


さて。

この録音の「ラインの黄金」の歌手について。

ラインの乙女でジョーン・サザーランドが出ている(まだ30歳らしい)。あまり彼女には興味がない(森の小鳥くらいしか聴いた事がない)ので何とも言えないが、いい声だと思った。ホッターはいつもどおり素晴らしい。やっぱりホッターだなあ、ヴォータンは。アルベリヒのクラウスはうまいんだけどホッターと声が似ていてたまにかぶる。

ではまた、次のワルキューレで。


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コメント

ケンペから外れるけどハイティンク指揮の
ロイヤル・オペラ・ハウスでのマイスタージンガーの
録音も注目盤(まだ買ってませんけど)。
確かイギリスでローレンスオリビエ賞という演劇の賞
があってオペラは、そちらで評価されるのですよね。

投稿: シロクマ雄 | 2008年5月17日 (土曜日) 22時35分

>>シロクマ雄さん
ハイティンクのマイスタージンガー、私も店頭で手に取りました。うう、私がロンドン行ったちょっと前のだ~~と思いました。いや、きっと凄い演奏だと思いますよ。

オペラがローレンス・オリビエ賞。日本で言えば二期会が橋田スガコ賞取るようなものですね(?)。

投稿: naoping | 2008年5月18日 (日曜日) 10時03分

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