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2007年12月14日 (金曜日)

東京シティフィル・コルンゴルト/交響曲

第214回定期演奏会
ブゾーニ:喜劇序曲
ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
コルンゴルト:交響曲嬰ヘ長調
ヴェルナー・アンドレス・アルベルト指揮/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(東京オペラシティコンサートホール)



←コルンゴルトの交響曲




ええっと。演奏会の感想の前に、言いたいことがある。

今日、人身事故が多かった。私が知ってるだけで4件。
そのうち二つに巻き込まれた。いや、巻き込まれたって言っても、線路に飛び込んだ人の巻き添えになったとか一緒に電車に轢かれたとかそんなことじゃなく、単に電車が遅れただけなんだけども。

しかも。今日コンサートに行かなければ、何の関係もなかった。
会社から初台に向かう新宿線でまず、人身事故の影響で、動いては止まり、動いては止まりのチョコチョコ運転。市ヶ谷から初台まで30分近くかかった。(でもコンサートには間に合ったけどね)

コンサートの帰り。相変わらずダイヤ乱れまくりの新宿線はやめてバスで渋谷に向かい、山手線に乗ったところ。

またもや人身事故で電車止まってるし。(ただし、これは品川駅でホームから人が誤って転落しただけで助けられたようだが。)
でも、電車はわりとすぐ動いてくれたけどね。

そんで。私が言いたいのは。
12月は電車の人身事故(≒自殺)がいつもより多くなるんじゃないか、ということ。

それはみんな、あの憎むべきクリスマスのせいじゃないかと。盛り場を飾る電飾、わけもわからず浮かれ狂ってる若者、イチャつくカッポー、家の電気代を省みず家の周り中をキ○ガイのように電飾しまくるバカ父・・・などを見て、わが身の孤独や不幸を嘆く人は数多くいるんじゃないかと。そして、駅のホームで吸い込まれるように線路に飛び込んでしまう・・・。

別にドンゾコの不幸でもないこの私でさえ、こんなに忌み嫌っているのにさ~。

ほんとにやめようよ、クリスマス。こんなに不景気なんだからさ~。

・・・。

さて、本題へ。

コルンゴルトの交響曲を目当てに、急遽出かけた。こないだの飯守さんのマーラーのときとほぼ同じ位置に席を取った。ああ、今日はこないだよりもっとガラガラ・・・っと、電車の遅れの影響もあり、一曲めが終わってからぞろぞろ入ってくる客もあり。

(それにしても。シティ・フィルって最近よく利用するんですが、いつも客席ガラガラなんですけど、ちゃんとやっていけてるのでしょうか。飯守ファンなので心配です。)

ごめん、告白する。今日の演奏会の曲、全部はじめて聴くのだ。(コルンゴルト、てっきりCDもってるつもりだったがカンチガイだった)
だから演奏については、どうにもこうにも。音楽についてにしか書けないのでごめんなさい。

指揮者のアルベルトさん。全く知らない。ドイツのサッカー・チームの監督のような風貌。でも、楽員さんへの態度をみるとなんか優しそう。(わからないが)

まずブゾーニ。喜劇序曲は何か舞台音楽の序曲とかでなくて、独立したコンサート・ピースだそうだ。
印象でしては、誰にも親しみやすい、でも中間部分はちょっとヒネた印象もあるが、聞きやすい曲。モーツァルトをイメージしたというが。

ヒンデミット。コレは結構有名な曲だから、初めて聴いたってのはちょっと自分でも驚きなんだけど。これは、いい曲ですね。第2楽章なんかヨーロッパの怪しい中華料理屋の内装みたいで、なかなかいいです。もう一回聴きたいなあ。

休憩後、メインのコルンゴルト。小一時間くらいの大曲。

ま、ここでは色々コルンゴルトについて書いてきたので、ちょっと繰り返しになるけども。コルンゴルトはユダヤ人だったために、自分や家族の命を守るためアメリカへ亡命。そこでハリウッドの映画音楽の作曲家として大活躍をする。戦後、ウィーンに戻ったところ、あんなに自分をもてはやしていた(?)ウィーンはもうなかった。あれほど保守的だったウィーンでも、前衛音楽の風は吹いていたのである。コルンゴルトの音楽はもはや時代遅れだった。

どうしたもんだ、コルンゴルト。

失意のはてに、コルンゴルトはカリフォルニアに戻った。しかし、初孫が生まれたってことで、なんとなく作曲しようかなあ~という気になり、この交響曲は生まれた。

というものの、今までのコルンゴルトの音楽とは若干違う。鋭い不協和音で始まり、コルンゴルトのいつもの優美&華麗な音楽はどこへやら。かなり前衛的な響きを聞き取ることができる。

しかし、暫くすると「死の都」みたいな響きを聴くことができ、コルンゴルト好きはちょっと安心。そんな感じに、この曲は全体にコルンゴルト的なものと、前衛的なものとの戦いである(と思う)。でも。どう考えても、私が「コルンゴルト作曲」ときいて、望む音楽は前衛的なものではないなあ。「コレ映画音楽みた~い」と思うような、甘い音楽。

弦はあくまでも甘美にスイスイスルルル~。ピアノはポロポロリンでチェレスタはチロリロリンと鳴って。これが私の大好きなコルンゴルトなの。

第3楽章は自分の映画音楽の引用・・・というが、実のところ「これは女王エリザベスで・・・これが海賊ブラッドでしょ」とか、あたしにゃわからん。きっとこのメロディが引用なんだろうなあという程度で(申し訳ない)。後半、なかなか感動的である。

最後の楽章は今までの楽章の回想で、結構華々しく盛り上がって終わる。

なかなか力のこもった熱演で(ま、たまに管楽器の音がひっくり返ったりしたのはいつものとおりだが)、素人目から見る(聴く)と、演奏するの楽しそうな気がしたんだけど、気のせいかしら。ブラボーもけっこうあったし。

今日はコルンゴルト好きじゃないとなかなか食指が動かないと思うコンサートだったけど・・・。ナマで聴けるだけで有難く思ったコンサートでした。

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Pa0_0193 巨大ツリーに「シネシネシネ・・・」と言っている巨人の図。







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コメント

>指揮者のアルベルトさん。全く知らない。

バンベルク交響楽団とのプフィッツナーの管弦楽曲集のCDを持っているけど、こうしたレパートリーが得意みたいです。コルンゴルトやヒンデミットの録音もありますよ。

こちら・・・→http://www.jpc.de/jpcng/classic/hitlist

コルンゴルトの交響曲は僕が初めて聴いたコルンゴルトの作品だけど、前衛的というよりは、意志の強さを感じますね。映画音楽で大成したと言うことがヨーロッパでは快く思われてなくて、まるでそういう悪評を払拭しようとしているような・・・

それはそうと、naopingさんはオルフの曲はどれだけ聴いてますか?カルミナ・ブラーナ以外のオルフの声楽曲をまとめて聴いたけど、これがなかなか面白くて・・・

投稿: Shamshyraq | 2007年12月15日 (土曜日) 00時17分

こんばんは。今日のコンサートかなり前からチケット買って、用意してました。そしたら大得意様の忘年会でしたぁ!
今日の東京はすごかったですね、タクシーはつかまらない、電車はぐちゃぐちゃ・・・・。
あげくの果てに、遠方のワタクシ帰れなくなって、今、会社ですわ。しょうがないから明日夜の尾高エルガーもありますので、会社に泊ります。
チケットをお譲りしようとも思ったのですが、なにもかも間に合わず・・・・、とほほでしたよ。
コルンゴルドのシンフォニーを聴ける千載一隅のチャンスでした。ナイスな交響曲なだけに残念、そしてうらやますぃ~。

投稿: yokochan | 2007年12月15日 (土曜日) 00時44分

>>Shamshyraqさん
速攻コメントありがとうございます。
アルベルトさんについては同じようなことが貰ったプログラムにも書いてありました。なぜか知らないんですが・・・。でも昨日は熱っぽいいい演奏でしたよ。
コルンゴルトの交響曲は、この作曲家のオペラや映画音楽ばっかりを聴き込んでいる者にとってはびっくり→前衛的・・・という意味ですから、あしからず。

オルフ・・・カルミナ・ブラーナ以外だとオペラ「賢い女」(ルチア・ポップが主役歌ってる)くらいかな~。


>>yokochanさん
うわ、災難でしたね。券もったいない~。わかってたら譲って頂いたのに。昨日は空席多かったから他にも突然行けなくなった人とか、電車の混乱で当日行こうと思って諦めちゃった人もいたかも。私も市ヶ谷駅で一回家帰りかけましたし。
それにしても昨日の電車の混乱はすごかった~。でもそのわりにそんなにイライラすることはなかったし、事故に巻き込まれることもなく安全に帰れたので神さまありがとうって思いました(←もちろん仏教)。

エルガー2番のご感想楽しみにしています。

投稿: naoping | 2007年12月15日 (土曜日) 09時24分

カテゴリーのコルンゴルトにリンクを張らせていただきました。コルンゴルトのピアノソナタを自分のブログで取り上げたもので。
メゾのサラ・コノリーが歌いそうなコルンゴルトの曲って何なんでしょう?

投稿: レイネ | 2009年1月 7日 (水曜日) 01時17分

>>レイネさん
リンクありがとうございます。コルンゴルトのピアノ曲・・・自分で弾けたらどんなに素敵かなあと思います(だけどピアノがない)。羨ましいです。

コルンゴルトは歌曲も少なからずありますよ。ウィーンのメゾ、キルヒシュラーガーが歌った盤(デーメルやシェイクスピアの詩に付けた曲)がうちにはありますが、そのへんかな?

投稿: naoping | 2009年1月 7日 (水曜日) 22時42分

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