東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団第213回定期演奏会
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」
飯守泰次郎指揮/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(東京オペラシティ・コンサートホール)
オシムさんが心配だ。
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今日は急に思い立って、コンサートへ。最初サントリーでのマーラー6番に行こう、そうしましょうということだったが、色々探してたら、今日 飯守さんが7番を振るというのを知り、少し迷って7番に。
私は7番がいまだによくわからない。マーラーの交響曲の中で一番ニガテかも。CDもインバルのとかしか熱心に聴いた覚えがない。
しかし、今一番私にとって旬な指揮者、飯守先生の演奏だったら、もしかして納得する演奏が聴かれるのではないかと。
で、今日はオペラシティホールでは初めて、2階席を取ってみた。サントリーではいつも取る、オケを横から眺める席。マーラーやシュトラウスなどの大オーケストラの上がる時にはとてつもなく楽しい、指揮者もよく見える席だ。
しかし。
オペラシティのホールは全体に真四角で、建築的見せ場の多いサントリーに比べ殺風景、しかもウィークデイのせいか客の入りは6割ちょいくいらい、オケの人の多さに対し、なんだかさみしい客の入り。
しかも。
上からオケを見下げるため、あらー・・・。
「嗚呼、何故殿方の髪と云ふものはなくなつていつてしまふのだらう。」と、感慨にふける。
そんななんとなく悲しい雰囲気(←気のせい)の中、大先生登場。あいかわらずお元気だ。実は演奏の前のプレ・トークのときに先生はピアノを弾き、一緒にうんうん歌いながら熱っぽく曲の解説をされていた。私やその周辺の男性たちは、それを体を揺り動かしながら一緒になってふんふん歌いながら?聴いていたのでした。
かっこいい。巨匠ってのはこうゆう人のことだわ。
で、まー。演奏は想像通り熱っぽい、情熱に満ちたものであったのだが。
演奏がどーの、というよりも。
この曲っていったいなんだね。
音楽って楽しむためにあると思うの、「音楽」だからね。
でも、この曲って・・・楽しいのかしら。わざわざ苦しみを味わうために聴きに行ったのかしら、とも思う。「音が苦」っつーか。そして、飯守先生の大変に情熱的な演奏ともあいまって。
普段、どんなに大好きな曲の演奏中でも「明日の朝食は玉子かけご飯にしようっと」とかアホなことを考えてる私なのに、この嵐のようにハゲしい第1楽章中は何も考えることができなかった。
ただただ、(全然面識ないのに)マーラー大先生の人生の悲しみや苦しみの吐露を、体中にガンガン浴びているような気がした。
まあ、マーラーはオーストリー人だから、もっと身近なイメージでいくと。
(たとえば。)
「花の金曜日に若手平社員が会社の帰りの駅で酒癖の悪い上司に捕まって飲みに誘われてイヤイヤながら行ってしまって会社のグチや説教を思いっきりクラってすごくイヤになってるの図」
<登場人物>
鈴木健一(25歳)、斉藤部長(55歳)
会社の帰りの田町駅にて。
斉藤部長「おや、鈴木君じゃないか。ちょっと一杯やっていかないかね?」
鈴木君「(あ、やっべー、こんなとこで会っちゃったよ。今日は待ちに待ったスッチーとの合コンなのに・・・でも今断ったら年末賞与の査定に響きそうだし)・・・あ、いいですねー。そうしましょう。」
斉藤部長、普段はそんなでもないのだが酒が入るととたんに性格が変り、会社のグチやら説教やらガンガン言いまくる。
「オレなんか、どうせドイナカの出身だし、三流大学だしみんなオレのことバカにしてるんだろ~~~!」
鈴木君はなんとか話題を変えようと、家庭の話題に。
鈴木君「ああ、そういえば、部長の奥さんすっごい美人なんですって? 聞きましたよ~なんでも20歳も年下なんですよね。部長もうまいことやりましたね~コノコノ。娘さんたちもとってもカワイイんでしょう?」
斉藤部長「・・・そんなの、オレの子かどうかわからんし。女房だってオレのいない間に絵画教室だなんて言って、そこの若い絵描きと浮気してるに決まってるんだ~~~!!ちきしょ~~~!!!」
などと、ついつい墓穴を掘ってしまい、おんおん泣き始める部長。
『若い綺麗な奥さん貰うのも大変なんだなあ』と思う鈴木君。
だのに。
ひとしきり店で騒いで泣いて、すっかり周りに迷惑をかけまくったのに、帰りには「いったいどうしたの?」というくらい明るくなり、「また、月曜日会おうぜ!鈴木君!!」と肩を叩かれ、駅で別れた。
釈然としない鈴木君。あの終わり方はなんだったのか・・・。
いや。(またもや脱線)
本当に、今までの展開からいうと、この曲の第5楽章は全く釈然としない。急にぱあああっと曲調が明るくなり輝かしいファンファーレ、やたらと打楽器が大活躍しやかましい。まるで「笑いながら怒る竹中直人」みたい。こんな分裂症気味のマーラー、さぞやアルマも「ああ、こんな人と結婚して本当に良かったのかしら」と考えたに違いない・・・できちゃった結婚だったからしょうがないが。
で。
今夜の演奏はすばらしかった・・・と思う。ただ、こんなに騒々しい曲だったのか、という不思議発見。すいません、演奏の感想じゃなくて。
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