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2007年10月31日 (水曜日)

フィギュア・スケートに使われた音楽シリーズ第4回/リラ・アンジェリカ

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アルウィン:ハープと弦楽オーケストラによる協奏曲「リラ・アンジェリカ」
リチャード・ヒコックス指揮/シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア
Rachel Masters(Harp)



アクセス数からいってけっこう人気はあるのに、ちっとも記事が増えてないこのシリーズ。というのも、最近「こ、これは!」という選曲をスケート界はしてくれないのである。

最近やったアメリカでのグランプリ・シリーズの、女子のフリーだけテレビで見たんだけど、選曲的にあんまり面白くない。ラフマニノフのピアノ協奏曲だの、トゥーランドットだの、カルミナ・ブラーナだの。全然一ひねりしたものがない。



女子シングルの上位から、気が付いた点。
・キミー・マイズナー
何故かトゥーランドットをフリーで持ってきた。荒川静香の編曲とは違う、トリノ・オリンピックでソコロワ選手の滑った編曲のだったと思う。しかし、キミーちゃんの性格の良さ(想像だが)が滑りにも滲み出て、見ているとニコニコしてしまう。好きな選手。

・キャロライン・ジャン
ずいぶん子供である。こういったコチャコチャした東洋人の小柄な女の子は大変苦手である。世間の評価は高いがどうも生理的に受け付けない。早く大人になって優美さを身に着けてほしい、っつーか、ほとんどこの人の演技は観てないんだけど。

・エミリー・ヒューズ
カルミナ・ブラーナの声楽ヌキ版を採用。彼女はいつも元気一杯で大好きな選手。ずっとこんな感じでいてほしい。

・ミラ・リュン
カナダの中国系の女の子。トリノに出てたので覚えているが外見も演技も随分女の子らしくなった。が、いいかげん、ヒゲ(鼻の下の産毛)を剃ったらどうだろうか。いつも気になる。バンクーバー期待してます。

・エレーネ・ゲデバニシビリ
トリノの時の私の大注目選手だったが、いまひとつ伸び悩んでいるようだ。母国グルジアの情勢が不安なため、練習場所の確保にも不自由しているのだろうか。しかし、やはり随分大人になった。あのトリノのショート・プログラムでの弾けるような笑顔がまた見たい。

・浅田舞
マオちゃんの姉。いや、抜群に綺麗だからちょっとくらいうまくなくても全然文句なし。


・・・というような私の勝手な好みと独断による感想はこのヘンにして。本題の今日の「フィギュア・スケートに使われた音楽」であるが。

遠く、長野オリンピックにさかのぼる。今は引退してしまったのか?中華料理屋の娘、アメリカのミッシェル・クワンが滑ったアルウィンて作曲家の「リラ・アンジェリカ」(実況アナウンスではライラと読まれている)。彼女のミッシェルという名前は、ご両親がビートルズ・ファンだったのでつけたって話だ(←どうでもいいが)。

ウィリアム・アルウィン(1905~1985)というイギリスの作曲家はあんまりよくわからないので(CDも2枚くらいしか持ってないと思う)、詳しい言及は避けるが、このハープの協奏曲は抜群に美しい。

長野オリンピックの頃は、私にはイギリス音楽というものが全く頭になかったので、この曲がイギリスの作曲家が作ったってことは全然知らなかった。作曲者の名前はずいぶんあとで知ったのだ。

この時の演技は大変素晴らしく、音楽も抜群でまるで文字通り天使のようだったが・・・残念ながら子供のような(私のニガテなタイプの)タラ・リピンスキーに金メダルを持っていかれてしまった。また、このときの3位は中国のルー・チェンで、クワンとともに、当時私の大好きなアジアン・ビューティなフィギュア・スケート選手だった。

この頃は日本人のフィギュアの選手なんて全然カスミのような存在だったなあ、かの荒川静香でさえも。

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コメント

意外や、スポーツ観戦好きとお見受けいたします。僕はこの時節になるとアメリカン・フットボールにはまりまくりです。来週のマンデイ・フットボール、コルツvsペイトリオッツの全勝同士の激突はわくわくします。
ところで、エミリー・ヒューズの姉、サラは今も印象に残ったアスリートでした。決勝の時の「ダフニスとクロエ」終曲。あの曲に乗って無心に踊る彼女の、はち切れんばかりの若さ。エネルギーがありました。

投稿: IANIS | 2007年10月31日 (水曜日) 23時22分

>>IANISさん
こんばんは。スポーツはするのはだいっきらいですが、スポーツ観戦は趣味の一つです。アメフトは遠い昔にいっぺんだけ実業団?のを見に行きましたが、ルールが最後までさっぱりわかりませんでした。
サラ・ヒューズは、一回だけグランプリ・ファイナルを観にいったときに出場してましたが、当時は彼女を全然知らなかったので後年オリンピックで金メダルをとったときは本当にびっくりしました。

投稿: naoping | 2007年10月31日 (水曜日) 23時34分

こんにちは。
この曲は綺麗ですね。
クワンが使っていたのは主に第1楽章と第2楽章でしょうか。
ジムノペディとのつながりも自然な感じでした。
(と、音楽にしかコメントできないフィギュア音痴でございます)
スポーツするのはわりと好きなんですけどね~。
今は週に1回以上プールに行ってます。ノルマは1回1000m。
いっぺん調子にのって1500泳いだら翌日仕事にならんかった・・・。

それにしても日本人選手ももう少し選曲に凝ってほしいものです。
矢代秋雄のピアノ協奏曲とか、吉松隆の「メモ・フローラ」とか、
案外使えると思うんですが・・・。


投稿: 木曽のあばら屋 | 2007年11月 2日 (金曜日) 19時49分

>>木曽さん
さすが、この曲もご存知ですね。
どっからこの曲を探し当てたのかアメリカのフィギュア界は・・・と興味のあるところです。また、久しぶりに見るクワンの演技は本当にしなやかで優美です。ミキティに見習って欲しいです。
プール・・・学校出てから全く泳いでません。海外も南の島なんて一生行かないから多分もう水着着ることはないと思います。豪華客船で沈没、なんてことになったら溺れ死にます。

そうそう、ちょっと前、恩田美栄さんがスケートで吉松さんの「メモ・フローラ」は使ってましたね(いつか試合を見てて吉松さんの曲使ってるなあと思い、曲名は忘れてましたがネットで調べたら出てきました)。恩田さんは比較的センスの良い選曲なので好きな選手でした・・・最近出ませんが。
それにしても、フィギュアスケートで「こんな曲ありますけど」なんて助言をするにはどうしらいいんでしょうか。私はツェムリンスキー「人魚姫」はイチ押しなのですがね。


投稿: naoping | 2007年11月 2日 (金曜日) 21時19分

こんばんは。
フィギアスケート好きのnaopingさん、おかげで懐かしい映像が拝見できました。
アナウンサーが「ライラ・アンジェリカ」なんて行ってますね。
私はアルウィンが結構好きで、交響曲や室内楽もかなり揃えてしまいました。
最高に美しい曲ですよね。久々に私も聴きたくなりました。
そして実にセンス溢れる選曲。
ミキティのサムソンとデリラはまあまあ考えたと思いますが、こちらを思い出しちゃうと弱いですよね。
TBさせていただきます。

投稿: yokochan | 2007年11月 3日 (土曜日) 00時56分

>>yokochanさん
TBありがとうございます。勿論、私もTBしてみたんですが失敗・・・(笑)。
ミッシェル・クワンは、「ミス・パーフェクト」とか言われながら、結局オリンピックでは金メダルとってないですね。wikiで調べたら、怪我で休養中ながらまだ27歳で現役続行中というではないですか!(蛇足ながら私と同じ7月7日生まれ) 頑張って欲しいです。

アルウィンの曲は、ヒコックス指揮ばっかりかと思ったらナクソスとか、Lyritaからの自作自演とか結構CDあるのですね。映画音楽からの影響かしらん。

投稿: naoping | 2007年11月 3日 (土曜日) 07時26分

織田信成にはぜひ伊福部の曲を使ってほしいと思う今日この頃。二十絃箏とオーケストラのための「交響的エグログ」が一番のお薦めだ。
無理か(笑)

投稿: 白夜 | 2007年11月 3日 (土曜日) 16時34分

>>白夜さん
そういえば織田くんはどうしてるんだろう、元気かしら~とふと思ってしまいました。
そういえばウチ、一枚も伊福部がないなあ。ゴジラ、とか聴いてみようかなあとは常日頃思っているのですがね。

投稿: naoping | 2007年11月 3日 (土曜日) 19時33分

ゴジラでも聴いてみようかという方なら「SF交響ファンタジー第1番」、単に伊福部入門なら「タプカーラ交響曲」あたりが適当かと。
でも本音は「伊福部昭全歌曲」(カメラータ)をお薦めしたいところ。「ギリヤーク族の古き吟踊歌」や「アイヌの叙事詩による対話体牧歌」は藍川由美の歌唱ともども日本歌曲の白眉だと思います。

投稿: 白夜 | 2007年11月 3日 (土曜日) 23時36分

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