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2007年7月21日 (土曜日)

J・キングのピンカートンとH・プライのシャープレスの蝶々夫人

P1000790プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」
マリア・キアーラ(蝶々さん)、トゥルデリーゼ・シュミット(スズキ)、ジェームズ・キング(ピンカートン)、ヘルマン・プライ(シャープレス)、フェーリー・グルーバー(ゴロー)、その他
ジュゼッペ・パターネ指揮/ミュンヘン放送管弦楽団・バイエルン放送合唱団


過去記事:コーンヤは最高!蝶々夫人

バルビローリ・蝶々夫人

また蝶々夫人のCDを買った。

どんだけ~、蝶々夫人が好きなのか?というわけではなく。
蝶々夫人を、色々な人が演奏・歌唱しているのを探検するのが好きなのである。

昨日、新宿塔で見つけた蝶々夫人は、1250円。

しかも、ジェームズ・キング皇太子がピンカートン、ヘルマン・プライがシャープレス。

しかし、残念ながら(いや、一般的には残念ではない)ドイツ語ではなく、イタリア語。タイトル・ロールがイタリアの人だからねえ。ドイツ語だったらマイスタージンガーみたいな蝶々夫人になってたかもしんね(←?)。

ジュゼッペ・パターネのCD、うちあるのはマスカーニ・の「イリス」とか、サン=サーンスの「サムソンとデリラ」とか。うちにはないけど、ラジオで聴いたプッチーニの「修道女アンジェリカ」(三部作)とかもすごくいい(ルチア・ポップがアンジェリカを歌っている。グレイト。)。

印象としては、(何かやむをえない状況なのかもしれんが)ドイツ系の歌手を使ってイタリア(フランス)ものを録音していることが多く、またそれを違和感なくまとめている。

ということで、かなり(ヘンな風に)期待して購入したが、意外なキャスティングがよい結果をもたらしている。

まず、ジェームズ・キングのピンカートン。アメリカ人にとって国辱オペラともいえるこの「蝶々夫人」。リアル・メリケン人のキング様が歌います。(イヤじゃなかったのかしらん)

ジークムントやパルシファルのような苦悩のヒーロー役がぴったりなキング様だが、悪と色の権化みたいなピンカートン役というのは違和感があるんじゃないか?

と、思ったけど、そんなことはなくて、逆に。

やべえ、あたし、ピンカートンのこと好きになっちゃうかも。

多分、このピンカートンはアメリカ大リーグのスターみたいな感じの人である。背が高くてハンサムで強健な体で性格は陽気(と思う。私の頭の中では)。蝶々さんが一目見て好きになってしまう説得力がある。

そして。

第2幕で妻を引き連れてアメリカから戻ってきたピンカートン。それを歌うキングは本気で苦悩している。今頃本領発揮というところか。まるでジークムント。ここらへんのプライとの苦悩に満ちた掛け合いはちょっとワーグナーっぽい。

さて。肝心の主役・蝶々夫人(忘れてた!)。マリア・キアーラの蝶々さんは、強烈なところはなく清純な声でおおよそ15歳に聞こえてしまう。昔の日本の世間知らずの少女そのものである。これじゃアメリカ兵に口説かれたらイチコロであろう。

何故か彼の歌手生活の中で予定外にシャープレスを歌うことになったプライ(本当のところは知らん。ドイツではしょっちゅう歌ってたのかな?)だが、はじめっから終わりまで善人そのものであり。

・・・というわけで、意外と説得力のある録音でありました。イタオペ・ファンの方にはどうかと思うが、キングのファンの方には是非おすすめしたい。彼の違った魅力が垣間見えて、聴き応えあり。

(とはいうものの、塔HPもHMVのHPもみあたらなかったんですけど・・・)

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コメント

こんにちは。コレいいでしょ。70年代に出たときFMを録音して楽しんでました。CDを買い直して、brogしようかと思ってた矢先でしたよ(笑)

キアーラは当時売り出しの純正イタリア歌手で、リッチャレッリのライバルでした。
そしてやっぱりキングは素晴らしい。さらにご指摘のプライは理想的いい人シャープレス。パターネの指揮も最高。
ともかくエエですねぇ。廃盤なんですかねぇ。

キングとパターネは、「サムソンとデリラ」も同時期録音してますよ。

投稿: yokochan | 2007年7月22日 (日曜日) 00時56分

>>yokochanさん
これはいいですね。結構「ウケル~~」とかを狙って買ってみたのですが、全然正攻法でした。

新宿塔に行ったら、昔のRCAのオペラ全曲盤がたくさん出てたので、「どうしたのかな?再発されたのかな?」と思ったんですが、この蝶々さんとラインスドルフ指揮のサロメとかを購入しました。キングの歌う「サムソンとデリラ」は前に買ったのですが、この曲はどうもフランス語がしっくりこない感じです。

投稿: naoping | 2007年7月22日 (日曜日) 20時27分

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