東京芸術劇場シリーズ第98回
エルガー:「威風堂々」第6番(日本初演)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
エルガー:交響曲第2番
大友直人指揮/東京交響楽団
ネマニャ・ラドロヴィッチ(ヴァイオリン)
<2007年7月8日東京芸術劇場>
いやー。疲れた。土曜日は自分の誕生日パーティを自分ちでして、次の日はコンサート。自分で自分の首を絞めているみたいな感じ。ヘロヘロでした。逆にハイになってたというか。
コンサート前後に、音楽愛好家さんたちの会合に参加。滅多にオフ会には参加しない(人見知りではないんだけど非常に場もちの悪い性格のため)が、まあ、前からの知り合いの方が何人かいたので大丈夫かな・・・という感じ。
コンサートはなんと「ソールド・アウト」らしく。なんでかな?と思ったら「ヴァイオリニストがイケメンだからであろう」という意見アリ。
チラシ見してもらったけど、・・・え。すっきりおしょうゆ顔ファンクラブ会長(んなもんナイ)のあたしとしたら、「ああ、こういう全く違う星の人を好きな方もいらっしゃるのね」と強引に納得・・・するしかなかった。
事前会合では、私はワグネリアン堂々宣言(っつーか、そういわれて「いやーそんなことありませんよ」とか否定するのもどうかと。)。しかし「ワグネリアンってコワイってイメージありますよね。上演中に物音を立てたら「キッ」と睨まれるとか。」などと言われ、しかし「私はそんなことナイですよ」とか、返せなかったです。
何故かっつーと。
このところ、行くコンサート行くコンサート、財布やケイタイに鈴をつけている人が多い!昨日のコンサートだって、よっぽどエルガーの曲がヒマだったのか、カバンや財布の口をあけるバリバリとマジックテープの音とか鈴の音がチリンチリン鳴ってたりとか、あたしは終始気になってしょうがなかった。そのたびにその方向をキッと睨んでしまうのさ。
(こないだの「戦争レクイエム」でもそうだった。)
でも、そんなこと話題にする人、ダレもいなかった。あたしだけ、ワグネリアンの血が脈々と流れているのであった。ごめんなさい。
さて演奏会。
威風堂々6番。威風堂々という日本名はよくつけたもんだが、これっていったいだれがつけたんでしょう?
6番は未完のものをアンソニー・ペインが大英博物館等で発見された自筆譜をもとに補完したもの。
補筆とか、補完とか。いったいどの程度なのか、そしてそれが音楽史上どのくらいの価値があるのか、私にはわからない。このエルガー自身が遺した自筆譜も、どの程度まで作曲されていたのか開示されていない、らしい(っつーことである)。
ということで、これがたとえば「トゥーランドット」のアルファーノ補筆くらいの悲惨なものなのか、それともベルクの「ルル」くらい音楽的価値のあるものなのか、私はわからない。少なくとも響きや雰囲気は「エルガーっぽい」という感じはした。いい曲でした。
一般的観客においては「メインディッシュ」のチャイコン。どんな人かなーと思ったらなんだか手足のすごーく長い、細身で黒い服を着た、髪型はもうなんだかもじゃもじゃとした・・・申し訳ない(←何が?)。
演奏は・・・申し訳ない。判らない。アタシのレパートリーにこの曲はナイ。無論、小さいころからよくラジオで聴いているから知ってはいるよ。
第一楽章終わってすごーい拍手が。あれ。
「うおう、もしかして今日の聴衆は楽章ごとに拍手をする人たちなの??もしやエルガーでも?」
と思ったけど、そんなことはなく。よかったー。
さて、肝心の2番。
実は私はエルガーの交響曲は1番止まり。1番は大好き。2番はどうも自分にとって唯一無二の存在かっていうと、そんなでもない。
1番が良すぎるので、評価が厳しくなってしまうのである。
(しかも3番なんて存在すら忘れてた・・・)
事前、お勉強しようと思ってたった一枚持っているバルビローリ盤を聴いていたが。こともあろうにこれが(CDなのに)飛ぶ、飛ぶ。最後まで行き着かない。
ということでまともに聴けてない。
なので、このblogでも大友さんの演奏について細かく言える立場の者ではない(yokochanさんの感想をお読みください)。ただ、典雅なエルガーらしい響きは堪能しました。けっして寝てたわけではないですよ!(逃)
終演後、まぎれて楽屋に連れて行って頂き(すいません)、大友さんのサインを頂きました。いや本当に素敵ですね大友さん。最高のネクストバースディ・プレゼント(いや、その場にいた方は誰も私の誕生日のことなんて知りませんがね)でした。奥様もビューチフルな方でした。
(いや~、大友さんのオッカケ?の方々・・・濃かったナァ。こんなこと書いたら怒られる?)
ヴァイオリニストの方のサイン会ももちろん盛況でしたよ!!女性ファンの肩に手を回して写真を撮ったり、大サービスでした。(もらわなかったけど)
最後に、昨日お会いした方々(このblog読んでらっしゃる方は非常に少ないと思いますが)ありがとうございました。音楽の濃いお話ができて楽しかったです。
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コメント
こんばんは。激しい充実の週末お疲れさまでした。
わたしらにとって、チャイコはおまけでした。
終演後、長すぎる、とブーブーいう女性客が多々あり、まさにエルガーのことなんでしょうけど、おいおい君たち、と辻説法をかましたくなる私でした・・・・。
来年のV・ウィリアムズの海交響曲はメン・コンが同じように予定されてますけど、コンマスの大谷さんだから、さほどの熱狂はないでしょうが、大友さんのプロデュースも苦労が偲ばれます。
それにしても、いいなぁ。大友はんに会いなすったどすね。
尾高さん、若杉さん、飯守さんとならんで、大いに応援したい指揮者ですよ。
投稿: yokochan | 2007年7月 9日 (月曜日) 23時12分
>>yokochanさん
ココログ貧乏組メンテの為コメント遅れてスイマセン・・・。「海の交響曲」は是非「見よ!海そのものを!」のあとに「アンタたちで勝手に見てろ!」と叫びたい。いやそれにしても大谷女史のメンコンとは。チャイコンにしろメンコンにしろ、あまりに耳馴染みすぎて何が名演奏なのかわかんないのであります。せめてディーリアスのチェロコンとかの組み合わせはムリだったのかしらん。
大友さんは本当に気さくでよい方です、私はあまりに恐れ多くて全然お話なんかできませんでしたけどね。
投稿: naoping | 2007年7月11日 (水曜日) 20時30分