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2007年5月 6日 (日曜日)

カイルベルト・影の無い女

P1000751 R・シュトラウス:歌劇「影の無い女」
ジェス・トーマス(皇帝)、イングリット・ビョーナー(皇后)、マルタ・メードル(乳母)、ハンス・ホッター(伝令師)、ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バラク)、インゲ・ボルク(その妻)その他
ヨーゼフ・カイルベルト指揮/バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団
(1963年、ライヴ)

過去記事:ベーム・影の無い女



実家に昨日帰って戻ってきました。目的は母の日用(来週は用があるので)に手作り激ウマカレーとバラの花を届けるってのだったのですけど、ちょっと頭にあったのは、カイルベルト指揮の「影の無い女」(ついでにショルティと新しいほうのサヴァリッシュ)を持ってくるってこと。

カイルベルト盤は多分、今売ってない(←自慢げ)。私のフラウ・コレクション(そんな大層なもんでもない。全部持ってるわけじゃないし)の中でもキャストがすげえものの一つ。旧サヴァリッシュ盤とちょっと重なっている人もいるけれど。

カイルベルトといえば、去年の「ステレオ・リング」で思いがけず株を上げたが(一部上場間違いなしである)、昔はそんなに人気のある指揮者でもなかったと思う。申し訳ないが、実直な手堅い指揮者だがなんだかちょっとイナカっぽい?指揮をする人という印象が(私は)あった。

この影の無い女でも、なんともゆっくりめの指揮で、サヴァリッシュやベームの指揮に耳慣れている者にとってははじめはちょっとアレ?という感じ。しかし慣れればたっぷりとシュトラウス・サウンドを堪能。オケはバイエルンだから悪いはずはなく。第3幕最後のオケ部分など素晴らしい。(録音はライブながら意外とよい。ステレオ感たっぷり。録音や歌唱に年代のわりに古さを感じないのが不思議。リマスターがうまくいっているのだろう。)

それにしても、まあ、歌手の豪華さよ。歌劇の内容がどうこうより(というかいまだに本当の意味はよくわからない)、何も考えずにこの素晴らしい歌の洪水に呑まれたい。第1幕冒頭のメードル&ホッターの共演だけでももうこれはタワレコに払ったお金分は惜しくない感じである。メードルはやや盛りを過ぎている感じだが、ホッターはまだまだ堂々たるもんである。歌うとこ少なくて残念。

P1000752 ついで、ジェス・トーマスの皇帝ですが、これも堂々たるもん。とくに1幕はいったいどうしたの?的なはりきりようである。テノールにとってこの皇帝という役は歌っててキモチイイのだろうか。録音に残っているルネ・コロやジェームズ・キング王子もなんとも気持ちよさそうに歌っているが。

ビョーナーはなかなか良い録音の少ない歌手なので、昔のヴァルナイの如く評判をあまり聞かない感じだが、この録音では透明な声が役に合っているし、高音が綺麗に出てて気持ちよい。一般的にあまり目立たないのが残念。もっと注目されてもいいと思うんだけど。いい歌手なんですよ。

P1000753 F=Dは外見も声も本当にこの役にあっていると思う。実直で本当にいい人なのに、報われないところがついつい同情してしまう。なんていい人なんだ。
役柄とは関係ないのに色気たっぷりなインゲ・ボルクもほんと素敵な歌手であります。声がみずみずしい。女声3人の声が個性がちゃんとあり、聴いていても見分け?がつくのはよい。

(思いがけず、チョイ役にブリギッテ・ファスベンダーが登場している・・・どの声だかわからないが。)

カットは微妙にベーム盤と違うが行われている。完全全曲盤に慣れているのでやや悲しい気持ちになる。最後などもーちょっと聴きたい感じ(曲をシメるの子供たちの合唱がない・・・泣)。イライラ。

録音状態・キャストから考えて十分現役盤に足る水準かと。再発を強く、強く望む。

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あらあら、こんなところに。
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コメント

ぬお~を!幻のカイルベルト盤、お持ちでらっしゃる。
欲しい欲しい、喉から手が出てます!!
で、こんばんは。TBありがとうございました。いいなぁ。これ。何でちゃんと復活しないんでしょうね。
歌手がホンマに豪華じゃないですか。とりわけ、トーマスの皇帝がやたらに聴きたいです。
最近のDGのオペラシリーズの安っぽいジャケットでもいいから、再発して欲しいですよ。

投稿: yokochan | 2007年5月 6日 (日曜日) 21時19分

>>yokochanさん
ぬふふふ。幻の?カイルベルト盤です。
ジェス・トーマスの皇帝は、カラヤンの古いライブ盤でも聴けますがものすごーく録音が悪いです。ジェス・トーマス、歌もよいですが舞台写真もかっこいいですね。他の人もイメージぴったりでまるで絵本みたい。本当にこの舞台が生で見れたらいいなあって思います・・・ベーム盤とともに。

カイルベルトのあのリング発売の勢いからこの「影の無い女」も再発するかもしれませんね・・・なんて希望的観測ですが。

投稿: naoping | 2007年5月 6日 (日曜日) 22時05分

これも何年か前にCDショップで見かけてずっと気になっていました・・・再発売を望みますね。

>>実直な手堅い指揮者だがなんだかちょっとイナカっぽい?指揮をする人という印象が(私は)あった。

確かに手堅い指揮者ですよね、バイエルン放送交響楽団とのプフィッツナーの「ドイツ精神について」やバンベルク交響楽団とのブラームスの交響曲を聴いてましたが、一番安心して聴いてました。だから今度の「リング」も是非揃えたいけど、まだまだ先立つものが・・・^^;

そうそう、もうすぐリリースされるラトル/ベルリン・フィルのブルックナー「ロマンティック」を早速聴いてきました。まだリリース前だから印象については書けないけど、いずれブログにupしようと思います。ラトルといえば最近出たばかりの「ドイツ・レクィエム」はなかなか良かったですよ。


投稿: Shamshyraq | 2007年5月 6日 (日曜日) 22時34分

>>Shamshyraqさん
こんばんは。・・・CDは気になってたら買うべし。あとになっては遅いことが多いのです(恋愛と一緒である・・・なんちて)。リングは初ボーナスでお買いになるとよいでしょう。私はショルティのリングを遠い昔の人生初ボーナスで買いました。
ま、強制はしませんがね。


投稿: naoping | 2007年5月 7日 (月曜日) 21時22分

naopingさま こんにちは
お久しぶりです。
このカイルベルト盤、私も持っています。
バイエルンのシュターツオーパーの復興公演のライヴ盤ですよね
もう売っていないのですか?これは、もう大分前に購入したと思います。

インゲ・ボルク、イングリット・ビョーナー、マルタ・メードル、と役者が揃っている感じがしますね。F・ディースカウさんも、声が若いですね~。
カイルベルトの指揮も手堅くて、さすがですね。
バイロイトやミュンヘンで活躍していた頃ですよね。
早く亡くなられたのが残念ですね。

大昔のN響で第9を振っておられる姿をテレビで観たことがありますが、力強かったですよね~

ミ(`w´彡)

投稿: rudolf2006 | 2007年5月 8日 (火曜日) 12時32分

>>rudolf2006さん
こんにちは!お久しぶりでえす。
そうですか、やっぱりお持ちでしたか、さすが。
これはいいCDです。みんな役柄に合っている歌声だと思います。

カイルベルトは他はなぜかワーグナーばっかり持っています。シュトラウスは「アラベラ」や「アリアドネ」はCD発売されていますが・・・。
そういえば、カイルベルトがN響振ったCDが発売されていますね。

投稿: naoping | 2007年5月 8日 (火曜日) 19時44分

こんばんは。
師匠、いつも勉強させていただいています。予習で色々聴きなおしてみました。カイルベルト盤が一番素敵でした。ボルクのFrauにしびれました。F-Dもあまり気になりませんでした。

投稿: Mie | 2010年5月19日 (水曜日) 20時50分

>>Mieさん
こんばんは。
カイルベルト盤はいいですよね。インゲ・ボルクもビョーナーも素敵ですね。F=Dもこの役ではいいなあと素直に思います。この名演がブリリアント価格で発売されたのは本当に喜ぶべきことです。カットが多くて惜しいですが。

今度の新国立は楽しみでもあり少し心配でもあります(演出が)。

投稿: naoping | 2010年5月19日 (水曜日) 21時29分

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