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2007年5月28日 (月曜日)

一周年記念・ゲロンティアスの夢

P1000756エルガー:「ゲロンティアスの夢」
ジャネット・ベイカー(メゾ・ソプラノ)、リチャード・ルイス(テノール)、キム・ボルク(バス)
ハレ合唱団、シェフィールド・フィルハーモニック合唱団、アンブロシアン・シンガース、
サー・ジョン・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団




いやー、どうも。今日で一年だす、このblog。
長かったような、あっというまのような。

今まで全く何の反響もないblogだったらとっくの昔に終わっていたのでしょうが、皆様の暖かいご声援のおかげで、なんだか続いております。ありがとうございます。

が、実際のところ。
ホントに・・・部屋が狭くて(独身一人暮らしにはちょうどいい広さですが)これ以上CDが増えたら私のいるとこがなくなってしまうため、このごろCD買い控えをしております。なので、きっといつかネタ切れをしてしまうでしょう。はて。そうしたらどういう方向性でいくか。

blogは楽しくてやめる気はないのですが・・・。
以前書きましたとおり、ありもしない勝手な妄想(さいえんすふぃくしょん)で「恋愛カテゴリー」に乗り込むか。メダカかカメでも飼って「ペット(魚・水中の生き物)カテゴリー」に乗り込むか。それとも大借金をして「債務・借金カテゴリー」に・・・いや、もういいか。

というわけで、細々と続いていけばいいかなあと思います。

で、一周年を記念し、それにふさわしい楽曲としまして・・・何の関係もないけど、ゲロ夢。ここのblogに恒常的にいらしている方の中でも、ゲロ夢って聞いて「またぁ~。二日酔いで夢でも見たの?」とかあらぬ想像をする方がちょっといるかもしれない。

いや、この曲はね、そんな生易しいものではない。二日酔いどころか、死んでしまうのである。一人のゲロンティアスというナゾの男(聖職者なんだと思う)が死の床にいて、迫り来る死の恐怖と戦い、迎えに来た天使とともに迫り来る悪魔の群れに打ち勝ち昇天するという、ドラマティックな声楽曲なのであります。

この曲は、イメージ的には教会で歌われる宗教曲というよりは・・・そうねえ、マーラーの8番の第2部に近い感じ、かな? 天に召されて昇っていく人と天使たち・・・という設定は同じである。登場人物はぐっと少ないが。

・・・第1部で苦闘の末お亡くなりになった主人公ゲロンティアス。第2部でやっとお迎えの天使が登場。こんなふうに歌う。

私の仕事は終わりました、
務めは果たしました。
だから私は連れて行きます。
その者が住まうべき場所へと。
栄えある冠は手に入ったのです。
アレルヤ、
とこしえに。

・・・

出てきたばっかりなのに「終わりました」、とは。その後天国へ天使はゲロンティアスを連れていく。途中コワイコワイ悪魔の集団に出っくわすが(清らかな歌声を聞かせていた合唱団が人が変ったように、 「ハ!ハ!」とここでは本当にコワイです。一瞬ヒキます。)、二人は動じず。そして最後の審判。

この曲の演奏の出来不出来は、(勿論ジェロンティアスも重要であるが)天使役(アルト)にかかっていると私は思う。この天使はかわいらしい羽の生えたエンジェル(ピポピポ!森永マークのような)とは程遠い。知性的で、現在で言えば仕事バリバリの人事総務のベテランキャリアウーマンのようである。新入社員や離職した社員を不安のないようにサポート。知性的という点でソプラノよりもメゾやアルトの声のほうがピッタリくる。

イギリスの代表的なメゾ、ディム・ジャネットは知性的な声でこの役にぴったりである。(カスリーン・フェリアが全曲の録音を遺さなかったのは返す返すも残念。)

実は、このバルビローリ盤のほかにウチはボールト盤とサージェント盤があります。新しい録音盤は聴いたことがないのでわかりませんが、スタンダード的なのはバルビローリなのかな。(サー・コリンによるものはオッターが天使で相当よいらしいが、未聴・・・っつーかいいかげん買いなさいよアタシ。どんだけー。)

サージェント盤は録音が古いのであまり最初聴くにはアレなのですが、これもスタンダートな演奏かと。とくに天使役のクールな雰囲気はベイカーにない感じで結構好き。

ボールト盤は歌手がなかなか豪華で、ゲロンティアスをニコライ・ゲッダが歌っていたりする。肝心の天使役のヘレン・ワッツがイマイチな感じだが・・・年代のわりに録音もよいし(合唱の処理がとてもよい・・・弱音が綺麗)、これもかなりの名演だと思う。

ところで。
自作自演盤がこんなクアドロマニアなんて怪しいレーベルで二束三文で売っているのはどうかと思う。よいこのエルガリアンはエルガー・ボックスを買おうね。

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人気blogランキングへ今日くらいは入れてくれても。

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コメント

naopingさん、一周年記念おめでとうございます! 初めてコメントをいただいたのが数年前のように思えます。それくらい存在感のあるブログです。素晴らしいと思います。
(実はパガニーニ、ベルリオーズとならんでエルガーをとても苦手としています…。「エニグマ」を聞くといつも胸焼けがしてしまうので、未だに「ゲロの夢」に手を出せずじまいにいます…(涙)。)
これからも師匠のブログを楽しみにしています!!

シネシネ団の部下であるNiklaus Vogelより

投稿: Niklaus Vogel | 2007年5月28日 (月曜日) 22時26分

>>Niklaus Vogelさん
シネシネ団副団長どの、(ニガテなエルガーにもかかわらず)速攻コメントありがとうがございます。この弱小blogがなんとか生きているのも、何十パーセントはNiklaus Vogelさんのお陰だと思っております。

お互い、助け合って(←何を?)頑張りましょうね!これからもよろしくお願いします。

(ところで・・・ニガテな感じの傾向、なんとなーくわかってきましたー。)

投稿: naoping | 2007年5月28日 (月曜日) 22時40分

 いろいろ(入手可能のものはすべて。…ただしNキプー氏は入手不能盤も集めておられる。)聴いたけど、CDならやっぱりバルビ盤がいちばん好きですね。ただし、反則ながらA.デイヴィスのDVDが演奏、音質、画像、総感銘度ともに最高だと僕は信じているのですが。
 ただ、一般向けにお薦めはR.ヒコックスでしょうね。録音もよく、表現も「中庸の美徳」です。

投稿: 山田晃司 | 2007年5月28日 (月曜日) 22時43分

>>山田さん
やっぱりおいで頂きました。(いろいろ)おめでとうございます。お忙しいのにどーも。順調すか?
ヒコックス盤は持ってないのです。しかし、Nキプー氏は持ってるのかもしれないけど、スヴェトラーノフ盤が是非聴いてみたいです。(LPかな?)

投稿: naoping | 2007年5月28日 (月曜日) 22時54分

おめでたうござりまする~て、一周年記念が『ゲロ夢』ってディープじゃありませんか!インパクト狙ってませんか(馬か)。床が抜けようがトイレに寝ようが、続けてくださいませ。ことにエルガーに関してはお任せしております(全権委任)ので…。

わたしは2年前のディーリアスの命日に始めてますから約2倍、なのに負けてるか…、シミジミ(何を)。

投稿: Delius | 2007年5月28日 (月曜日) 23時52分

こんばんは。1周年おめでとうございます。
私の方は、1周年も気がつかずに通りすぎてしまいました(笑)
ネタを広げると、本職の音楽がおろそかになるし、音楽だけでも味気ないし、ほどほどのネタがよろしゅうございますな。
今後とも、よろしくお付き合いください。

ゲロ夢は、わたしもバルビローリとボールトです。
ヒコックスはゲロ以外はそろえたのですが、肝心のゲロがまだ未聴です。
私も例の「ハ、ハ!」には、いつ聴いても、げっげっ~、です。

投稿: yokochan | 2007年5月29日 (火曜日) 00時43分

一周年、おめでとうございます。

CDも、確かに数が貯まってくると場所をとりますね。
私も一時期は随分ため込んだけど、今はかなりすっきり。
気が済んだものから順に中古売却して、整理するように
してます。(おいしい部分だけ、MDにとったりしてね。)

これからも是非、世の虐げられた(?)クラヲタのために
光と笑いを届けてください。w

投稿: さすらいのジーン | 2007年5月29日 (火曜日) 06時28分

>>yokochanさん
こんにちは!こちらこそ宜しくおねがいします。
ここも、はじめは音楽だけでまっしぐら!みたいなblogのつもりだったのにいつのまにやらこんなコトに。でも、音楽だけだと知識に限界が・・・。やっぱりたまには食べ物ネタは必要ですよねぇ。

それにしても・・・こんなにエルガーって色んな曲があるんだなあと気が付いてから、そんなにたってないです。それこそ威風堂々と愛の挨拶くらいしか知らなかったですから。イギリス音楽と珍オペラがなかったらここのblogごく普通ですよね。(でしょ?)

>>さすらいのジーンさん
こんにちは!コメントありがとうございます。
以前、聴かなそうなCDをセカンドハンズ送りにした結果、何年か後「あれは・・・貴重盤だった」「あれは・・・売るべきではなかった」と思ったのがたくさんありまして。それ以来、売るのがコワイです。

虐げられたクラヲタ・・・。いくつになっても「オペラやクラシックのコンサートなんて優雅でいいわね。ドレスとか着ていくんでしょ?」とか言われ続ける私。この誤解はいつまで続くのやら・・・。

投稿: naoping | 2007年5月29日 (火曜日) 19時37分

こんばんは。
遅くなりましたが、1周年おめでとうございます。今、ひそかに祝杯をあげているところでございます。
naopingさんのウィットと愛情あふれる文章は、マニアックで渋い曲をうまく引き立てていて、そそられます。ゲロも聴いてみたいものです。
私の目の黒いうちは、ずっと続けて欲しいと祈願しております。

投稿: 吉田 | 2007年5月31日 (木曜日) 22時16分

>>吉田さん
祝杯、ありがとうございます。私も今日祝杯をあげました(いや毎晩・・・)。
吉田さんは、そもそものこのblogの方向性について参考にさせて頂いています・・・いました。
ゲロは是非聴いてみてください・・・っつーか、結構この曲マニアックだったんだなあ、と今気づく。

吉田さんも私の目の青いうちは続けてくださいね。(欧米か)

投稿: naoping | 2007年5月31日 (木曜日) 23時40分

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