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2007年4月16日 (月曜日)

南米か!ラテン・アメリカ・クラシックス Vol.1

ラテン・アメリカン・クラシックス Vol.1
エンリケ・バティス指揮/メキシコ・フェスティヴァル・オーケストラ

ずっと買ったまま、放置状態だったのがこのCD。「いつか聞こういつか聞こう」と思いつつ、こたつの上にころがったまま(っつーか、そろそろこたつ仕舞えよ)。今日やっと聴いてみたら、結構面白かったす。ここに取り上げられてる作曲家は、知っている人と知らない人と半々くらいか。

演奏は。
爆演指揮者バティスで、メキシコで、しかもフェスティヴァル!!・・・というわりには別に演奏はいたって真面目なもんである。

以下、作曲家の紹介と収録されている曲の印象などを述べてみました。



ホセ・パブロ・モンカーヨ

(1912 - 1958)は、メキシコの作曲家。
ハリスコ州グアダラハラ出身。メキシコ音楽院に入り、作曲をカルロス・チャベスに師事。プロとしての最初の仕事はメキシコ州交響楽団の打楽器奏者であった。その後1949年から1954年までメキシコシティー国立交響楽団の指揮者を務めた。彼はまたアメリカ合衆国の作曲家アーロン・コープランドに招待され師事した。モンカーヨのもっとも有名な作品は、色彩的な幻想曲「ウアパンゴ」(1941)である。
(ウィキペディアより)

「ウアパンゴ」
明るいチャベスって感じ。師匠チャベスと違いご陽気なラテン音楽なので、聴く者を裏切らない。

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シルベストレ・レブエルタス
(1899 - 1940)はメキシコの作曲家・指揮者・ヴァイオリニスト。室内楽、歌曲などの作品があるが、とりわけ重要なのは管弦楽曲である。そのほとんどは交響詩であり、とりわけ、ニコラス・ギレンの詩に基づく『センセマーヤ、蛇殺しの唄』が最も有名である。
芸術音楽以外に、映画音楽にも活躍し、1935年のメキシコ映画『Vamonos con Pancho Villa!』には、楽曲を提供しただけでなく、ピアニスト役で出演し、「ピアニストを撃たないでおくれ」という科白を口走っている。
(ウィキペディアより)

「センセマヤ」
ストラヴィンスキーが間違えてメキシコに亡命してしまったかな?というような感じの曲。作曲者は絶対にハルサイ聞いてると思う。蛇殺しの唄って感じはすごくするが・・・。やべーくらいハルサイに似ている。

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マヌエル・ポンセ
(1882 - 1948)メキシコの作曲家・音楽教師。後期ロマン派音楽の作曲様式から新古典主義に転じた。ポンセはこんにち、ヤッシャ・ハイフェッツの編曲で有名になった歌曲《小さな星(エストレリータ)》の作者として有名である。しかし、新古典主義様式で、ヴァイオリン協奏曲やギター協奏曲《南の協奏曲》(1941年)などの大作も残した。 
(ウィキペディアより)

「小さな星」
普通に室内楽の演奏会のアンコールかなんかで取り上げたら結構グっときそうな感じ。演奏会が終わって聴衆は道々「なんて可愛らしい素敵な曲なのかしら!」と話しながら帰るのが目に浮かぶようである(←想像しすぎ)。胸キュンものである。

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フェリッペ・ヴィヤヌエーヴァ
(1862-1893)メキシコの作曲家。6歳でヴァイオリンをはじめ、10歳の時にカンタータを作曲する。短い生涯ながら、彼は重要な管弦楽曲や、オペラを残している。(英文解説書より抜粋)

「詩的なワルツ」
非常にチャーミング。前曲「小さな星」同様胸キュンもの。

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エイトル・ヴィラ=ロボス
(1887 - 1959)はブラジル出身の作曲家。独学で作曲を勉強し、クラシックの技法にブラジル独自の音楽を取り込んだ作風で知られる。ヴィラ=ロボスは、南米のみならず、20世紀を代表する作曲家の一人である。また、多作家としても知られ、その夥しい作品数は20世紀最大とも言われる。
(ウィキペディアより)

「トッカータ(カイピラの小さな列車)」
有名なブラジル風バッハの第2番の第4楽章である。ところで何がバッハなのかしらー。(←わかってねー)

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アルベルト・ヒナステラ
(1916 - 1983)は、アルゼンチンのクラシックの作曲家。ラテンアメリカでもっとも重要なクラシック作曲家の一人である。
ブエノスアイレス生まれ。1938年、ブエノスアイレス音楽院を卒業。1945年から1947年にかけてアメリカ合衆国を訪れ、アーロン・コープランドにタングルウッドで学んだ。その後ブエノスアイレスに帰り、そこで作曲家協会を共同で設立した。数々の指導の後、1968年からアメリカへ戻り、1970年からヨーロッパに移り住んだ。ジュネーブで死亡。
プログレッシブ・ロックを代表する名盤であるEL&Pの『恐怖の頭脳改革』に、ヒナステラのピアノ協奏曲第1番を元にした曲(「トッカータ」)が収録されている。編曲の許可を貰いに来たキース・エマーソンに対して、ヒナステラはその出来映えを絶賛したという。 
(ウィキペディアより)

「マランボ」
あーーーーーーー素敵だ。ヒナステラちょっと深めてみたいぞ。「恐怖の頭脳改革」も聴いてみてェー。ウィキペディアに載ってる「魔法のアメリカ大陸へのカンタータ」ってのも惹かれる。

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フベンティーノ・ローサス
(1868 - 1894)はメキシコの作曲家・ヴァイオリニスト、バンド・マスター。
最も有名な作品は、ワルツ『波濤を越えて』である。この古典的なワルツは、『ドナウ河のさざ波』とともにしばしばウィンナ・ワルツと混同されている。
(ウィキペディアより)

「波濤を越えて」
この曲て。ほんとにウィンナ・ワルツだと思ってた。聴いてみそ。このバティスの「こんな曲オレには関係ねー」というような、ぞっとするくらいやる気のない演奏も素敵。それにしてもこの人も何て短命。誰も知らない人はいない曲なのに作曲者はほとんど知られてない。彼こそ偉大なる「一発屋作曲家」として名を残してあげたい。

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ロドルフォ・アルフテル
(1900-1987)はスペインの 作曲家。
マドリード出身。ドイツ系の家系に生まれ、エルネスト・アルフテルは弟、クリストバル・アルフテルは甥にあたる。国民楽派と新古典主義音楽を融合させた音楽で知られ、アルフテル兄弟を中心としたグループはフランス6人組をもじってスペイン8人組と呼ばれた。
 (ウィキペディアより)

「祝典序曲」
何が「祝典」なのか不明。ちょっとプーランクっぽいしゃれた感じの曲。

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カルロス・チャベスは過去記事参照。

「弦楽のためのサラバンド(歌劇「コルキスの娘」より)」
チャベスにしては聴きやすく、前衛的な感じは薄い。チャイコフスキーが間違えてメキシコに・・・(←もういいから)。

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ブラス・ガリンド
(1910 - 1993)は、メキシコの作曲家、指揮者。
ハリスコ州サンガブリエル出身。メキシコ国立音楽院でホセ・ローロンに和声と対位法を、カルロス・チャベスに作曲を学んだ。1935年よりホセ・パブロ・モンカーヨ、サルバドール・コントレラス、ダニエル・アヤーラらと「メキシコ4人組」を形成した。1940年代より、バレエ作品を手がけるようになり、また弦楽オーケストラ曲『素人楽団の調べ』で有名になった。 
(ウィキペディアより)

「素人楽団の調べ」
まあ・・・想像通りのご陽気な曲だわ。でも演奏してるのは素人じゃないから上手よね。

で、こんな感じにぱあ~っと調べてみましたのですが、気がついたのは結構ここらへんの作曲家の曲名って、調べてみると全体的に”ヘン”ってことで、すっごく惹かれる曲が多いのである。また色々探してご報告するとしよう。



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コメント

初めまして、この記事とはちょっと違いますが、新ウィーン楽派でネット中をさまよっていてこちらに漂着しました(笑)。

記事をいろいろ読みましたがとても楽しかったです。自分もマーラー以降の音楽はかなり好きですし(今もヴェーベルンのCDを聴きながら書いてます)、ツェムリンスキーの「人魚姫」は特に好きな曲のひとつです。

また遊びに来ますね(^_^)

P.S. 自分もアバド/ウィーン・フィルの「グレの歌」は好きだけど、やはりナレーションが・・・って感じてます^^;

投稿: Shamshyraq | 2007年4月17日 (火曜日) 19時01分

>>Shamshyraqさん
はじめまして!ようこそ漂着して頂きました。コメントありがとうございます!
「楽しい」とか「面白い」とかの感想が一番嬉しいです。またぜひおいで下さいね。

ヴェーベルンはまだイマイチ何故かハマってないんですが、何ででしょうね? 今年こそは、なんとか一曲くらいはblogに入れたいもんです。うーん。

>>アバド「グレの歌」
やっぱり!そう思いますよね!アバドは・・・どうしてあの女?って訊いてみたいです。

投稿: naoping | 2007年4月17日 (火曜日) 22時56分

くらしっくへの入り方が僕と似ていますね・・・僕も聴き始めたばかりの頃(中学)からよく知れた曲よりもマーラーやらワーグナーやらシェーンベルクetcに夢中になってました。ベルクの「ヴォツェック」を始めて聴いたのは中3です。

ヴェーベルンの音楽は僕は俳句だと思ってるんですよ、主な作品はどれもこれも短いし、編成も音楽の中身もかなり切り詰めてあります。けどその中に意外と豊かな表情が隠れていて、なかなか面白いですよ。ブーレーズが二回、ヴェーベルンの全集CDを作ってて、それを買おうかと思ってるけどamazonでも品切れで、同じamazonでシノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデンの演奏のCDを買ってます。

これはなかなかいい演奏だし、ヴェーベルンの管弦楽曲の全てがCD一枚に収まってます(編曲を除きますが)。シノーポリの新ウィーン楽派は7タイトルありますが、なかなかいい演奏ですのでお勧めです。特にベルクのオーケストラ伴奏歌曲と「3つの管弦楽曲」のCDが特にいいです。

って、ますます記事から離れましたね・・・^^;

投稿: Shamshyraq | 2007年4月18日 (水曜日) 01時12分

こんにちは。
最近、自分の中の「ラテン度」を高めたいなと思ってます。
「明日できることは今日やるんじゃないぜセニョール」
「人生何とかなるってセニョリータ」
ってな感じで生きたいなあ。ストレスたまらなさそう。

レブエルタスの「センセマヤ」、ホントにハルサイにクリソツですよね。
私の持ってるCDは、ブックレットに演奏時間5分56秒と書いてあるのに、
実際に聴いてみると7分かかってます。
レーベルは"Clasicos Mexicanos" ラ、ラテンだ・・・。これがラテンなんだ!

投稿: 木曽のあばら屋 | 2007年4月18日 (水曜日) 19時05分

>>Shamshyraqさん
コメントありがとうございます。
うーん、似ている感じですね。私の場合は小~中学の頃にかたっぱしからNHK-FMで色々聴き漁って、結局好きになったものは今聴いているものとほとんど変らないのです・・・イギリスもの以外は。
ウェーベルンはウィーン旅行のときにたまたま生家を通りかかったくらい(あのソフィエンザールのある通り)で、大好きなベルクの親友という存在でしかありませんが・・・基本的に無調がニガテなものですから。でも、聴いてみようかなあとも思います。

投稿: naoping | 2007年4月18日 (水曜日) 19時43分

>>木曽さん
こんばんは。
私はラテン系でもなんでもないのですが、「明日できることは今日やるんじゃないぜ」「人生何とかなるって」って感じで生きています。・・・っつーか単にズボラなだけなんですけどね。(部屋の蛍光灯が一本切れたのをずっと換えてないのが気になってしょうがない。背が低いから脚立から買わないといけないな・・・それとも換えてくれる身長の高い男を調達するか・・・とか思い続けて何ヶ月。)

あ、結構ラテン系のCDて、演奏時間が間違ってますよね。前に記事書いた「南米大陸のミサ」なんて何楽章めだか一桁違ってましたよ。

投稿: naoping | 2007年4月18日 (水曜日) 19時53分

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