クラウス・ラインの黄金
ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」
ハンス・ホッター(ヴォータン)、イーラ・マラニウク(フリッカ)、ヘルマン・ウーデ(ドンナー)、ゲルハルト・シュトルツェ(フロー)、エーリヒ・ヴィッテ(ローゲ)、ブルーニ・ファルコン(フライア)、ルードヴィヒ・ウェバー(ファゾルト)、ヨゼフ・グラインドル(ファフナー)、グスタフ・ナイトリンガー(アルベリヒ)、パウル・キューン(ミーメ)、マリア・フォン・イロシュファイ(エルダ)他
クレメンス・クラウス指揮/バイロイト祝祭管弦楽団
(1953年)
黄金週間ってことで、ラインの黄金。 ←安易。
私は昨日今日と(明日も)大掃除。引っ越してしばらくはまるで目黒通りの家具屋さんのディスプレイかと思うほど可愛かった私の部屋は(そうそう、富士丸んちみてーだった)、このブログを始めて以来、実家から運び込んできたCDと本ですっかりクラヲタ・魔の巣窟と化してしまった。昨年末はバイロイト音楽祭を毎晩聴いて感想を書いていたために(もちろん楽しかったのだが)、すっかり風邪を引き、実家に戻るのでせいいっぱい。大掃除どこではなくなってしまっていた。
しかし。
もともとカーペットもカーテンも布団カバーもクッションもミッドセンチュリーなファブリックで揃えているから、片付ければなんとかなるものだ。おかげであいかわらずごたごたしつつも当時の様相を取り戻しつつある。
さて、ラインの黄金。クラウスのはここのblogでは初登場では。
実はクラウス盤リングは以前(かなり前)「神々の黄昏」だけCD初出の時に購入してた(が、聴きすぎだったのかなんだか一箇所音が飛ぶようになった)。なんで黄昏一つだけなのかというと、輸入盤にもかかわらず一曲一曲がとっても高かったのである。「黄昏」だけで今買える全曲盤の値段くらいした。今はよい時代であります。
その「黄昏」で初めてアストリッド・ヴァルナイの歌唱を聴いたのである。あの第2幕の怒りに震えるブリュンヒルデの歌唱は本当に鳥肌ものであった。今でこそヴァルナイはカイルベルト盤で日本でも超有名な歌手になったが、昔はそんなでもなかったと思う。(私が思うにカイルベルト盤よりクラウス盤のほうがヴァルナイは調子がよいように思う。とにかく凄いぞ。ぞくぞくする。)
さて、「ラインの黄金」にお話を戻すと。
2年後の例のカイルベルト盤とキャストはホッターとナイトリンガーとイロシュファイと2人の巨人は一緒である。大好きなシュトルツェはこの年代ではまだフローである。残念な。ローゲだったらいいのになー。この盤のローゲはエーリヒ・ヴィッテという人が歌っている。ちょっとやる気がなさそーな感じがするのは気のせい?
ホッターとナイトリンガーは、この役だったらもう他には考えられないキャスティング。まだ比較的お若い時分の歌唱なので、二人ともパワーは抜群。
カイルベルト盤と比べると、モノラルのため録音はもちろん落ちるのでありますが、そんなに聴き辛いこともないし。とにかくこちらは安いであります。カイルベルト盤を聴いた方、こちらもネクスト・リングとしてお聴きになったらいかがでしょう。少なくとも「神々の黄昏」の気迫(ヴァルナイもクラウスの指揮も)は相当聴きものだと私は思います。あらー、なんだか「黄昏」の話に重きをおいてしまったわね。だってクラウスの「黄昏」はどうしても思いいれが強いんですもん。ごめんして~。
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コメント
こんばんは。
クラウス・リングは、ちょっと人気が出なくて地味なようですね。
赤いBOXのカイルベルトに続いて、グリーンのこのBOXが出た時は、狂喜して購入したもんです。安くなりましたね、リングが。
噂では、このリングのどこか一部が欠落していて、カイルベルトの演奏に差し替えられている、なんて話ですが、聴いててもよくわかりません。
ホンマかいな?という気分ですが・・・・・。
投稿: yokochan | 2007年5月 1日 (火曜日) 00時00分
>>yokochanさん
コメントありがとうございます。
本当に、クラウスのリングはクナとかにも負けないくらいの名演奏と思って聴いてきたのですが、あんまり話題にならないですね。(ナンデぇ?)
ウワサ・・・そうですか。
でも、聴いててわかんないですもんね、正直いって。オケも一緒だし。歌手も同じ人が多いし。まあ、絵画の修復くらいに考えようかな。
逆に、カイルベルト盤のワルキューレでたまにモノラルになったりするのは、なんだろうと思ったりします。まあ、たいした問題ではないですけどね。
投稿: naoping | 2007年5月 1日 (火曜日) 21時48分