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2007年4月 8日 (日曜日)

ベーム・影のない女

P1000744 R・シュトラウス:歌劇「影のない女」
ジェームズ・キング(皇帝)、レオニー・リザネック(皇后)ルート・ヘッセ(乳母)、ワルター・ベリー(バラック)、ビルギット・ニルソン(バラックの妻)他
カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団 
(1977年ライブ)

過去記事:最強の「影のない女」




やー、選挙行ってきたわ。誰に入れたかはナイショよ。

それにしても、今回の選挙は○○党がいなくてほんとに助かった。○○党がいたら、速攻私の部屋に訪問者が訪ねてきちゃう、アポなしで。それでも今の部屋に引っ越してからは「中学のときの同級生の○○です。」なんて全然仲良くなかった男子から電話がかかってきたり、知らない後輩(中学が一緒だっただけで全然しらねー)が突然家にやってきて初対面なのに「お元気そうですね」なんていわれるよーなことはなくなった。

でも・・・実は半端に仲良かった高校時代の友人に○○党がいるんだよね・・・つい年賀状出しちゃって、住所ばれてるし。前に2度ほど訪ねてきて、留守だったから良かったものの・・・。(←暗くなる)

ああ、次にある選挙に○○党があるかもと思うと、考えるだけで憂鬱。あのね、投票する人は自分で決めるからね、私は。

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で、まー。
久しぶりに、このblogでは二回目に取り上げます「影のない女」。あらすじは過去記事を見て頂戴。わかりにくいけど。

いやなんてったって。このCDはジャケットがよかった。現在はベームのシュトラウスのオペラ・シリーズはクリムトの絵の模様になっちまったけれど(まあ、これもいいんだけれども)、私の持っている昔のはウィーンのゼセッション(分離派館)をデザインしたヨーゼフ・オルブリッヒってデザイナーのデザインした葉書やポスターを模倣したデザインをジャケットにしている。ウィーン分離派マニアには堪えられないっす。なんてセンスがいいのかしらね。それにしてもなんで変っちゃったのかしらー、ジャケット。

でまあ、タワレコのHP見たらば、ベームの「影のない女」は現在4種手に入る(ことになっている)。ベームのは以前はスタジオ録音と本日ご紹介のライブ録音しかなかったが。スタジオ録音はレコードでしか持ってないけれど、これは本当に素晴らしい録音なのであった。デッカ録音の黄金時代の初期?であり、ウィーン・フィルの弦がなまめかしい。クリステル・ゴルツのバラクの妻が色っぽい。

ウィーン国立歌劇場でのこのライブのほうは、なんといってもキング皇太子様歌唱なのだから何が何でも素晴らしい。この皇帝役というのはいまだに存在価値がわからないのだが、以前聴きました、オルフェオから出ているキングのアリア集にもこの皇帝のアリアが取り上げられているところをみますと、キングはこの役を得意にしていたのだと思う。シュトラウスにしては立派なテノールのアリアがあるってのも珍しいオペラだ。そのアリアの最初の「ふぁーるけ、ふぁーる・・・」と歌うとこが声がひっくり返るところがたまんねえ(ザヴァリッシュ盤でもひっくり返ってたす)。

キングはベーム盤でもう一つこの皇帝役を歌っているようで、そこでは(HPで察するところ)バラクはベリー、バラクの妻はクリスタ・ルードヴィヒみたいだ。ホントにもと夫婦だから、リアル夫婦喧嘩が聞けるかもね。聴いてみたい。

他にルネ・コロやドミンゴなどの歌唱をCDで聞いているけれど、個人的にはキングが最上。や、ルネ・コロはルネ・コロで素晴らしいが(どっちなんだい)。

それと、ニルソンがねー。またしても堂々たる歌唱。「バラクの妻」なんて役の名前もないのにもかかわらず俄然強い。強い!! 夫を軽々言い負かしてしまいそう。コワイですう。

このCDはライブらしくカットが多いけれど、最近は(私も年を取るにつれ)完全全曲盤を聴くエネルギーがなくなってしまい、カットが多いほうがありがたい。ライブらしく、たまーにベームが曲にあわせて「ん~ん~ん~」と怪しくハミングするのが聴こえるのもまたよい。ザヴァリッシュのライブと並んで、「う~、この現場にいたかったよ~!」と心から思う録音の一つです。


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コメント

こんばんは。おっと、先を越されました。
次のシュトラウスオペラは、順番でいくとこの作品なので、ぼちぼちと思っていたところです(笑)
キングの皇帝はやはり一番でしょう。でもコロもいいけれど・・・。

ベームの75年ザルツブルク・ライブをFM録音してありますが、ものすごいド迫力でシビれますぞ。キャストは、このCDとほぼ同じです。
私のベーム盤も、こちらのものです。センスいいですよね。

投稿: yokochan | 2007年4月 8日 (日曜日) 23時25分

naopingさま お早うございます。

コメント、ありがとうございます。
ベームの『影のない女』、この盤が私も大好きです。
日本盤が出たときに購入しました。
そして、ビックリしました。こんな曲があったのかって。
それに、素晴らしい演奏。
ジェームズ・キング、レオニー・リザネク、ビルギット・ニルソン、ヴァルター・ベリー、黄金のカルテットだと思います。
ニルソンさんのバラクの妻は、最高の出来ではないでしょうか、私は「影のない女」のCDは多数持っていますが、これほど凄い演奏は聴いたことがありません。キングさんも良いですね、リザネクさんも良いし、それにベームの引き締まった指揮振りも良いですね~

オペラの醍醐味を味わえる名盤だと思います。

ミ(`w´彡)

投稿: rudolf2006 | 2007年4月 9日 (月曜日) 05時37分

>>yokochanさん
こんばんは。まいどどうも。
「影のない女」は色々と思いいれの激しいオペラの一つなのですが、いきつくところやっぱりこのベーム盤かな?と思ってしまいます。ショルティなんて録音はすごく良かったのですが、なんでか馴染めず。ザヴァリッシュの初完全全曲盤はずっとハマって聴いていましたが、今考えるとキャストはやっぱりベーム盤には遠く及ばない。他のシュトラウスのオペラもそうですが、やっぱりベームの宝物のような録音にはかなわないと思います、最近。
yokochanさんも早くこの曲をUPして下さいねー。

>>rudolf2006さん
こちらにも来て頂いてありがとうございます。いいなあ、愛之助さん見れて。
ほんと、この「影のない女」はシュトラウスの他のオペラとは違いますね。聴けば聴くほど、わけがわからなくなりますがその難解さも魅力の一つじゃないかなあと。
それにしても、このベームの活躍したここらへんの年代ってR・シュトラウスとモーツァルトの演奏の黄金時代じゃないかなあ?と思います。もう、どれもキャスト凄すぎですよね。

投稿: naoping | 2007年4月 9日 (月曜日) 20時20分

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