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2007年2月 3日 (土曜日)

ケーゲルのヴォツェック


ベルク:歌劇「ヴォツェック」
テオ・アダム(ヴォツェック)、ライナー・ゴールトベルク(鼓手長)、ホルスト・ヒースターマン(大尉)、ヘルムート・クロッツ(アンドレス)、コンラート・ロルフ(医者)、ギゼラ・シュレーター(マリー)/その他
ヘルベルト・ケーゲル指揮/ライプツィヒ放送交響楽団、ドレスデン宮廷少年合唱団、ライプツィヒ放送合唱団

過去記事:バレンボイム・ヴォツェック(97年)



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今日は節分。
というわけで豆料理っつーことで、豆カレーを作った。先日タダで貰ってきた手羽先を存分に加えて本場風(あくまで"風")のインドカレーを。

私のカレーに対するこだわりは、ワーグナー上演に関するこだわりと同じくらい凄い(と思う)。
なんたって、カレー粉は錦糸町の「アジアやおしょう」で買ったんだからね。ここはアジア食材がかなりコアなものまで揃っている。料理好きの方、「すみとり」に行かれる際は、お向かいにあるこの店もチェックすることをオススメする。

どこか別の国に行ったような、ヘンな気分に襲われる。

カレー粉はMDHチキンカレーマサラ

箱に英語で書いてある作り方を、ちょっと自分流にアレンジ。分量はテキトー(基本の作り方は上記のHP>>チキンカレーマサラで参照のこと。商品も買おうと思えば買えます)。

1、タマネギとセロリ、ニンジン、ニンニク、生姜をみじん切りにする。
2、鍋にサラダ油(けっこうたくさん)を入れ、とうがらし、キャラウェイとカルダモン(いずれ姿かたちのまま)を少々入れてすこし炒める。切った野菜を入れて、あめ色になるまでじっくり炒める。
3、みじん切りにしたトマトと、パプリカ(粉)を入れてよく炒める。
4、カレー粉と塩を入れて2~3分炒める。
5、骨付き鶏肉(骨つきでなくてもいいけど骨あったほうがウマイ)を入れて10分炒める。
6、ヨーグルトと具がかぶるくらいの水と(私はコーヒーも入れる)、水につけて柔らかくしたレンズ豆(ひよこ豆でもいい、水の漬け時間は各種類の豆の説明書に従う)を入れる。月桂樹の葉と市販のチャツネを入れる。煮立ったら弱火で暫く煮込む。
7、塩コショウで味を調え(味がものたりなかったらブイヨンとか入れる)、レモン汁を好みで入れる。おわり。

P1000720 ポイントは、パプリカとトマトを野菜と炒めるという点である。これによって、インド料理屋で出てくるチキンカレーに浮いているおいしそうな赤い油が再現されるのである。ご飯にかけても、またはトーストと食べても美味しい。

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ということで、豆を食べました。豆といえば、思い出すのはベルクのオペラ「ヴォツェック」。え、なんでって?あら。

ヴォツェックはインチキ医者の治験バイトで、豆をずっと食べ続けてるじゃないか!

このオペラはかなり多くのCDに恵まれている。私もバレンボイム、ベーム、アバド、ミトロプーロス、ケーゲルのCDを持っている。どれも曲が素晴らしいだけにいい演奏だったけど、ケーゲルが一番この曲の個性と合ってそうね。そう思わない? シェーンベルクの「グレの歌」とともに、ドラマティックというよりはキリキリとしてて新ヴィーン楽派らしさがたっぷり。

テオ・アダムのヴォツェックは貫禄充分。
「三大性格テノールコンサート」の一人に入れてもいい、ホルスト・ヒースターマンの歌唱は最初っから強烈。他の盤のツェドニクもクラークもよいけどね。マリー役のシュレーターは、ベーレンスやW・マイヤーよりは弱いかもしれない。しかし、街の片隅に生きる「小市民」のマリー、どこにでもいるような「あばずれ女」のマリーとしてはイメージとして合っているのかも?(舞台写真を見るとキレイな人である)

それにしても、このヴォツェックという曲は、演奏もすごく難しそうだし、メロディーもないし聴くのもちょっと退屈しそうな感じに聴こえるのに、現在のオペラハウスではなかなか人気のある演目のようである。私も機会があったら、ぜひもう一度実演に接してみたい曲の一つ。
その魅力というのはどんな所にあるんだろう。

それはまず、潔く短いってことじゃないだろうか。正味1時間半もあれば余裕。
もしこれが、作曲者の思いいれとともにもっと長くなってたら、現在こんなに人気があっただろうか。

ベルクの伝記にこんなことが書いてあった。

言葉つかいとドラマの構造はビュヒナーの劇におけるよりも、たしかにずっと簡潔なものとなっている。ベルク自身は、例えばヴォイツェックがユダヤ人から殺人に使うナイフを買う、印象的な小間物屋の場面を断念しなければならなかったのを残念に思っていた。しかしこの場面をオペラの中に入れれば劇の進行を妨げてしまっただろう。(シェルリース著「アルバン・ベルク-生涯と作品-」)

すいーすいーと心地よい進行は、このオペラの魅力の一つなんである。これを作曲者はよくわかっていたのだ。長くなって退屈になりそうなところは潔く切った。

ということで、初心者でも「ヴォツェック」は意外なほど、舞台では楽しく興味深く聴くことが出来ると思う。(全然面白くなかった、寝てしまったという人はベルクともオペラ芸術と縁がなかったと諦めるほかない。残念。)


「ルイーズ」の作曲者シャルパンティエにも見習ってもらいたかった。(←しつこい?)



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上司の息子が第一志望高校に合格!おめでとう。
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コメント

こんばんは。
カレーもヴォツェックも好きです。
私も、カレーはカレー粉から作るのですが、「ポイントは、パプリカとトマトを野菜と炒めるという点」というのは初耳でした。パプリカって、単体では匂いが薄いので、重要視していませんでした。
写真のカレーは、いい感じですネー。

なお、「ヴォツェック」は一時期かなり聴きこみましたが、アバドのもののみです(笑)。ケーゲルは好きな指揮者なので、この盤、興味深々です。

投稿: 吉田 | 2007年2月 3日 (土曜日) 23時07分

>>吉田さん
予定通りおいでいただきありがとうございます。
カレーの作り方は日本語の通販サイトを見つけたのでご参考に。http://www.tirakita.com/food/id_spc_spc.shtml
パプリカはインドではよく使うみたいです。このカレー粉買うまでは知らなかったんですが。コレ、ホントに美味しいです。本物っぽくできます。

ヴォツェックのアバド盤はイタリア人らしくオペラティックだしベーレンスが泣かせますな。ケーゲルはもっと病的っつーかこの曲のイメージぴったり(?)。私はどちらも好きですな。

投稿: naoping | 2007年2月 4日 (日曜日) 10時34分

いつもながら、興味をそそるエントリー読ませていただいています。
カレーは玉ねぎはよく炒めて他の具材を入れて煮込みますが、そのほか特になんも手を加えません。なんせ熟カレーですから。。でもたまにはもう少し凝ってみようかと、読んでいて思いました。

ヴォツェック、全然聴いたことがないです。ケーゲルのディスクは手には取ってみるものの、ストーリーの怖さから、なかなか聴くところまで至りません。今度挑戦してみます。

投稿: ピースうさぎ | 2007年2月 5日 (月曜日) 20時14分

>>ピースうさぎさん
こんばんは。
熟カレーもなかなかの日本カレーですが、本式に作ってみるとまた格別なのです・・・が、凝りすぎていつのまにか台所の棚がスパイスだらけになってしまいます。何事も凝り性は度を過ぎてはいけませんね。(反省)

ヴォツェック、はじめはケーゲルよりアバド盤のほうが聴きやすいかもしれませんね。っていうより実演を見られたらほんとに目からウロコなんですけれども・・・なかなかそうもいきませんね。

投稿: naoping | 2007年2月 5日 (月曜日) 22時23分

こんばんは。ドホナーニのヴォツェックを愛聴してまして、目出度く再発の報を見て、取上げようと思いつつ、先を越されてしまいまいした(笑)

かのカルロスがドレスデンで、アダムをタイトルロールに録音した(しようとした)らしいんですが、どうなっているのでしょうかね。同時に「新世界」も噂では・・・・。

春が近づくと聴きたくなるオペラです。(変かしら)

投稿: yokochan | 2007年2月 6日 (火曜日) 01時15分

>>yokochanさん
ドホナーニはまだ聴いたことないんですが、ウィーン・フィルなんですね。カップリングの「期待」はレコードで持っててなつかしい!高校の時に大好きでした。凄い病的なイイ曲ですよね。アニヤ・シリアもぴったりだし。もしこの2曲同じ日に上演したらすごいことになりそう・・・(ないですね)。

C・クライバーの録音が残ってたら、凄いですね。初演はとっつぁんだし。

投稿: naoping | 2007年2月 6日 (火曜日) 20時18分

度々おじゃまさまです。

ヴォツェックは、ドホナーニ盤が初めて聴いた演奏でした。
しかし、かかし、その後聴いたブーレーズのCBS盤が凄い迫力で、これも是非一聴を!60年代の暴走ブーレーズです。
ケーゲルもスタイリッシュで好きな録音です。

投稿: ちょ | 2007年2月14日 (水曜日) 23時36分

>>ちょさん
名盤の多いヴォツェックですが、いまだにブーレーズ盤を聴いたことがありません。ついでにドホナーニもないんですが。
(お金もないし。泣)
CDも揃えたいけれど、ほんとにもう一回でもいいから実演が見たいです。二期会さんやってくんないかな~。きっといい上演ができそう、他のどこよりも。期待しております。(←誰へのコメントなんでしょう?すいません)

投稿: naoping | 2007年2月15日 (木曜日) 11時18分

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