ベームのカプリッチョ
R・シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(伯爵夫人マドレーヌ)、D・フィッシャー=ディースカウ(伯爵、マドレーヌの兄)、ペ-ター・シュライアー(フラマン、音楽家)、ヘルマン・プライ(オリヴィエ、詩人)、カール・リッダーブッシュ(ラ・ローシュ、劇場支配人)、タチアーナ・トロヤノス(クレーロン、女優)、アーリーン・オジェー(イタリア人の歌手)、デーヴィッド・ソー(ムシュー・トープ、プロンプター)、カール・クリスティアン・コーン(家令)
その他/
カール・ベーム指揮/バイエルン放送交響楽団
もうね、キャスト書いててね、すごいから。「穴」無しっつーか。
これ、「いい演奏」が約束されているようなもんでしょ。私が見た最強のマイスタージンガーも軽くヒクって感じよね。しかもベームだし。
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昨日はねー、友達と飲みに行ったんだよね。渋谷の「炉端五代目よだれ屋」って飲み屋。いつものように「ぐるなび」で調べて行ったのだけども。店の名前が軽くヒクけれど、なんとなくのん兵衛的カンから、多分この店はイケそうかと。
が。
お店、ちーとも見当たらない。もう、渋谷をぐるぐるナインティナイン。30分くらい寒い中探して、やっと控えめな張り紙を発見。これじゃ見つかるはずないよ~。
で、店に入って若ーい店員さんに抗議。「ずいぶん探しちゃったのよ~」と。店員さんは「そうなんです。あんまり目立つと混んじゃうんで。」
・・・ということで、迷いに迷った仕返しに、blogに載せてやった。
混んでしまえ~~~。
や、本当に美味しかった。なんとお通しから七輪登場。
豚の串焼きがスペイン産イベリコ豚だったり、だし巻き卵も名古屋コーチンの卵だったり(昨日は市場が休みでコーチン卵が仕入れられなかったらしい・・・残念)、こだわりを見せる。
お刺身も新鮮(さざえと生タコがおいしかった!)、日本酒も酒蔵から直送の今日絞ったばかりのものだったり。ビールも雑炊も蟹サラダも美味しかった。(デザート食べたかったけど・・・次は食べよう)
店の雰囲気も昭和レトロ風で落ち着く。
なので、みんな迷って行ってみてください。味は保証。
まあ、そんなわけで美味しい食べ物には美味しいオペラ。(すげーこじつけ)フランス料理のフルコースみたいな耳で味わう贅沢な音楽。歌手はみな名歌手だし。これを越す美味しい音楽っていったいあるんかな?なんて思っちゃうくらいよ。
この美しい音楽に身を任せれば十分だと思うけれど、一応主なあらすじ。
グルックが歌劇の改革を実行してから間もない時代、1775年ごろ、パリに近いある伯爵の屋敷では歌劇の歌詞と音楽とのどちらが重要かという問題が議論されている。(どっちでもいいと思うが)
音楽家のフラマンと詩人のオリヴィエは伯爵令嬢に恋している(うらやましい)。彼らはいずれも自分の芸術のほうに彼女を味方させようと努力する。
ところが、詩や音楽にはそれほど興味のないかわりに演劇、とくに女優クレーロンに絶大な興味を持っている兄の伯爵は別の角度からこの議論に加わり、劇場支配人のラ・ロッシュは芸術家よりも実際的な説を吐く(NBSの佐々木のおじちゃんを思い出す・・・)。
こうして議論は続けられるけれど、2人の恋人のいづれかを選ぶことをできない伯爵夫人には、歌劇の問題についても判定を下しかねるので、結局この問題は未解決のまま残される。
・・・・。
や、深く考えることなんてなーんにもない。弦楽の美しい前奏に導かれて、R・シュトラウスのヒロインの女王ヤノヴィッツ(この役ぴったりだ!)、女優がぴったりな感じのトロヤノス、芸達者なシュライヤーとプライが揃ったらもう幸せ。そのうえ名手リッダーブッシュとフィッシャー=ディースカウが出てきたら万全でしょう。
うんまい!!
もう、最後のほうのオケ間奏(月の音楽)なんて涙出る。
シュトラウスが完成した最後の歌劇(未完の「ロバの影」っつー曲はナンダ?)。もともと「平和の日」や「ダフネ」とともに上演されるための短いオペラになるはずであったが、作っているうちにでっかくなっちゃった!!ということである。一幕ものにしちゃ2時間半って長いね。
このオペラ、名歌手を揃えた上演に接してみたいけれども。・・・まー、まずは一週間後の「ダフネ」だよね。(何日に行くかは・・・?)
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コメント
こんばんは。カプリッチョ、いいですよねぇ~。
大好きですよ。ことにあのホルンの月の音楽・・・・。
これで酒が何杯も飲めます。この作品を聴くと、シュトラウスは天才かと思います。
私もベーム盤ですが、古いサヴァリッシュ盤も味のある配役なので私のブログの連続シリーズ千秋楽はそちらにしようかと・・・・。
(来年まで頑張れれば、その頃になるでしょう)
投稿: yokochan | 2007年2月 6日 (火曜日) 01時06分
追加ごめんなされよ。
そうそう飲食のことに触れず不覚でした。
その店は私も気になっていたのです。よくレポートしてくださいました。持論ですが、生タコのうまい店は間違いないですよ。
生タコ刺身って以外と本モノが少ないのですから。
投稿: yokochan | 2007年2月 6日 (火曜日) 01時10分
>>yokochanさん
TBまたしっぱいしてもうた・・・。
このオペラはドラマ性はないのですが、何にも考えなくても聴いているだけでいいオペラですよね。サヴァリッシュ盤もちょっと気になる存在です。ホッターが出てるみたいだし。
よだれ屋はぜひ行ってみて下さい~。日曜にいったばっかりなのに、ご丁寧にお礼状がきました(1000円引き券付)。鍋ものなんかも一ひねりあって美味しそうでした。決して安い店ではないのですが、あのクオリティだったら納得です。
投稿: naoping | 2007年2月 6日 (火曜日) 20時05分
これも、予習中の一曲です。
私も、御紹介のベームとサヴァリッシュ盤を持っています。で、御多分に漏れず祿に聞いていません。
又、安かったという理由で、両方とも輸入盤の LP で、解説・対訳が英語なので予習は大変です。
仕方なく、東京オペラプロデュースの日本初演(訳詞上演)のプログラムの解説を横目で眺めながら、予習しています。私は、この初演を見て、すっかりこの曲を気に入ってしまったという、印象深い公演でした。
確かに、どちらの盤も錚々たるメンバーですが、実は、この中で一番好きな歌手は、アーリン・オジェーでした。彼女は比較的若くして亡くなってしまったのが、残念です。
投稿: ボーや | 2007年2月 7日 (水曜日) 04時07分
>>ボーやさん
コメントありがとうございます。シュトラウス漬けの準備は着々と進んでいらっしゃるようですね。
カプリッチョも本場で見られるなんてホント羨ましいです。ぜひ感想を聞かせてくださいね。
東京オペラプロデュースでこの曲やったんですね。日本初演かー。
アーリーン・オジェーはこのゴーカメンバーの中では少し目立たないようで、気にしないうちに過ぎてしまいました・・・(汗)また聴いてみようっと。
投稿: naoping | 2007年2月 7日 (水曜日) 19時16分
私はR.シュトラウスのオペラ初心者です。
『ばらの騎士』で彼のファンになりました。
『カプリッチョ』も聴いてみたいです。
ベーム盤は歌手陣の豪華さからいっても素晴らしい名盤だと思います。
しかし、私はこの作品を初めて聴くので、音質が良くないと、イヤです。
ライヴではなく、スタジオ録音が良いのですが。。。
このベーム盤はスタジオ録音でしょうか?
お答え下されば幸いです。
投稿: 影のある女 | 2010年3月21日 (日曜日) 19時02分
>>影のある女さん
こんばんは。
えーっと、お答えいたしますと。
コレは1971年の録音で、録音場所はヘラクレス・ザールとあります。ライブではありませんね、聞いたところ。録音はこの時代としては良好であります。ステレオ録音ですし。
同じくらい(歌手だけで言えばもっと?)強力メンバーのサヴァリッシュ盤はモノラルらしいので(持ってないですけど)、録音を重視されるのであればベーム盤で不満はなさそうな気はします。
(あと、あくまで憶測ですが今は私が持ってるCDより音はもっとよくなっているものと思われます。)
投稿: naoping | 2010年3月21日 (日曜日) 19時42分
丁寧に調べていただきありがとうございます!☆
早速、購入してみます(^o^)
私はヘルマン·プライの大ファンです♪
とりあえず、プライ様の出ているところを聴きまくります!
それで終わらないように気を付けます…(笑)。
投稿: 影のある女 | 2010年3月21日 (日曜日) 20時21分
こんにちは。
カプリッチョの輸入盤を発注しました。
本当は対訳付の国内盤が欲しかったのですが…(泣)。
R.シュトラウスのオペラって、ばらの騎士以外、対訳本もないですね。
それだけマイナーということでしょうか。。。
英和辞典を片手に英語訳と格闘するしかありませんね(汗)。
日本のR.シュトラウス·オペラファンは冷遇されていると思います!
投稿: 影のある女 | 2010年3月22日 (月曜日) 10時04分
>>影のある女さん
おお、注文されたのですね。楽しまれますよう。(そういえば私もカプリッチョ対訳持ってないです)
シュトラウスのオペラは結構日本では人気あるようで・・・ない気がします。上演も毎年「薔薇」ばっかりですね。
プライの歌ったシュトラウスといえば、ケンペ指揮の「アリアドネ」も好きですが・・・あんまり歌うところ少ないかも?
投稿: naoping | 2010年3月22日 (月曜日) 21時44分