やっぱりチョコはモロゾフ、じゃなくてモソロフの鉄工場
アレクサンダー・モソロフの音楽
組曲「兵士の歌」
前線の道(9つの合唱曲)
ピアノ協奏曲第1番
コルホーズの草原(8つの合唱曲)
鉄工場 作品19
エヴゲーニー・スヴェトラーノフ指揮、ソビエト連邦交響楽団(鉄工場のみ)その他
あー、なんつうか、アレよ。
気になってるでしょ、殿方たち。あたしがどう思ってるかって。
もうすぐ来る、アノ日。アレが配られる日のことを。
「バレンタインはんたぁぁぁぁい!!」などと私は声高に言う気はない。別に気に入らないオッサンたちにはチョコなんかあげなければいいのである。でもま、「お返しがめんどくせー」と思わせない程度のどーでもいいチョコの準備は一応出来ている。
悪魔か、私。
こんなのならあげないほうがいいかもしれんな(でも、美味しいのよ、これ。チロルチョコだし。)。
どう思いますか、殿方たち。
ごえんがあるよチョコ
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さて、今日はチョコレートのメーカーのモロゾフと間違えそうな、すでに一回「モロゾフ」と打ってしまって慌てて直しちゃったわよ、というロシアの作曲家モソロフの作品集を。
モソロフといえば、鉄工場。この作曲家はこれ一曲で知られている(と思う)。3分ほどの作品ながら、鉄もの好きにはたまらない。うーん。オネゲルの「パシフィック231」と並ぶな、鉄ものとしちゃ。
アレクサンドル・ヴァシリエヴィチ・モソロフ(1900年-1973年)は、20世紀のソビエト連邦の作曲家。ロシア・アヴァンギャルド音楽の重要人物の一人として著名。
5歳のときに先立たれた実父は弁護士で、母親はボリショイ歌劇場の歌手であった。後に母親が画家と再婚したため、音楽と絵画の両方に才能を伸ばすことになる。ロシア革命中に人民委員の事務所に勤め、この間にレーニンと個人的接触を持った。1922年にモスクワ音楽院に入学し、グリエールとミヤスコフスキーに師事。1925年に卒業。現代音楽協会(ACM)室内楽部長を、その後は放送局の音楽編成を務める。
モソロフの作品は、破壊主義や機械崇拝を実現するものとしてしばしば言及され、とりわけバレエ音楽「鉄鋼」(1927年)から抜粋された管絃楽曲「鉄工場 Zavod 」(1928年)は、世界的に演奏された。
その後、ロシア・プロレタリア音楽同盟から激しい攻撃を受け、ロシア周辺各地の民謡を採譜したり研究したりしていた。が、1937年に「反ソヴィエトのプロパガンダ」を理由に逮捕され、8年も白海運河建設の強制労働をさせられていた。
多数の犠牲者を強いたといわれる白海運河から、グリエールとミヤスコフスキーの奔走によって奇跡的に生還することができたが、健康を失い、民謡による作曲を続けながら生活を続けたが、作品の上演は当局によってたいてい否定された。モソロフの作品が復活するのは、死後まもなくのことだった。(ウィキペディアより)
もうかわいそうで読んでられない感じである。アヴァンギャルドな作品を作り続けるには、なんと辛い時代だったろう。グリエールやミヤスコフスキーなんて(やや保守的ながら)魅力的な先生につきながらも、迫害を受けたあとの作品は・・・なんじゃこりゃ。やぼったいフォークダンスみたいな「兵士の歌」や、ただのロシア民謡でしょ?の「前線の歌」や「コルホーズの草原」は、ウチにあるCDの中では異彩を放っている。題名はカッコイイが。
このCDの中で、アヴァンギャルドっぽいのはピアノ協奏曲と鉄工場のみである。ピアノ協奏曲は「そうよ、私の世界はこっち」と主張。攻撃的なプロコフィエフっつーか。なかなかかっこいいよ。
(実家においてきてしまったが、他のCDで同じレーベルに歌曲集「3つの子供の歌」や「4つの新聞記事」なんてのもあって、それが滅法カワイイのである。ロシアアヴァンギャルドの絵本みたいで私好みなの。)
現在、モソロフのCDはほとんど現役ではないみたいで残念。タワレコのサイトではスヴェトラさんの鉄工場しか売ってなかったみたい。探せばあるのかな?
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えええ~??こんなとこまで落ちちゃったの??
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コメント
naopingさん、こんばんは!「バレンタイン・シネシネ結社」総裁を自称しながら、念のため、2月14日には運びきれないであろうチョコを世界に恵むために赤帽をチャーターしました。
しかも、この日は毎年ワーグナーの命日の翌日なので、個人的にとても忙しいのです。
…
どうやってこのコメントの収拾をつけたら良いか分からなくなってきました… いいや、送信ボタン押して、「人気blogランキング」をクリックすれば何とかなる…
(モロゾフときた瞬間に、「あ、今日は『鉄工場』!」とだけは読めました(笑)。
投稿: Niklaus Vogel | 2007年2月 7日 (水曜日) 23時31分
モソロフ、うちにCDないかと思って探しましたが、なかったです。
以前から聴きたいと思ってましたがナクソスあたりでないですかね~。
投稿: ピースうさぎ | 2007年2月 8日 (木曜日) 18時18分
こんにちは。
モソロフ、ロスラヴェッツ、ポポフ、シェバリンなど、
この時代のソ連の作曲家は、共産主義に翻弄された
気の毒な人が多いですね。
「鉄モノ」というジャンルなら、
ヴァレーズの「比重21.5」なんて曲もありますね。
21.5はプラチナの密度です。
アンタイルの「バレエ・メカニック」も鉄っぽいな。
あと、レハールの「金と銀」とか(←ちょっと違う)。
投稿: 木曽のあばら屋 | 2007年2月 8日 (木曜日) 19時26分
>>Niklaus Vogelさん
ようこそ、バレンタイン・シネシネ結社総裁殿!
バレンタイン撲滅に向けて頑張られていると思いきや、そう見せかけておいて陰では大量ゲットを目論んでいるのではありませんか!世の殿方には実はそういう方が多いのですよ。「チョコレート~?オレは全然興味ないし~」などと表向きには言っておきながら、影では実は・・・てな感じ。
コツとしては。定時過ぎにカバンをそっと開けておき、自分の机の上に置いておきましょう。1時間くらい食堂で茶でも飲んでいて下さい。効果てきめん、何個か本命チョコがカバンの中に入れられていることでしょう・・・(まあ、そういう女性が会社にいれば、の話ですが。そして独身に限る)。
ワーグナーの命日の翌日の何が忙しいのかは不明ですが・・・いつもクリック有難うございます。
>>ピースうさぎさん
naxosに鉄工場あるっちゃあるんですよ。なんと、デ・サバタ指揮でヒストリカル盤です。
http://www.naxos.co.jp/title.asp?sno=8.110859&cod=2703
しかし、1933年録音のために音質は保証できないですね。まあ、逆に作曲されてすぐな感じが味わえていいかも・・・?
>>木曽さん
モソロフ、ロスラヴェッツ、ポポフ、シェバリン・・・このなんだか名前を聞くと心がフツフツとします。(ロスラヴェッツは知らないな~)
鉄ものといえば、ハンデルの愉快な鍛冶屋がチャンピオンですな。
http://tokyo.cool.ne.jp/usukinet/midi17.htm
投稿: naoping | 2007年2月 8日 (木曜日) 20時06分
モソロフの鉄工場は、新しいところではDECCAにシャイー/コンセルトヘボウの録音があったんですけどねー。国内盤も出ましたけど、もう入手困難かなぁ。
投稿: frosch | 2009年10月 7日 (水曜日) 20時23分
鉄工場はナップスターにありましたよ。
ですが、ナップスターにもこの人の曲はたったの16曲しかありませんでした。
鉄工場は本当に鉄工場でしたww 機械の音みたいなのが入っててすごく気に入りました。
4つの新聞記事は探したのですがありませんでした。
見出しが題名?になってたり面白そうです。是非聞いてみたい。著作権切れたらupしてほしいですww どんなんだろう♪
投稿: daiki | 2009年12月20日 (日曜日) 13時20分
>>daikiさん
コメント返し遅れてしまい申し訳ありません。
鉄工場、大好きな曲なのですが残念ながらナマでは聴いたことがありません。一生に一度はナマで聴いてみたい曲の一つです・・・というかそういう曲はたくさんありますけどね。
「4つの新聞記事」は今考えると相当レアものじゃないでしょうかね。
投稿: naoping | 2009年12月27日 (日曜日) 11時08分