シャルパンティエ「ルイーズ」日本初演
シャルパンティエ:歌劇「ルイーズ」
及川睦子(ルイーズ)、内田信吾(ジュリアン)、羽渕浩樹(父親)、小畑朱美(母親)、その他
時任康文指揮/東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団
(新国立劇場・中ホール)
日本初演である。
日本初演となれば、行かなければならない。こんなblogをやっているのであれば尚更。
(過去記事)
だが。
こういった公演は、ネットで感想を公開しづらい。
もし、新国立劇場大ホールの普段の公演に行って「この歌手がダメだった」とか「・・・がヘタクソだった」とか、「3幕まで練習不足で上演できなかったのはプロ集団としてはどうか」(名指し?)とか、批判を載せるのは別になんてことないと思うが。
ある意味、「東京オペラプロデュース」さんの数々の意欲的な素晴らしい(珍しい)プログラムに対して、あーだこーだ批評をするのは大間違いであると思うし。
おそらく出演者・関係者の方々がこのblogを読んでいるということは容易に想像(っつーか、読んでらっしゃる)がつくところなので。
で、何が言いたいのだ、私は。
(この公演のチラシを見る)
「ルイーズ」は今まで輸入盤のCDでしか聴いたことなく、しかも対訳がなかったため、本日の公演で初めて日本語の対訳を見ながら聴いた(観た)。
こーゆー、内容だったのか。
もちろんあらすじは前々から知っているが。
こんな、労働者階級賛美の話だったのか。そういえば、色んな職業の人が出てくるな。お針子、石炭拾い、掃除屋、屑屋、警官、牛乳屋、新聞売り、古着屋・・・。
ごっつ、出すぎ。
それと、文句はシャルパンティエにある。あるぞ。
オペラ、長すぎ。ぶっちゃっけ、もっと削れると思う。もっと削れ。
第1幕のおとうさんとおかあさんのシーンは半分でいいと思うし。
第2幕の牛乳屋やら新聞屋やらがたくさん出てくるシーンは一瞬で済む(「ボエーム」を御覧なさい)と思う。まあ、そこが今回で一番印象に残ったシーン(みんなとっても可愛かった・・・とくに新聞売りの子)だったんだけど。それにしてももっと短くてもいいのではないか。カットしろって意味じゃなくてね。
それと、あんまり文句は言いたくないんだけど・・・
指揮、遅くね?
観客みんな眠いです。
今日の公演を見聞きして、この初めて聴いたオペラを、みんなどう思ったんでしょうか。
私はこういうものだと判っていたので、いいのですが、みんなどう思ったのでしょうか。素敵だと思ったかしら。どうかしら。知りたい。
私はこのオペラはやっぱりいいな~と思いましたよ。もっと演奏されるべきだと思います。
でわでわ。歌手の皆さんのことですが。
出演者みんな若いね~~~!!
ホント、ボヘミアンな人々はリアル年齢なのが凄い!みんなツヤツヤしちゃって。若いっていいわねええ。もう、おばさんなんて干上がっちゃってー(←何が?)。
ルイーズの人もジュリアンの人もとーーーってもカワイかったです。まあ、B席当日券でやや遠目だったわけですが。いとおしいっていうか。あたしらワグネリアンは普段、もうデブデブで「いやー、昔はピチピチとした頃もあったんだけどー、オペラだから今はこんなでもしょうがない」といった感じのオペラ歌手しか見てないわけですから。そりゃ新鮮でしょう。
(新鮮っていったら、何年か前、小劇場で新国オペラ研修所による「ねじの回転」見に行った日にゃ~みんな今日の公演よか若くて、なにやら竹宮恵子さんとか萩尾望都さんとかの昔の少女漫画の世界だったべ。)
明日行かれる方、暖かい目で見て。そしてこのオペラを愛してやって。もっとブラボー言ってやって。皆さん、演技・歌ともに素晴らしいです。頑張ってらっしゃいます。
あ、明日また違うキャストなんですが。
(カーテンコール時に私の後ろの席のご夫婦で来てたおじさんが、歌手が一人一人拍手を受けている間に「あ、この人は・・・よかったな」とか「うまかったな」とかイチイチコメントしていたのですが、おとうさん役だけ「おとうさん、かわいそう」って役の感想になってしまったのが印象的でした。)
次回公演は・・・まあそれはすっとばして。次々次回公演の「妖精」日本初演はワグネリアンとしては外せないであるな。2008年2月だそうです。
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ああ。もう大変だわ。ダイエット中にオペラは。
私の体は「オペラ(or歌舞伎)鑑賞=美味しいもん食べる」っていうふうになっているみたいで。恐ろしいからさっさと帰ったわよ。
でも、開演前に遅い昼ごはんで食べたオペラシティ地下「謝龍(シャーロン)」て中華屋の「鶏と青ザーサイの粥」は相当美味しかったなあ。色々薬味が入ってて。オススメです。本当は小籠包が美味しいらしいんですが。
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かなりこのところがんばってる。
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コメント
naoping さん、こんばんは。
このオペラ、シャルパンティエをてっきり古い人だと勘違いしていた事があり、DVDを注文する寸前まで行った事があります。
http://www.towerrecords.com/product.aspx?pfid=3287218
又、チャンスがあれば今シーズンのパリオペラ座の公演に行ったかも知れませんでした。
http://www.operadeparis.fr/Saison0607/Spectacle.asp?Id=1016
でも、中身全く知らなかったので、、、、
「ちょっと長すぎ」で、「このオペラはやっぱりいいな~」と思われたオペラだったんですね!
結局、良く判りませんが、「チャンスがあれば、聞いて見ようかな~」という気持ちは変わりませんでした。
投稿: ボーや | 2007年1月28日 (日曜日) 00時19分
こんばんは。やっぱりいかれたんですね、ルイーズ!
私は仕事もあり断念しました。
フランスのヴェリスモみたいなもんですね。
コトルバス・プレートルを聴いてますが、たしかに長くてつらい。
でもいいメロディが、たくさん・・・。
最後の「ルイ~ズ、パリ~」はどうでしたか?そこだけどういう舞台で歌われたか、えらい気になりますわ。
投稿: yokochan | 2007年1月28日 (日曜日) 00時46分
>>ボーやさん
コメント&情報ありがとうございます。DVDは映画版ですね。かなーり古いけど作曲者による音楽カットが施されているというものです。このジュリアンのジョルジュ・ティルの歌ったCDなら持ってますが(過去記事)、映像はどんななんだろう・・・興味はありますね。
そうそう、昔のマルカントワーヌ・シャルパンティエ?と間違えてしまいそうですが、他にアンリ・シャルパンティエともお間違えなきよう・・・それはケーキ屋ですから。
パリ・オペラ座でもし行くチャンスがあれば、私だったら行きたいですね。おとうさん役がホセ・ヴァンダムってのが超ナイスです。しかも指揮がカンプルラン・・・。
>> yokochanさん
行かれなかったのですね、残念です。
最後のおとうさんの「パリ!」ですが、昨日の舞台ではコマ劇場(またはドリフ?)のごとく周り舞台でしたので、ルイーズのおうちから出て行って、くるーっと舞台が回ると外の階段になります。その上から「パリ!」と叫ぶわけですね。
舞台構造的には「ナルホド」と感心しました。なかなか良く出来てたです。
ほんと、この曲は素晴らしいところは聴いていて胸キュンものなんですが、いらんとこが多くて。なので、昨日の会場のみなさんは音楽がどーのというよりは「はたしてニートやフリーターの男と娘を結婚させる親なんているの?」という話題でもちきりだったようで。時代を超えた問題なんでしょうね。
投稿: naoping | 2007年1月28日 (日曜日) 08時31分
お久しぶりです。
ルイーズが日本初演とは!
驚きです。
全曲はしんどいけど、アリアなど一部を聴いていると大変美しい曲ですね。
ラストがけっこう面白そうですね。イリスっぽい。
投稿: ちょ | 2007年1月28日 (日曜日) 17時20分
>>ちょさん
お久しゅうございます。
ラストは「二人はこれからどうなるのかな?」って感じです。観客にあれこれ考えさせる式ですね。
みんなあれこれ考えてたのである意味成功かと。
今日(28日)の公演がどうなったのか、気になってしょうがないです・・・。
投稿: naoping | 2007年1月28日 (日曜日) 17時33分