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2007年1月 7日 (日曜日)

音楽好きのための料理本アレグロ・コン・グスト

P1000702 アレグロ・コン・グスト―音楽家風クッキング 
セドリック・デュモン (著), 武石 哲夫 (翻訳), 武石 みどり (翻訳)

今日はウチにある本の紹介。


私は音楽好きとともに、料理好きでもあります。ここでしか私をご存知ない方は「まあ、書くのは勝手だし・・・」と思われるかもしれませんが、友人の間ではよく料理の腕前を披露していたものです。最近はしてないけど。

そんな料理好きで音楽好きの私所有の数多い料理本の中で、唯一「音楽の友社」から出版されているのがコレ。ま、音友さんから出てるからご存知の方も多いと思います。著者セドリック・デュモンというお方はスイスの音楽家でジャーナリストだという。

ここで出てくる主な項目は以下の通り。(私の知っているもののみ)

<指揮者>
サー・エイドリアン・ボールド、サー・ジョン・バルビローリ、アルトゥール・ニキシュ、アルトゥール・トスカニーニ
<作曲家>
マスカーニ、オーベール、グノー、マイヤバーア、リュリ、ベートーヴェン、リスト、チャイコフスキー、ジークフリート・ワーグナー、ロッシーニ、ブラームス、マーラー、R・シュトラウス、ベルリオーズ、スメタナ、マスネ、モーツァルト、J・シュトラウス
<歌手>
メルバ、カルーソ、シャリアピン
<オペラ>
トスカ、カルメン、ノルマ、アイーダ、ラクメ、ミニョン
<演奏家>
サッチモ、メニューイン

・・・っつか、いかにも「欧(英)米の音楽ジャーナリストじゃわい」って感じの顔ぶれでして。
ボールトやバルビローリが出てくるのもそれっぽい。R・シュトラウス以外ドイツ人指揮者が登場しない。(あえて指揮者とするならば)

まあ、訳者のあとがきにもありますが、料理の名前は「必ずしもその音楽家自身と深い関係があるわけではありません」。普通のレストランなんかで目にする「シャリアピン・ステーキ」や「ピーチ・メルバ」「スパゲッティ・カルーソ」くらいじゃないか、本当に関係あんの。これって全部歌手。歌手って美食家が多いのか、ただわがままなのか。あと、「トルネード・ロッシーニ」って美食家ロッシーニが創作したという料理も載っている。(材料が豪華すぎて作れない・・・)

ここのblogで登場するイギリス人指揮者ボールトは「チーズ・スフレ」、バルビローリは「貝のスパゲッティ」ということで登場する。バルビローリはお父さんがイタリア人だもんで、料理もイタリア。

この本の中で作ったことあるのはそんなにない。だって、なんだか日本の食卓に乗るようなメニューは少ないんだもん。作ったことあるのは、「シャリアピン・ステーキ」、「貝のスパゲッティ」、それと「ブラームスのグーラシュ」。

一番のヒットはグーラシュ。
ウィーン旅行でよく食べたハンガリーの料理・グーラシュ(グヤーシュ)のレシピを書いた本は当時ほとんどなかったと思う。ま、ぶっちゃけパプリカがしこたま入ったブラウン・シチューなんだけど。これは本当にマジおいしい。今はネットでそういう民族料理の作り方は探せるのでなんてことないが。

その後単行本になったようなので、ご興味のある方は入手されてはいかが。音楽家の小さなエピソードが満載で、読んでいるだけで楽しい。ただし、料理の写真がないのが残念。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4276214807/access-22/ref=nosim

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コメント

こんばんは。
実に面白そうな本ですね。
欧米の本格料理は、近所のスーパーでは入手できない素材が多いので、なかなか作れません。
「トルネード・ロッシーニ」って、牛ヒレ肉のフォアグラ乗せでしたっけ。家庭ではとても…。
もし生まれ変わるとするならば、ロッシーニの後半生がいいですネ。

投稿: 吉田 | 2007年1月 7日 (日曜日) 22時05分

>>吉田さん
そうそう、吉田さんもお料理されるんですよね、確か。私も材料は紀伊国屋とかに行けば手に入りますが(やっぱり近所のスーパーじゃムリ)、それでも高いのでなかなかよう作りません。
「トルネード・ロッシーニ」は牛ヒレ肉にベーコンを巻き、トリュフとフォアグラをのせたものですね。はあ、実際には見たことないです。ロッシーニは食べるのと音楽は一緒みたいに思ってたみたいですね。私も同感です。

投稿: naoping | 2007年1月 8日 (月曜日) 09時56分

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