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2006年12月17日 (日曜日)

グッドール:トリスタンとイゾルデ


ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」全曲
ジョン・ミッチンソン(トリスタン)
リンダ・エスター・グレイ(イゾルデ)
グウィン・ハウエル(マルケ王)
フィリップ・ジョル(クルヴェナール)
アン・ウィルケンズ(ブランゲーネ)
ニコラウス・フォルウェル(メロート)
アーサー・デイヴィス(牧童)
ジェフリー・モーゼス(かじとり)
ジョン・ハリス(若い水夫)
ウェールズ・ナショナル・オペラ合唱団
ウェールズ・ナショナル・オペラ管弦楽団

サー・レジナルド・グッドール(指揮)

やっと全部聴いたわ、グッドール。

購入してからなかなか聴くヒマがなく、随分感想を書くのが遅れてしまい、お待たせしました。(えええ~?全然待ってない~?)

このCDは本当にお買い得です。ワーグナーのオペラ全曲盤が国内盤対訳つきで3千円なんて、本当に信じられないです。しかし。

まあ、こんなにお安いなんて、奥様きいたぁ~?4枚も入って3千円なんて。
家計も大助かりだわ~。

などと、おいそれと初心者には薦められない。
「初めて聞く人でも大丈夫なように」良心的なタワレコの人が日本語解説と対訳つけてここまで頑張ってくれたが。

これをMY ファースト トリスタンにするには、きつい。

食べ物でいえば。
魚の干物を初めて食べる人に、クサヤを薦めるようなもん。(違うか)
ワーグナーの、「トリスタン」のドロドロ加減、途方もない長さが極限まで推し進められている。もう、これでもか、これでもか。
「ワーグナーって、長くてしつこそうでちょっと退屈しちゃうかも・・・、でも対訳もついてることだし、安いしちょっと買ってみようかしら」という人も、もしかしているかもしんね。

そんな人に、このCDは一体どうかな~。(買うのは自由だ~~~!)

逆に。
この曲が好きで好きでたまらない人には、推薦します。あの臭いクサヤだって、好きなひとはたまらなく好きっていうではないか。私はクサヤは嫌いだが。

それはさておき。


第一幕
。もう前奏曲が遅いのは色々な演奏を聴いてきたからまだアリだが、お話がはじまってからもあいかわらず遅い。私はクライバー盤に慣れ親しんできたせいか、ジェット機と貨物船くらいの差を感じる。オケが遅いということは当然歌手もゆっくり歌わなければならない(当たり前だ)ので、まるで宇宙船アポロ○号の中で歌っているのかと思うくらいスローモーな動きを想像してしまう。
時間的にいえば、第1幕はクライバーより10分くらい長い。


第二幕
も遅いといえば遅いのだが、第一幕に相当慣れてしまったせい?なのかそれほど感じない。愛の2重唱が素晴らしい。そしてひっぱるひっぱる。いつもより長くデートしてますって感じ。最後はオケが暴発、「おおおお、ここまで盛り上げてくれるのか!すげえすげえ、さすがグッドール」とか思ってしまった。ここだけでも聴く価値アリ。
が。
マルケ王の登場。二人の逢瀬の現場を押さえるために、普通もっと大急ぎで登場すると思うんだけどみんな徒歩でゆっくり現れる。もしも現実の舞台でこれではトリスタンとイゾルデに逃げられてしまって、「何もないじゃないか、メロートのうそつき。おまえは打ち首だ」と、ストーリー変更もありうる。

マルケ王のアリアが素晴らしい。


第三幕
。ここでも、いつもより相当トリスタンは長く待たされることとなる。傷口が痛いので早く楽にしてやりたいが、グッドールはそのへんは容赦しない。サドである。
やっと「イゾルデの愛の死」。もし実演だったらイゾルデは本当に最後にぶったおれてしまいそうである。(でも、なんだか最後のほうはそれほど冗長に感じなかったなあ。慣れたのかも)

さて。ここまで歌手のことにはちっとも触れなかった。どこの馬の骨とも知れぬ歌手ばかり(私が知らないだけかもしれぬ)で、最初は「だ、大丈夫か?全部退屈しないで聴けるのか?」と自分が心配になったけれど、杞憂である。スター歌手はいないけれどみんな平均して頑張っていると思う。とくにマルケ王とイゾルデはかなり聴かせる。



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コメント

こんばんは。私も北の大地でワーグナーしてますた。
タワーで購入済みだけど、まだ全然聴いてません。
naopingさんの記事拝見して笑った。クサヤのようなトリスタンね。これは心してかからなければなりませぬ。
聴くのが怖い、でも聴いてみたいです。それにしても安いですよ。

投稿: yokochan | 2006年12月18日 (月曜日) 00時01分

>>yokochan
私のblogは半分ギャグなので、話半分くらいに読んでクダサイ。(あははは、私がレコ芸の月評とか担当したらすっげー苦情が来そうですね~。やってみたいけど。)

ほんと、グッドールはマニア向けですね~。たまらないです。

投稿: naoping | 2006年12月18日 (月曜日) 22時08分

グッドールのトリスタン、タワーで見て買おうと思ったのですが、4枚組と知って見送りました。(苦笑)
だって、普通3枚組でしょう?
私はS=イセルシュテットがNDRを振ったディスクしか持っていません。
それほどトリスタンを聴いてはいないですが、グッドールの遅さは気になるところですな。

投稿: ピースうさぎ | 2006年12月19日 (火曜日) 19時29分

>>ピースうさぎさん
連日コメントありがとうございます。励みになります。
「4枚入ってるからなんだかお徳」とみるか、「4枚あると幕の途中でCDをかえなきゃならないからなんだか損」とみるかは意見の分かれるところですが(いや、普通考えるのはどう考えても後者だと思います)・・・。
逆に、「普段トリスタンあまり聴かない」という方の感想を聞いてみたいというのが私の希望です。やっぱり「こんな遅いのダメだ~」って思うのかなあ・・・とか。

投稿: naoping | 2006年12月19日 (火曜日) 22時14分

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