フランス6人組連弾ピアノ作品集
フランス6人組による4手ピアノ作品集
ミヨー:屋根の上の牛/スカラムーシュ
プーランク:シテール島への船出
タイユフェール:ブルレスケ組曲/2つのワルツ
オーリック:5つのバガテル
デュレ:ネジェ
オネゲル:3つの対位法
フィリップ・コール(P)
エドゥアール・エクスルジャン(P)
(PIERRE VERANY PV-786091)
今日は、だれにでもわかりやすい音楽!なのに手に入りにくいCD!
フランスのピエール・ヴェラニーってレーヴェルから出ている(今はジャケットが違うみたい)ピアニスト2人の連弾による曲集。もうずいぶん昔に買ったCDだけれど、本当に大好き。その頃は6人組ったってミヨーとプーランクとオネゲルばっかり有名で、他はほとんど手に入らなかった(気がする)。
フランス6人組(Les Six)とは、20世紀前半フランスで活躍した作曲家の集団を指す。が、全員で活動したのはたったの一回であった。 ロマン派音楽や印象派とは一線を画し、新古典主義音楽に含まれる傾向を示す。(ウィキペディアより)
とにかく、この6人の中でジェルメーヌ・タイユフェールって女性の作曲家がすごーくナゾだった。で、このCDで初めて彼女の曲をきくことになるのだが。(今やわりと複数のCDを目にするようにはなっているが)
これ、本当にヤバイ。一曲一曲かなり短くて、単純。でも。すごーくカワイイ。外国の絵本をめくっているような気分。
もー、ほんと大好き。みんな、聴いて欲しいよ~。
(絵/ジャック=エミール・ブランシュによる『6人組の面々』(1922年)。中央はピアニストのマルセル・メイエール。下から上に向かって、タイユフェール、ミヨー、オネゲル、デュレ。右側にいるのは、下からオーリック、プーランク、コクトー。)
この6人組ってのは、ほんと、個性が溢れている。だれもちっとも作風が似てないのである。このCDの中でだって同じ連弾の形をとりながら、全然違うの。
たとえば。(あくまで私の印象)
ピカソのキュビズムの絵をそのまま音楽にしたようで、しかもジャスっぽくてノリノリで聴けるミヨー。(一番長い)
パリの伊達男そのままのお洒落さんのプーランク。
女性らしく可愛くてやさしさあふれるタイユフェール。
映画音楽の作曲家らしい、単純明快でわかりやすいオーリック。
印象派っぽい今までの作曲家とは違うトーンのデュレ。
一番気難し屋さんで頭よさそうっぽいオネゲル。
この6人っていったいどんな会話を繰り広げてたんだろうか。
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コメント
こんにちは。
タイユフェールのCD,何枚か持ってるのですがあまり真剣に聴いてなかったので、
これを機会に聴いてみました。
いいですね。ラヴェルとプーランクを足して2でわって、優雅さを上乗せしたみたい。
初期の弦楽四重奏曲(3楽章で10分あまり)、ピアノ協奏曲(3楽章で15分あまり)、
晩年のピアノ三重奏曲(4楽章で15分足らず)などが気に入りましたが、
どれも短くさらりとまとめられています。
私はこういう小宇宙的・箱庭的世界、好きですが、
やはり大作がないと大向こうウケしにくいのかなあ。
投稿: 木曽 | 2006年11月23日 (木曜日) 22時52分
>>木曽さん
おお、やっぱりお持ちでしたか、タイユフェール。女性作曲家って意外と激しかったり力強い作品を書く傾向があると思うのですが、タイユフェールは結構女性らしい(っていうのは具体的にはよくわかりませんが穏やかな感じ?)曲を書くイメージがあります。このCDでの彼女の曲の短さってかなり極端で「お、おいおい、これだけかい!」みたいな感じの終わり方なので結構気に入っています。俳句とか短歌みたいな、ね。
投稿: naoping | 2006年11月24日 (金曜日) 13時07分