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2006年10月 2日 (月曜日)

ベルク「ルル」その1

Lulu 本日は、満を持して、満を持して(←強調)私の愛するオペラ「ルル」のことを書いちゃう。

や、このオペラが「この世で一番好き」とは言わない。
ワーグナーの「トリスタン」やこのblogに何度も登場願っている「リング」、またはコルンゴルトの「死の都」と比べてもなお、「ルル」の方が好きなんてこと、言えない。

でも、「ルル」の場合ちょっと思い入れが違う。
他とは違う愛情注いじゃってる。存分に注いじゃってる。

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(ここではオペラ「ルル」のこと)との出会いは、私がまだ子供の頃。

私はマーラー聴いてるはなたれ小学生(もしくは中学生になりかけ)だった。

で、その頃「ルル」第3幕版が(作曲者の残したスケッチより)フリードリヒ・ツェルハによって補足され、ブーレーズによって初演された。

ベルクはオペラ「ルル」の第2幕まで仕上げたが、第3幕は未完のままこの世を去った。未亡人ヘレーネ・ベルクはシェーンベルク、ウェーベルン、ツェムリンスキーの3人にこのオペラの完成を依頼したが、拒絶された。(ということだが、本当のところはわからないという)

ヘレーネ・ベルクはその後何人かに完成を依頼したようだが、何故かその後第3幕の完成どころか、スケッチ等の閲覧も禁止してしまった。しかし、フリードリッヒ・ツェルハはヘレーネにナイショで完成を進めていた。ヘレーネの死後、ブーレーズの指揮、ストラータスのルル、そしてシェローの演出によって初演され、センセーショナルな成功を収めた。

私はベルクについて何も知らなかった。しかし、FMかなんかで「レコードアカデミー賞」を受賞したそのブーレーズのレコードを流していて、その「ルル」を聴いた。

惚れた。彼(オペラ「ルル」)に惚れた。

エアチェック(←死語)したテープは何回も聴いた。第2幕の最初からシェーン博士がルルによって撃ち殺されるまでだったと思う。こんな美しい音楽は今まで知らなかった。

その頃、音楽の友社から出ていた「オペラのすべて」という本を買った。当然大評判だった「ルル」3幕版の初演の写真や批評がたくさん出ていた。オペラの筋も初めて知った。

こんなオトナな内容だったのね・・・。

中学生naoping大いに悩む。
これは私の範疇でない。彼は私にはオトナすぎる。
オトナになってからでなきゃ、このオペラは全部聴いてはいけない。っていうか、おそらく手に負えないであろう。

そして、テレサ・ストラータスがスリットスカートから足をにょにょっと出して啖呵を切っているジャケット写真もおおいに清純な中学生をビビらせた。

まるでシェーン博士に出会った頃のルルのように、私は子供だった。




オトナになるまで、あなたとは清い関係でいましょう。オトナになったらレコード買いましょう。

そして。
(まあ、それからはベルクの師匠のシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」とか「期待」とか聴いてたヘンな中学生だったのですが)


学校を出て社会人になり、24歳にもなった頃、昔よりずいぶん小柄になってしかもずいぶん取り扱いが便利になった彼(コンパクトディスクになっていた)と再会することになる。

あたしは、あなたにふさわしい大人の女になっていたかしら・・・。

(続く)

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今回は長くなるので、ちょっとコマギレにさせていただきます。すいません。

どうかひとつ。
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コメント

心ときめく出会いと再開、次回を大いに期待しませう。
ホント好きなんですねぇ。

投稿: yokochan | 2006年10月 3日 (火曜日) 00時29分

初の恋愛blogに挑戦!してみました(しかも相手は人間ではないし)。なんだかよくわかんないけど、あと2回くらいルル話になる予定です。

投稿: naoping | 2006年10月 3日 (火曜日) 06時53分

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