英語版・神々の黄昏:グッドール
ワーグナー「神々の黄昏」第3幕より(英語版)
クリフォード・グラント(ハーゲン)、ノーマン・ベイリー(グンター)、アルバート・レメディオス(ジークフリート)、マーガレット・カーフェイ(グートルーネ)、リタ・ハンター(ブリュンヒルデ)
レジナルド・グッドール指揮/サドラーズ・ウェルズ・オペラ管弦楽団&合唱団
こんばんは、ちょっと久しぶりです。
私もおととい話題の月9、「のだめカンタービレ」見ましたよ!はじめて。
で。感想?
・あの、「のだめ」という女の子は日々日ごろから酩酊している方なのかと思っていましたら、いつもあんな感じなのですね。空腹だからですか?
・そんで、はじめのほうに出てきたマーラーの8番は、流れてきたのはショルティ指揮ですかね!や、すてきな選択です。ありがとうございます。
・チェコのオケがよくドラマに使われるのは、国内オケより安くあがるからだってのをきいたことあります。前に草なぎくんドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」でもチェコのオケ使われてたような。間違ってたらごめんなさい。
・なにぶんにも少女漫画を小学6年生で断った身ですので(→ショルティの千人参照)、これからも原作読むとは思えないのですが、ドラマはこれからも見ようと思いました。だって、やっぱり玉木宏くんはかっこいいですもん。
------
で。
すいません、本編入ります。
本日は孤高のワーグナー指揮者、グッドールの指揮による英語版「神々の黄昏」を。英語では"Twilight of the gods"。すいません全曲ではありません。英語版の「リング」を英語圏でない人種の私がなんで全曲購入しましょう。意味ねーし。でも。でも。
このCD、第3幕の第2場(ジークフリートがグンターやハーゲンたちと狩に行く場面)から最後の自己犠牲まで66分くらい聞くことができます。
レジナルド・グッドール(1905~1990)
イギリス東部のリンカーンに生まれミュンヘン、ウィーンで指揮を学んだ。第2次大戦後の1945年、ブリテンの推薦でサドラーズ・ウェルズ歌劇場の再建公演の「ピーター・グライムズ」を世界初演。翌年コヴェントガーデンに迎えられ活躍したが、ショルティが音楽監督を務めた1961~71年の10年間は練習指揮者として不遇の時代を送った。だが、68年にサドラーズ・ウェルズで「マイスタージンガー」を振り成功を収め、73年には「リング」全曲を上演。「トリスタン」「リング」全曲と「パルシファル」の録音を残した。ロンドン近郊の養老院で没。(音楽の友社「指揮者のすべて」より)
英語だからといって、たとえばイタオペをドイツ語で上演したときに「なんだかこのカバレリア・ルスティカーナ、ワーグナーみたいに聞こえるわ~」とかいう錯覚は、ワーグナー英語版では起こらない。「なんだかエルガーみたい」とかはたまたディーリアスとかブリテンとかには、まちがっても聞こえない。ワーグナーはあくまでワーグナー。
英語なもんでたまーにリアルに意味がわかってしまったりとかする違和感はあるけれど。たとえばブリュンヒルデの自己犠牲で「Children here are whining for there mother because some milk has been spilled;I hear no cries of true lamentation to mouen this hero's death.」
とか歌いだすと「あああ~、そのままやんけ」と思う。
このCDを聴いている限り、リタ・ハンターとかノーマン・ベイリーとか、ワーグナーを歌う声の人なので違和感はほとんどなし。
だが。
興味深いのはジークフリート役の人。聴いた感じヘルデン・テナーでないのである。ほんとに歌うとこちょっとしかないんだけど・・・。ぶっちゃけブリテンのオペラとか歌う声よーな透明な声なのよ。さすが英国プロダクション。これはちょっと全曲聴いてみたい気がする。英国歌曲好きのあたしは意外とはまりそうなかんじがするよ。これだけでも全曲聴いてみたいという衝動はあります。
で、肝心の演奏ですが。
この指揮者は本当に素晴らしい。ゆったりめのテンポで雄大なワーグナーを聴くことができます。滔滔と流れる大河のよう。英語だからってバカにしちゃいけないです。葬送行進曲なんて鳥肌立っちゃうくらいイイ。
最初から全部聴いたらさぞ凄そう。ちょっと予算がないからまさかそこまでは手が回らないけれど。で、録音はとっても鮮明です。暫く古い録音のリングばっかり聴いていたから、ちょっと耳がびっくりしています。
ところで。グッドールはショルティにいじめられてたのか~。まるでオペラハウス版「渡る世間は鬼ばかり」だわ。
----------
いつもいつもどうも。
人気blogランキングへ
| 固定リンク
コメント
naopingさん、こんばんは!
グッドールの「指環」は「ワルキューレ」と「ジークフリート」を聞いたことがありますが、どうしても違和感がありました。英語歌唱ということではなく、グッドールのアプローチについていけなかったのだと思います。
なお「トリスタン」は原語歌唱によるものですが、これもオーケストラがきわめて悠久にして重厚なのですが、歌手陣が軽いというアンバランスなものでした。(naopingさんがジークフリートに関して仰っていることと同じだと思います。)
グッドールは隠れた巨匠の扱いをされることが多いのですが、個人的にはいまひとつピンときません…。機会があれば是非「ラインの黄金」と「神々の黄昏」を聞きたいのですが、今は「トリスタン貯金」してるし…、否、しはじめようとしているし…
投稿: Niklaus Vogel | 2006年10月26日 (木曜日) 00時07分
>>Niklaus Vogelさん
うーん。私はなにぶんにも「神々の黄昏」の最後しか聴いてないんで、全部聴いたらまた印象が違うんでしょうけども(実はかなり興味があります)。このCDずいぶん前に買って、そのときは私も全然ダメだったんですけど。ここ何年か私自身のイギリス趣向が強くなっているので違和感がなくなったんだと思います。グッドールのブルックナーも、もしかしていいかも~?とか思ったりもします。(ま、想像ですけどね)
投稿: naoping | 2006年10月26日 (木曜日) 00時20分