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2006年8月12日 (土曜日)

最強の「影の無い女」

Frau R・シュトラウス:歌劇「影の無い女」
ジェイムズ・キング(皇帝)イングリッド・ビョーナー(皇后)D・フィッシャー=ディースカウ(バラク)ビルギット・ニルソン(バラクの妻)アストリッド・ヴァルナイ(皇后の乳母)カール・クリティアン・コーン(使者)その他
ヴォルフガング・ザヴァリッシュ指揮・バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団

(LRCD 1029-3)1976年ライブ盤

一時期、この「影の無い女」に凝っていた時期がありました。ザヴァリッシュがバイエルン国立歌劇場を率いて来日、この曲を演奏した頃です。

市川猿之助さん演出ということでも大変に話題になりました。私は勿論この公演を見に行きまして・・・なんと2回も! 一生のうちにそう何度も見られる演目でないと思ったので。

(しかしなんて贅沢なんでしょう!)

ということで、この曲の音源はかなり持っています。(ベーム新・旧、カイルベルト、カラヤン、ショルティCD&ヴィデオ、そしてザヴァリッシュのスタジオ録音盤とライブ盤)

個人的には一番聴き込んだザヴァリッシュのスタジオ録音盤が一番好きだし(ルネ・コロがよい)、人に薦められると思いますが、本日は珍しいライブ盤の方をご紹介。

その前に、このわかりにくいオペラのあらすじは・・・。

東洋のあるところに皇帝と皇后がいた。皇后は影が無いので、子供ができない (何故かしらんがそういうことになっている)。あと3日で影ができて子供が授からないと、皇帝は石にされてしまう (大変だ~~)。
なので、皇后とその乳母 (私のイメージ的にはなんだか細木○子風である) は、影を手に入れるために人間界へ降りていく。

染物師のバラクとその妻の家。バラクには身体不自由な兄弟が3人いてその面倒も見ているので (どうもケンカばかりしていてうざいらしい)、妻はイラついている。子供を生むのも拒否。バラクの留守中に皇后と乳母がやってくる。乳母が魔法で豪華な住居やら沢山の召使、宝石やいい男など出して見せて(出して欲しいものである、私にも)、バラクの妻から影を貰おうとする。

でも、バラクの妻はそれを拒絶。乳母は怒ってバラク夫婦を別々に引き裂いてしまう。皇后は他人を不幸にしてまで影を貰いたくない、という。そのうち、皇帝は石になりかけてしまう。「生命の水」が湧き出し、それを飲めば皇后は影を得られるという。が、皇后はそれを拒絶する。突然すべては許されて、皇帝は元の姿に戻り、皇后も影ができる。2組の夫婦は愛に溢れて歌う。子供たちの合唱、幕。

書いていても何を言いたいのかさっぱりわからない(うううう)。この曲をR・シュトラウスの最高傑作という人も居れば 「こんな内容、虫唾が走るよ、もう!」 みたいなことを言ってる人もいます。

私が思うには、音楽的には魅力が一杯詰まっていると思いますが、ホフマンスタールの台本はなんだか難しすぎてオペラ向きではないと思います。

このザヴァリッシュのこのライブ盤の、キャストは最高だと思います。キング、F=D、ビョーナー、ニルソン、ヴァルナイ。もうこれだけでも凄すぎる。・・・ただし、録音はあんまり芳しくないです。

F=Dのバラクは胸に迫るものがあるしヴァルナイの乳母は鬼気溢れてて、ステキ! ビョーナーはヴァルナイのように録音の少ない歌手だけれど、バイロイトではグートルーネとか歌ってた人らしい。ワグネリアン・ソプラノというよりはもっと女性らしい感じ。ニルソンとキングは言うまでも無いすばらしさ。

このCDはいわゆる海賊盤なので主なキャストしか表示がない。が、聴いていて多分、端役の隅々までいいキャストなのだと思います。とくに若い男とか天上の声とか、立派なものです。

(キングは、ベーム盤(DG)でも歌っています。ま、キングが歌っていればわたし的にはどっちでもよかったんだけど、ベーム盤はリザネック姉妹が大活躍しているのがどうもダメだ。録音はベームの方が正規盤なのでよいです。)

ところで、今日のblogを書くにあたり、この曲の今まで挙げた盤のほとんどが現役盤でない事を知りました。この曲のブームは過ぎ去ったのか・・・。ショルティの映像のDVDが発売されてるらしいので、興味ある方はこれを買って見てみてぇ。

ただ、輸入盤で対訳がないみたい・・・。




順位はまだ一ページ目でしょうか・・・。

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↑ホフマンスタールの原作が出ています。

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コメント

亀のような反応の遅いコメント失礼します。
R・シュトラウスの全オペラ制覇を目論むくらい、彼のオペラは好きです。なかでもストーリーはハチャムチャながら、音楽が大変よろしい「影のない女」はいいですね。
サヴァリッシュの公演はNHK放送をダビングしてますが、歌舞伎風で面白かったです。2度も行かれたんですね。いいなぁ。私はドホナーニがハンブルクと来た時の公演を観ました。
シェンク、リザネック、ジョーンズ、グルントハーパー、デルネシュなんていう凄い顔ぶれで、影を拒む時なんて涙が出ました。サヴァリッシュ・スタジオ録音を取り出したら、CD面が焼けて(?)いて死んでましてショックで倒れそうになりました。CDの管理は気をつけたほうがいいですよ。
追)来年、若杉弘が「ダフネ」を上演するみたいですよ。

投稿: yokochan | 2006年8月22日 (火曜日) 12時49分

R・シュトラウスのオペラって女性の気持ちがよく描かれていてどれも好きです。ドホナーニの公演は全然知りませんが、すごい豪華メンバーですね。デルネシュが見られたのはよかったですね。
CDの管理は私はホントにひどいもので、グラモフォンの輸入盤のオペラのCDの中に入っているスポンジを入れっぱなしにしていたら、CDにくっついていたのですよ。はがして拭き拭きしてやっと事なきを得ましたが、かなりあせりました。
ダフネは行きたいですね。そういえば去年?だか「インテルメッツォ」の公演の券が当たったので行きました。あれもしゃれたオペラですね。

投稿: naoping | 2006年8月22日 (火曜日) 20時41分

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