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2006年7月 3日 (月曜日)

ディーリアス・田園詩曲

ディーリアス:「田園詩曲」~かつて僕は人の多い都会を通って~

・シルヴィア・フィッシャー(SOP) ジェス・ウォルターズ(BR)
サー・ジョン・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団
(DUTTON CDSJB1005)英国輸入盤

・ヘザー・ハーパー(SOP) ジョン・シャーリー=カーク(BR)
メレディス・ディヴィス指揮/ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
(EMI CDZ 5 75293 2)英国輸入盤

昨日、マーラーの話題でアクセス数が大変多くて満足(?)なので、今日は英国音楽です。「えー?なんでえ?英国音楽なんて退屈じゃ~ん」という方。大丈夫です。(何が?)

ディーリアスの最後の作品「田園詩曲」は私にとってディーリアスの曲でベスト・ワンです (や、英国音楽の中でも一番好きかも) 。何も言わないで聴いてみてください。おそらくマーラーやツェムリンスキーの声楽関係、コルンゴルトまたはワーグナーのオペラを常日頃聴いている方、違和感なく聴くことができます。 (だって私がそうなんだから!)

それどころか、この曲が大好きになって毎日聴きたくなるにちがいない!

CD買って「やっぱだめじゃーん」という方、報告してください。

何もお返ししません!

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ディーリアスは若いころかなりやんちゃだったらしくそれが祟って (っていったい何をしたんだろう) 体の麻痺と盲目の生活を晩年余儀なくされた。それをボランティア精神によって助けたのが音楽青年エリック・フェンビーである。フェンビーはディーリアスの助手となり口述を譜面にとるとゆー難作業を行った。フェンビーのおかげでこの名曲は世に残ることとなる。

グッジョブ!エリック!

「田園詩曲」はアメリカの詩人ホイットマンの詩集「草の葉」より採られた詩が歌詞に用いられている。(歌詞大意は三浦先生の解説より)

 かつて僕は人の多い都会を通ってさまざまな光景を僕の脳裏に刻み付けたが、
 今僕の記憶に残っているのは、僕に対する愛から僕を引き止めた一人の行きずりの女だけだ。
 日ごと夜ごと僕たちは一緒にいて、他のことは忘れてしまった。
 再び僕たちはさまよい、愛し合い、別れる。
 再び彼女は僕の手をにぎり、行かないでと訴える。
 日ごと夜ごと一緒にいてといって。

 ・・・・・

・・・・どうです?グッと来ちゃうでしょ?トリスタンでしょ?イゾルデでしょ?どーよ。こんな歌詞が男女交互に歌われてしまうのである。しかも音楽はこれでもか~これでもか~というくらいノスタルジックに胸に迫る。

録音は今のところ2つしか私は確認してない。バルビローリとM・ディヴィス。これは本当に甲乙つけがたい。バルビローリのほうが録音は古いので、なんとなく作曲されたリアルタイムっぽい情熱が残っているように思える。
M・ディヴィス盤はもう年老いた男が遠い過去を思い出して語っている感じがする。名歌手シャーリー=カークの声はほんとうにグっとくる。うまい。イギリスの名優って感じ。

ちなみに、私はどちらの録音もCD・LP両方持っている(いやー、だって好きなんだもん)。バルビローリ盤はとくにだが、LPで聴くとオケが大号泣してたまらなくクル。

ディーリアスはレコードで聴いたほうがなんとなく感じが出ると思うのだが、いかがだろうか。

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