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2006年7月21日 (金曜日)

薄命女流作曲家Ⅰ

Vkcd ヴィーチェスラヴァ・カプラローヴァ/作曲家の肖像
軍隊シンフォニエッタ/弦楽四重奏曲/4月のプレリュード/愛の歌/チェロとピアノのためのリトルネッロ/ピアノと弦楽オーケストラのためのパルティータ/別れとハンカチ

フランティシェク・イーレク指揮ブルノ・チェコ交響楽団/ヤナーチェク弦楽四重奏団/ヴィレム・プジビル(T)他
(MATOUS MK0049-2 011)チェコ輸入盤



本日は、女流作曲家、しかも指揮もして、才能に恵まれながらも
25歳で若い命を病魔に奪われてしまった、チェコの作曲家・ヴィーチェスラヴァ・カプラローヴァをご紹介したいと思います。

Vk1935 クラシック音楽を常日頃聴いている方でも、あまり耳なじみのない名前だと思います(長くて一瞬にして忘れそうです)。というわけで、かるーく彼女の人生を振り返りたい。(参考・ヴィーチェスラヴァ・カプラローヴァのページ http://www.martinu.jp/vitulka/vt.html

1915年1月24日、チェコスロヴァキア(当時)、ブルノのクラロヴォ・ポレに誕生。

1930年、ブルノのコンセルヴァトーリに入学。作曲と指揮を学ぶ。

1937年、B.マルチヌーとプラハで会う。(以後親密な関係となる)
マルチヌーの提案でパリに留学。シャルル・ミュンシュのレッスンを受ける。ノヴァークやターリヒにも学ぶ。    

1938年、 第14回ISCM国際現代音楽協会のフェスティヴァルがロンドンで開催カプラーロヴァーの『軍隊シンフォニエッタ』がオープニングに選ばれる。

(審査委員にはエルンスト・アンセルメ、ダリウス・ミヨーらがいた。他に演奏されたのは、バルトーク、ブリテン、コープラン、ヒンデミット、クレネク、メシアン、ウルマンらの作品)


その後この作品はスメタナ賞を受賞する。

1939年 4月27日、 将来の夫であるイジー・ムハに会う。(作家。アール・ヌーヴォーの有名な画家アルフォンス・ミュシャの息子である)

1940年4月23日、イジー・ムハと結婚
   
5月9日、 発熱と激しい腹痛を訴えパリのヴォージラール病院へ入院   
6月16日、死去。原因は粟粒結核だといわれている 25歳の若さだった

かなりはしょりすぎてとても短いものになってしまいました(あらあらすいません)。注目すべきは彼女の曲が国際現代音楽協会のコンサートのオープニングに選ばれ、自ら指揮したということで、他の作曲家のオールスター・キャストぶりから考えると、彼女はどんなに才能溢れる作曲家だったかお分かりになるでしょう。

彼女の生涯において最も重要だった人物は、作曲家マルチヌーです。HPにははっきり書いてませんが、かなり親密な関係にあったのだと思います。それにしてもミュシャの息子と結婚してわずか2ヶ月ちょっとでお亡くなりになるとは、本当に不幸な人。

さて、ご紹介のCDですが彼女の代表作が網羅されているようです

全体的に、女性と思えぬスタイリッシュで迫力溢れる音楽です(が、女性だからといって女性的な音楽を書くかというと、実際逆な場合が多い。エセル・スマイス、リリー・ブーランジェなど、女流作曲家はなんだか雄雄しい音楽を書く場合が多い。絵画の世界においてもそうで、女性が建築や廃墟などどちらかというと男性的なものを主題にすることが多いと私は思う)。

作曲に関して私は全くのシロウトなのでよくわかりませんが、折り目正しくかっちりとした音楽だと思います。時代的に無調音楽の匂いも感じさせ、しかも優美さも持ち合わせています。

長生きしたらもっとたくさん素晴らしい音楽を作ってくれたかもしれないのに、本当に残念。

どの曲も本当に心に残る名曲だと思いますが(弦楽四重奏曲も美しい!)、彼女の代表作と言える「軍隊シンフォニエッタ」はイーレク(1913~没? ブルノ生まれ。近・現代音楽を多く手がけ、とくにヤナーチェクの作品の権威だという)の名指揮ぶりも手伝って大変立派な音楽が聴かれます。

なんとなく時代劇っぽい音楽で、「その頃、大奥では・・・」なんてナレーションをつけたくなります。

最後に切々とテノールで歌われる「別れとハンカチ」(英語題"Waving Farewell")も心に深く突き刺さる曲。ヴィレム・プジビルの鼻にかかったいかにも東欧っぽい発声が大変私好みであります。潰れかかった録音状態もいかにもって感じで素敵。

ベルクとかブリテン、またはオネゲルあたりがお好きな方だったら「これは!!!」と唸ること間違いなしの作曲家だと私は思います。

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