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2006年7月 5日 (水曜日)

荒川選手の原点/グリエール・赤いけし

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グリエール1875~1956 (GLIERE) 
バレエ「赤いけしの花」Op.70(全曲)
アンドレ・アニハーノフ指揮/サンクトペテルスブルク国立交響楽団
8.553496/7 / NAXOS Classics 

<フィギュアスケートに使われた音楽シリーズ>第一回

私はフィギュアスケートをテレビで見るのが大好きです。マニアックに色々知っているわけではないですが、テレビで試合の放送をしていると必ず見ます。オリンピックなど、なおさら大好きで、夜中ずっと起きていて見てしまいます。

一度だけですが、本物のフィギュアスケートを見に行く機会がありました。グランプリファイナルを代々木体育館で開催したときに券を取って見に行きました。その年(ネットで調べたら2001年だったようです)は、日本人の選手はだれもグランプリファイナルには残ることはできませんでした。そのときの出場者は、かなり錚々たるメンバーでした。スルツカヤ、プルシェンコ、ヤグディン、ミッシェル・クワン、ブチルスカヤ、エレナ・ベレズナヤ&アントン・シハルリドゼ、ジェイミー・サレー&ディビット・ペルティエ、申雪&趙宏博、サラ・ヒューズ、・・・などとオリンピックを賑わすスターの皆さんをこの目でしかと見ました。最終決戦の日でしかもエキシビションまでその日にやったのです。最後まで大サービスで、サインボールまで投げてました(たまたまイリア・クリムキンのボールが飛んできたので貰って帰りました)。

かなりいい席で一万円超のお値段でしたが、なんだかお安い感じさえしました。だって、男子、女子、ペア、アイスダンス、すべてのジャンルの最高の選手が一堂に会しているんだもの。ほんとに贅沢な一日でした。(それにしてもかなり長い時間やってるもんなんですね)

本物のフィギュアスケートを生で見た方はお分かりだと思いますが、テレビで見るのと生では相当印象が違います。テレビでは優雅にひらひらくるくると回っているように見えますが、生は「氷上の格闘技」といってもいいくらいの肉体労働です。息使いまで聞こえます。 「フンッ」と息を吸って力いっぱい飛び上がり、回ったかと思うと「ガシャーン!」と大きな着氷の音が響き渡ります。これはスポーツですよ。

さて、今日のお題のグリエール作曲バレエ音楽「赤いけしの花」。かの荒川静香選手が最初に出場したオリンピック・長野大会のフリーで使用した音楽だと記憶しております。
長野の時はまだまだ幼い印象を残していた荒川選手。当時は日本人がフィギュアスケートで上位に残ることなど、伊藤みどり以来もうありあえないと思っていました。

フィギュアスケートの音楽をちゃんと字幕で紹介するようになったのはここ何年かのことだと思います。長野オリンピックのときはアナウンサーが曲名をちょろっと言うだけでした(言わないときもあったかも。あんまり重要ではなかったのかな)。荒川選手のときは「レッドポピー、赤いけしです」って言っただけでした。作曲者も言わなかった。でもとってもこの曲が気になりました。中国っぽいというか、ロシアっぽいというのか。なんだかとってもチャーミング。
作曲者もCDがあるのかも調べることもなく、いきあたりばったりで石丸電器にさがしにいきました。

探して探して探し回って、たまたまナクソスで The Red Poppy というのがあったのでたぶんこれだなあと思って買いました。スケートで使われたのはもちろんほんの一部でしたが、このCDは全曲入っています。これがもう、異国情緒たっぷり。料理に例えたらボルシチの中に餃子入れて煮込んだような。とても魅力的で、ラフマニノフとかリムスキー=コルサコフとかの管弦楽曲が好きだったら間違いなく好きになってしまいそうです。バレエの内容はさっぱりわかりません。ただ、解説書の舞台写真はロシア・アバンギャルドっぽくてめちゃくちゃ好みです。

グリエールという作曲家ははじめて聞く人ですが、ロシアの作曲家(ドイツ人とポーランド人のハーフらしい)です。他に交響曲や「コロラトゥーラ・ソプラノと管弦楽のための協奏曲」というような曲があるようですが、残念ながら私は全然聴いたことがありません。

荒川選手自身は、いい成績を残せなかったからこの曲は好きなのかどうかわからないし、やはりヴァネッサ・メイ演奏の「トゥーランドット」(何故か、たまたまこのCDをトリノオリンピックのぜんぜん前から私はもっていた)のほうがよい思い出かもしれませんが、私にとってはこの赤いけしはずっと忘れることのできない名曲です。

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コメント

ほぼ毎日更新?! えらいな~ 気まぐれに更新する自分とは大違いです。リンク、貼ってくれたのね。ありがとう。

 TV番組で安住アナウンサーが織田信成の練習に同行したときにジャンプのあとの着氷で「これ、音がすごいです。迫力があります。」とレポートしてた。生で見ると初めてわかることってあるよね。

投稿: Fujipi | 2006年7月 6日 (木曜日) 10時15分

やー、まだ一ヶ月ちょっとしか経ってないし「毎日更新」は最初だけでしょう、きっと。
ネタがそろそろ尽きてきそうです。うう~。

投稿: naoping | 2006年7月 6日 (木曜日) 19時08分

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» 「赤いけしの花」--9年前の荒川静香-- [〜☆。..:*”★いちごミルク紅茶★“*:..。☆〜]
先日からチェックしようと思っていた、長野五輪シーズンに荒川選手が滑ったフリープログラムを見た。グランプリシリーズのドイツ大会と、長野五輪の2つの演技が残っていた。NHK杯にも出場していたようだが、地上派では放送されていなかった。曲は、グリエールのバレエ組...... [続きを読む]

受信: 2007年2月27日 (火曜日) 18時50分

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