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2006年7月20日 (木曜日)

H・ケーゲル・グレの歌

Kegelgurre シェーンベルク「グレの歌」
エヴァ・マリア・ブントシュー(S) ローズマリー・ラング(A) マンフレット・ユング(T)
ベルリン放送合唱団 ライプツィヒ放送合唱団 プラハ男声合唱団 ヘルベルト・ケーゲル指揮 ドレスデン・フィル  ライプツィヒ放送交響楽団・他

(BERLIN CLASSICS 0090172BC) 輸入盤


現在はケーゲルBOX(15枚組・・・でも4488円)の中に含まれています。
http://www.hmv.co.jp/Product/detail.asp?sku=746372

本日採り上げます音源は、こないだ大友さん指揮のを聴き損ねた「グレの歌」です。
この手の人海戦術ものの大曲は大好きなので、ケーゲルの他にも何個かCDを持っています。

持っているのは以下の通り

・小沢征爾指揮 ボストン響(レコード)
・アバド指揮 ウィーン・フィル
・フィレンチク指揮 デンマーク放送響
・シャイー指揮 ベルリン放送交響楽団

(おのおのの感想)
・小沢さんのは、初めて買ったので思い入れがあるけれど、ノーマンのトーヴェが立派すぎてあまり気に入らない。

・アバド盤はウィーン・フィルだし、合唱団も歌手も揃っているけれど、とにかくバルバラ・スコヴァという女性の語りが気に入らない。品がなくて大嫌い。ぶち壊し。お金返してほしい。あー、もうほんとにいや。この語りが好きだっていう人コメント下さい。アバドは何がよくてこの人にしたんだか聞きたい。

・フィレンチク盤は少し録音が古いのですが、ジャネット・ベイカーが山鳩さんを歌っていたり、語りがユリウス・パツァークだったり面白そうなので購入したのですが、実はほとんど未聴。(新橋の量販電器屋の投売りで購入)聴いたらまた感想は載せます。気が向いたら。

・シャイー盤は一番違和感がなく、実は一番聴くのはこれです。歌手もどの人も素敵。イェルザレム、スーザン・ダン、ファスベンダー・・・。ダンのソプラノがとくにお気に入り。写真を見なければ美少女そのもの!(まるでクライバー盤「トリスタン」のマーガレット・プライスのようだ) ハンス・ホッターの語りはほとんどヴォータン。

(この人何歌ってもヴォータンになってしまうだな。)

・・・ラトル盤は持ってません。まあ、いいじゃないですか(ははは)

さて、頭ブチヌキ男・ケーゲルのグレは。実は演奏自体はこれが一番面白いと私は思います。録音もなかなかいいです。

個人的な印象として、ロマン派の最終地点としてねっとりドロドロの音楽として捉えられがちなこの音楽を、ケーゲルは「あくまで新ヴィーン楽派のシェーンベルク」として演奏していると思うのです。

だから、この音楽はワーグナーの楽劇よりも、シェーンベルクの「期待」や「モーゼとアロン」に近いような気がします。

あくまで浪漫ティックだと思っていた音楽が、オケの細かいところで「ガチャガチャ」とトランペットが不協和音を出していたりするのが聞こえると「ああ、これってやっぱりシェーンベルクなのね!」と思います。

(一度だけ生で「グレ」を聴きに行ったときことがあるんですが・・・若杉さん&N響でした・・・細かい所に色々な発見があってとても面白かったです。いい演奏でしたね)

歌手は・・・とにかく、マンフレット・ユングのワルデマール王が非力で許せない感じです。ブーレーズのリングでもこの素晴らしい映像を見事にブチ壊してくれましたが、まったくここでもやってくれます。音程はずり下がり、高音は細々と搾り出すし・・・。
ま、ケーゲルなのでもしかしてこういうのも何か指揮者の意図があってのことなのかなーと思いますが・・・。

が、一番印象的なのは。農夫の人の歌唱がなんだか必要以上にものすごく怖いこと(まあ、そういう内容なのでいいんですが)。そしてそれに呼応する男声合唱の「Holla!」が本当にホラー映画の悲鳴のごとくすざまじいのです。どうしてだれも指摘しないのかな?私はここを聴くたびに怯え震え、そのあと大爆笑してしまいます(あまりに面白いので最初ここばかり何回もプレイバックしてしまった)。ヤリすぎです。

ここを聴くだけのためにケーゲルBOX買っても損はないです。

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50位をあがったりさがったり・・・
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コメント

はじめまして。
たびたび拝見しております。
ケーゲルはウェーベルンの曲集をよく聴いています。切れ味鋭い響きがお気に入りです。
15枚組みにも入っているかも知れませんね。
TBさせていただきます。

投稿: 吉田 | 2006年7月20日 (木曜日) 23時27分

 ども。ほぼ毎日更新、本当に尊敬。

 内容は私にはもちろんわからないけど、小さい字のフォントが小さすぎて、読めない・・・・よ? いいのかな?

投稿: Fujipi | 2006年7月21日 (金曜日) 14時47分

>>吉田さん
あ、ランキング上のほうの方ですね!読んでいただいてましたか。こんなヘッポコblogにコメント頂けて大変光栄です。
私はシェーンベルクとベルクは聴くのですが、ウェーベルンはいまだにデビューならずという感じです。(「夏風の中で」くらいでしょうか)
ケーゲルの指揮だったら違和感なく聴けるかも?しれませんね。

どうか宜しくおねがいします。


>>fujipiさん
実際、私のまわりの友人たちはほとんど音楽マニアはいないので、ただblog見てもらうのは忍びなく、たくさんのお取り寄せサイトをリンクしました。楽しいので覗いてみてくださいね。

小さい字、私もじつはあまり読めないんだけど、けっこう好きなんですよねー。字を大きくして読んでください。
(ダメ?)

投稿: naoping | 2006年7月21日 (金曜日) 23時44分

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ケーゲル/ライプツィヒ放送管のウェーベルン管弦楽曲集 普段はクラシック音楽を聴かないヒト、いや多少齧っているヒトでさえも、 シェーンベルクの弦楽四重奏曲を初めて聴いたら、「こりゃ現代音楽だ」 とつぶやきつつ、新聞のテレビ欄などを読み始めるのではなかろうか。 そして、おもむろに冷蔵庫から冷えたビールを取り出し、ヴィヴァルディの 「四季」などを聴いて口直し(と耳直し)をするだろう。 今から100年近くも前に作られた音楽なのに、なんでこんなことに なっちゃうのか。 ... [続きを読む]

受信: 2006年7月20日 (木曜日) 23時28分

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