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2006年7月29日 (土曜日)

コルンゴルト・こうもり

昨日のblogにコメント頂きました(ご丁寧に有難う御座います)三浦さんの訳詞による、コルンゴルト編曲によるオペレッタ「こうもり」の情報はこちらです。

ガレリア座
http://galleria-za.com/

東京でも小平ということなので、都心に住んでいる私んちからはちょっと遠いのですが、これも何かのご縁・・・何とか!見に行ってみたいです。2000円だし。



ところで。

なんでもこのガレリア座さん、アマチュアの団体ということで、団員を募集しているそうです。
っつーことは、もしかしてこのnaoping様にもこの公演に参加できる資格があるのかな???


もし参加するとしたら・・・。

・合唱団に入り、オルロフスキー公の舞踏会にまねかれた客になる
(合唱団経験あり。但しレパートリーは
マーラーの千人の交響曲のみ)

・絵の経験を生かして、大道具を作る。(←美大出身いちおう

・得意の裁縫を生かして、衣装を作る。(意外???)

・ビーズアクセサリー作りの特技を生かして、小道具係になる。(これまた意外???)

・現在なりわいとしている事務職の経験を生かして、事務スタッフになる。


バレエとオケ以外だったら、何でもいけそうです。
(何ならこのさい踊ってもいいべ。観客が気分悪くなるかもしれないけど)




ただし、あれ?参加費が・・・・かかるのね。やっぱり。




では、本日はこのへんで、
さよなら~(ToT)/~~~




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2006年7月28日 (金曜日)

コルンゴルト・ヴィオランタ

Violanta コルンゴルト:歌劇「ヴィオランタ」
ヴァルター・ベリー(シモーネ・トロヴァイ) エヴァ・マルトン(ヴィオランタ) ジークフリート・イエルザレム(アルフォンゾ) ホルスト・R・ラウベンタール(ジョバンニ) ルート・ヘッセ(バルバラ)・その他
マレク・ヤノフスキ指揮・ミュンヘン放送管弦楽団・バイエルン放送合唱団

(CBS MK79229)輸入盤廃盤

本日ご紹介いたします音源は、コルンゴルトの第2作目のオペラ「ヴィオランタ」です。このCDはほんとにスンバラシーので、ネタ切れの時に!と思って温存していたのです。しかし、ネットでオペレッタ訳詩家の方が、昨日のblogにこのCDのことについて熱く語ってらっしゃるのを発見、鉄は熱いうちに打て。トラックバックさせていただくことに急遽決定いたしました。

まず。
このCDの配役をごらんあれ。この豪華キャスト。このままワーグナーでも上演できそうです。ベリー、マルトン、イエルザレム。こんなすごいメンバーが揃わないと、この曲は上演できないのでしょうか?

答えはイエス。

ことにタイトルロールのヴィオランタとアルフォンゾ役は、ブリュンヒルデやエレクトラ級の超ドラマティック・ソプラノの声とジークフリート級のヘルデン・テナーがぜひとも必要なのでえす(と、聴いていて思った)。力強い高音を苦しむことなく響かせる事が大切よ。ということで、マルトンとイエルザレムはうってつけです。

このオペラは、コルンゴルトが17~18歳の時に作曲されました。オペラの1作目「ポリュクラテスの指環」の次の第2作目。そしてこのあとのオペラ第3作目が有名な「死の都」です。

<あらすじ>
舞台はヴェネツィア。謎の美女ヴィオランタの物語。
彼女はヴェネツィアの軍司令官シモーネ・トロヴァイの妻だが、妹がプレイボーイのナポリ王子アルフォンゾにもてあそばれて自殺して以来、一度も笑うことはない。カーニヴァルの夜、彼女はアルフォンゾを見つける。彼女は夫に頼んで復讐を果たそうとする。が、こともあろうにヴィオランタは、復讐のために呼び出したアルフォンゾに惚れてしまうのである(ガーン)。そしてアルフォンゾを切り殺そうとして出てきた夫の目の前に彼女は身を投げ出し、死んでしまう。

(参考:「コルンゴルトとその時代」早崎隆志さん著 みすず書房  ←すいませんいつも参考にさせて頂いてます。もしかして密かにこのblog読んでいらっしゃってたらどうしようと思う今日この頃。

こんな感じであらすじは単純な一幕もの。全部で70分強という上演時間にぎっしりと緊張感溢れる音楽が詰め込まれていて、決して飽きさせることはありません。

第一印象はシュトラウスの「サロメ」や「エレクトラ」の世界に近いと思います。部分的にこれらのオペラを想起させる部分もあります。(例えば、ヴィオランタが夫にアルフォンゾの殺人を依頼するシーンは、サロメがヘロデ王にヨカナーンの首を所望するシーンに似ている。オーケストラの不協和音、等)

しかし、この作品は次の作品「死の都」に負けず劣らずの傑作だと思います。
こんな素晴らしい曲の唯一の全曲盤がこんな素晴らしい演奏・録音で、しかも廃盤で入手が難しいというのは誠に残念・遺憾なことです。

さて。
初演は前作「ポリュクラテスの指環」と同時上演されたようです。しかも、初演したのはかの名指揮者ブルーノ・ヴァルターだった--という考えると、少年コルンゴルトのもてはやされぶりが(この日本語あっているでしょうか?)伝わってくるというものです。



(TB先の訳詞家の三浦真弓様から貴重なコメントを頂きましたので、ぜひご覧下さい↓)


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2006年7月27日 (木曜日)

CD美女図鑑

今年のミスユニバースの準ミスに日本人の知花くららさんが選ばれたのは、同じ日本人女性として(カテゴリーの幅があまりに広すぎるが)大変喜ばしいことです。毎年ミスユニバースの基準がいまいちわからないのですが、ビボー、体のスタイルなんかの他に知性とか性格のよさなんかもきっと比重が大きいのではないかと思われます。

・・・というなんだかありきたりの書き出しなんだけど、本日はこのニュースにちなんで、私の所有しているCDのジャケットの美女をご紹介しましょうという企画であります。

とはいうものの、私はおっさんではないので、「わー、いい女~、内容はよくわかんないけど買おうっと」とレジに直行するタイプの人間ではない。一応内容に興味をもって購入したということはいうまでもございませんわ。

Kasarova

まずは、ブルガリアの名花、ヴェッセリーナ・カサロヴァ。ピクチャーCDも素敵でしょ。彼女はメゾ・ソプラノ歌手。どっちかというと女性は低音の歌手に惹かれるのは、自分も声が低いせいかも?
カサロヴァは一度も生の舞台を見たことないけどズボン役とか似合いそう。
萌え~

内容はヘンデル、グルック、モーツァルト、ロッシーニ、ドニゼッティ、ベルリーニの有名どころアリア集でえす。知性的な歌声が素敵。



Kozena
お次はチェコのメゾ・ゾプラノ、マグダレーナ・コジェナー。2006年のメトロポリタン歌劇場日本公演で「ドン・ジョヴァンニ」のツェルリーナを演じた・・・ようです。(私はモーツァルトがよくわからないしお金もないので見に行けなかった)

これくらい美しければ、どんな役でもものすごく舞台栄えしそうですね。このCDはチェコの作曲家の歌曲集です。ドヴォルザーク、マルチヌー、ヤナーチェクの作品が収められています。それにしてもドヴォルザークの歌曲ってなんて暖かいメロディなんでしょ。マルチヌーもとっても素敵。萌え~



Meier お次はぐーんと年齢が上がって(いくつなの?)ドイツの名メゾ・ソプラノ、ヴァルトラウト・マイヤー。普段は普通のドイツのオバサンなのに、舞台でのいい女っぷりったら。女の私でさえ、悩殺されちまいます。1997年ベルリン国立歌劇場引越し公演ではジークリンデ、クンドリー、そしてこの「ヴォツェック」のマリーを鑑賞。
目も耳も萌え~

Ligendza_1 
私がおそらく生まれて初めて生で見た金髪美女、スウェーデンのドラマティック・ソプラノ、カタリーナ・リゲンツァです。神奈川県民ホール「神々の黄昏」日本初演でのブリュンヒルデを歌いました。背が高くてスタイルも抜群。ことに足がキレイなのにはびっくり。
萌え~

このCDはカルロス・クライバーとのスカラ座での「トリスタンとイゾルデ」。彼女はスタジオ録音が少ないので(ヴァルナイとかビョーナーとか北欧のワーグナー・ソプラノはなぜかそういう人多い)、こんなふうに実況録音盤でしかあまり聴くことができません。しかも日本公演のあとけっこうすぐ引退してしまったです。まだまだ全然歌えたのに、しかも美人なのにもったいなかったなー。


Ferrier_1 美人といえばこの人。イギリスのコントラルト歌手、カスリーン・フェリアーのCDジャケットはほとんど彼女の歯を ニッ と出した笑顔がトリミングされています。この笑顔に負けて、レコード時代からついついたくさん集めてしまったおじ様方も多いと思います。私もだが

彼女こそ美女の理想。日本の美女・原節子さんにも通じる美しさがあると思います。このCDはイギリス民謡やらバッハやら「清しこの夜」まで歌っています。子猫を抱いているのがポイント高いです。
萌え~



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2006年7月25日 (火曜日)

((;゚Д゚))ホラー&スリラー映画音楽集

Filmnoir Film Noir
(映画名と作曲者)
知りすぎた男(アーサー・ベンジャミン)/ユージュアル・サスペクツ(ジョン・オットマン)/デッド・ゾーン(マイケル・ケイメン)/サイコ(バーナード・ハーマン)/ピアニストを撃て(ジョルジュ・ドリリュー)/北北西に進路を取れ(バーナード・ハーマン)/わかれ路(J・ニュートン・ハワード)/フランケンシュタインの花嫁(フランツ・ワックスマン)/間違えられた男(バーナード・ハーマン)/めまい(バーナード・ハーマン)/黒衣の衣装(バーナード・ハーマン)/タクシー・ドライバー(バーナード・ハーマン)/殺しのドレス(バーナード・ハーマン)/エレファントマン(ジョン・モリス)/隣人(マイケル・スモール)/真実の行方(ジェームズ・ニュートン・ハワード)/裸のランチ(ハワード・ショア)/カサブランカ ~時のすぎゆくままに
(Musicclub MCCD 416)演奏者不明

夏ですね~(今日はあまり暑くはないですが)。夏といえばホラー映画。そもそも私は映画館にあまり行かないので、ホラー映画もさほど見ません。でも、心霊ものとか結構好きですね。「リング」とかね

(ワーグナーの「リング」ももちろん大好きだが)


こないだの休みなんかも「オカルト心霊動画ブログ」なんか見てました~(コワイのであえてリンク・TBせず)。でもそのあとなんだか体が妙に重~くて、友達との待ち合わせに遅れたり、出かけて帰ってみたら部屋の鍵がかかってなかったり、クーラーつけっぱなしだったりと、別の意味でひやっとしましたね~。

そんな私が、一時期凝っていたのがヒッチコックの「知りすぎた男」。映画の中でドリス・デイが歌いまくる「ケセラ・セラ」とともに印象に残るのは、劇中のロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートシーンで演奏される、アーサー・ベンジャミン作曲の The Storm Clouds Cantata 。この曲のCDが欲しくて、CD量販店のサウンドトラックのコーナーでやっと見つけたのがこのCDです。

しかし、困ったことにこのCDにはこのカンタータの前半しか入っていません。さあ、アルト独唱が始まるぞ~、これから盛り上がるぞーというときに終わってしまうのです。これはサギでしょ~。合唱団と歌手を頼む予算はなかったらしい。

その後、エルマー・バーンスタイン指揮ロイヤル・フィルの大変素晴らしい演奏が手に入ったので、こちらのCDは用無しに。でも、本日改めて全部聴いてみると、けっこう面白かったです。

このCDは、このコワイジャケットほど怖い曲ばっかりというわけでもなく、どちらかといえばサスペンスな映画の曲が多いです。

(そもそもフィルム・ノアールとは1940年代から50年代にかけて流行した暗黒のムードと謎めいたトーンに彩られたハリウッドの犯罪スリラーをさす・・・らしい)

聴いていて本当にコワイ曲は、「サイコ」(実際の映画は、さほど怖くなくて最後は「こんなオチ、アリっすか~??」と爆笑してしまった)と、「フランケンシュタインの花嫁」(いやこれはほんとに聴いていて愉快なもんじゃないです。全部聴きたくない)、「エレファントマン」(悲しい音楽だが映画が怖かったので、思い出してコワイ)くらいです。「めまい」なんて本当に普通に聴いても美しい曲ですね。(映画はよくわかんなかったですが・・・あれれ?)




あれ?  




あなたの後ろに、
ホラー、白い影がーーー。





(うそですよー!!)

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2006年7月24日 (月曜日)

シェルヘン・千人の交響曲

Scherchen8 マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」
Elsa Maria Natheis, Daniza Ilitsch (sop) Rosette Anday,Georgine Milinkovic(Alt) Erich Majkut(tenor) ,Otto Wiener(baryton) Georg Oeggl(bass)
Die Wiener Singakademie, Der Wiener Kammerchor, Die Wiener Sangerknaben, Die Wiener Symphoniker
Direction:Hermann Scherchen
(Tahra  TAH120) 1951年、ウィーン芸術週間の録音

また、千人の交響曲です、すいません。ほんとこの曲のCDはけっこう持ってるもんね。本日はシェルヘン指揮のターラ盤です。

ターラってシェルヘンの娘婿さんが経営しているレーベルということですが、何年か前このレーベルが突然CD量販店に大量に出現、シェルヘンのCDがボコボコボコボコ出ていて、何か一つ買ってみましょうとこの8番だけ買いました。だからシェルヘンのマーラーはこれしか持ってません。残念!

ヘルマン・シェルヘン(1891年6月21日~1966年6月12日)ベルリン生まれ。家は貧乏だったようだ。ほぼ独学で音楽を勉強し、ヴィオラ奏者として家計を助ける。ベルリン・フィルでも演奏していたが、指揮者に転向。1912年シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」を初演して注目を浴びる。当時の現代音楽の初演を多く行っていたようだ。(ベルクのヴァイオリン協奏曲の初演をウェーベルンがドタキャンしちゃったので、これを引き継いで初演したのはシェルヘン)

録音は。。。さすがに古いです。8番で古いのはもう、半分価値がないようなものでしょうか・・・一般的には。
これがまた、最古の録音のストコフスキーの次に古い録音なんだそうですよ。でも、聴き辛いことないですよ(・・・って、古い録音に耳が慣れきっている私だから大丈夫なんでしょうか・・・最近心配です)。

(歌手の読み方が半分くらいわからないのでアルファベット表示ですいません) ロゼッテ・アンダイが出てる時点でもう、古いですよ。この歌唱の古さ。かえって新鮮よ。

しかも、マーラーが活躍したウィーンで録音されたもので、マーラーの生きていた時代に近い(それでもマーラーの死後40年の録音)という意味で「あ、マーラーの実際の演奏ももしかしてこんな感じだったのかなあ」と思いながら聴くことができます(私だけ?)。

<その他気が付いた点>
・ドラマティックな声のテノールを配されることが多いこの曲だが、意に反して大変リリックな声のテノール。こーゆーのもアリか。結構悪くない。
・第2部の途中の盛り上がるところで指揮者が「ハッ!」みたいな掛け声をかける(何て言ってるのか不明)。面白い。
・こんなに古い録音なのに、なぜかマンドリンの音がすごく大きく入っている。珍しい!

 ところによってはとても早かったり、また他のところはすごーく遅かったり。たまーに歌手がついていかなかったりずれたりするけど、あまり気にしてない感じがします。そして、最後の神秘の合唱のところはたいへんゆっくりとしたテンポで(ソプラノ独唱は息が続かなくて大変そうだ)演奏される。拍手も大変控えめに入っています。

生で聴いたら大変圧倒されるのでは、と思いました。(ま、この曲に関しては生で聴けばどんな演奏でも圧倒されそうですが、人数で)

8番好きにとっては色々な発見が多い、買ってソンはないとてもいい演奏だと思います。

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2006年7月21日 (金曜日)

薄命女流作曲家Ⅰ

Vkcd ヴィーチェスラヴァ・カプラローヴァ/作曲家の肖像
軍隊シンフォニエッタ/弦楽四重奏曲/4月のプレリュード/愛の歌/チェロとピアノのためのリトルネッロ/ピアノと弦楽オーケストラのためのパルティータ/別れとハンカチ

フランティシェク・イーレク指揮ブルノ・チェコ交響楽団/ヤナーチェク弦楽四重奏団/ヴィレム・プジビル(T)他
(MATOUS MK0049-2 011)チェコ輸入盤



本日は、女流作曲家、しかも指揮もして、才能に恵まれながらも
25歳で若い命を病魔に奪われてしまった、チェコの作曲家・ヴィーチェスラヴァ・カプラローヴァをご紹介したいと思います。

Vk1935 クラシック音楽を常日頃聴いている方でも、あまり耳なじみのない名前だと思います(長くて一瞬にして忘れそうです)。というわけで、かるーく彼女の人生を振り返りたい。(参考・ヴィーチェスラヴァ・カプラローヴァのページ http://www.martinu.jp/vitulka/vt.html

1915年1月24日、チェコスロヴァキア(当時)、ブルノのクラロヴォ・ポレに誕生。

1930年、ブルノのコンセルヴァトーリに入学。作曲と指揮を学ぶ。

1937年、B.マルチヌーとプラハで会う。(以後親密な関係となる)
マルチヌーの提案でパリに留学。シャルル・ミュンシュのレッスンを受ける。ノヴァークやターリヒにも学ぶ。    

1938年、 第14回ISCM国際現代音楽協会のフェスティヴァルがロンドンで開催カプラーロヴァーの『軍隊シンフォニエッタ』がオープニングに選ばれる。

(審査委員にはエルンスト・アンセルメ、ダリウス・ミヨーらがいた。他に演奏されたのは、バルトーク、ブリテン、コープラン、ヒンデミット、クレネク、メシアン、ウルマンらの作品)


その後この作品はスメタナ賞を受賞する。

1939年 4月27日、 将来の夫であるイジー・ムハに会う。(作家。アール・ヌーヴォーの有名な画家アルフォンス・ミュシャの息子である)

1940年4月23日、イジー・ムハと結婚
   
5月9日、 発熱と激しい腹痛を訴えパリのヴォージラール病院へ入院   
6月16日、死去。原因は粟粒結核だといわれている 25歳の若さだった

かなりはしょりすぎてとても短いものになってしまいました(あらあらすいません)。注目すべきは彼女の曲が国際現代音楽協会のコンサートのオープニングに選ばれ、自ら指揮したということで、他の作曲家のオールスター・キャストぶりから考えると、彼女はどんなに才能溢れる作曲家だったかお分かりになるでしょう。

彼女の生涯において最も重要だった人物は、作曲家マルチヌーです。HPにははっきり書いてませんが、かなり親密な関係にあったのだと思います。それにしてもミュシャの息子と結婚してわずか2ヶ月ちょっとでお亡くなりになるとは、本当に不幸な人。

さて、ご紹介のCDですが彼女の代表作が網羅されているようです

全体的に、女性と思えぬスタイリッシュで迫力溢れる音楽です(が、女性だからといって女性的な音楽を書くかというと、実際逆な場合が多い。エセル・スマイス、リリー・ブーランジェなど、女流作曲家はなんだか雄雄しい音楽を書く場合が多い。絵画の世界においてもそうで、女性が建築や廃墟などどちらかというと男性的なものを主題にすることが多いと私は思う)。

作曲に関して私は全くのシロウトなのでよくわかりませんが、折り目正しくかっちりとした音楽だと思います。時代的に無調音楽の匂いも感じさせ、しかも優美さも持ち合わせています。

長生きしたらもっとたくさん素晴らしい音楽を作ってくれたかもしれないのに、本当に残念。

どの曲も本当に心に残る名曲だと思いますが(弦楽四重奏曲も美しい!)、彼女の代表作と言える「軍隊シンフォニエッタ」はイーレク(1913~没? ブルノ生まれ。近・現代音楽を多く手がけ、とくにヤナーチェクの作品の権威だという)の名指揮ぶりも手伝って大変立派な音楽が聴かれます。

なんとなく時代劇っぽい音楽で、「その頃、大奥では・・・」なんてナレーションをつけたくなります。

最後に切々とテノールで歌われる「別れとハンカチ」(英語題"Waving Farewell")も心に深く突き刺さる曲。ヴィレム・プジビルの鼻にかかったいかにも東欧っぽい発声が大変私好みであります。潰れかかった録音状態もいかにもって感じで素敵。

ベルクとかブリテン、またはオネゲルあたりがお好きな方だったら「これは!!!」と唸ること間違いなしの作曲家だと私は思います。

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2006年7月20日 (木曜日)

H・ケーゲル・グレの歌

Kegelgurre シェーンベルク「グレの歌」
エヴァ・マリア・ブントシュー(S) ローズマリー・ラング(A) マンフレット・ユング(T)
ベルリン放送合唱団 ライプツィヒ放送合唱団 プラハ男声合唱団 ヘルベルト・ケーゲル指揮 ドレスデン・フィル  ライプツィヒ放送交響楽団・他

(BERLIN CLASSICS 0090172BC) 輸入盤


現在はケーゲルBOX(15枚組・・・でも4488円)の中に含まれています。
http://www.hmv.co.jp/Product/detail.asp?sku=746372

本日採り上げます音源は、こないだ大友さん指揮のを聴き損ねた「グレの歌」です。
この手の人海戦術ものの大曲は大好きなので、ケーゲルの他にも何個かCDを持っています。

持っているのは以下の通り

・小沢征爾指揮 ボストン響(レコード)
・アバド指揮 ウィーン・フィル
・フィレンチク指揮 デンマーク放送響
・シャイー指揮 ベルリン放送交響楽団

(おのおのの感想)
・小沢さんのは、初めて買ったので思い入れがあるけれど、ノーマンのトーヴェが立派すぎてあまり気に入らない。

・アバド盤はウィーン・フィルだし、合唱団も歌手も揃っているけれど、とにかくバルバラ・スコヴァという女性の語りが気に入らない。品がなくて大嫌い。ぶち壊し。お金返してほしい。あー、もうほんとにいや。この語りが好きだっていう人コメント下さい。アバドは何がよくてこの人にしたんだか聞きたい。

・フィレンチク盤は少し録音が古いのですが、ジャネット・ベイカーが山鳩さんを歌っていたり、語りがユリウス・パツァークだったり面白そうなので購入したのですが、実はほとんど未聴。(新橋の量販電器屋の投売りで購入)聴いたらまた感想は載せます。気が向いたら。

・シャイー盤は一番違和感がなく、実は一番聴くのはこれです。歌手もどの人も素敵。イェルザレム、スーザン・ダン、ファスベンダー・・・。ダンのソプラノがとくにお気に入り。写真を見なければ美少女そのもの!(まるでクライバー盤「トリスタン」のマーガレット・プライスのようだ) ハンス・ホッターの語りはほとんどヴォータン。

(この人何歌ってもヴォータンになってしまうだな。)

・・・ラトル盤は持ってません。まあ、いいじゃないですか(ははは)

さて、頭ブチヌキ男・ケーゲルのグレは。実は演奏自体はこれが一番面白いと私は思います。録音もなかなかいいです。

個人的な印象として、ロマン派の最終地点としてねっとりドロドロの音楽として捉えられがちなこの音楽を、ケーゲルは「あくまで新ヴィーン楽派のシェーンベルク」として演奏していると思うのです。

だから、この音楽はワーグナーの楽劇よりも、シェーンベルクの「期待」や「モーゼとアロン」に近いような気がします。

あくまで浪漫ティックだと思っていた音楽が、オケの細かいところで「ガチャガチャ」とトランペットが不協和音を出していたりするのが聞こえると「ああ、これってやっぱりシェーンベルクなのね!」と思います。

(一度だけ生で「グレ」を聴きに行ったときことがあるんですが・・・若杉さん&N響でした・・・細かい所に色々な発見があってとても面白かったです。いい演奏でしたね)

歌手は・・・とにかく、マンフレット・ユングのワルデマール王が非力で許せない感じです。ブーレーズのリングでもこの素晴らしい映像を見事にブチ壊してくれましたが、まったくここでもやってくれます。音程はずり下がり、高音は細々と搾り出すし・・・。
ま、ケーゲルなのでもしかしてこういうのも何か指揮者の意図があってのことなのかなーと思いますが・・・。

が、一番印象的なのは。農夫の人の歌唱がなんだか必要以上にものすごく怖いこと(まあ、そういう内容なのでいいんですが)。そしてそれに呼応する男声合唱の「Holla!」が本当にホラー映画の悲鳴のごとくすざまじいのです。どうしてだれも指摘しないのかな?私はここを聴くたびに怯え震え、そのあと大爆笑してしまいます(あまりに面白いので最初ここばかり何回もプレイバックしてしまった)。ヤリすぎです。

ここを聴くだけのためにケーゲルBOX買っても損はないです。

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50位をあがったりさがったり・・・
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2006年7月18日 (火曜日)

バイロイト音楽祭東京公演1989

Bayreuth1989_1 私はバイロイト音楽祭には行ったことはありません。多分当分行くことはないと思います・・・お金もヒマもないものですから。

行きたい。

しかし、1989年に東京で行われた「引越し公演」には行ったことがあります。東急文化村のコケラ落としでバイロイト音楽祭(の、ごく一部)を東京にそのまま(なの?)もってきたのです。

やるな、東急電鉄。

券を入手するのはかなりし烈な戦いだったと思います。確かはじめに3演目のセット券を売って、余ったらバラの券も売る、ということだったのです。しかし、セット券で売り切れてしまったようです。

そんなわけで、セット券をゲットした私は3演目とも出かけました。
演目は以下の通り

9月6日 「タンホイザー」全曲
ヘルマン・・・ゾーティン、タンホイザー・・・ヴァーサル、ヴォルフラム・・・ブレンデル、ピテロルフ・・・フォーゲル、ハインリヒ・・・ビーバー、エリーザベト・・・ストゥーダー、ヴェーヌス・・・コネル
シノーポリ指揮 (合唱指揮バラッチュ) ヴォルフガング・ワーグナー演出

9月11日
「ローエングリン」第1幕前奏曲
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
「ローエングリン」第2幕・コンサート形式全曲

ローエングリン・・・ゴールトベルク、エルザ・・・コネル、オルトルート・・・プリエフ、ハインリヒ王・・・シェンク、テルラムント・・・ウラシア
シノーポリ指揮 (合唱指揮バラッチュ)

9月13日 
ジークフリート牧歌
「さまよえるオランダ人」序曲

「パルジファル」第3幕・コンサート形式全曲
パルシファル・・・ゴールトベルク、グルネマンツ・・・シェンク、アンフォルタス・・・ウラシア、クンドリー・・・プリエフ
シノーポリ指揮 (合唱指揮バラッチュ)

以上、バイロイト祝祭管弦楽団、バイロイト祝祭合唱団

・・・というように、ちょっと前のバイロイト常連メンバー勢ぞろい。レギュラーメンバーが入れ替わり立ち代りで、なんだか歌舞伎みたいな感じでありました。
オペラの舞台を実際にしたのはタンホイザーだけです。エリーザベトがその頃大売出しだったストゥーダーだったのが、売りであったようです(が、意外と太ってたのはびっくりした)。

今考えると今は亡きシノーポリをたくさん見ることができてよかったです。タンホイザーの席は一階一番前中央で(おおお)、シノーポリがヌッと出てきたときはもじゃもじゃでまるでかと思いました。

・・・・・

しかし。

こんなに豪華メンバーの中で、一番印象に残ったのは。合唱。
(っつーか歌手あんまり記憶にない。舞台地味だったしなー)

バイロイト祝祭合唱団!!!
ノルベルト・バラッチュ!!!

世界中から集められた、ソロ歌手クラスの、優秀な歌い手たちの、集まりが、ここ東京に集結!!!

正直、「演奏会形式なんて」と思ってたのです。
が、ローエングリンの日のこと。

演奏が始まり、例によってオルトルートとエリーザベトがひと悶着あり、ひととおり楽譜通りに事が進み、そして静かなトランペットの響き。そして男性合唱。

う???


うますぎる!!!

会場の空気が、空気が!びーーーーーーん、と唸ってる。これはもしや、鳴き竜と同じ原理?それとも大人数によるホーミー?? 合唱のピッチがぴったり合いすぎるから空気が鳴るのかしら?


わからないわ!!!

そこからずっと、感動のあまり最後まで私は泣き続けた(またかよ)。なんだかわからない涙が溢れ続けた。

これは、人間の声ではないでしょ。神様の集まりでしょ。だめよ泣いては、ここは泣くとこじゃないのよ。

・・・・

そして、2日後のパルシファルでも、私は合唱の部分からずっと最後までおんなじよーに泣き続けたのでした。


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2006年7月17日 (月曜日)

バルビローリ・マーラー3番

2006717blg マーラー:交響曲第3番
サー・ジョン・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団ケルスティン・マイヤー(Cont) ハレ女声合唱団 マンチェスター初等学校少年合唱団 
 (BBC LEGEND BBCL 4004-7)

この交響曲には「夏の朝の夢」と表題が付いていたような気がするが、どこへいってしまったの?マーラーの交響曲の中では一番長いようですが、私にとっては親しみやすいもののひとつ。全体的になんだか幸せな気分が漂っている。

どこかの本で読んだのですが、「この交響曲はインターネットみたいだ。色んな要素が含まれていて、ここをクリックすればこういう曲が出てきて、またこっちをクリックしたら・・・というふうに」といったことが書いてあって、ナルホド的に思いました。

本日掲げましたバルビローリ指揮のCDはとくに「これが推薦!」というわけではないのです。バルビローリの録音にはベルリン・フィルのライブ盤もあるらしいんですけど、そっちを実は聴いてないんで。

ハレ管とのこのCDは「マーラーの交響曲を聴いた」というより、「バルビローリの演奏を聴いた」というような個性のつよ~い演奏だと思います。バルビ節~~。あいかわらずよく唸るし~ 

私はバルビローリは好きなのでぜんぜんアリですよ。


でも第1楽章で管楽器が合わないとこがあったりするのはどうかと思うが。

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マーラーの3番でどうしても忘れられない演奏はベルティーニです

(で、なんでベルティーニ盤を挙げないのかというと、実家で見あたらなかったからです。探したんだけど)

ベルティーニは(かなり昔)N響の定期で3番を聴きに行きました。これは本当に素晴らしい演奏でした。

児童合唱の「びんばんびんばんばん」のあとの最終楽章に入る瞬間が私は大好きなのですが、もうそこらへんからじわじわと、周りの観客が「感動してるぜー、きまくってるぜー」というのが私にも伝わってきます。

あとのほうは会場中がぐすぐす泣いていたりするのが聞こえてくる。本当に会場が暖まってくる感じがわかる、いい演奏でした。

演奏が終わって、私のうしろにいたおにーちゃんたちが「なんか、涙でてきた」とか話してたのもとても印象的でした。

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N響といえば。
昔、某通信社で営業助手みたいな感じで働いていたことがあります。で、1~2週間に一回くらいNHKに書類を届けに行ったりすることがありました。

で、直帰になったりすることもままあったので、自分におたのしみイベントとして「NHKに行った日にN響の演奏会があったら何の曲であろうとも聴いて帰る」ということを課していました。

題して「N響ロシアンルーレット」

あまり何を聞いたか覚えてないのですが、強烈だったのは7月だか8月だかに聴いた「第九」。ええ、ベートーヴェンの第9交響曲ですよ。定期で真夏にやりますか?普通。夏は暑苦しいでしょ、第九。

でも、しょうがないので聴きました。結果は・・・。ある意味あんなに盛り上がらない第九は初めてでした。普通のとおりいっぺんの拍手をぱたぱたして帰る第九・・・。ベートーヴェンが泣きますぜ。

しかも指揮者だれだったかも覚えてないですよ。 (・・・ちーん)
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2006年7月16日 (日曜日)

クナッパーツブッシュ/さまよえるオランダ人

Kna1ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」
 オランダ人:ヘルマン・ウーデ(Br)
 ゼンタ:アストリッド・ヴァルナイ(S)
 エリック:ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
 ダーラント:ルートヴィヒ・ウェーバー(Bs)、他
 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団 ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)  録音:1955年7月 バイロイト祝祭劇場

(MUSIC&ARTS CD-319(3))米国輸入盤(日本コロンビア製)

先日、話題?のカイルベルトの「さまよえるオランダ人」を購入いたしました。リングと同じようにステレオ版での初発売ということで楽しみにしていたのです。
実は、私すっかりカンチガイをしており、カイルベルト盤のモノラル版のCDを自分では持っていると思っていたのです。で、購入したカイルベルト盤をさ っそく聴いてみましたら。

  さすがにステレオ録音、いい音ね~。

  ん?

  これは私の持っているのと印象がちがうかも。

  ヴァルナイはここではもっと息をいっぱい吸い込んでたよう な・・・。

で、エリックの出てきたところでやっと気が付いた。

こんな非力なエリック、私聞いたことないわ!!

で、今まで持っていたCDをひっぱりだしてみたら、クナッパーツブッシュ盤だったのですね。何か違うと 思いました(違いすぎです)。
現在はWalhall とかウラニアとかから出ているものと同じ演奏だと思い ます。 

それにしても不思議なのは、カイルベルトもクナも1955年のバイロイトの録音ですよね。バイロイトで、同じ年なのに違う指揮者になるときもあるんでしょうか?(詳しい方はコメントください)

私が持っているクナ盤はなぜか3枚組です。現在お店に出ているものは2枚組なので「入らなかった」というわけではないでしょうが、3枚です。
バイロイト音楽祭の「オランダ人」は3幕続けて演奏されるので(1955年以降のバイロイトでは・・・という話ですが、現在はどうだか知らないですごめん)結局どこで切っても同じなような気がします。フェイドアウト、フェイドインって感じです。

(クライバーのトリスタンのレコードのようだ ←これを知っているのは古い?)   

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 で、うちにあるショルティ盤はゼンタのバラードの途中で切られてるのだけど、あれはその後改善されたのかなあ?

 で、「3枚組になっている」で思い出したのですが、うちにあるカラヤンの「トゥーランドット」は3枚組です。今は2枚で発売されていますよね。当時は高かったけど、今考えてみたら3枚のを買っておいてよかったと思います。ひと幕続けて聴きたいよね。

 で、3幕続けて演奏するとして、楽員さんは休憩なしで・・・ってことですよね。大変ですね。バイロイトは地下にもぐっているから適当にトイレ行ったりしてるのかしらー。

で、以前、オケ団員の友人に「ワーグナーのオペラを演奏してて、一番大変なのはどの曲です?」と聞いたところ、「ラインの黄金!」と即答されました。「なんでぇぇ?短いのに」と言ったら「トイレに行けねえじゃん」と言われましてナルホドと思いました。

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カイルベルト盤をエリックの箇所でリタイヤしてしまったので(そのうちまた・・・)、ちょっと聞き比べというのもおこがましいのですが、比べるとクナ盤はやっぱり遅いです。たっぷり間を取っているせいか、ヴァルナイもとっても気持ちよさそうに歌っています。
「私はいくらでも声が出るのよ。さあお聞きなさい、私の美声を!!」

カイルベルト盤の非力なエリックに比べ、こっちはヴォルフガング・ヴィントガッセン大先生だ!どーよ。かっこいいわよ。やっぱりエリックは重要な役柄でしょ。

Kna2
(粗末な解説書・・・写真はカイルベルト盤の解説書と同じだ→)

3枚組 ということでかなり余白も歌手の余力も残っている(?)ってことで、「神々の黄昏」から第一幕の始めにジ ークフリートとブリュンヒルデが朝っぱらから夫婦で歌い狂っている場面と、最終場面の自己犠牲が収録され ています。
1956年の例の全曲からの抜粋ですが・・・これ、はっきりいってもの凄いですね。今ま で「オランダ人」を全曲聴いて、「黄昏」をすぐあと聴くっていうのはなかなかなかったと思うんだけれども 、いかにワーグナーがものすごい変貌を遂げたかが(知り合いでもないの にえらそうですいません)わかってびっくりします。別物ですね。

演奏もかなりヤバイで すね。世の中の人が大騒ぎするのがわかります。全曲聴きたくなりました、ホント。あの2人(ヴァルナイとヴィントガッセン)、やたら神々しすぎます。クナもヤバイです。ああ、リング全曲聴きたい。

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2006年7月15日 (土曜日)

コルンゴルト自作自演映画音楽集

Ewkorngold_warner_years_13_1 コルンゴルト映画音楽集"Erich Wolfgang Korngold The Warner Bros.Years"(WARNER 8122 72243-2)
収録曲: 「海賊ブラッド」「緑の牧場」「風雲児アドヴァース」「放浪の王子」「ロビンフッドの冒険」「革命児ファレス」「女王エリザベス」「シー・ホーク」 
「海の狼」「嵐の青春」「永遠の処女」「霧の中の戦慄」「人間の絆」「愛憎の曲」

コルンゴルト・ネタが大反響を巻き起こしたので(私にとってはたとえお一人様のコメントでも「大反響」です)すっかり気をよくして今日はとっておきの宝物CDを見せちゃう! 

見せちゃう!! 


私の宝物を!!!



わかったわかった




本日ご紹介いたしますのは、ワーナー・ブラザースからの映画オリジナル音源で作曲者自作自演の音楽集を2枚組CDに収めたものです。オリジナル音源はとても古いので、あまり音質は期待できません。が、作曲者思い入れたっぷり大迫力の演奏が楽しめます。

よく参考にさせていただいている本「映画音楽200CDスコア・サントラを聴く」(立風書房)にも、コルンゴルトの項がありますが、このCDは推薦CDのトップに掲げてあります。しかし、このCDは品薄なんじゃなかったかなあと思う。

だいたい、コルンゴルトのCDを探しに行くときはクラシックのコーナーに行って、また別の階のサウンドトラックのコーナーにもいかなければないのでちょっと大変です(楽しいですけどね)。

このCDセットは見た目もとても楽しいです。
Korngoldwarner2 ほら、見て見て!
CDは写真つきだし、ケースのウラが映画ポスターの絵でいっぱいです。

解説書も白黒だけど映画の写真がいっぱいで楽しい!英語だけど。



音楽Korngoldwarner3収録中のコルンゴルトの写真とか。
「嵐の青春」って映画はロナルド・レーガン元大統領が主演しています。写真ももちろん解説書に出てますが、さすがに若いです。他にベティ・デイヴィス、オリヴィア・デ・ハビランド、エロール・フリン、などなどの俳優さんの写真がたくさん。

収録曲は61曲と多いですが、個人的に残念なのは、「永遠の処女」の合唱とアルト独唱の箇所が入ってないこと。これは大好きなのでぜひ入っているとよかったなあと思います。(作曲者がのちに演奏会用の曲・交響詩「あした」として独立した作品として出版したもの。ゲルハルト盤でも聴くことができます。)

それにしても、以前はコルンゴルトのクラシックコーナーのCDは、せいぜいオペラがいくつかと交響曲とヴァイオリン協奏曲とがちらほらあったくらいだったのに、このところなんだかすごーく増えてきましたね。嬉しいような、大変なような・・・複雑。(いっぱい持っていたつもりが、実は氷山の一角だったのはショック!)

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2006年7月14日 (金曜日)

初めての海外旅行<戴冠式テ・デウム>

Coronation ウォルトン:「戴冠式テ・デウム」
オラトリオ「ベルシャザール王の饗宴」
サー・ゲオルグ・ショルティ指揮ウィンスターとチチェスター教会ソールズベリー合唱団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
(ポリドール LONDON F25L-20575)国内盤・廃盤


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表題の「初めての海外旅行」でこのCDの紹介は「?」と思う方も多かろうと思います。このCDは何をかくそう、私が生まれて初めての海外旅行のロンドンに行く際に(1枚だけ)連れて行ったものです。

たった一人での渡航に心が細る中(現地では友人が待っていたものの)、荷物の準備に忙しい中CDショップに行き「何かロンドンらしいものを聴いて心を盛り上げようではないか!」と思い、「ロンドン」から出ているCD、ロンドンフィル、そして英国紳士の象徴のような作曲家(よく知らんかったが)ウォルトンというこのCDが目に留まり、購入。

曲は初めて聴くものだったけれど、この「戴冠式テ・デウム」のオルガンと合唱のおりなす壮麗な響きは私を大いに圧倒しました。

<戴冠式テ・デウム>
クィーン・エリザベスⅡ世の戴冠式のために書かれ、1953年6月2日、ロンドンのウェストミンスター・アベイで執り行われた戴冠式において初演された。
「二つの混声合唱、二つのセミ・コーラス、少年合唱、オルガン、オーケストラとミリタリー・ブラス」のために書かれ、楽器編成も極めて大きく、その響きの壮麗さと分割されたコーラスが大聖堂の中で交唱する効果も十分に意想されている。
(三浦淳史さんの解説より)

というように、エリザベス女王の戴冠式のための曲でしかもあの最重要観光スポット・ウェストミンスター・アベイで初演されたということで、まずはこのウェストミンスターにいかなけりゃ!
で、生まれて初めて行った外国の教会はものすごく大きく、壮麗で、この曲のイメージとぴったり。知ってる作曲家のお墓もたくさんあったよー。多分有名な詩人とかもね~。あ、この人も、この人も・・・。

イギリス人ばっかりだねえ~・・・・・。

当時、私はドイツ・オーストリア系(とイタリアオペラ)の音楽ばっかり聴いていました。だからホント、興味がない。イギリスの作曲家といえばホルストの「惑星」しかCDは持ってませんでした。なので(ごめんなさい)イギリスに行ったというよりも、ただ「テレビで見る海外というものが本当にある」ということを確認しただけで、終わってしまったのです。

英国音楽に興味を持つようになったのはこれから大分先のことになります。(今ではこの曲の初演されたエリザベス女王戴冠式の全実況のCDを持ってるほどのマニアでえす)

でも、このCDを取り出して聴くたびに、初めての海外旅行のドキドキ感、緊張と赤っ恥の連続、ヘトヘト感が思い出されて心がキュンとなります。

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2006年7月13日 (木曜日)

フィギュア・スケートに使われた音楽シリーズ第2回

グラズノフ:バレエ音楽「四季」
エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮/フィルハーモニア管弦楽団

(EMIクラシックス TOCE-59173)
アビィロードテクノロジーシリーズ・1977年録音

本日ご紹介の音源はグラズノフの「四季」であります。この曲をトリノ五輪のフィギュアスケートで使用したのは誰?誰?答えられたあなたはかなりのスケートマニア、オリンピックマニアです。

じゃじゃーん、答えはエミリー・ヒューズ!ソルトレイクの金メダリスト・サラ・ヒューズの妹さんです。え、知らない?日本人選手とスルツカヤ&コーエンの戦いしか覚えてない!それは普通の人です。
エミリー・ヒューズは、実はアメリカの出場選手の中にエントリーされてはいなかったのです。だが、出場が決まっていてしかもトリノ入りをしていたミッシェル・クヮンが急に出場を辞退したため、その頃家族で近所のすし屋にて「サラ・ヒューズ金メダル巻き」をパクついていたエミリーに電話が。そして急遽ピンチ・ヒッターが決まったということです。

ソルトレイクではほとんど優勝候補にはなっていなかったのに、金メダルをかっさらった姉サラの強運を見事引き継いだ妹エミリー。(強運一家と呼んでいいかヒューズ家) 突然の出場だというのにショート・プログラム(確かガーシュインのピアノ協奏曲だったと思う。こっちの選曲もグー)から元気一杯、満面の笑顔を振りまきながらジャンプを決めていく様は快感。

しかも、彼女は決してノーミスではなく何回かしりもちついたりジャンプがすっぽ抜けたりしているのですが、「私はそんなこと全然気にしてないわ~」とばかり、すぐさま次の演技に切り替える様は見事というよりちょっと笑ってしまうくらい面白いです。(ここのところはNHK刈屋アナウンサーもかなりツボにはまっていたようです)

そしてジャンプや技が決まったときの笑顔爆発!!な時もなんだか一緒になってげらげら笑ってしまう。 「さあ見て!私を見て!凄いでしょう!」とアピール抜群!
(競技を見ている間「この顔は誰かに似ているな~」と思ってよーく考えたら関根勤さんの爆笑顔でした)

さて、そんな私の笑いのツボにすっかりはまってしまったエミリーちゃんのフリー・プログラムに使われた音楽が、本日ご紹介のグラズノフ作曲・バレエ音楽「四季」です。

アレクサンドル・グラズノフは1865年ロシア生まれでリムスキー=コルサコフに師事した作曲家です。
タワーレコードに行くと、荒川選手の時にご紹介した作曲家グリエールのすぐ近く(隣?)にあります。(なんとはなしに最近ここらへんのロシアの作曲家が気になりつつあります)


競技をTVで見ていて(エミリーちゃんの爆弾演技に比べて印象は薄いかもしれませんが)耳に残ったメロディが素敵だったので、やっと最近入手しました。
が、さほど聞き込んでないのでなんとなく「ここらへんの所が使われたかな~」という感じ。
曲は何故か冬から始まり、秋で終わります。っていうのはもしかしてロシアでは一年のうちでほとんど冬だからかしらー。
ま、冒頭は冬なので曲はどんよりと始まるのですが、全体的にはとても穏やかで明るい音楽。耳に残るロシア風な旋律も美しいです。バレエ曲なのにコンサートで演奏されるほうが多いというのは聴き所満載なせいでしょうか。

スヴェトラーノフの指揮はロシアらしい迫力にあふれていて爽快。1977年と録音は古いですが、アビィロードなんちゃらのおかげでかなり音はいいと思います。たっぷりとした重厚感あふれる音がします。いかにもそれらしいジャケットも素敵ですね。


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2006年7月11日 (火曜日)

ビョルリンクの歌謡曲集

Bjorling ユッシ・ビョルリンク・コレクション第6集
(ナクソスヒストリカル 8.110790)


ちょっと古めのディカプリオ?といった風情のこの歌手は北欧の代表的リリックテナー、ユッシ・ビョルリンクです。後年はでっぷり太ってしまったけど、なかなか若いころは素敵ですね。本日ご紹介しますのは、このビョルリンクによるポピュラーソング集です。
CDオビ解説によりますと、
”1930年19歳でストックホルムでデビューを果たした後、38年のメトデビューに至るまでの間、ビョルリンクは密かに寄り道をしていました。ビョルリンクが自伝の中で明かして判ったことですが、エーリク・オーデの芸名で、ジャズやタンゴをはじめとした数多くのポピュラー・ソングを歌っていたのでした。”
とあります。私、ネットでこのCDを見つけてどうしても聴いてみたくて買いにいきました。
でも、まー、なるほど、アレがそうだったのかーと思いました。実はこのCDの中の一曲(「小公女」って曲)収録されているCDを他に持っていました。そうか、あれは昔で言えばポピュラーソングなのね。勝手に納得

これから買ってみようと思っているかた!是非言っておきますわ、私。22曲入って70分近く・・・ほとんど全部同じです。まずほとんどワルツです。北欧の昔の歌謡曲は3拍子しかなかったんかいな!!!というほど。そしてメロディーラインもほとんど同じ、編曲もほぼ一緒。たまーにジャズっぽいのとかタンゴとかありますが。

そして日本で言えば津村謙とか林伊佐緒の世界。「ダンスパーティの夜」とか「上海帰りのリル」とか。あの手の昔のムード歌謡が好きなお父さんおじいちゃん方は全く違和感なく入れます。(えーと、私は・・・実は好きです。CDじゃなくてレコードを父から奪って聴いてます)

そしてイタリア・オペラで聴かせるあのビロードのような美声はそのままです。いいですね~。(^_^)


録音は当然ものすごく古い(1931~1935年)ですが、ナクソスヒストリカル頑張ってるせいか、とくに聞き辛いことはありません。しゃかしゃかノイズもまたオツなもの。

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2006年7月 9日 (日曜日)

フラグスタート/山の娘

Flagstad キルステン・フラグスタート/グリーグ:歌曲集「山の娘」エドウィン・マッカーサー(P)
ベートーヴェン「フィデリオ」より/ウェーバー「オベロン」より/ヴァーグナー「ローエングリン」「ワルキューレ」「神々のたそがれ」より
ユージン・オーマンディ(cond.)他 (Romophone 81023-2)輸入CD

キルステン・フラグスタート(1895~1962)は私にとってはカスリーン・フェリアーと同じくらい敬愛する歌手です。ワーグナーを歌ってはもちろん最大最高の歌手ですが、もともと北欧のお方なのでグリーグの録音は多いようです。新旧何枚か持っています。

フラグスタートは大体1935?~45年くらいがいい感じだと思います(私は)。かなりお年を召してからもDECCAに録音を残してらっしゃいますが(ショルティのリングとか、ワルキューレ第3幕とか)、やっぱり40歳前後のほうが絶対よいと思います。しかし、どおおおしても古い録音になってしまいますが、そこは忍耐忍耐忍耐

ご紹介のCDは、グリーグが1940年、他は1937年なので、まさに一番いい時期です。年代的にはかなり古いですがスタジオ録音なのでぜんぜん聞き辛いことはありません。
山の娘(それは歌う(誘惑) 、ヴェスレモイ、ブルーベリーの丘の斜面、逢引き、愛、小山羊のダンス、悪い日 、イェットレの小川で)のほうはとってもさわやかな歌唱で夏の暑い日にはぴったり。蒸し風呂のように暑い東京の狭いマンションから北欧にいきなりトリップよー。

それで山かなんかをトレッキングしてたら、超若かりしころの三つ編お下げ髪のフラグスタートにばったり出会うの。「こんにちは~」「山の天気は変りやすいからね~」とか話しつつさわやかな歌声を山々に響かせてくれているかんじ。キルステンは山の娘で、水を汲みに遠いところまで毎日歩いていかなければならないの。重くて大変よ。ペーター! おじいさーん! 
(実は対訳がないのでどういう内容の歌詞なのかわからない。オッター盤を買わなければならないでしょうか・・・)

あとのドイツものアリア集はお馴染みのレパートリーですが、オーマンディ/フィラデルフィア管というのがちょっと珍しいかもしれませんね。こっちもまた全盛期の力いっぱい美しい歌唱です。

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2006年7月 8日 (土曜日)

H.G.ウェルズ「来るべき世界」

来るべき世界
映画「来るべき世界」Things To Come
(1936年イギリス映画)ウィリアム・キャメロン・メンジーズ監督
音楽:サー・アーサー・ブリス

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映画音楽を語る際、私の場合は画面より音のほうが先だということは昨日のblogに書いた通りなのですが、この「来るべき世界」もそうです。

そもそもイギリスの作曲家ブリスの音楽に興味があり、作曲家自作自演のCD"Bliss conducts Bliss"(DUTTON 2501)を買いました。この中に新旧2種類の「来るべき世界」の録音が入っています。

映画音楽から編まれた組曲は、とても平和でチャーミングなものから攻撃的(スターウォーズみたいよ)な曲までいろいろ入っています。この曲はどういったところで使われるのか想像しながら聞くのはたのしい。

そんなこんなでこの曲のCDは4枚ほど家にあります。その中から。ナクソスから出ているミューア・マシーソン指揮のオリジナルな音源(36年録音)はやっぱり録音は古いのですが、映画の雰囲気をそのまま伝えます。最後には(ま、映画と同じだから)合唱なんか入ってます。
Things To Come: Original Film Music Themes 1936-1947 ←ナクソス盤。

一般的にオススメなCDは一番新しくて録音もいいガンバ指揮の"The Film Music of Sir Arthur Bliss"です。(Chandos  CHAN 9896)
この映画からの収録曲目は一番多いのではないかと思います。
「来るべき・・・」の他に"Welcome the Queen"といういかにもイギリス的な行進曲とかも入っています。これもとってもブリスらしいモダンテイスト溢れてて大好きな曲です。

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さて、映画本編のほうのご紹介ですが。1936年のSF映画ときいて、ものすご~くチャチなものをご想像の方。
それは大きな間違いです!

1936年ていうと第2次世界大戦の始まる直前でしょ?そんな時代に作られたというのにこのセットはすごい。金かかってると思います。特殊撮影のようなことも勿論されているけれど、フィルムの継ぎ目?みたいなのはけっこう自然です。うまーく作られています。

Thingstocome セットが超かっこいいぜ!

<あらすじ>1940年、イギリスの架空都市エヴリタウンに敵が急襲し戦争が始まる。独裁者の支配、伝染病の蔓延などを乗り越え、超未来的な地下都市を建設する。合理的・科学的な生活を送る人々。しかし、旧体制派が科学万能主義に反旗を翻し・・・。

(おいおい、HMVからそのままコピーかい)

映画で描かれる未来2036年は、手塚治虫氏による鉄腕アトムなんかの未来都市そのまま。街中に立体的に高速道路が張り巡らされている。

Thingstocome2 パソコンのようなものも出てくるし、薄型大画面テレビ(←写真)も今よりずっと進歩しててガラスみたいなのに映し出されています。渋谷ツタヤ?の未来版みたいな街頭大型スクリーンで演説したり。携帯電話なんてもー腕時計型だぜー。

家具も透明プラスチックでミッドセンチュリーでおしゃれーだし。目黒通りで売ってても不思議じゃないかもよ。
服はなんだか日本の時代劇のカミシモみたいで変だけどな。

未来都市の建設の場面では、有名なバウハウスのデザイナー、モホリ=ナギの実験映像が用いられています。これがもう、ブリスの音楽とあいまってイカス!のです。「鉄ものフェチ」の私にはたまりません。

そもそも、ブリスをこの映画の作曲に起用したしたのは、原作者ウェルズだそうです。ウェルズ自身がブリスに声をかけ、まだ撮影も始まってないのに34年6月にはもうスコアができあがっていたので、ほんとに「音楽が先」な映画なのです。しかも「未来都市の建設の場面」の音楽はブリスの作曲のまま使われて、音楽に合わせて画面が構成されたのだそうです。原作者、相当のお気に入りのご様子。

この映画の音楽は公開時にレコード化されてイギリスで初、ミュージカル以外のものとしては世界初のサウンドトラックとなりました。(DVD解説より)

このDVDが日本で発売されたのは本当につい最近。ずっとビデオが欲しかったけど、レンタルで見かけただけでかなわず。DVDを見つけたときは
「まってました!」
という感じですぐ買いました。SFや特撮ものがお好きな方は是非是非おすすめ。とにかくこの年代で撮影技術のクォリティの高さやデザイン感覚の新しさは度肝を抜かれます。

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2006年7月 7日 (金曜日)

翼よ!あれが巴里の灯だ

Waxman フランツ・ワックスマン:「翼よ!あれが巴里の灯だ」"The Spirit of ST. Louis"
ジョージ・シャーリー(ナレーター)ローレンス・フォスター指揮ベルリン放送交響楽団

(Capriccio 10 711)

自分の誕生日だからといって、七夕だからといって、マーラーの誕生日だからといって今日は何の関係もない映画音楽(と、飛行機)のお話です。(でも七夕だから星とか空関係にしたかった)

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これは有名なリンドバーグの大西洋横断飛行を描いた映画の音楽です(主演・ジェームス・スチュワート)。日本での題名は「翼よ!あれが巴里の灯だ」ですが、原題はリンドバーグの乗っていた飛行機の名前The Spirit of ST. Louisです。

私の場合、昔の映画は先にCDを買って音楽を知っていて、映像はたまたまテレビでやったりDVDが発売されたりしてあとから見ることになります。この映画もそうで、映画はCDを買ったかなりあとにテレビで見ました。すると、「ああ、CDと同じね」なんて思うわけです。

本末転倒です。

フランツ・ワックスマン(1906~67)ドイツ生まれ。ベルリン音楽院で学ぶ。映画との関わりは「嘆きの天使」の編曲指揮からだが、(当時のユダヤ人音楽家がみんなそうだったように)1934年ナチスの迫害に遭いハリウッド入り。映画音楽は他に「サンセット大通り」「レベッカ」「聖衣」「尼僧物語」など多数

この曲はまったく映画の持っているイメージ通り。空を飛んでいるワクワク感でいっぱいです。また、ジョージ・シャーリーのナレーションも素敵。ナレーションの入った曲ってなんだかいいですよね。歌じゃなくて。
(ところでジョージ・シャーリーって昔のベルリン・ドイツ・オペラの来日公演の「ニーベルングの指環」で「ラインの黄金」のローゲ役をした人じゃないかなあ。なんだかサミー・デイビスJrみたいな演技をしてた・・・。←古すぎ?)

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<以下、飛行機の話>

私は飛行機が大好き。乗るのはもちろん(何かわくわくしますね!)見るのも好き。べつに飛行機の形に詳しいわけではないけれど、複葉機とか、ライト兄弟が乗っていたのとか、そういう昔の飛行機の写真とかフィルムを見るのが好き。

何年か前、普通に働きながら版画を作って展覧会に出品したり、たまーに売れたりしていたことがあった。ある年、東京都美術館の出品作を考えていて「飛行機の歴史を主題とした絵が描きたいな」と思った。できれば飛行場じゃなくて昔の飛行機がたくさん見たい。

そう思い、そういう施設があるのかどうかネットで調べたところ航空科学博物館というのを見つけた。
成田国際空港の近くだったから、ほとんど海外旅行気分でカメラ片手に出かけた。東京から成田に行く電車(鈍行)に乗って。

しかし。遠い。ほんとに遠い。

しかもやっと成田空港駅についたと思ったら「パスポート見せてください。荷物検査も・・・」とほとんど旅行者扱い。「パスポート・・・いるのか。そんなもんもってきてないし」 

そのときは身分証明書?のようなものを見せてしぶしぶパス。それから一時間に一本しかないバスに乗る。山こえ谷こえ。乗客は私一人だったので(平日だった)運転手さんに「ここらへんで降りてあっちに歩いていけばあるよー」と言われ、下車。草ぼうぼうのけものみちを分け入ってやっとそれらしき建物を発見。やれやれ。

平日だから客は航空機ヲタのおにーさん方を5人くらい見かけただけだった。館内で婦女子は私と食堂のウェイトレスと売店の売り子さんだけだった。

でも。でも。
飛行機好きだったら一度は行ったほうがいいよ。もう、天国よ。入り口にドーンと釣り下がっている「アンリファルマン複葉機」を見ただけで、来て良かった!と思ったもん。ほんとの飛行機の操縦席に乗ったり、ジャンボジェットのエンジンの大きさに驚いたり。


また行きたいなあ。遠いけど。

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2006年7月 6日 (木曜日)

明日は誕生日!

明日は七夕です。

で、明日は私の誕生日です。
そう、ここのblogの恒常的な読者さんならピーンとくる方もいるでしょう。マーラーと同じ誕生日なのです。

↓一日早いですが、上司が今日プレゼントをくれました。↓

Kaeru


さて、誕生日のお題は何にしようかな?

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↓何か買って下さい・・・・・私にも。

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2006年7月 5日 (水曜日)

荒川選手の原点/グリエール・赤いけし

icon icon

グリエール1875~1956 (GLIERE) 
バレエ「赤いけしの花」Op.70(全曲)
アンドレ・アニハーノフ指揮/サンクトペテルスブルク国立交響楽団
8.553496/7 / NAXOS Classics 

<フィギュアスケートに使われた音楽シリーズ>第一回

私はフィギュアスケートをテレビで見るのが大好きです。マニアックに色々知っているわけではないですが、テレビで試合の放送をしていると必ず見ます。オリンピックなど、なおさら大好きで、夜中ずっと起きていて見てしまいます。

一度だけですが、本物のフィギュアスケートを見に行く機会がありました。グランプリファイナルを代々木体育館で開催したときに券を取って見に行きました。その年(ネットで調べたら2001年だったようです)は、日本人の選手はだれもグランプリファイナルには残ることはできませんでした。そのときの出場者は、かなり錚々たるメンバーでした。スルツカヤ、プルシェンコ、ヤグディン、ミッシェル・クワン、ブチルスカヤ、エレナ・ベレズナヤ&アントン・シハルリドゼ、ジェイミー・サレー&ディビット・ペルティエ、申雪&趙宏博、サラ・ヒューズ、・・・などとオリンピックを賑わすスターの皆さんをこの目でしかと見ました。最終決戦の日でしかもエキシビションまでその日にやったのです。最後まで大サービスで、サインボールまで投げてました(たまたまイリア・クリムキンのボールが飛んできたので貰って帰りました)。

かなりいい席で一万円超のお値段でしたが、なんだかお安い感じさえしました。だって、男子、女子、ペア、アイスダンス、すべてのジャンルの最高の選手が一堂に会しているんだもの。ほんとに贅沢な一日でした。(それにしてもかなり長い時間やってるもんなんですね)

本物のフィギュアスケートを生で見た方はお分かりだと思いますが、テレビで見るのと生では相当印象が違います。テレビでは優雅にひらひらくるくると回っているように見えますが、生は「氷上の格闘技」といってもいいくらいの肉体労働です。息使いまで聞こえます。 「フンッ」と息を吸って力いっぱい飛び上がり、回ったかと思うと「ガシャーン!」と大きな着氷の音が響き渡ります。これはスポーツですよ。

さて、今日のお題のグリエール作曲バレエ音楽「赤いけしの花」。かの荒川静香選手が最初に出場したオリンピック・長野大会のフリーで使用した音楽だと記憶しております。
長野の時はまだまだ幼い印象を残していた荒川選手。当時は日本人がフィギュアスケートで上位に残ることなど、伊藤みどり以来もうありあえないと思っていました。

フィギュアスケートの音楽をちゃんと字幕で紹介するようになったのはここ何年かのことだと思います。長野オリンピックのときはアナウンサーが曲名をちょろっと言うだけでした(言わないときもあったかも。あんまり重要ではなかったのかな)。荒川選手のときは「レッドポピー、赤いけしです」って言っただけでした。作曲者も言わなかった。でもとってもこの曲が気になりました。中国っぽいというか、ロシアっぽいというのか。なんだかとってもチャーミング。
作曲者もCDがあるのかも調べることもなく、いきあたりばったりで石丸電器にさがしにいきました。

探して探して探し回って、たまたまナクソスで The Red Poppy というのがあったのでたぶんこれだなあと思って買いました。スケートで使われたのはもちろんほんの一部でしたが、このCDは全曲入っています。これがもう、異国情緒たっぷり。料理に例えたらボルシチの中に餃子入れて煮込んだような。とても魅力的で、ラフマニノフとかリムスキー=コルサコフとかの管弦楽曲が好きだったら間違いなく好きになってしまいそうです。バレエの内容はさっぱりわかりません。ただ、解説書の舞台写真はロシア・アバンギャルドっぽくてめちゃくちゃ好みです。

グリエールという作曲家ははじめて聞く人ですが、ロシアの作曲家(ドイツ人とポーランド人のハーフらしい)です。他に交響曲や「コロラトゥーラ・ソプラノと管弦楽のための協奏曲」というような曲があるようですが、残念ながら私は全然聴いたことがありません。

荒川選手自身は、いい成績を残せなかったからこの曲は好きなのかどうかわからないし、やはりヴァネッサ・メイ演奏の「トゥーランドット」(何故か、たまたまこのCDをトリノオリンピックのぜんぜん前から私はもっていた)のほうがよい思い出かもしれませんが、私にとってはこの赤いけしはずっと忘れることのできない名曲です。

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2006年7月 4日 (火曜日)

スヴェトラーノフ千人の交響曲

3831 スヴェトラーノフ指揮・マーラー交響曲全集より

交響曲第8番「千人の交響曲」
エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮/ロシア国立交響楽団

オリガ・アレクサンドリア(Ms)
ガリーナ・ボリソワ (Ms)
アレクセイ・マルティノフ (T)
アナトリー・サフューリン (Br)
ディミトリー・トラペズニコフ(Bs)、ほか
(Venezia MOCKBA 2004)ロシア輸入盤

<素晴らしき死蔵CDの世界>第一回

誰にでも秘密がある(韓流か!)。誰にでも買ったままで殆ど(全く)聴いてないCDはある。そんなウチで埋もれた名盤の数々をご紹介しようというシリーズ。はて何回続くかわからない。

第一回は名演のわりにはとってもお買い得感のある(奥様、オススメよ!)スヴェトラーノフ指揮のマーラー交響曲全集です。私は一年に一度くらい気が狂って大量のCDをドカ買いすることがあります。このCDを買ったときは、一緒にザヴァリッシュのリングも買いました。セールとは言え、合計13780円。当時いったい何がこの私に起こったのでしょう。(不明)

第6番は頭が痛くなるほどの爆演!などというふれこみでしたが、そもそもマーラー演奏におとなしいものは求めてない私は、ごくごくまともな迫力のあるよい演奏という印象を受けました。それ以来他は8番を聴いただけで興味はザヴァリッシュのリングに移ってしまった・・・というわけで、他の曲は聴いてない。ありゃ~

で、本日お題の8番ですが。ロシア人の声楽陣&合唱団が(ドイツ・オーストリア系の合唱団を聞きなれた耳には)はじめは違和感があるが(とくにソプラノのううゎあああ~というヴィブラート)、慣れるとすごい良くなる。味がこゆい。ティンパニーのドカン!すごい。少年合唱のなげやりな「ぐろーりっあっぐろーりっあっ」ヘタクソで好き。強烈であっというまに第一部が終わり、第2部。←とても不便なのは、まったくトラックがないことで、一回始まったらオケ部分も飛ばさずに聴かなきゃならない。「とばざずに全部聴け」というスヴェトラーノフ大先生のお告げか。

(そういう不便CDは他にもある。R・シュトラウスの「影のない女」ザヴァリッシュのライブ盤である。いとしのキング様とニルソンとF=ディースカウにヴァルナイとビョーナーというフラウ史上最強メンバーだが、長い曲だけに1幕ごとに通しはけっこうキツイぜ。いつか取り上げようと思っているけど、休みの日に一回聴いてからですな)

第2部の最初の合唱は、大抵はつぶやくように歌われるのが多いと思うが、これはまるでお経のようである。独唱もバリトンの人はなんだかテノールっぽいし、オケをおいて勝手に一人で終わっちゃうし。バスもなんか非力。

天使たちもなんだかモタモタして足元がおぼつかないし。・・・ととにかくショルティ盤に幼いころから慣らされた耳にはなんだかとてもテンポが遅くてすべてがねちっこい。ときおり鳴らされる鐘の音もウィーン・シュテファン大聖堂(?)というよりはクレムリン宮殿(?)って感じである。同じヨーロッパなのに何か微妙に違う地方の音楽が奏でられている感じがする。しかし、指揮者の愛情がとてもあふれていてとても感動する。なんだか腹いっぱいに音楽を聴いた感じがする。

そんなこんなで、他の2番とか3番とか追々聞いてみようかと思います(って合唱つきばかりなのは何故)

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2006年7月 3日 (月曜日)

ディーリアス・田園詩曲

ディーリアス:「田園詩曲」~かつて僕は人の多い都会を通って~

・シルヴィア・フィッシャー(SOP) ジェス・ウォルターズ(BR)
サー・ジョン・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団
(DUTTON CDSJB1005)英国輸入盤

・ヘザー・ハーパー(SOP) ジョン・シャーリー=カーク(BR)
メレディス・ディヴィス指揮/ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
(EMI CDZ 5 75293 2)英国輸入盤

昨日、マーラーの話題でアクセス数が大変多くて満足(?)なので、今日は英国音楽です。「えー?なんでえ?英国音楽なんて退屈じゃ~ん」という方。大丈夫です。(何が?)

ディーリアスの最後の作品「田園詩曲」は私にとってディーリアスの曲でベスト・ワンです (や、英国音楽の中でも一番好きかも) 。何も言わないで聴いてみてください。おそらくマーラーやツェムリンスキーの声楽関係、コルンゴルトまたはワーグナーのオペラを常日頃聴いている方、違和感なく聴くことができます。 (だって私がそうなんだから!)

それどころか、この曲が大好きになって毎日聴きたくなるにちがいない!

CD買って「やっぱだめじゃーん」という方、報告してください。

何もお返ししません!

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ディーリアスは若いころかなりやんちゃだったらしくそれが祟って (っていったい何をしたんだろう) 体の麻痺と盲目の生活を晩年余儀なくされた。それをボランティア精神によって助けたのが音楽青年エリック・フェンビーである。フェンビーはディーリアスの助手となり口述を譜面にとるとゆー難作業を行った。フェンビーのおかげでこの名曲は世に残ることとなる。

グッジョブ!エリック!

「田園詩曲」はアメリカの詩人ホイットマンの詩集「草の葉」より採られた詩が歌詞に用いられている。(歌詞大意は三浦先生の解説より)

 かつて僕は人の多い都会を通ってさまざまな光景を僕の脳裏に刻み付けたが、
 今僕の記憶に残っているのは、僕に対する愛から僕を引き止めた一人の行きずりの女だけだ。
 日ごと夜ごと僕たちは一緒にいて、他のことは忘れてしまった。
 再び僕たちはさまよい、愛し合い、別れる。
 再び彼女は僕の手をにぎり、行かないでと訴える。
 日ごと夜ごと一緒にいてといって。

 ・・・・・

・・・・どうです?グッと来ちゃうでしょ?トリスタンでしょ?イゾルデでしょ?どーよ。こんな歌詞が男女交互に歌われてしまうのである。しかも音楽はこれでもか~これでもか~というくらいノスタルジックに胸に迫る。

録音は今のところ2つしか私は確認してない。バルビローリとM・ディヴィス。これは本当に甲乙つけがたい。バルビローリのほうが録音は古いので、なんとなく作曲されたリアルタイムっぽい情熱が残っているように思える。
M・ディヴィス盤はもう年老いた男が遠い過去を思い出して語っている感じがする。名歌手シャーリー=カークの声はほんとうにグっとくる。うまい。イギリスの名優って感じ。

ちなみに、私はどちらの録音もCD・LP両方持っている(いやー、だって好きなんだもん)。バルビローリ盤はとくにだが、LPで聴くとオケが大号泣してたまらなくクル。

ディーリアスはレコードで聴いたほうがなんとなく感じが出ると思うのだが、いかがだろうか。

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2006年7月 2日 (日曜日)

マーラー写真集

Mahler_album1_2  Das Mahler Album / Gilbert Caplan(ドイツ語版)

本日はCDじゃなくて本の紹介です。
世界的に名高いマーラー・ヲタ、ギルバート・キャプラン氏によるマーラー写真集です。
(キャプラン氏は、夫人との初デートのときにマーラー「復活」を聴いて、感動したあげく猛勉強、自分で「復活」を指揮した人。コンサートは大評判・・・しかし、本業は経済誌の創刊者兼編集長ってことだからいってみれば出版関係。マーラーの写真集を出すほうがカーネギーでアメリカ響を雇ってコンサートするよりよっぽど本業に近い?)

私は何年か前のウィーン旅行の時に、ケルントナー通りのウィーン国立歌劇場の何軒か先の本屋さん(画集がたくさんで、美術ファンには堪えられない!)で買いました。まー、マーラーの職場に一番近い本屋さんでないかと思います。や、もって帰るのが本当に重かった。帰り日本でドカ雪降るしさー。

(でも何年後かのロンドン旅行で、HMVかなんかで英語版を見かけて、失敗したなーと思った。だってドイツ語より英語のほうがまだ読めるじゃないですか

私は日本ではこれは売ってるの見たことないし、amazonでも売り切れみたいなので、ここでちょっと中身を見せてしまいます。

Mahler_album3 マーラーのひーじーちゃん、ひーばーちゃん、ばーちゃん。

Mahler_album4 アルマと子供たちと。一家団欒って感じですかね。こうやってみるとマーラーの娘たちは普通にカワイイね。アルマも美人だし(いまさらだが)

Mahler_album5

ザルツブルク近郊でのショット。妹ユスティーネ(右)と。やっぱり似てるなあ。当時のファッションが偲ばれて楽しいね。女性はみんなこんなかっこうしてたのかなあ?

Mahler_album2

マーラーの子孫たち。中央の大きい写真は生き残ったほうの娘アンナ(一番左)とその娘さん二人。その下の写真の美しい女性はそのまた娘(ヒマゴ)。アルマに似てるかも。右側の3つの写真は上からヒマゴ、2番目はヤシャゴ。一番下の人もヒマゴ。抱いている赤ちゃん(見えるかな?)はマーラーのヤシャゴ。それにしてもなんだか女性ばっかりだ。マーラー自身子供は女の子しか生まれなかったが、女系家族?

というわけで、なんだかマーラー一族の紹介ばっかりになった(だって珍しいんだもん)けれど、他にマーラーのオシャレ眼鏡の変遷?を見ることができるし、大量のカリカチュアや職場やおうちや別荘の写真、アメリカへ渡ったときに乗った船の写真(←いや、これはいいんじゃねえの、載せなくて)だの、へたくそなシェーンベルクの絵画やありとあらゆる写真が載っていて興味深いでえす。

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2006年7月 1日 (土曜日)

ショスタコの音楽と私

ショスタコーヴィチ:交響曲第13番「バビ・ヤール」 キリル・コンドラシン指揮バイエルン放送交響楽団と男性合唱団 ジョン・シャーリー=カーク(BS)
(フィリップス PROA-30)※タワーレコード・ヴィンテージ・コレクション

というわけで、昨日購入してきたCDを聴いた。一度聴いただけではあまり文章にできそうにない。ショスタコ初心者にはとても難しい音楽。

うーん。

しかも、シャーリー=カークが歌っているというだけで、大好きなディーリアスの「田園詩曲」が頭に浮かんだり。(M・ディヴィス指揮の名盤だよね!)

うーん。

このCDは、コンドラシンがソ連からオランダへ亡命してからのドイツでのコンサートの実況録音。LP時代には名演と大絶賛され、CD時代になってからは日本でのみ「特典盤」としてCD化されただけで一般には発売されず、長い間幻の録音として話題となっていたとゆー。コンドラシンはこの曲の初演者である。最初はムラヴィンスキーが初演するはずだったけど断られたーとか、予定されていた歌手が「ぼくちん、うたえないの」と降りてしまったーとか、反体制的な歌詞が問題になったー(歌詞対訳を見れば当然である)とか。そんないきさつがたくさんある。(と、色々ネットで見て知った)

確かにものものしい雰囲気で心がざわざわするが。

重い。

重い。

のー天気な私には重すぎ。歴史的背景がありすぎ。

うーん。

そーそー、そうやってフルシチョフがしめつけるから、余計そういう反体制な音楽や芸術が生まれるんでしょ?

うーん。

ということで、本日は予定変更? (まあ、ぶっちゃけ私の日記なのだから何書いてもいいんですが)しまして、私とショスタコーヴィチとのかかわりについて書きたいと思います。なんだよそれー

ショスタコの曲は、実演ではゲルギエフ指揮のオペラ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」を見ただけだと思います。そんだけかよ
しかも、「マクベス夫人」の券をとったはずなのに、何ヶ月だか前に突然「指揮者の意向で改訂版(あまりに内容が過激なので、お上の意向でソフト・バージョンを作った)『カテリーナ・イズマイロヴァ』と最初の版『マクベス夫人』と2バージョンを別々の日におおくりします」と新聞で告知。
だったら、「過激な歌劇」マクベスのほうに行きたいもんじゃないですか、どーせなら。でも。アタイの行く日は運悪く改訂版のほうだったのさ。しかも改定前版のCDもとくに聞き込んでいたわけじゃないから、違いもよくわかんないしね。

しかも、当日会場に行って自分の席を確認して「やれやれ」と席に座ると、知らない男の人に声をかけられ(外見はキザな○ザマ○ンペイさんってところ)。「そこは本当にあなたの席ですかぁ?あなたの券みせてくださ~い」と言われ、券をかばんの奥底からごそごそ出して見せると、どう考えても私の席はあってる。周りのおばさんやおじさんたちも覗き込んで「このひとはここであってるよ」と言ってくれた。どうも○ンペイさんは3階席なのに間違って2階席にきてしまったらしい。あぶねえあぶねえ。

少々ムカついていたが、とにかく演目は始まった。テレビなどで見た通りゲルギエフはとんでもなく濃い顔をして髪を降り乱して指揮していた(今考えると、「ケダム」か「ヒゲグリア」の時のワッキーさんみたいな顔)。激烈な指揮ぶり。耳をつんざくものすごいトランペットの音。ロシアロシアしたソプラノの声。おーおろしあ。すげえ迫力。

しかし。演奏が始まっているのに、前の席にいたカップルはずーっとしゃべっていた。男性のほうが、クラシックにとても精通している人らしく(あたしからみたらただのヲタだよっ)、「こないだ行ったシェーンベルクの『昨日から明日まで』なんてさー」とかえらそうに説明してる。女の子はわからんながらも「へー」とか「はー」とか聞いてる。

うっせーよ。そのオペラこないだあたしも行ったよ。自慢すんなよ。
演奏中喋るのはマイスタージンガーの歌合戦の前の間奏中は休み時間だと思ってべらべら歓談しているオバサンたちよりもっとひでぇよ!

・・・・・(↑以上、心の声)

しかし、小心者の私が注意できるわけもなく。
やれやれ。ってなわけでほんと、この日はいまいち楽しめなかったです。

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