拾われたフルトヴェングラーのLPなど
何年か前の話。
父が大工のため、仕事に行った家の中のいらないものの処理を頼まれることもたまにあるらしい。ある日父が40枚ほどの古いレコードを他のゴミとともにトラックに積んで持って帰ってきた。半分はクラシックで(あとはよくわからない歌謡曲だかなんだか)、そのうちほとんどはドイツ音楽であった。
おそらく、持ち主だった人はドイツ音楽好きのおじいさんと想像する。お医者さんか大学の先生で、きっと引退後は午後のひとときを家具調ステレオでこれらを聴きながら楽しんでいたに違いない。(あとで聞いたら全然普通のおっさんだったみたいだったが)
比較的きれいなものとどうしようもないものと分けて、使い物にならないものは処分、磨けばなんとかなりそうなものはきれいにして中古屋送りにした。(中古屋に送ったものの中にはすっごい若いバーンスタインの写真がジャケットのとかあったのだけど、あまりにキズだらけだったので・・・。ちょっと今後悔)
このような感じで、生き残って今もあるものの中から一部ご紹介いたします。
これらは 国内CDで復刻されているものばかりだと思いますが、古い国内盤ジャケットを愛でたり、古びたレコードのにほひを楽しんだりするのもたまにはよいかも。
ブラームス/交響曲第4番 フルトヴェングラー指揮・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(ANGEL HA 1140) 1800円 1948年録音
「東京芝浦電気株式会社」の記述がなんとも時代を感じるレコード。何年か前にCDで復刻盤が出た時にこのジャケットだった。
解説は岡 俊雄さんで、ジャケットデザインは西野茂雄さんという方だそうだ。フルヴェンの三白眼がイカス。
ブラームス/二重協奏曲 大学祝典序曲 バルビローリ指揮・ハレ管弦楽団 カンポーリ(ヴァイオリン) ナヴァラ(チェロ) (PYE SW 3004) 2300円
「日本ウェストミンスター社」より発売。
「きゃあああ!バルビローリのがあるぅぅぅ!」と飛びついた、私にとってはお宝レコード。音も演奏もなかなかで、この曲のファンに。ナヴァラの男気あふれる演奏にちょっとまいってしまい、すぐにエルガーのチェロコンを買いに行ってしまった。くううっ、しぶいぜ、アンドレ。
解説は、小林利之さん。悲しいかな、演奏者にはまったく触れられていないのはイギリス人演奏家のせい? まったく昔の日本人愛好家ってドイツ人嗜好なり。
フランク/交響曲 フルトヴェングラー指揮・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団( LONDON LY 9)1500円
とても聴きこまれていたため、恐ろしくレコードが減っている。・・・ので演奏は復刻CDを聴いたほうが賢明と思われる。(持ってないけど)
にゃらば。なぜ持っているの?と聞かれると。中古屋ではフルヴェンは何か高いので、持っていたほうがいいかなあと思い。(しかし、このジャケットデザインではあまり意味ないような気もするのだが)
解説はこちらも小林さん。やっぱりぃ、フルトヴェングラーのことは崇めて書いてある。嗚呼、フルトメンクラウは神なり。
ベートーヴェン/交響曲第9番 コンヴィチュニー指揮・ライプツィヒゲヴァントハウス管弦楽団・放送合唱団 ウェングラー(ソプラノ) ゾレンコップ(アルト) ロッツ(テノール) アダム(バリトン) (FONTANA SFON 7560) 1800円
「これぞ独逸音楽の真髄!!!」みたいなジャケットである。 見開きジャケットでなんだか豪華である。しかもコンヴィチュニー。解説は志鳥 栄八郎先生だ!
解説書のはしっこにこんな記述あり。
「フィリップス・ステレオ 友の会 ご案内 昭和38年1月新譜より12月新譜までのフィリップス・インターナショナル、フォンタナの各クラシック30cmステレオレコードには特典券が添付されております。この特典券を、7枚単位にまとめて、下記あてお送り下されば、いろいろな特典のある友の会に入会いただけます。・・・・ (1) 特典券7枚につき レコード引換券 1枚 (2) 新規ご加入の方には、会員証 および 会員バッジ (3)カタログ、ニュース等随時発行」だってさ。
入りてぇな~。会員バッジどんなのだろー。今申し込んでも無理だろうなぁ~。ってゆーか券7枚ないしー。
そーいえば、小学生のころグラモフォン友の会かなんかに入ってたなー。切手何百円分か送って会員になって。会報送ってもらってた。懐かしいなー。
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