2022年1月 9日 (日曜日)

ウィーンで観た「こうもり」(随分昔)

新年ということで、正月(ずいぶん過ぎてるけど)いえばウィンナ・ワルツ、正月といえば喜歌劇「こうもり」ということで、めっちゃ昔にウィーン国立歌劇場で観た「こうもり」の話。観た当時の感想は残ってない。書いてないので。

年末年始にウィーンに行って、その時スケジュールが合って見られるオペラが「こうもり」しかなかった。一緒にウィーンに行った友達はいつもオペラ初心者だったけど、いつも自分の行きたい演目しか行かない(鬼か)。オペラ初めて見る友人なのにクルシェネクの「ジョニーは演奏する」なんてこともあったぜ。なのに・・・今更こうもりか。

当時、メンバー見て知ってる人はアンゲリカ・キルヒシュラーガー(オルロフスキー)と、イルディコ・ライモンディ(アデーレ)くらい。例年、第3幕冒頭で漫談みたいなことをする看守フロッシュ役を、オーストリアでは多分有名な俳優フリッツ・ミューラーが演じた。ドッカンドッカン大爆笑を誘っていたが、ドイツ語だったので全然わからず。

(ちなみに、フリッツ・ミューラーは結構色々と映画に出てたようで、今ではスケートの技で名前が残っているイナ・バウアー選手主演の映画「白銀は踊る」という映画にも出てたみたい。)

ちょっと前に久しぶりにこの時の「こうもり」のプログラムをしみじみ眺めていたら、「おお!」と思った。行った時はイマイチなキャストだと思ってたけど、アルフレード役がヘルデンテノール、トルステン・ケールだったりした(覚えてない!)。そんで一番びっくりしたのが、指揮者がファビオ・ルイージだったってこと。ルイージのこうもり!今となってはなんか貴重じゃないか!まだ30代か?残念ながら、どんな演奏だったか全く覚えてないけど!

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2022年1月 1日 (土曜日)

2021年に行ったライヴ!総括

あけましておめでとうございます。
本年も細々と(なんかもう、色々と社畜拗らせていてすいません)続けていければいいなと思っております。

埼玉ゆかりの名歌手たちによるニューイヤーコンサート

藤原歌劇団/ラ・ボエーム (伊藤・笛田組)

ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT」

二期会/ワーグナー「タンホイザー」(千秋楽)

新国立劇場「ワルキューレ」(2021)

〜エルガー夫妻に捧ぐ〜 スペシャルコンサート

飯守さん傘寿記念コンサート/ニーベルングの指環ハイライト

田中祐子/日本フィル 神尾真由子/ ブラームス他

メサジェ/歌劇「お菊さん」(日本初演・初日)

飯守さんのブルックナー7番(2021)

メノッティ/電話 (調布国際音楽祭)

飯守さんのブルックナー 「ロマンティック」

二期会 ベルク「ルル」(森谷組初日)

怖いクラシックコンサート

九月大歌舞伎 第三部「東海道四谷怪談」

ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル2021

ウルバンスキ/東響 シマノフスキ/ヴァイオリン協奏曲第1番、カルミナ・ブラーナ (川崎)

ニュルンベルクのマイスタージンガー 新国立劇場

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル (所沢ミューズ)

ヘンデル/オラトリオ「メサイア」 バッハ・コレギウム・ジャパン

相変わらずコロナ禍ではあったものの、去年よりは結構行けたかなあと思う。一番のトピックスは何と言っても飯守さんの傘寿コンサートかな。これ行けただけで今年は本当に良かった。ハイライトながらバイロイトを超える?演奏だったと思う。いやあ、本当に幸せだった。今年はひどい職場に配属されたけど、これがあっただけで生きていけると思った。

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(以下、全然音楽とは関係ないので読みたい人だけ読んで)
今年の年越しは完全ボッチであったのだけれど(だって29日まで会社、4日からがっつり会社でどこへも行けず)全然寂しくなく年越しをできたのは、事故物件YouTuber「ブルーシー」のおかげだ。

ブルーシーとは何か。
・会社の先輩後輩で、「ゲーム実況YouTubeやろうよ」と結成。
・これのためにお部屋を借りたけれど、お金があまりなくて先輩が安い事故物件を契約。
・最初はゲーム実況の動画を上げていたものの、事故物件の霊現象のほうが視聴者の反応が良かったので「事故物件YouTuber」へ路線変更。
・最初は二人とも顔バレしないためにマスクを被って動画を撮っていたが、色々と不都合がありある日マスクを取ることを発表。(←私はここらへんから見ている)
・が、会社にバレてしまい、「会社で働くか、会社辞めてYouTuberになるか」の選択を迫られ、そもそも二人とも社畜を自覚しており会社を辞めたかったのでYouTuberになることを選択。
・シャワーが勝手に流れる、トイレのドアが勝手に開くなどの霊障の他、毎晩2時過ぎに現れるすりガラスにのみ映る不気味な影に悩まされる。
・心霊現象が激しくなるにつれ、近所から騒音などの苦情が来るようになり、また、視聴者に住所がばれてしまい一般人から嫌がらせが来るようになる。
・不動産屋からも動画を撮影することを止められる。
・しかたなく引越し(今は3軒目)。現在は視聴者のご厚意で事故物件ではないものの、霊道にある部屋(一軒家?)を貸してもらっている。
・最初の部屋に登場している不気味な影は、引っ越すたびについてきておりそのうち二人とも和解し(『影さん』と呼ばれ、優しい性格から視聴者にも親しまれている)3軒目の邪悪な霊たちへの対応のアドバイスなどをしてくれる。
・影さんとはノックの音(1回は「はい」2回は「いいえ」)や幼児用のタブレットを使用して簡単な会話ができるようになる。
・影さんは(死亡時の)年齢は30代、女性へのストーカーをしたあげく?山奥にて自殺、ブルーシーの二人に〇体を探して供養してもらうことを希望している。山の名前や大体の場所・本名などは判明している。

・・・と、まあ普通は「こんなんウソだろ」って思うこと満載なんだけど(当然ヤラセという人も多く、アンチも多い)、私自身は「もしかして彼らとは違うテレビ作家が作っているのかもしれないけど、テレビなんかより全然面白いからいいかな」って思って毎日ほのぼのと(泣いたり笑ったりしながら)見ている。また、高身長でスマートな若いお兄ちゃんたちがいちゃいちゃしている(←違)のを見るのは楽しいのでそっちの需要もある。いや別に皆様に視聴を薦めているわけではないのですが(普通に考えたら怖いし)、私はTwitterも何もやってないもので彼らへの愛をどこかに示したくて書いてみました。

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2021年12月25日 (土曜日)

ヘンデル/オラトリオ「メサイア」 バッハ・コレギウム・ジャパン

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ヘンデル:オラトリオ『メサイア』HWV 56
ソプラノ:森麻季
アルト(メゾ・ソプラノ):湯川亜也子
テノール:西村悟
バス(バリトン):大西宇宙
指揮:鈴木雅明
合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
(12月24日 サントリーホール)

年末調整も終わり(今月残業60時間超えたわ)。当日券が出るということで、朝思い立って予約。いやクリスマス・イヴに「メサイア」なんてそんなベタな、と今までずっと思ってたが、よく考えてみるとここ2~3年で私のヘンデル好きに気が付いてきたので(観たのオペラだけだけど)、生演奏初挑戦。しかし、実際のところメサイアで聴いたことあるの、ハレルヤコーラスんとこだけ。

大丈夫かな。実はつまんなかったらどうしようって思い、その日の在宅勤務中にYouTubeで聴いてみたんだけど、結構いけるじゃん、英語だからわかりやすいし安心。

2階席の結構いいところをゲット。しかし、運悪く前の席の男の人が座高が高く、ソリストはあんまり見えず。嗚呼。

そもそも、外人のソプラノとバスだったそうだが(ソプラノはレイチェルだったのね)このご時世で全員日本人に変更(困ったときの大西宇宙さん)。その上キャスティングのソプラノの人が調子悪くて歌えないってことで、当日突然森麻季様に代わった。サントリーのTwitterで知り、思わずガッツポーズ取ってしまった。しかし、過去に歌ったことあるとは言え、そんなに急に歌えるもんなんだろうか。

でも全然杞憂だった。前からのキャスティングかと思うほどで、女神か天使のように美しい声だった。遠目に見て、まるでダビンチの描く聖母マリアのような外見だった。赤いドレスが素敵だった。しかし、第9やクリスマスコンサートで多忙なはずの人気歌手なのに、イヴにたまたま空いてたなんて奇跡だな。

他の歌手さんもみんな素敵で。あいかわらず大西宇宙さんの声は力強くかっこいいし、比較的出番の多いメゾの方もとても知性的で素晴らしい歌声だった。テノールの西村さんも相変わらず長身でかっこいいし、歌声も素晴らしかった。それにしても・・・少数精鋭のBCJの合唱団の素晴らしさよ。一人ひとりのソロでも素晴らしいんだろうね。

オケも素晴らしい・・・こないだのヘンデルのオペラでも「すげえな」って思ったバロックトランペット?の凄さ。あれ、あたしでも吹けるかなあ。どうやって音程作ってるんだろう。大西さんとのアリアの掛け合いもカッコイイし。

(そーいや家は真言宗だし、ついこないだ親戚の法事でお経を聞いたりしたあとだったのに、キリスト教の音楽がこんなに心に響くのはどうしてだろう。・・・とは言いながら、こないだ聞いたお経もお坊さん3人で唱えてて、結構ポリフォニーな、アジアな感じでかっこいいな、とは思ったけど。)

何もかも初めてだったので、色々気が付いたこと。

・ロビーの注意書きで、「ハレルヤコーラスで座席から立たないで下さい、一緒に歌わないで下さい」ってのがあったんだけど、もしかしてコロナ禍でなかったらそういう人いるってこと?いや、町の教会ならまだしも、世界に名だたるBCJと一緒に歌ったりする観客がいるってこと?そんなの迷惑すぎる。

・対訳の電光掲示板がなく、プログラム冊子に書いてある対訳を見ながらの鑑賞だったんだけど、ヘンデル(というかバロック)って同じ歌詞を何回も繰り返し歌うから全体的の量は少ないし、英語だから初めてでも目で追うのは簡単ね。

・しかし、私の両隣の知らない女性はどっちも対訳追えてなくて、ページをパラパラやってたけど。

・長い曲なので、途中で出て行ったりする観客もいなかったわけでもないけど、「あと2曲でハレルヤなのに、出てっちゃっていいの?」とか思う老夫婦もいらっしゃった。ハレルヤあってのメサイアでしょうが。

曲が終わって大拍手のあと、こういう大曲のあとには珍しくアンコールあり。最初「アルヴォ・ペルトの知らない曲かな?」というくらいすごい絶妙な和音でアカペラでさすがだなあ~と実はヘンデルより感動してたんだけど、途中から「に、日本語?」と思い、何の曲か謎だった。サントリーホールのHPによると「トラディショナル(鈴木優人編):いけるものすべて」とのこと。賛美歌かあ。

・鈴木パパが指揮の時はだいたい鈴木息子さんがチェンバロ弾いてるもんだと思ったら、今日は違ってて「他にコンサートあったのかな?」と思ったらどうもMステに出てたらしかった。知ってたら録画してたのに・・・うう。

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今年から会社で一緒に働いてるおにゃのこが、毎週「題名のない音楽会」観てたりライトクラシックなコンサートに行ったりしてるんで若干お話が合うなあとは思ってたんだけど、実はガチなクリスチャンで日曜は礼拝行ったりしているということをこないだ初めて聞いた。クリスマスはやっぱりメサイアとか聴きに行くのかな。聖書読んだことないしよくわからんで聴いてる私とはやっぱり感じ方は違うのかな。

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ところで、楽しみにしていた二期会の「影のない女」が中止に。まあ、無理だろうなあとは思ってたんだけど。こんな状況でリモート演出でなんかあの難曲はムリなり。考えてみるとこんな状況で「ルル」はよくやったよなあ。

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2021年12月 6日 (月曜日)

クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル (所沢ミューズ)

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クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル
<プログラム>
J.S.バッハ:パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV825
J.S.バッハ:パルティータ 第2番 ハ短調 BWV826
ブラームス:3つの間奏曲 Op.117
ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
(所沢ミューズ アークホール)

(会社で)年末調整が始まり、連日夜10時が定時状態。今日も「休日出勤の予定入れといて」と言われ、ツィメルマンの券を取っていた私は日々怯えていた。が、なんとか免れたので、所沢まで行ってきた。ああ、だってサントリーも川崎もウィークデイなんだもん、行けないよね。しかも券、お高いし。それに比べて所沢は安心価格。B席6300円で巨匠ツィメルマンが聴けちゃう。サントリーと川崎はB席1万円よん。所沢は藤村実穂子さんだってパユだって3500円。もっとウチから近かったら会員になるんだけどなあ。

ああ、本当に良かった。こんな巨匠クラスのリサイタル初めてだ。いや、今年亡くなった巨匠ネルソン・フレイレは前に聴いたけどコンチェルトだったしね。

先日聴いたブレハッチと曲目が2曲被ってるので、聴き比べも楽しみ。片や2005年ショパンコンクールの覇者、今日は1975年の覇者である。ショパコンも昔と今とは全然違うし、同じポーランド人でも世代が全然違う。ツィメルマンは(今回聴きに行くから色々調べたけど)昔のポーランドはなかなかピアノが手に入らなくて自分でこしらえてたとか、今では信じられないような時代を生きた人である。

本日使用のピアノは(3階席の)遠目に見てスタインウェイだったんだけど、ご自分で持ち込んだピアノ・・・ということらしい。こんなん幼き日にテレビで見たホロヴィッツ来日公演みたいやないけ。しかも本人大の日本好きとのことで日本にもおうちがあるらしい・・・ツィメルマン。今日の所沢のホールもお気に入りのホールらしいし。

さてリサイタル。譜面を置いての演奏である。3階席なので手すりに隠れてほどんど弾いている姿は見えない。しかしホールの特性なのか残響が適度にあり音は素晴らしい。

演奏は全体的に・・・(変な感想でごめんなさい)不治の病に侵された人が、苦しい治療を経たが残念ながら助からず、やっと苦しみから逃れて神に召されて、天国で目を覚ました最初に聴いた音楽みたいな・・・そんな気がした。もうなんか、「ピアニストが目の前で演奏している」というよりは、ピアノも奏者もどっか行っちゃって(あんまし見えなかったってのもあるけど)、草原に日が射してくる様とか、小川のせせらぎとか、小鳥のさえずりとかが頭に浮かんだ。

(伝わってますか?)

バッハもブラームスもショパンも、どれもとても美しい演奏だった。とにかく今まで聞いたことのないような演奏であった。バッハは何か天使が降りてくるような感じだったし、ブラームスは(予習なし。初めて聴いた曲だが)あまりにも美しすぎてどうしようもなく泣ける演奏だった。なんだろうあれは、残業続きの私の心をツンツンと突いてくる。

大好きなショパン3番はもう・・・いや何だ。もういいわ。凄すぎる。ショパコンで若手の演奏ばかり聴いてたので(それはそれでよい演奏もあったものの)、やっぱり違うんだなあと思った。圧倒的なスケールで聴衆をねじ伏せた感があったブレハッチも素晴らしかったし感動したけれど、ツィメルマンは何か違う・・・これは天国の音楽。聴けて良かったな。ツィメルマンがこのホールが好きでいてくれて良かった。

最後は大拍手でスタンデイングオベーションもあったけど、ツィメ様は一度引っ込んだら二度と出てこず。アンコールもなし。巨匠とはこういうものなのか。

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所沢に行くと必ず買う「さやま茶」のペットボトルと、夕飯と明日の朝食用に買った航空公園駅のパン屋「アンリ・ファルマン」のサンドイッチとフランスパン。アンリ・ファルマンって名前がいいよね。

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2021年11月29日 (月曜日)

ニュルンベルクのマイスタージンガー 新国立劇場

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ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」全曲
【指 揮】大野和士
【演 出】イェンス=ダニエル・ヘルツォーク
【美 術】マティス・ナイトハルト
【衣 裳】シビル・ゲデケ
【照 明】ファビオ・アントーチ
【振 付】ラムセス・ジグル
【演出補】ハイコ・ヘンチェル
【舞台監督】髙橋尚史

【ハンス・ザックス】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【ファイト・ポーグナー】ギド・イェンティンス
【クンツ・フォーゲルゲザング】村上公太
【コンラート・ナハティガル】与那城 敬
【ジクストゥス・ベックメッサー】アドリアン・エレート
【フリッツ・コートナー】青山 貴
【バルタザール・ツォルン】秋谷直之
【ウルリヒ・アイスリンガー】鈴木 准
【アウグスティン・モーザー】菅野 敦
【ヘルマン・オルテル】大沼 徹
【ハンス・シュヴァルツ】長谷川 顯
【ハンス・フォルツ】妻屋秀和
【ヴァルター・フォン・シュトルツィング】シュテファン・フィンケ
【ダーヴィット】伊藤達人
【エーファ】林 正子
【マグダレーネ】山下牧子
【夜警】志村文彦
【合唱指揮】三澤洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団、二期会合唱団
【管弦楽】東京都交響楽団

(11月28日 新国立劇場 オペラパレス)

昨日行ってきた。上演時間5時間55分とのことだったが、体感、もっと長い気がした。あれ?私このオペラの全曲ナマで観たの何回目だっけ?と思ったらたったの3回目だった。こんなに長いと思ったことなかったわ。もしかして、テンポ遅い?(リングやトリスタンと比べてあんまりこの曲聴かないからわからん)

新国では座席に一枚づつお座布団が敷いてあるんだけど(エア・ウィーブ?)、それでももう3幕の最後の方はお尻が痛くなってきた。帰りの京王線で座った時、痛さに思わず「ひゃっ」と声が出た。

演奏は、なんかよかったのかよくなかったのかわからない(←えー)。普通に行われていた気がする(何年か前に聴いたハルサイの時のヴァイグレよりはよい)。10日の間に4回もやってもうなんかみんな疲れてないか? 楽団はとんだブラック企業。

しかも。拘束時間長いのに、愛する二期会では主役級の方々が、「え、いつ歌ったの?」ってくらい歌うとこない。もったいない・・・。鈴木准さん、大沼さん、長谷川顕さん、妻屋さん、好きな歌手さんたくさんなのに。もっと聴きたいよう。

覚えていることをつらつら。(ネタバレ?)
<第1幕>
舞台は現代。しかも今年の話だ。筋書では教会だけど、この演出では舞台上にもう一つ舞台、観客が宗教演劇みたいなのを見ている。マイスターの組合は劇団に読み替えされている・・・のかな。今年の話なので客がはけたあと、椅子をアルコール除菌シュッシュしてフキフキ。他の人が触った本をまたフキフキ。いちいちフキフキ。

現代のってわかるのは、舞台上の方にマイスターたちの写真が飾られるんだけど、そこに"Unsere Meistersinger2021"ってあったんで。あと、挙手するときに人差し指一本立ててたんで(ドイツでは日本人みたいに普通に挙手すると捕まるんだよね??)。

ヴァルターがエーファと結婚したいために、とりあえずマイスタージンガーの歌の試験。ベッグメッサーが舞台幕の後ろに隠れて、黒板に採点。黒板には何故か漢字がいっぱい。(あと1回上演があるけど、1階席前のほうでもオペラグラス必須。あちこちでいろんなことが起こり、小道具にも細かい設定が色々仕掛けられているので。ザックスの仕事部屋にクラナッハ?のアダムとイヴの絵が貼ってあって、まるでこの演出の結末を表しているような。あと演劇とオペラのスケジュール表にポーグナーの広告が載ってたりとか)

何故か熊の縫いぐるみ着ている人がたまに出てくるし、肉襦袢着た3人のおねいちゃんたちも何だろう。ぼる塾みたいな・・・

ヴァルターが怒りのあまり歌合戦に出る人々の写真の額をビリビリ破ったりする。鈴木准さんなど私の好きな歌手さんの写真が破られているのはとても悲しく、辛い。つか、ヴァルターはちっともかっこよくないし、歌もそんなに(悲)。合唱はいつも通りうまい。林さんはいつもながらお奇麗でうまい。安定の山下牧子さんもいわずもがな(長髪のかつらかぶるとお美しいのね。第3幕のお花のワンピース可愛かったし。)。ダーヴィットの伊藤さんは初めて見るな、代役なのか。めっちゃがんばってた。(でも・・・望月さんのダーヴィット観たかったなあ。)あと、コートナーの青山さんがすっごい美声で良かった。彼が座るときに座席に腰かけてた他の人が振動で飛び上がったのは、青山さんがイルデーヴの人だから?

第一幕、なんか眠かった。ワーグナーで眠くなるの珍しい。

<第2幕>
「ずっと眠かったらどうしよう」とか心配していたが、大丈夫だ、2幕は面白いので安心せい。とにかく・・・ベックメッサーを演じるアドリアン・エレート(ヴァイグレの時もこの人だった・・・忘れてたけど)が本当に面白くて・・・なんかもうこの人だけで今回大枚はたいて前の方取ってよかったと思った。YouTubeでゼンパーオーパーの予告編見たら、この人オリジナルメンバーなのね。アレ、まるでMrビーンなんだもん。エーファにセレナーデを歌う時だけちょーちんブルマー履いてたのワロタ。

この演出ではザックスは劇団の団長なのかな?って設定だけど、靴屋の設定は(音楽上)どうしても必要になるので、靴も作っている団長ってことなのかな(ワカラナイ・・・)。

ベックメッサーとダーヴィットの取っ組み合いのあと、大騒ぎになって劇場のブレーカー?が爆発しておしまい。

<第3幕>
ヴァルターが自分の歌を書き留めてた紙をベックメッサーがこっそり持ち出す(ザックスに見つかるけど)んだけど、歌合戦の時にザックスが演説してるときにこっそりその紙をちろちろとみているところがホントにMr.ビーンっぽかった。そんなシーンあったよねえ(第1話「カンニングはダメよ」)

本来であれば、従順な娘のはずのエーファだが、この演出では全然そんなことない。「靴が合わねー!!」って言ってザックスに向かって靴をぶん投げたりする。まあ、林さんが何をやっても、ダナエ役で米研いでたのを見てからびっくりしない。最後の最後のどんでん返しも、私はTwitterで知ってたのでそんなでもなかったし、いやそもそも現代のおにゃのこが「歌合戦の賞品」にされるのを良しとするわけない。あの演出は正しいのよ。

初日は演出に対して?ブー出たらしいけど(ブラヴォーは禁じられてたけどブーはええのんか?)、この日はなし。あとは大拍手喝采。もうなんか「このご時世の中、何度も延期になったけどよくやった」ってのと「こんな長い時間よく演奏した」ってのでもうスタンディングオベーションよ。本当に・・・お疲れ様でした。上演してくれて本当にありがとうございました。

しかし最近また、おミクロン様が出てきて(あたしゃ「なんで憎っくきコロナに『お』なんか付けるの?」ってホントに思ってたわ)、今後の演目はどうなるのか・・・「オランダ人」大丈夫なのかしら(行かないけど。)

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2021年11月27日 (土曜日)

ハイティンクを偲んで ROHのリング(YouTube)

ふと、今日暇だったので「久しぶりにハイティンクのワーグナー聴こうかな」と思い、YouTubeを探したら(いやあ、CDのワルキューレは実家において来ちゃったんだよね)、なんと1996年のロイヤル・オペラ・ハウスのライブの「ワルキューレ」と1995年の「神々の黄昏」ってのがあった。

どうもBBCラジオからのエアチェック(←古い?)らしく、UPして下さった方の説明で「カセットをチェンジする間のパッセージがところどころ抜けてます」的なことが書いてあったので、てっきりエゲレスのワグネリアンさんなのかしらって思ったら違ってた。なんとロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団の首席クラリネット奏者の方らしく。私がロンドンに観に行った時のプログラム本を見たら、ちゃんとお名前があった。おおううう・・・(感涙)。

私がロンドンでハイティンクのリングを見聞きしたのは1998年で、ホールも違うんだけど(当時ロイヤル・オペラ・ハウスは工事中だったんで、ロイヤル・アルバート・ホールで観た)、確かに聴き始めてすぐ「ああ・・・そうだ、こんな音だったわ」と思った。何というか、登場人物や聴く人を大きな暖かな愛で包み込んでしまうような演奏。例えば、私が一番見聞きしているはずの飯守さんのワーグナーは、彼自身のワーグナーへの愛情が痛いくらいに聴衆に伝わる演奏なのに対し。

とりあえず本日はワルキューレを全曲鑑賞。(うーん明日もワーグナーあるでな)
このYouTubeのワルキューレは私が観に行った時のキャストとは若干違うけど6割くらい同じであった。いや何たって私の時はブリュンヒルデはベーレンスだったもんでね。いやはや、いつぞやの同志の方々との飲み会で、私が泥酔すると必ずハイティンクのリングの素晴らしさを語りだすという迷惑な人だったんだけど。この録音を聴けば、どんなに素晴らしかったか(少しは)わかるんじゃないかな。録音の抜けはあるものの、音はさすがBBC、素晴らしい。聞いていてまるで昔のアルバムを何十年ぶりに開けたみたいな気持ちになった。一生の宝物、ずっとこの動画は聴けるといいな、欲を言えば(BBCに残ってたら)CDで発売して欲しいな。あと実はロンドンで観たのでは「ジークフリート」が一番良かったので、ないのが残念。

Die Walküre ROH 25.10.1996 Bernard Haitink

Götterdämmerung ROH Haitink 28 October 1995

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2021年11月14日 (日曜日)

ウルバンスキ/東響 シマノフスキ/ヴァイオリン協奏曲第1番、カルミナ・ブラーナ (川崎)

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シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番 op.35
オルフ:カルミナ・ブラーナ
指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
ヴァイオリン:弓 新
ソプラノ:盛田 麻央
テノール:彌勒忠史
バリトン:町 英和
コーラス:新国立劇場合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊
東京交響楽団
(ミューザ川崎シンフォニーホール)

サントリーのほうが近いのに、またしても川崎を購入。そもそもボムソリちゃんのシマノフスキを目当てで券買ったのだけど、買ったとたんにボムソリちゃんの来日がコロナの入国制限で不可能に。うああああん。どうしてくれるのよう。

このままではコンチェルトはシマノフスキじゃなくなってしまうかもしれん(心配)。全く好きじゃないチャイコフスキーとかメンデルスゾーンに変更しちゃったらどうしてくれる。しかし、救いの神が現れた。弓新さんである。弓さんは、2011年のヴィエニャフスキ・コンクールのファイナリストであり、私はこの時のコンクールはネット配信で見ていた。その年は小林美樹さん(第2位)とともに日本人としては二人ファイナリストとして残った。弓さんは最年少ファイナリスト。二人とも(ヴィエニアフスキの他に)タコ1を演奏。

その時はガダニーニ1753年製を弾いていたと記録が(あたしのブログでは)あり、今日弾いたのは楽器何だったのかな。とくにプログラムに記述はないけれど、芳醇でとてもいい音だった。妖艶なシマノフスキの曲にぴったりである。

それにしても。コンクールで見たときは可愛らしい少年だったけれど、本日はずっと立派になっていらして。ドイツのオケの第2コンマスを勤められいるとのこと(あいかわらず親戚の男の子を見ているよう)。わざわざ来てくれてありがとうございました。

ポーランドの指揮者で聴くシマノフスキは本当に有難い。音色とか「わかっている感」が凄い。それと、こないだ配信で聴いたワルシャワ・フィルの演奏による交響曲第3番「夜の歌」と同時期の作曲ということじゃないですか。なんと芳醇な音楽なのでしょう。ああ、ポーランド万歳。

それと・・・この曲ってちょっとベルクっぽくないですか?(異議は認める) この曲のどこかで、ベルクの「ルル」の音楽に似たフレーズがちょっと現れるのですよ。いやシマノフスキのこの曲は1916年作曲だし、ルルは1934年あたりの作曲なので全然関係はないんだけど。他人の空似ってあるんだよね。

ウルバンスキはこの曲は暗譜ではなく、譜面をめくりながら指揮。カデンツァの間はソリストに敬意を示して、指揮台を降りた。いやなんというこまやかな心遣い(ほわほわ)。

ステキなシマノフスキの演奏(ポーランド音楽好きとしてはネットでの評判は嬉しい)のあと、わりとメジャーなカルミナ。メジャーとは言え、実際あんまり全曲演奏することは珍しいかと。私はナマで聴いたのはたったの2回目である。前回は飯守泰次郎さんの指揮でシティ・フィルであった。

飯守さんの演奏は素晴らしかったけれど(テンポ完璧!独唱者完璧!)、合唱がなあ・・・アマチュアでちょっとご年配の方が多かったので飯守さんの棒についていけなかった感が惜しかった。

今回は、新国立の合唱団だったのでその点は心配なく。ただ、コロナ禍のため最小人数で行われた。大人48人、少年少女12人という布陣。オケの強奏にかき消されてしまうところもあったけれど、それはしょうがないな。事前に見聞きしていたの2012年のウルバンスキ指揮(トロンハイム交響楽団)のカルミナ・ブラーナのYouTube動画では、本日の4~5倍(もっと?)の人数がいた。

今回は(いやこの人の演奏ではいつものようだ)この曲では結構ありがちの楽しい演出があちらこちらに。第7曲「気高き森」では合唱団が左右にゆらゆら。第22曲ではオケまで一緒に歌っちゃう(おう~おう~おう~とっとすふぉれお~)。丸焼き白鳥さんでは彌勒さんは白鳥のぬいぐるみを持ちながら歌うし、バリトンの酔っぱらい演技も楽しい。(ただ、私が前に見た時に高橋淳さんや萩原潤さんは更に強烈演技だったが)

1曲目も2曲目もとても楽しい演奏で、場内は大変な盛り上がりだったが、このご時世で「ブラヴォー」言えないのが本当に残念。オケがはけた後も拍手が終わらず、ウルバンスキは再度登場しステキな笑顔を見せていた。遠目に見て若き日のブラピっぽいかなってちょっと思ったりもした。いやほんとに足長いよねえ。(心の中はあくまでおっさんクラヲタなのでそういうのを目当てで行ったわけでは全然ないんだけど)

ウルバンスキが今度は、シマノフスキの交響曲を日本で指揮してくれるのを強く希望。第1希望は3番、第2希望は4番。

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