2019年11月16日 (土曜日)

ヘンデル「アリオダンテ」ウィーン国立歌劇場ライブストリーミング

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Dirigent Christophe Rousset
Regie David McVicar
Ausstattung Vicki Mortimer
Licht Paule Constable
Choreographie Colm Seery
Orchester Les Talens Lyriques
Chor Gustav Mahler-Chor
 
Ariodante Stephanie Houtzeel
Ginevra Chen Reiss
Dalinda Hila Fahima
Polinesso Max Emanuel Cencic
Lurcanio Josh Lovell
Il Re di Scozia Peter Kellner
Odoardo Carlos Osuna

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貧困の極みなのでライブストリーミングの課金をやめようと思っているのだが、バロックオペラは観たいので引き続き契約は続行中。お正月の「こうもり」も観たいしなあ・・・お金ないくせに。

ところでヘンデル(ハンデル)はどのカテゴリーにしたらいいか迷うところだ。そもそもドイツ生まれだけどイギリスに帰化したしなあ。でもこのオペラの初演はロンドンらしいのでとりあえずイギリスの作曲家ということで。しかもイタリア語のオペラなのでイタリア・オペラかもしれんし・・・(悩)。

<あらすじ>
16世紀のスコットランド。女性が不倫すると死刑になるという時代の話。悪者ポリネッソはスコットランドの王位を得たいがために王女ジネヴラに求婚するがすでにアリオダンテと婚約していた。そこでポリネッソは悪だくみをして王女を不貞の罪に陥れようとする。最後は誤解が解けて祝福の合唱で幕が降りる。

あらすじ途中でめんどくさくなってしまった。まあ、バロックオペラなのでおんなじ歌詞を何回も歌うしなかなか話も進まないので音楽的には結構退屈かなと思ったりもするけど、なかなか演出が面白く出演者も美男美女が多いので飽きずに最後まで見られた。

バロックオペラの魅力は何と言っても性別が錯綜しているところだと思う(私は)。ヒーローの役のはずのオルランドは当然のように男装の麗人であり(女性なのに背が高くてなかなかかっこいい)、悲劇のヒロインのジネヴラ役の歌手も女優さんかなって思うほど奇麗。彼女を(心ならずも)陥れてしまうダリンダ役の人もチャーミングである。彼女に思いを寄せるルルカニオ役の男性もかっこいい。

舞台も1幕目はウィーン美術史美術館から飛び出てきたのではないかと思うくらい美しいが・・・物語が進むにつれてなんか色々と象徴的なものが出てきて・・・なんだかよくわからんことも。まあ古いオペラって一周回って前衛的になるのかな。

美男美女たちの出演者に混じって、悪役のポリネッソの人が本当に悪役顔で・・・(笑)。スキンヘッドに髭でいやなんかプロレスラーみたいな感じで武藤敬司さんを思い出したんだけど、カウンターテナーだから声は女性のアルトなもんで・・・最初歌いだしたときに「え」って声がでちゃうくらいびっくりした。「クロちゃんでーーーす。ワワワワ~」なんてもんじゃなかった。

あと、オペラだけどバレエダンサーの人々が全体的に大活躍で。第一幕でヒロインが歌いながらバックダンサーの女性たちと踊っているのはまるでナントカ坂46みたいだし、男性のバックダンサーが躍っているところはジャ〇ーズ系っぽくてよかった。

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2019年11月 4日 (月曜日)

映画「蜜蜂と遠雷」

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昨日、27時間テレビを見てたら松岡茉優ちゃんが出てたので「あ、そろそろ映画観ないとヤバイ(上映終わっちゃうかも。日本映画すぐ終わっちゃうから)」と思って慌てて予約して日本橋で鑑賞。朝イチの回でも結構混んでた。auマンデーだからかな。お金ないのでauのポイントを還元した。

原作は未読(「ハチミツと遠雷」と覚えてたくらい文学に疎い)。長くて読むの疲れそうなので読む予定はなし。「映画化不可能では」という触れ込みも、原作知らないからわからん。ただ、私はピアノはほとんど弾けない(ドビュッシーの月の光は弾けるけど)けど、音楽コンクールに一時期凝っていてネットでウォッチングしてたので(過去記事参照)、コンクールを全然見たことない人よりは知ってるつもり。

映画を観ただけの印象だと、かなり頑張って作っているという印象。今までピアノコンクールが出てくるドラマは何度か見てきたけど、大体は「こんなんねえよ」とか思うことがほとんどだが、この映画はほぼ自然な感じで観られた。本当は原作はもっといろいろあるんだろうけど。この小説のモデルと思われる浜松のコンクールを実際に観に行ってみたいと一時期思ってたこともあり(なんか年末に近かったんだかで会社休めなくて諦めた気がする)、こんな感じなのかなとか思いながら観てた。

コンテスタントが一人ひとり選ぶピアノが違ったり(これは原作にあるんだろうけど)、コンクールで普通に使う機種のピアノが使われており(でもファツィオリはないのね)、主人公がいつも「シゲルカワイ」を使っていたのは「とてもよくわかっている感」があった。シゲルカワイ深くていい音よね。ヤマハもいいけど。

ただ、最終本選で松岡茉優ちゃんが着てたドレスがあまりに高価そうで(いやレンタルなんだろうけど)、普通はそんなにたくさん衣装持ってないはずなんでそれは若干違和感があった(フェイフェイドンかよっ)。髪型がアリス紗良オットちゃんを思わせるのはわざと?

いやそれでもなんかすげえ審査員がホントにいそうな感じだったし、審査員で斉藤由貴さんと親しくお話ししている役の人が「あ~、なんかこういう人いそう。ショパンコンクールの審査員にいそう。ポーランド人っぽい」と思ったら本当にポーランドの俳優さんだし。他の人もほんとに居そうな感じだし。

あと、コンテスタントの一人の風間塵を見て、「あーゆー人、コンテストでたまにいるな、異端な人」と思った(出たてのトリフォノフとか、コパチェフスキーとか)。でもね、アレよ、私はそういうコンテスタントを見つけるためにコンクール観てたんだよね。まあ、登場人物それぞれ、「あーゆー人いたなあ」と思う。子供の頃天才少女の名をほしいままにしてた子が、突然コンクールに出てきたり、ステージに上がってなんか落ち着きない多動児だったり、「コンポーザーピアニストになりたい」などと言ったり(あ、これもトリフォノフだな)。おっかない東洋系でジュリアード出身のおにゃのこも、「なんか現実に居そう」って思った。

妻子がいながらコンクールに挑戦する松坂トーリさんの役は、私が最初にみて印象に残ったショパコンの時のカナダのピアニスト(現在は法律事務所にお勤め)を思い出した。別に国際コンクール出たとてみんなピアニストになるとは限らん。

なにしろ、原作では違うらしいんだがプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番が映画のクライマックスを飾るという稀有な設定なので(これがラフマニノフとかショパンだったら恐らく観に行かない。ラフマニノフもショパンも大好きだけどさ)、プロコマニアの人は観た方がいいと思う。映画館のいい音でプロコフィエフの協奏曲はムネアツ。

あと、「春と修羅」の曲を藤倉大さんが作曲しているとのことで、なるほどと思った。藤倉さん売れっ子だな。

役ごとにそれぞれ違う若手ピアニストがピアノを弾いている、ということで話題だが、はじめの方は意識して聴いていたのだけど、あとのほうはドラマに夢中であんまり意識しないで観てた。異端の少年ピアニスト役の吹き替えをこないだのチャイコン2位の藤田真央くんがつとめられているが、年齢的には合っているもののそんなに異端の演奏ではないので(アンドリュー・タイソンとかが弾くとか?)こればっかりは少し映画では難しいのかな。

原作ファンにはいろいろと言いたいことはあるのかもしれんが(どんな映画でもそうだが)、原作知らんでもかなり楽しめたし、だんだん映画を観ているということを忘れてしまい、何度も拍手しそうになってしまった。

他に、ピアノ職人役でまっしー出てきてびっくり(かっこいい)、ブルゾンちえみさんが意外と大活躍でびっくり。自然な演技なので女優さんになったのかな?と思った。第2のしずちゃんかな。

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2019年11月 2日 (土曜日)

マスネー/「ウェルテル」ウィーン国立歌劇場ライブストリーミング

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Jules Massenet Werther

Dirigent Frédéric Chaslin
Regie Andrei Serban
Ausstattung Peter Pabst
Kostümmitarbeit Petra Reinhardt
 
Werther Vittorio Grigolo
Albert Adrian Eröd
Charlotte Elena Maximova
Sophie Ileana Tonca
Le Bailli Hans Peter Kammerer
Schmidt Benedikt Kobel
Johann Ayk Martirossian

ウィーン国立歌劇場ライブストリーミングに課金してしまったため、さほど興味もないオペラも全部観ているが(そろそろ脱退しようとは思っている)、さすがにこの前の「シモン・ボッカネグラ」は私に合わなかったようで半分くらい聴いて諦めてしまった。

今回のマスネーもあんまり興味がなかったし、実は「ウェルテル」もまるで初めて聴くオペラだったのだが、聴いてみてあまりに素晴らしかったので今まで聴かなかったことを若干後悔した。新国立の藤村さんのシャルロットも迷った挙句行かなかったし。

曲も演奏も素晴らしいとは思ったけど何と言ってもタイトルロールのグリゴーロが素晴らしい。ほれぼれとしてしまう美声である。ここらへんの「クラ女子が目をハートにしてしまう系」の歌手にどうも疎いのであまり知らない歌手だが、来日もしているらしいしYouTubeに上がっているアレーナ・ディ・ヴェローナのコンサートでクィーンのブライアン・メイと共演もしている。

マスネーの曲などほぼ興味なかったのにお蔭で3回も聴いてしまった。まあ、ドイツものと比べて短いっつーのもあるけど、美しいメロディに溢れてとても親しみやすく、なるほど、だからマスネーって昔から人気あんのかなとは思った。ギョエテの原作を咀嚼してあるような台本もわかりやすい。おかげでなんか昼メロみたいになってるけど。演出の設定が現代に近いのもなんか珍しくて(シャルロットが部屋でテレビみてたりする)面白かった。まあもうちょっと原作に近い時代設定のほうがカッコイイ衣装のウェルテルを拝めるかなあとも思うけど。

指揮者のシャスランは新国立にも「ホフマン物語」を振りに来日しているようだが、HPの写真がなんかすごく違うので別人かと思った。そんなに昔の話でもないのに。

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日本国民としてごく普通にラグビーW杯を見たりしているが、決勝でイングランドが負けて南アフリカが勝ったというのに表彰式の音楽がホルストの「惑星」の「木星」だったのがなんかよくわかんないな。イングランドの人々もはるばるやってきたヘンリー王子も「なんで?なんで?」と思ったんじゃなかろうか。アレ、イギリスの国民的音楽だぜ、皇室行事にも使われるし。個人的にはデクラークのプリっとしたお尻が好きです。

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映画「名探偵ピカチュウ」

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auビデオパスのコインが切れるので、無理やり決めて鑑賞。映画館で観てなかったんで。

ポケットモンスターのハリウッド実写版。私はポケモンゲーム世代ではないんであんまり詳しくはないのだけど、前にポケモンGOにハマっていてかなりのメジャーポケモンをゲットしていたので(携帯を機種変したのでそれからやってないけど)、大体の有名どころのポケモンは知っている。だもんで「あ、ベロリンガだ」「フシギダネ可愛い」とか「ミューツーって・・・悪いポケモンだっけ?」とか自然な感じで見てた。

けど、多分・・・ポケモンに何の関係もない人生を歩んできた人が見ても何のことやらわからんと思う。

感想としては、観終わったあとは「(ぜんぜん期待してなかったけど)意外と面白かったなあ」という感じ。ただ、前日テレビでやってた「ナイトミュージアム/エジプト王の秘密」が面白過ぎて(3~4回観てるんだけど)それには遠く及ばないな、とは思った。

ただ、主人公のお父さん役の俳優さんがめっちゃかっこよかったんでそれはおすすめ(なにそれ)。それと、ネット等で言われている通りもふもふのピカチュウは大変可愛い。たまに顔にしわを寄せてシブイ顔をするのもよい。とある理由でおっさん声でしゃべるのもよい。

映画とは関係ないんだけど、またポケGOを入れて休日走ったりすれば、健康診断に引っかかったりしないのかな、痩せるかな、とか考えてしまった。いまだにレアポケモン出るとか?で会社の近くの駅前で人がわらわらと集まっているのを見ると、意外とみんなまだやってるんだなあと。

―――
9月にあまり残業しなかったので(さぼってたわけではない)、先月の給与が何時もより増して恐ろしく安く、しかも会社移転でトンでもなく通勤費が高いのでその関係で相変わらず社会保険料が高い。なのに前に書いたようにパラリンピックの開会式と閉会式に当たったり(嬉しい反面、値段が恐ろしい)、他に金のかかる事案が発生したので(「もしかして、アレでは?」と思ってもここには書かぬよう、競争率高くなるから。もし書いたら消しますよ。Twitterに「券取れるかな」とか書く人の気が知れない。券取りたかったら黙っててほしい)、衣食住のうちの「衣」と「食」を削ることに。「住」は削れないんで。

「衣」は買わない、欲しかったら作る(洋服はバーゲンなどで買ったほうが安いので最近は作ってないけど、偽パールのネックレスを自作したり、会社にもっていくカバンをカーテンの余り布で作ったり)。

「食」は、友人に誘われて飲みに行くのはまあ許すとして(人にもよるが)、外食はしない。なるべく人と会わない(誘われたらホイホイ行くけど)など、自分できまりを決めたりしている。

最近は「1日の食費500円くらいで収める」をやってる。「そんな無茶な」と思われるかもしれんが、結構なんとかなるもんである。あくまで「くらい」なんでそんなきゅうきゅうなものでもないんだけど。

朝は1斤100円しない食パンを一枚と、かっぷすうぷ。昼は10個入りで280円くらいの冷凍焼きおにぎりを3個と前日の残りの野菜いためとか業務スーパーの安い揚げ物とかを詰めて持参(150円くらい?)。夕飯は5食で285円?の「日清のラーメン屋さん」にもやしや豆苗をニンニク・生姜・ウェイパーもどきで入れて炒めて乗っける等。

豆苗はあんまり好きではなかったが(なんか意味もなくグリンピースっぽい味なので)、栄養があるらしいしたくさん入って100円くらいなので最近わりと食べている。卵と炒めると結構クセが隠れて美味しいのでおすすめ。昨日は安い木綿豆腐とかと炒めてチャンプルーにして食べた。

毎日のお買い物や電話代などでauのポイントがまあまあ貯まったので、そろそろポイントを使って映画でも観に行こうかなあ。もちろんauマンデーかレディースディで。

こんなに生活を切り詰めている一方、たあくさん儲けてるくせに社会保険も払わず税金も納めない人がいるなんて、どうして。100円200円の課税とかの計算をしてちょびっとの給料もらってほそぼそと暮らしてるのになんか悲しくなる。あと、毎年外国行く人どうやって暮らしてるのか不思議だ。まあ、私も実家暮らしの時は毎年海外行ってたけど。

まあ、オペラやコンサートは普通に行きますのでご心配なく(←誰も心配してない)。

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2019年10月27日 (日曜日)

Leiden nach dem Sturm

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<嵐の後の苦しみ>

今太陽は明るく昇らんとする
夜中に嵐などなかったように!
不幸は私だけに起こったのだ!

朝いつものようにドアを開けて出かけんとす
私の視線の先はいつも下の方
お前たちの姿をついつい探す
地面にはいつくばっているか、
もしくは壁にひっついているか
お前たちの姿を見るたびに私は恐れおののく

外にいるぶんにはまだいいのだが
たまに部屋のなかにお前たちはいる
茶色い長細くヌメヌメした
その姿を見つけるたびに私は
悲鳴をあげ 震え上がり
どうしたらいいかわからず右往左往する

今日は勇気を出して熱湯をかけてやった
それが一番お前たちを退治するいい方法だ
もう心配ない!お前は天に召された!
しかしまだ沢山のお前の仲間たちは
この家にいるのだろう

こんな天気のとき こんな嵐の中
私はお前たちの存在にいつも怯えている
お前たちはウミウシの仲間だ!
ウミウシだったら怖くない、などと呪文を唱えながら
やり過ごそうとするが 
やっぱりお前たちはウミウシではない
カタツムリのほうがまだましだ

おお、お前たちの命は永遠なのか
お前たちの死はいつ訪れるのか
塩をかけても死なないのか
早く私の部屋からいなくなってほしい

トゥララララ・・・(続く)

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(写真はこないだすみだ水族館で買ったアオウミウシの縫いぐるみです。)

 

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2019年10月20日 (日曜日)

R・シュトラウス/影のない女 ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング(シャーガーさん実穂子さんご出演)

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Dirigent Christian Thielemann
Regie Vincent Huguet
Bühne Aurélie Maestre
Kostüme Clémence Pernoud
Licht und Video Bertrand Couderc
Dramaturgie Louis Geisler
 
Der Kaiser Andreas Schager
Die Kaiserin Camilla Nylund
Die Amme Mihoko Fujimura
Geisterbote Clemens Unterreiner
Barak Tomasz Konieczny
Sein Weib Nina Stemme Hüter der Schwelle des Tempels
Daniela Fally Stimme eine Jünglings
Jörg Schneider Stimme des Falken
Maria Nazarova Stimme von oben
Monika Bohinec Der Einäugige
Rafael Fingerlos Der Einarmige
Marcus Pelz Der Bucklige
Michael Laurenz 1. Dienerin
Ileana Tonca 2. Dienerin
Valeriia Savinskaia 3. Dienerin Szilvia Vörös
1. Stimme der Ungeborenen Ileana Tonca
2. Stimme der Ungeborenen Valeriia Savinskaia
3. Stimme der Ungeborenen Stephanie Houtzeel
4. Stimme der Ungeborenen Szilvia Vörös
5. Stimme der Ungeborenen Bongiwe Nakani
1. Solostimme Ileana Tonca
2. Solostimme Valeriia Savinskaia
3. Solostimme Stephanie Houtzeel
4. Solostimme Szilvia Vörös
5. Solostimme Bongiwe Nakani
6. Solostimme Monika Bohinec

過去記事:R・シュトラウス/影のない女 ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング

アンドレアス・シャーガーさんは初役、藤村実穂子さんはノットとの「グレの歌」をキャンセルしてのキャスティング(蛇足ながら「グレ」の代役の歌手は逆転ホームラン状態で大評判だったので特に文句はなし)。

5月にも同歌劇場で上演されたが、主要メンバーは若干変わっている。5月もグールドなど豪華メンバーではあったが、今回は主役級がシャーガーと藤村実穂子さんとコニエチュニーに変更されより強力となっている。10日の公演ではシャーガーさんが風邪を引いてグールドに変更になったが、それでも凄いメンバーだ。グールドは「アリアドネ」に出てるのでたまたまその日空いてたのかな。

(ところでOTTAVAのサイトの公演の日本語説明ページで配役一覧が5月のになっていた。一般の方のTwitterを見てたら「当初の発表からずいぶん変わった」みたいに勘違いしている人もいたので、直したほうがいいかと)

演奏については指揮者もオケも同じなので相変わらず最高であるが、演出は若干変えてるみたい。あまり記憶に自信はないのだけど、冒頭は5月は「配線がうまくいってないのかな?」って思うほど舞台が真っ暗だったし、第3幕の最後はもっと照明が奇麗でお祭りみたいにぴかぴか光ってたのに(楽しみにしてたのに)、今回はなんだか「町の人たちもみんな助かって良かったネ。夫婦愛最高!」的な感じでなんだかベートーヴェンの「フィデリオ」になっちゃった。ただ、バラックの身体不自由な3兄弟がちゃんと助かって嬉しそうに出てきて、いつも他の演出では「あの兄弟は死んじゃったのかしら、それとも行方不明?」と心配してたのでちょっとほっとした。

この演出は前も思ったけど過剰にわかりやすい。冒頭に皇帝がなんかすごくうれしそうに出てきたので、シャーガーさん風邪治って嬉しいのかなとか勝手に思ったけど、よく考えてみたら皇帝は皇后と愛の一夜を過ごして寝室から出てきたのであって(だから嬉しそうなのか)、うばがカーテンをあけると皇后はベッドに寝転んでまったりとしている・・・という具合。そうだ、そもそもはそういう設定だったけど今までの他の演出は二人とも勝手に一人ずつ出てきて歌を歌うみたいな感じだったなあ。

期待の実穂子さんのうばであるが、そういえば日本人がこの役を演じるのを初めて見聞きしたので(まあ、このオペラを日本人だけで上演したのを見たことがないんだけど)、なんか新鮮。しかし影のない女というよりは蝶々夫人のスズキみたいに見える。まあこれは第1幕だけで第2幕からは「怪しい東洋の魔女」感がだんだん出てきた。ただ、第3幕の一連の狂ったうばのシーンは、彼女の持ち味なのか知性が勝っているようであんまり狂った演技でもなく、皇后を失う母の悲しみや愛情みたいなものを強く感じさせる演技と歌であった(なんて書くとちょっと上から目線だな、日本が誇る偉大な歌手にごめんなさい)。そういう演出に変わったのかしらん。

シャーガーさんはグールドよりも若々しい、小回りのきく感じでよかった。美しい皇后役のニーンルトとも金髪でお似合いである。同じオペレッタ出身のルネ・コロと方向性の似ている美声でよいよい。「いかにも皇帝!」みたいな神々しいジェームズ・キングとは少し違って親しみやすい感。(あ、ごめんどのテノールもみんな大好きです。)

コニエチュニーは前にこの役だったコッホよりも見た目親しみやすいというか「いかにも優しそうなオット」感を全面に出していて、(この歌手はなんかワーグナーの悪役のイメージがあったんで)意外に思った。最初に彼の声をナマで聴いたときは「この歌手、どっから声が出てるのかしらー」って思うくらい不思議な発声だった気がしたけど、だんだん私も慣れてきたのか、「いい声だな」と思うようになった。
前回と不動のニーンルト、シュテンメのソプラノ二人はもうこの役では最強なんじゃないかな。とくにシュテンメは神がかりかと。

あと、他に最初に出てくる「伝令使」の役の歌手はとってもかっこよくて声もよかった。2015年に新国立劇場にファーニナル役で出てた人だそうな。

前回もそうだけど、お家芸というか文字通りウィーン国立歌劇場の「十八番」なんだろうけど、それにしてもこの難曲を行方不明にならずに上演することのできるこの団体はやっぱり凄い(しかも毎日のように違う曲やってる)し、いつもノーカットで上演してくれるのも凄いし、ティーレマンも凄いし、是非このプロダクションの映像化をしてもらいたい。もうちょっと何回かやって慣れた感じの上演で。

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2019年10月12日 (土曜日)

R・シュトラウス/ナクソス島のアリアドネ  ウィーン国立歌劇場ライヴストリーミング

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R・シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」
Dirigent Michael Boder
Regie Sven-Eric Bechtolf
Bühne Rolf Glittenberg
Kostüme Marianne Glittenberg
Licht Jürgen Hoffmann
 
Der Haushofmeister Hans Peter Kammerer
Ein Musiklehrer Jochen Schmeckenbecher
Der Komponist Kate Lindsey
Der Tenor (Bacchus) Stephen Gould
Ein Tanzmeister Thomas Ebenstein
Zerbinetta Daniela Fally
Die Primadonna (Ariadne)Adrianne Pieczonka 
Perückenmacher Wolfram Igor Derntl
Lakai Marcus Pelz
Harlekin Samuel Hasselhorn
Scaramuccio Carlos Osuna
Truffaldin Peter Kellner 
Brighella Leonardo Navarro
Najade Maria Nazarova
Dryade Svetlina Stoyanova
Echo Ileana Tonca

今月は、「アリアドネ」あり、「影のない女」ありのウィーン国立歌劇場シュトラウス月間なので、迷うことなくライブストリーミングに再度入会。でも、なんか以前加入してたamazon経由のだと日本語版がなくなってて、ユーロ貨幣?での入会になりよくわからなかったので(バカなので)、OTTAVAにて入会。しかし何故かパソコンでは再生がうまくいかず、しょうがないのでipadでの再生。画面がちっちゃくて悲しい。まあ音はMakitaラジオだからなかなかいいんだけどなあ。外は台風による豪雨でゴウゴウなので、近所迷惑にもならずに大音量で鑑賞。

今回はピエチョンカ女史とグールド共演の豪華版。ピエチョンカ女史の顔面パック姿が見られたりなかなか眼福であったりもするが(ウィーンのBIPAで買ったのかなあ、紙製のパック)、なんとも一番の眼福は作曲家役のケイト・リンジー。ズボン役がこんなに似合う人、フォン=オッター以来かも。まあもともと美人なんだろうけど、どっちかっつーと男顔なのかな。背も高く足も長くてすらりとしててスーツ姿にもう目が釘付け。しかも歌も素晴らしい。いやツェルビネッタも惚れるでしょう。最後にでキスシーンあったけど今流行りの「百合?」っていうよりほんとに男女みたい。もちろん、「薔薇の騎士」のカンカン役もぴったりそう。なんという美男子。

肝心のツェルビネッタは歌唱が素晴らしく完璧であったけれど、個人的にはあまり好みの声ではなく、もうちょっと若々しさが欲しかったかな。でもまあ、ウィーン国立歌劇場でキャスティングされるだけのことはあり実力派という感じ。拍手はたくさんもらっていた。

日本にたまにやってきてくれるミヒャエル・ボーダーの指揮は手堅いというか、いかにもウィーン国立歌劇場の普通のレパートリーな感じ。なかなかよかった。観に行けた人羨ましい。
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絶賛台風襲来(これから?)のわたしんちなんだけど、お風呂の水をいっぱいためたり、Makitaの充電池に充電したり、懐中電灯の充電池に充電したり、玄関のドアにバスタオルを詰めたり(浸水防止)、私なりにいろいろやってはいるんだけど、どうも私の住んでいる区は停電しないっていうウワサ(大使館が多いから)もあるし、近くに氾濫しそうな川ないし、窓は二重でしかも針金入ってるし、まあ大丈夫かなって思いつつ・・・。どうなるかわからん。避難するにしても、どこに逃げるのだ?
それにしても先週のグレの歌、今週でなくてよかったなって思う。震災以来のグレ中止は辛いわ。

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